と、とりあえず気を取り直してレギオン編3話目です。一応これで原作は大体半分くらいまで消化した感じに。
ただそうは問屋が卸さないのが怪獣の恐ろしい所、果たしてどうなっていくのやら
お楽しみいただけたら幸いです!
全身に纏わりついた宇宙生物の放電攻撃を受け苦しむガメラ。
悶絶しながら幾つものビルを崩し、やがて大通りに倒れ込んでしまう。
アスファルトに降り積もった雪をガメラの血が緑に染め、その姿を見た大河内司令官はメーサー部隊による援護攻撃を再び指示。
だが、メーサー部隊が体勢を立て直す前に異変が起こる。ガメラの頭部を包み込んでいた生物の一団が、まるで何かに引き寄せられるかのように離れて行った。
その一瞬の隙をガメラは見逃さない。
脳裏に浮かぶ浅黄とみどりの応援の声に応え、四肢を引き込むとスピニングフレイムを発動し紅いジェット炎を放出しながら円盤形態へと変化。
高熱で纏わりつく怪物たちを焼き尽くしながら空の彼方へと飛び去って行った。
戦いがひと段落し、自衛隊ががれきの撤去作業を始める中、碧があるビルの屋上を指さす。
そこには近隣の商店街が使用する電力を配電するための受電設備があり、剝き出しの高圧線に多数の生物がまるで虫取り網に絡みつくようにして死んでいた。
どうやら転倒したガメラの頭部から離れた生物の一団のようだ。
あんなところで何を?
一同が疑問に思った瞬間、静かに地面が振動し始める。それは時間を置かずに大きくなり、地下からせりあがってくるのが分かった。
保が叫び、一同がその場から全力疾走で逃げ出した直後、すすきの駅の入り口を吹き飛ばし、先ほどまでの生物よりも二回りほど巨大な生物が現れた。
黑を原色とし、曲面が多く一つ目のそれまでの生物とは正反対、象牙色、鋭角的なフォルム、1対の目。そしてその巨体を空中に制止させるほどの揚力を生みだす羽。
白い生物は忌々しそうに祐介達を一睨みすると、南西に向かって飛び去って行く。
その姿は空自の警戒網によって速やかに捕捉され、追撃機が千歳基地からスクランブルする。
空自のF-15と特自のXF-1が2機ずつの4機編成の航空隊だ。
4機は津軽海峡上空で大型飛行生物に追いつき、視認。武装ロックを解除し攻撃を行おうと加速する。
だが、生物は鞘翅と思われる羽根の甲羅部分から何かを空中に投下した。
カプセル状のそれは空中で溶けるように消えると、飛行生物を黒く小型化させたような3匹の生物となって追撃する戦闘機隊に襲い掛かって来る!
予想だにしなかったところで発生した空中戦。
大型生物より放たれた飛行生物は、左右に分かれた角の中央部分から砲弾状の電撃を発射し攻撃を行ってくる。
羽根で飛行しているとは思えない程運動性も鋭く、戦闘機隊と互角の戦いが繰り広げられた。
3匹中2匹はXF-1の攻撃で撃墜に成功したが、残り1匹のが粘り強く追撃を妨害し、なかなか大型生物への攻撃可能位置に着くことが出来ない。
間もなく生物は今別の上空に到達し、本土に上陸されてしまう!その瞬間であった
上空を飛ぶ最後の飛行生物、そこに下方から青白い熱線が撃ちこまれ、正確に打ち抜き、爆破する。
驚いたXF-1のパイロットがキャノピーから海面をのぞき込むと、そこにはゴジラの姿があった。
バルゴンの事件以来、定期的にアドノア島を抜け出してはギャオスの変意種を倒すために様々な場所に出現していることが確認されていたが、まさかこのタイミングで日本の領土内にいたとは。
ゴジラの攻撃の精密さに驚くパイロットたちだったが、遠く聞こえるゴジラの声に大型種への攻撃を敢行。
全機からミサイルが一斉に発射され、大型生物へと殺到、直撃した。
爆発光が2つ3つと空中を明るくし、水面に向かって巨大な影が落下する。
辛うじて生物の本土到達は防ぐことが出来た。そう思えた。
空自の追跡によればガメラは石狩湾に墜落し、同じくゴジラもその姿を消し2体が今どこにいるのかは知れない。
交信者である浅黄とみどりにGフォースがコンタクトを取ろうと試みるが、あいにくと二人共学校の友人たちと共に、冬休みを利用してスキー旅行に出た後であった。
草体に続き、生物は保の放った言葉からレギオンと呼称された。
ガメラに纏わりついた小型レギオンは、ガメラが水面に突入したことですべて溺死しおびただしい数の死骸が小樽から石狩にかけての海岸線に漂着。
一方、撃墜された大型レギオンは攻撃を受けて飛び散った羽根こそ発見されるも、死骸までは発見に至っていない。
自衛隊並びにGフォースは大型種は生存しているとして警戒はとどめず、東北一体で警戒を続けることを決定。
同時並行してレギオンの生態を研究調査し、少しでも早く対抗策を見つける事に全力を尽くしていた。
すすき野の戦いから数日後、四郎や剛の協力の元レギオンの死骸の検分が実施される。
その場でこそ、筋肉を持たず、関節と外骨格を体内に充填した圧縮酸素ガスによって動かしている事、珪素質で出来た体組織を持つ程度しか判明しなかった。
だが、その体組織の構造が半導体に酷似していることを満が見抜く。
それをきっかけに、碧や四郎がレギオンの生態を次々に見抜いていく。
元から頭の中にあった懸念が完全に形となったのだ。
大量に消失した光ファイバーケーブル類と、ビール瓶。どちらも半導体と同じくシリコンの化合物から出来ている。つまりシリコンが彼らの餌なのだ。
その上、シリコンは地球上において酸素に次いで多い元素だ。土や砂の殆どは酸素と結びついたシリコンで出来ている。
その二酸化ケイ素を分解し精整する過程で酸素が分離し、その分離した酸素を、レギオンは草体の育成及び種子発射の爆発力を強化するために使用、発射される種子にレギオンは卵を植え付け渡りを行う。
だからこそあの2種類の生物は共存関係にある。
一方で祐介や保には疑問があった。自然土からシリコンはいくらでも作り出せる。なら何故レギオンは土や自然の少ない札幌まで北上し草体を植え付けたのか?
彼等が最初に地球にやってきた場所は北海道の雄大な自然のど真ん中だ、そのまま陣地形成を行っていれば大量の酸素とシリコンを確保できたはずだ。
各々が問題に頭を悩ませながらも食を進める。
と、時彦と四郎の指の間で静電気が走った。
その光景を見た満の頭に、一つの発想が下りてくる。
再びレギオンの構造拡大写真をまじまじと見つめると、あることに気付いた。
小型レギオンの頭部の構造は、一種のトランシーバーの様になっていると言う。
角がそれぞれ電波の送信器と受信機の役目を持っており、取り入れた電磁波を体内で意味のあるデータに変換する。
満としてはそれはあくまでレギオンのコミュニケーション手段について予測したに過ぎなかったが、その一言が更に大きな突破口に繋がった。
はっと思い立った祐介は鞄から大きなファイルを2つ取り出すと、それを1ページずつめくり記入されている文に目を凝らす。
それはレギオンに惨殺された犠牲者の所有物の一覧だった。
業務用無線機。携帯電話、携帯ゲーム機、音楽プレーヤー、デジタルカメラ、ラジオ、ICカード。
続けて生存者について記述されたファイルにも目を通す、そして確信した。
犠牲者は全員、何かしら電波を放出するデジタルガジェットを所持していた。
迂闊だった、祐介や保は生存者に何かしらの共通点があると思っていた。だがそれは逆だった。
犠牲者に共通点があったのだ。あまりにも多数の人間が殺害されたため、それが却って共通点を見えなくさせていた。
ならばレギオンがすすき野に巣を作り草体を植え付けた事にも合点がいく。
自分達と違う周波数帯でコミュニケーションをとる存在は、生存競争において邪魔な敵と言える。
電波電磁波が過密な都市部はレギオン達からすれば自らの社会の発展保存を妨害する敵陣地に見えた事だろう。
敵陣に侵入し、中枢部に巣をつくり占領。草体を爆破して敵陣を壊滅させたうえで種の渡りと保存も同時に行う。
それがレギオンの生存戦略なのだ。
ならば、レギオンはおそらく南下を始めるはずだ。東北或いは北陸の人口密集地を経由して、最終的には関東、日本の中枢部である。
東京を目指して。
お読みいただきありがとうございました!
感想・誤字脱字報告などお待ちしております!
励みにさせていただいております!