新生怪獣王戦いの歴史   作:surugana

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レギオン編も終わり、一段落と言ったお話。あれやこれやとネタをばらまいていきます。


第37話

02年3月、長らくGフォースのトップツーを勤めていた麻生孝昭司令と、兵藤巌副司令が任期満了。

同時に自衛隊においても定年を迎えたため、GフォースならびにG対策センター職員による退任式が行われた。

人類と地球の未来を守るために最前線に立ち続け、役目を果たした2人の偉人は暖かく見守られながらつくばを去る。だが2人とも、このまま隠居し静かに暮らすつもりは毛頭無い。

麻生は自衛隊とGフォース双方から支払われた退職金と手当てを基に、特殊生物災害で家族を喪った子供達を支える基金団体を設立し、その代表に就任。

兵藤も軍属は退くものの、引き続きG対策センターの職員として、兵器開発主任であった頃のコネクションを活用し、より世界各国が綿密に連携できるようネゴシエーターの任に就く。

体が動くならば生涯現役、それが2人の合言葉だった。

 

2人の後任として、Gフォース特殊兵器運用部隊教育部の宮田天地大佐が司令に、情報統括処理部の浅見茜中佐が副司令の任に就く。

浅見副司令は初の女性上級将官の就任と言うこともあり、マスコミの話題を浚った。

 

 

他方、轟天号は横須賀の特自ドッグで修復作業が続いている。

レギオンとの戦いで負ったダメージは大きく、パーツの6割程の交換が必須で、オーバーホールの完了は年末ないし年明けを待たなくてはいけない。建造・修復責任者の神宮寺博士曰く、廃艦にならなかったのは奇跡、とのこと。

修復が完了するまでの間、クルーはそれぞれ別の地に再配備される。立花艦長も有事が起きれば前線指揮所にて各種指揮に就くこととなった。

02年4月、轟天級の2番艦『晴天』が就航。

本艦は直接的な敵との戦闘を行う戦艦ではなく、艦載機運用に特化した空中空母である。その為艦前方のモジュールユニットは、三つのリニアカタパルトと航空機搭載デッキで構成され、砲撃用機材の殆どは取り外されている。

艦長には楠見謙特将が、XF-1隊の隊長には梶谷雄二、名高雅人ら空自でもっとも優秀なパイロットに授けられる、『BEST GUY』勲章を獲得したエース達が就任した。

 

晴天号は基本的には首都東京上空の成層圏に浮かび、怪獣が出現した際にはそこから必要な数の航空機を派遣。地上主力部隊の展開までの遅滞攻撃や航空支援の増発、住民の避難と言った側面支援を担当することとなる。

 

 

日夜特殊生物、即ち怪獣によって破滅的な破壊がもたらされるこの世界において、『生物兵器』と言う概念は最早タブーとされている。

それは怪獣の兵器利用は勿論細菌兵器や、ラクーンシティで初めて陽の目を浴びたB.O.W.も例外ではない。

各国では生物兵器の開発・所有・使用を厳しく規制する法律が施行され、大手製薬会社に向く市民の監視の目も日々強まっている。

同時にGフォース各支部のバイオハザード対策部隊も、世界各地で崩壊したアンブレラ社の亡霊とも言うべき負の遺産の浄化に従事していた。

ガディウォール島突入作戦。ユタ州プラネットラボ破壊作戦。ソニドデ・トトーガ島突入作戦。グレン・アリアス逮捕事件。

人為的特殊生物災害の発生を未然に防ぐために、猟犬部隊の戦いは続いている。

 

 

02年5月、スペインの隣国セルシア共和国に留学していた、アメリカ合衆国大統領ラリー・グラハムの娘、アシュリー・グラハムと、セルシア共和国大統領チャールズ・マクファーソンの娘レイチェル・マクファーソンが行方不明となった。

失踪から数時間後、アメリカセルシア両政府に映像メッセージが届く。

送り主は、かつて王政時代のセルシアを支配していたガロ王朝の末裔、シェルード・ガロ。

革命によって国を追われガロ王家最後の生き残りとなったシェルードは、裏世界に潜伏し、さまざまな犯罪で頭角を表すとその莫大な資金力を持って現セルシア政府に復讐を誓った。

そこに、セルシアの小さな村を根城としていたカルト教団ロス・イルミナドス教団の教祖、オズムンド・サドラーが接触を図ったのである。

彼らが崇めている寄生生物ブラーガの性質を認めたシェルードはイルミナドス教団と同盟を結び、犯罪組織ワイルドドック、武装開発集団カンタリスを雇い、2人の大統領令嬢を誘拐。

王家の島と呼ばれる王家のかつての城を根拠地とし、莫大な身代金とアメリカ、セルシア双方の軍事機密情報を要求。

軍や警察が動けば即座に2人を殺害すると脅迫を仕掛けてきた。

 

シェルードの根城がセルシアの国境地帯にあり、軍の派遣は難しいことからアメリカとセルシアは秘密裏にレイチェル等の奪還、シェルード一派の野望を阻止するための精鋭チーム派遣を決定。

大統領直属の秘密保安組織、オメガセクターのエージェントであるレオン・S・ケネディ

彼の相棒を長年勤めるジャック・クラウザー

現オメガセクター局長ハリー・タスカーの娘で、凄腕のエージェントであるディナ・タスカーの3名

そこに欧州を中心に活動する国際諜報機関VSSEから派遣された、同組織最強の諜報員リチャード・ミラーを加えた4名の奪還チームが、シェルードのもとに送り込まれるのだった。

 

セルシア国内、シェルードの根城ほど近くの村に潜入したレオン達は、常軌を逸した状態の村人達に襲われる。迎撃する一行はルイス・セラと名乗る男に救われ、彼から村人達は寄生生物プラーガによって操られた成れの果て、ガナードと化してしまったと言う事実を知る。

様々なプラーガ・クリーチャーを、退けたレオン達は、村長であるビトレス・メンデスの屋敷でアシュリーとレイチェルを発見。

だが2人は既にプラーガの卵を植え付けられており、孵化すればガナードになってしまうことを、プラーガを封印する立場にありながらサドラーの手下となったこの地の領主、ラモン・サラザールとシェルードの通信から知らされる。

プラーガの力で怪物となったビトレスを撃破しレオン一行は、黒幕が待ち受けるサラザール城に向かう。

 

 

時に分断されながらも、アシュリーやレイチェルの奮闘もあり、遂には、プラーガの力で怪物と化したラモンにもレオンの引導が下る。

 

形勢を不利と見たサドラーは、シェルード達を連れて撤退しようとするが、そこでシェルードから1本のアンプルを首筋に打ち込まれてしまう。

それはプラーガを意図的に暴走させる効果のある試薬品で、教祖たるサドラーにも極秘でシェルード達が開発していたものだ。

シェルードの目的はあくまでもセルシア政府への復讐と、ブラックマーケットで価値が出るだろう機密情報のみ。サドラーの目論むプラーガまみれの世界など毛頭興味がなかったのだ。

 

憎悪と絶望の叫びを上げながら怪物に変異するサドラーを尻目にシェルード達は王家の島に去っていく。

突如怪物と成り果て、襲いかかってきたサドラーに驚きながらも迎え撃つレオン一行。驚異的な再生能力に苦戦していたが、そこにレイチェル達を確保したことで動きやすくなったGフォースと米軍が援軍に駆けつけてきた。

 

かつてラクーンシティ突入作戦で活躍し、レオンとも面識のある米軍特殊部隊、クリスピン・ジェッティンガム大尉率いるエコー6チーム。

カルロス・オリヴェイラ等、元U.B.C.S.のメンバー達と元海兵隊員ビリー・コーエンで編成されたGフォースGハウンド部隊だ。

彼らの猛攻と、突如現れたエイダ・ウォンから託された特殊薬剤弾頭を装備したロケットランチャーの一撃で、遂にサドラーは力尽きる。

 

 

孤島に拐われたアシュリー達を救い、戦いに決着をつけなくてはならない。

自らのイルミナドス教団の元研究員と言う立場を明かしたルイス曰く、2人の体内のプラーガの覚醒までもう時間がなく、城の中にある除去装置を使うことでしか2人を救うことは不可能だと言う。

2人を救いシェルード達を倒すため、城の内部に明るいルイスとエイダが水路から城に侵入しアシュリーとレイチェルの救助を行い、残るレオン達は、エコーチーム等を現地に運んだ、オメガセクターの装甲武装ヘリで正面から突入し囮として暴れまわる作戦を執る。

 

城の内部は要塞と化していた。シェルードの私兵、ワイルドドッグの傭兵、レビドプテラを初めとしたカンタリスの開発した戦闘兵器がレオン達を待ち受け、激しい攻撃を仕掛ける。

 

カンタリスの戦闘兵器軍団をマイクの攻撃ヘリ、エコーチームが相手取り、城壁で待ち伏せていた、シェルードの暗殺忍者部隊MOZの不意打ちにGハウンドチームが立ち向かう。

 

更にカンタリスの右腕であり、かつてジャックと同じ特殊作戦部隊に身を置いていた傭兵ジェイソン・バートワーズ、カンタリスの暗殺強化兵ウェブスピナーが城内で待ち伏せていた。

因縁を清算し、レオン達を先に進ませるためにジャックとディナが血路を拓くために突撃。

 

仲間達の決死の助けを受け、レオンとリチャードは時計塔を駆け上がり、レオンは最上階でシェルードと、リチャードは屋上でワイルドドッグとそれぞれ決戦の時を迎える。

銃撃を見切り、正確にナイフで弾き返すシェルードと、爆弾を巧みに操り部下と連携して襲い来るワイルドドッグにレオン達は苦戦する、だが的外れな復讐心と私腹を肥やすためだけに、戦いとは無縁の少女達を恐怖に晒した事への義憤で、レオン、リチャードはそれぞれの宿敵を打ち倒す。

ほぼ同じ頃には各地で戦っていた仲間達もそれぞれに強敵を打破。

プラーガの除去施設までレオン達が来る頃には、アシュリーとレイチェルの体内に宿っていたプラーガの完全除去にも成功していた。

 

戦いの終わりを実感し、笑顔をこぼす一同。だが、生きていたワイルドドッグが道連れに城全体に仕掛けていた爆弾を一斉に起爆。

城が崩落を初め、レオン達は間一髪ヘリで脱出に成功した。

爆炎を上げて崩れ落ちる悪行の城、それを見つめていたエイダは、密かに確保していたプラーガのサンプルをその爆発の中に落とす。

 

世界に新たな混乱を引き起こす存在を、外に持ち出すわけにはいかない。

 

後日、遺されていたサラザール家の文献を元に、GフォースEUの科学防護部隊が現地に入り、綿密なプラーガの除せん駆除が行われた。

 

また、ジャックは撃破したジェイソンから、今回の大統領誘拐事件には、アメリカ上院議員のタカ派急先鋒、パトリック・ウィルソンが関わっていることを聞き出しており、証拠情報の入ったICチップもジェイソンから入手していた。

そこにはアメリカの危機を煽り、自らの発言権を高め私腹を肥やしていた巨悪の数々の所業が記されている。

これが白日のもとに晒されたことで、ウィルソン以外にもロン・デイビスと言った数多くのアメリカ政界の大物が逮捕され、全米はスキャンダルに沸き上がった。

 

だがレオン達事件当事者、そしてG対策センターのメンバーは、今回の逮捕劇の更に奥、アメリカ政経界の深淵に一連の事件に関わる黒幕が潜んでいると睨んでいる。

アシュリーやレイチェルの誘拐は、彼女達の警備プランの穴をついて行われている。

かつてのオズウェル・E・スペンサー強奪事件以後、要人や重要参考人の護衛体制は刷新され、かなり厳しく情報が規制されているのにも関わらず。

その裏を突くことは、幾ら大物とはいえ今回逮捕された面子には不可能だ。絶対にその尻尾を掴む。それがどれだけ強大な悪であろうとも。レオン達は改めてそう誓い合った

 

 

 

レギオンとの戦いから半年近く、未だゴジラ、ガメラともに目立った行動は確認されていない。

ガメラはマリアナ海溝付近に着水してからは行方知れずで、活発にギャオス種対策に動いていたゴジラは、アドノア島でほぼ丸一日寝るだけのような日々を過ごしている。ブルーバーニングの力を発現したことが余程の疲労と負担になったと思われ、そこからの回復に未だ至っていないのだ。だが久しぶりにゴジラが穏やかな日々を過ごせていることに、アドノア島のG対策センター職員は複雑な気持ちを抱いていた。




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