ストライク・ザ・ブラッド~黒輪の根絶者〜 作:アイリエッタ・ゼロス
「アルデアル公ディミトリエ・ヴァトラー....一体誰だ?」
俺と古城、姫柊はスーパーに寄っていた。そして、古城はさっきの手紙を
眺めながらそう言った。
「アルデアル公国は戦王領域、第一真祖の“
俺はカートを押しながら古城にそう言った。
「で、何で第一真祖の臣下が絃神島なんかに来てるんだ? ....てかタマネギ
多すぎるだろ」
姫柊がカートの中にタマネギをドサドサと入れるのを見て古城はそう言った。
「おそらく、先輩と会うためだと思われます。それと、好き嫌いはダメですよ」
「いや、にしてもだろ!」
「安心しろ古城。凪沙ちゃんが美味い料理にしてくれるだろ」
そう言っている間にも、姫柊はタマネギをどんどん入れていった。
古城も諦めたのかため息をついていた。
「てか、なんでヨーロッパの吸血鬼がオレの名前知ってるんだ?」
古城は封筒にある自分の名前を見てそう言った。
「お前の眷獣が覚醒したからだろ。それで第四真祖、お前の居場所が分かったんだろう」
「確かにその可能性はありそうですね....先輩、どうかしたんですか?」
姫柊がそう聞いた時、古城は何故か困惑した表情をしていた。
「いや....何かここにパートナーを連れて来いって書いててな」
「パートナーか....確か欧米とかのパーティーでは夫婦や恋人を同伴させるのが
基本だったな」
「いない場合は代役を立てるしかないですね」
「代役か....」
古城は困ったように考え込んだ。
「吸血鬼がらみのパーティーに凪沙は連れて行けない。浅葱は怒ってたから下手に
ヤバイことに巻き込めないし....」
「先輩の正体を知ってて危険な状況にも対処できる人材というと、選択の余地は
あまりないと思いますけど」
そう言った姫柊は可愛らしく古城を見ていた。
「そうだな....巻き込むのは気が引けるけど頼んでみるか。那月ちゃんに」
「「え....」」
俺と姫柊は同時にそう言った。
「いや、だって那月ちゃんなら俺の正体知ってるし、攻魔師の資格も持ってるし、
危険な状況にも対応できる。 適任だろ」
「いや、その前にもう一人いるだろ。お前の隣に」
俺がそう言うと、古城は姫柊の方を見た。
「姫柊に頼んでもいいのか?」
「はい。先輩の監視が私の任務ですし」
「じゃあ、姫柊に頼むな」
「はい!」
姫柊はどこか嬉しそうだった。
「おいそこ。イチャついてないでさっさと行くぞ」
俺はそう言って二人の前を歩いて行った。
「「だ、誰がイチャついて....!」」
「お前ら以外に誰がいるんだよ....」はぁ
〜〜〜〜
「あ....」
マンションに着いてエレベーターに乗っていると、急に姫柊が声を上げた。
「どうした?」
「その、今考えてみたんですけど、私、パーティーに着ていく服が無いと思って....」
「パーティーに着ていく服か....まぁ普通は持ってないわな。てか、お前もパーティに
着ていく服を持ってないよな」
俺は隣で荷物持ちをしている古城にそう言った。
「確かに言われてみれば....」
「どうしましょうか....?」
「最悪、この時間にレンタルできるところでレンタルするのが良いんじゃないか?」
俺はそう言って、携帯でレンタル出来るところを探し始めた。その間にもエレベーターは
俺達が住んでる階に着き、俺達は古城の家に向かった。
「....? 何だこれ」
古城の家に入ると、急に古城がそう言って立ち止まった。俺も携帯から視線を離して
古城の方を見ると、玄関に何か大きいダンボールが置かれていた。
「送り主は....獅子王機関?」
「獅子王機関が先輩宛に?」
「....何で古城の家に? 姫柊の家で良かっただろ」
「....とりあえず開けてみるか」
古城はそう言うと、ダンボールの箱を開けた。ダンボールの中には青いリボンが付いた
白いドレスと黒のタキシード、ネックレス、それと一通の手紙が入っていた。
「見たところ、パーティーに着ていけそうなドレスとタキシードだな」
「みたいですね。獅子王機関も私達がパーティーに呼ばれるのを知っていたのでしょうか?」
「その辺は姫柊の上司に聞いたらどうだ。それよりも、その手紙は?」
俺は手紙を持った古城にそう聞いた。
「えっと....オーダーメイドのパーティードレス一式、バスト76、ウエスト....」
「(嫌な予感が....)」
俺はそう思って両耳を塞いだ。古城は俺に気づかずに続きを言っていった。
そして、俺は恐る恐る姫柊の方を見たら雪霞狼を構えて古城を睨んでいた。
「(....死ぬなよ古城)」
俺は心の中でそう思いながら姫柊に頭を下げて隣の自分の家の中に入った。
その後、古城の悲痛な叫び声がマンションに響き渡った。
〜〜〜〜
「おぉ、二人とも似合ってるな」
部屋で着替えてから古城の家にもう一度行くと、二人はドレスとタキシードに
着替えていた。
「そ、そうか?」
「で、でもこの服、肩とか脚が出過ぎなような....」//
姫柊はドレスの露出の多さに少し恥ずかしそうにしていた。
「まぁパーティー用のドレスはそんなもんだろ。....てか、もう行くのか?」
「あぁ。ここから会場までタクシーで行っても時間がかかるからな」
「それに渋滞に巻き込まれるかもしれないですから」
「そうだな。途中の高速道路は夜に混むからなぁ」
俺は会場までの道を思い出しながらそう言った。
「じゃあ私達は行ってきますね」
「すまねぇが終夜、凪沙のことを頼む」
「了解。適当に言い訳しとくから安心しとけ」
「悪いな。じゃあ行ってくる」
「おう。いってらっしゃい」
俺がそう言うと、古城と姫柊は玄関から出て行った。そして、古城達が
出て行ってから10分後....
「....さてと」
俺は腕を振るってカードを出現させた。俺はその中から二枚のカードを手に取った。
「
俺がそう言ってカードを投げると魔法陣が現れ、そこから金髪で髪を結んだ男と、
腰にレイピアを差した薄緑色の髪の女が現れた。
『呼んだか、
『私達に何か任務かしら?』
「あぁ。お前達にある所に行ってもらいたくてな」
『ある所?』
「ディミトリエ・ヴァトラー、覚えているか?」
俺が二人に聞くと、『あぁ....』といった表情になった。
『あの胡散臭い金髪ね』
『確か蛇の眷獣を使う男だったな』
「その通りだ。ヴァトラーは現在、絃神島に来ていて古城を船上パーティーに誘った。
奴のことだ。古城に会いに来るためだけにこの島に来たとは思えない。何か裏があって
来たはずだ。だから、お前達二人には古城を影から護衛するのと、奴の目的を聞く事、
忠告をしてきてもらいたい。この島で余計なことをするなってな」
『了解した』
『わかったわ。それで場所は?』
「南湾地区の大桟橋だ」
俺は携帯の地図で場所を指差した。
『そうか。もしも奴が何かをしようとした場合は?』
「そうだな....殺すと面倒な事になる。精々痛めつける程度が妥当だ」
『了解した。では』
『行ってくるわね。報告を楽しみにしていて頂戴』
そう言って二人はベランダから飛び出し南湾地区の大桟橋に向かって走り出した。
「....さて、俺は飯を作って凪沙ちゃんを待っとくか」
俺はそう呟いてキッチンに立った。
〜〜〜〜
1時間半後
「ただいまー!」
俺が飯を作り終わって携帯を触っていると玄関から凪沙ちゃんの声が聞こえてきた。
「おかえり凪沙ちゃん」
「シュウ君!? どうしてウチに?」
「古城に少し頼まれてな。アイツ、ダチの家に行ってるらしくてな。
帰るのに時間がかかりそうだから凪沙ちゃんを見ててくれって頼まれたんだ」
「そうだったんだ。というか、見ててくれって私もう中学生なんだけど!?」
凪沙ちゃんはどうやら子供扱いされたことに怒っているようだった。
「まぁアイツもアイツで凪沙ちゃんのこと心配してるからだろうな。
あんまりそう言ってやらないでやってくれ」
「むー....」
凪沙ちゃんは複雑といった表情だった。
「まぁ文句は帰ってきてから言ってやんな。それよりも晩ご飯を食べようぜ。
もう作ってあるんだ」
「シュウ君が作ってくれたの?」
「あぁ」
「ありがとうシュウ君! じゃあ早く食べよ!」
「そうだな。用意は俺がやっておくから凪沙ちゃんは着替えてきな」
「はーい!」
そう言って凪沙ちゃんはリビングから出て行った。
「(さてと、今頃アイツらはどうしてんだろうな)」
俺はそんな事を思いながら窓の外を見た。