ストライク・ザ・ブラッド~黒輪の根絶者〜   作:アイリエッタ・ゼロス

20 / 87
戦王の使者 XIV

 ナラクヴェーラとの戦いが終わって二日後、俺は学校をサボって絃神島の空港にいた。

 何故俺がこんな所にいるかというと....

 

「よう、煌坂」

「い、伊吹 終夜!? 何でここに!」

 今日絃神島を出る煌坂の見送りをするためだ。

 

「お前の見送りに来たんだよ」

「が、学校はどうしたのよ!」

「サボった」

「なっ....」

 俺の言葉に煌坂は驚いていた。

 

「ま、一日ぐらいサボっても問題ねぇからな」

「....そういう問題?」

「あぁ。それに、お前に渡す物がいくつかあるからな」

 そう言って、俺は背中のカバンから色々と取り出した。

 

「まずはこれだ」

「....手紙?」

「姫柊からのな」

「ゆ、雪菜から!?」

 煌坂は姫柊からと聞くと驚いていた。

 

「あぁ。何か色々と書いてたぞ」

 そう言って、俺は姫柊から渡された手紙の束を煌坂に渡した。

 

「まぁ時間がある時に読んでやれ」

「わかってるわ。それで、これ以外にまだあるの?」

「あぁ。まぁ、残りは俺からだけどな」

 俺は煌坂に神社で買ったお守りと紙袋を渡した。

 

「この紙袋は?」

「開けてくれて良いぞ」

「?」

 俺の言葉に煌坂は不思議そうにしながらも紙袋を開けて中身を取り出した。

 

「コレ....」

 煌坂が取り出したのは桜の花びらが刺繍されたハンカチだった。

 

「この前の戦いの時に、お前のハンカチを俺の血で汚したからな。だから、

 そのお詫びみたいなもんだ」

「良いの? こんなに良さそうな物....」

「世話になった礼だ。気にすんな」

「そう....あ、ありがとう。大切に使うわ」//

 煌坂は少し顔を赤らめて礼を言ってきた。

 

「どういたしまして。それと、そのお守りは無病息災のやつだ。姫柊から海外の

 仕事が多いって聞いてな」

「わ、わざわざありがとう」

 そう話していると、飛行機の搭乗手続きが始まるアナウンスが流れた。

 

「今の、お前が乗る飛行機のじゃないか?」

「えぇ、そうよ」

「そうか。じゃあもう行かないとな」

 俺がそう言うと、煌坂は何故か俺に近づいてきた。

 

「き、煌坂?」

「....ねぇ、今携帯持ってる?」

「携帯? まぁ、持ってはいるが....」

「じゃ、じゃあ、良かったら連絡先交換しない?」

 煌坂はそう言って、自分の携帯を取り出した。

 

「....そういう事か。別に良いぞ」

 俺はそう言って煌坂と連絡先を交換した。

 

「あ、ありがとう!」

「どういたしまして」

「た、たまに電話すらからちゃんと出なさいよ!」//

「わかった」

 そう話していると、煌坂はどこか嬉しそうに携帯を見ていた。

 

「じゃ、じゃあ私はもう行くわね」

「あぁ。元気でな、煌坂」

「....矢華」

「えっ?」

「....紗矢華で良いわよ。私も、終夜って呼ぶから」

「....良いのか?」

「....あんたなら、信用できそうだから」

 煌坂....紗矢華は真っ直ぐな目で俺にそう言ってきた。

 

「そうか....なら、これからはそう呼ばせてもらうぞ、紗矢華」

「っ! え、えぇ!」//

 俺の言葉に紗矢華は嬉しそうに答えた。

 

「じゃ、じゃあね終夜!」

「あぁ。またな、紗矢華」

 俺は手を振って紗矢華を見送った。

 

「(にしても、何で急に名前で呼んで良いって言ったんだ....?)」

 俺は、紗矢華の心境の変化を不思議に思いながら空港を出た。

 

 

 〜〜〜〜

 紗矢華side

 

「ふぅ....」

「(心臓、まだドキドキしてる....)」//

 飛行機に乗って席に座っている時、私は自分の胸を押さえながらそう考えていた。

 あの戦いが終わってから、私は終夜の事を考えるとずっと胸がドキドキしていた。

 そして、さっきも連絡先を聞いたり名前の呼び方を変えてと言った時も、顔に出ていないだけで

 ずっと胸はドキドキしていた。

 

「(何で、こんなに胸がドキドキするの....?)」

 私はこの胸のドキドキが分からず、飛行機を降りるまでずっとこのドキドキが何なのかを

 考えていた。

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。