ストライク・ザ・ブラッド~黒輪の根絶者〜 作:アイリエッタ・ゼロス
天使炎上 Ⅰ
ある日の深夜一時頃、三十分前まで紗矢華と電話をしていた俺は深夜番組を見ていた。
そんな時、急に携帯が鳴った。
「(誰だこんな時間に....また紗矢華か?)」
そう思いながら携帯の画面を見ると、電話をかけてきた人物は紗矢華ではなく
なっちゃんだった。
『起きていたか伊吹』
「....こんな時間に何か用かなっちゃん」
『あぁ。今から
そう言うと、なっちゃんからの電話は切れた。
「こんな時間からって....」
俺は色々な可能性を考えながら服を着替えて、バイクに乗って
〜〜〜〜
「おいおい....ここで何が起きたんだよ」
バイクを走らせて
炎上していたりと、何かしらの巨大な事件が起こったのだとすぐに俺は理解した。
すると、
「来たか。....それにしても、今随分と失礼な事を考えなかったか?」
「何も考えてねぇって....で、俺に依頼って?」
「....そうだったな。ついて来い」
そう言われ、俺はフードをかぶってなっちゃんについて行くと救急車の前に着いた。
そして、救急車の前にいた
「南宮教官、お疲れ様です!」
「あぁ、お前もご苦労」
「....あの、南宮教官? そちらのフードの男は....」
「私の古い知り合いの魔術師だ。そこにいる小娘の容態を見てもらおうと思ってな」
なっちゃんがそう言うと、男は俺に一度頭を下げ、救急車の扉を開けて下がっていった。
そして、俺が救急車の中に入ると、簡易ベッドに一人の少女が眠っていた。
だが、その少女の容態は普通ではなかった。その少女の身体全体には包帯が巻かれており、
その巻いている包帯の一部は血だらけになっていたからだ。
「これは....」
「....最近、未登録魔族が暴れているのは知っているな」
「あぁ。ニュースでもそんな事を言っていたな。....じゃあ、この娘がその原因って事か?」
「....正確には片割れと言ったところだ」
「なるほど....とりあえず容態を確認するか。
俺は少女の容態を確認するためにレディヒーラーを
『....お仕事?
「あぁ。この娘の容態を確認してくれ」
『わかった』
レディヒーラーは少女に手をかざした。そして三分後....
『....大体わかった。一番傷が深いのは横隔膜と腎臓周辺。この世界で
呼ばれる所。そして傷の状況を見るに、何かに喰われたと思う』
「喰われた....」
『正確に言えば、霊体その物が食べられてる。それに、この娘は魔族じゃなくてただの人間』
「人間!?」
「っ!」
レディヒーラーの言葉に俺は驚いて声を上げた。なっちゃんも珍しく目を見開いて驚いていた。
『間違いない。....これは私の推測だけど、誰かが何らかの実験として普通の人間だったこの娘に
無理矢理魔術的な肉体改造をしたと思う』
「....ただの人間が魔族特区の上空を飛びまわり、ビルを薙ぎ倒し炎上させた、か」
「随分とふざけた真似を....」
俺は少女の頭を撫でながらそう呟いた。
「この娘を治してやる事は出来るか?」
『出来る。だけど、それには
「....マジか」はぁ
レディヒーラーの言葉に俺は頭を押さえた。
『どうする?』
「....人命には変えられないか」
俺はそう呟いてレディヒーラーに手を向けた。
「我が願いによりて、その姿を顕現せよ。
すると、レディヒーラーの身体と俺の身体は光り出し、一つに重なった。
そして俺の姿はレディヒーラーの姿と似たような金髪で露出が多く、腰の部分に
装甲を纏った姿になった。
『さて、早くやるぞ』
『了解』
俺は少女に身体の上に手をかざし、傷のある部分や出血した血、
元通りに治した。
『これで、この娘は肉体改造される前の姿に戻った』
『そうか』
そして、俺の身体からレディヒーラーが抜けると、俺の姿は銀髪ロングで胸が控えめな
女の姿に変わった。
「....不便だな、この姿」はぁ
「私は似合ってると思うがな」
そう言いながらなっちゃんは携帯で俺の姿を連射していた。
「見世物じゃねぇんだよ....やる事は終わったんだ。俺はもう帰る」
「そうか。気をつけて帰れよ、伊吹ちゃん」
「....うるせぇ、このロリ教師」
俺はそう言い返してバイクに乗り家に帰った。