ストライク・ザ・ブラッド~黒輪の根絶者〜   作:アイリエッタ・ゼロス

33 / 87
根絶者と舞威媛 Ⅱ

「....さて、飯も食い終わったし次は何処に行く?」

 飯が食い終わり、俺は紗矢華にそう聞いた。

 

「そうね....」

「なぁに? 行くとこ決まってないの〜?」

 すると、皿を片付けに来たレッカがそう言った。

 

「決まってないならここに行ってきたら?」

 レッカはそう言うと、ポケットの中から二枚のチケットを取り出した。

 

「それは?」

「今、ショッピングモールでやってる猫祭りのチケット。何か世界中の猫と遊べるんだってさ」

「へぇ....」

「それの期限今日まででね。行きたかったんだけど店があるから。何にも予定が

 決まってないなら私達の代わりに行ってくれる?」

 そう言って、レッカは机の上にチケットを置いた。

 

「....だそうだ。紗矢華、どうする?」

「そうね....少し興味が湧いたし行ってみましょ」

 紗矢華がそう言ったので、俺はありがたくレッカからチケットを貰った。

 

「ありがとなレッカ」

「良いってことよ! 今度写真見せなさいよ」

「あぁ」

 そう言って俺は立ち上がり、伝票をレッカに渡した。

 

「はい、1650円ね」

「おう」

 俺は財布から千円札を二枚取り出してレッカに渡そうとしたが....

 

「ちょ、ちょっと! 自分の分ぐらい出すわよ!」

 紗矢華は慌てたように自分の財布から千円札を出そうとした。

 

「良いって。飯代ぐらい俺に奢らせろって」

「で、でも....」

「良いから気にすんな。レッカ」

「はい、350円のお釣り」

 俺はレッカに二千円を渡して釣りを貰った。

 

「い、良いの?」

「あぁ」

「あ、ありがとう....」

「おう。さ、ショッピングモールに戻るぞ」

 俺は紗矢華にそう言って店を出た。

 

「また来てねー!」

 俺達が店を出ると、後ろからレッカの声が聞こえてきた。

 

 

 〜〜〜〜

 ショッピングモール

 

「可愛い....!」

 ショッピングモールに戻ってきた俺と紗矢華はチケットに書かれていた場所に来ていた。

 そして、イベントスペースの中に入ると数え切れないほどの猫がいた。

 

「すげぇ数だな....」

 そう思っていると、数匹の猫が俺達に寄ってきた。

 

「おぉおぉ、よしよし」

 俺はその場で座り込み、一匹の猫を抱き上げた。すると、俺の膝や肩の上に

 他の猫達が乗ってきた。

 

「(お、重い....てか、紗矢華の声が聞こえないような....)」

 俺は気になって紗矢華の方を見ると、紗矢華は寄ってきた猫を膝に乗せ、猫にエサを

 あげていた。

 

「美味しいかにゃ〜?」

「「「にゃー」」」

「(美味しいかにゃ〜って....メロメロだな....)」

 俺は猫にメロメロになってる紗矢華の様子を携帯で撮った。紗矢華はカメラのシャッター音に

 気づかず、ずっと猫を撫でていた。

 

「(まぁ、癒されてるなら良いか....)」

 そう思いながら、俺は笑顔で猫を撫でている紗矢華を見ながら、自分の上に乗っている

 猫の相手をした。

 

 〜数時間後〜

 

「....猫、どうにかして飼えないかしら」

「....流石に無理だろ。お前の場合、海外に行く事が多いんだろ?」

「そうなのよね....はぁ....」

 散々猫と遊び、癒されていた紗矢華は帰り道を歩きながらそう呟いた。

 

「終夜の住んでる家ってペット禁止なの?」

「あぁ。俺の住んでるマンションはペット禁止だ。....てか、何気に俺に猫を飼わせようと

 してないか?」

「そ、そんな事ないわよ!」

 俺が聞き返すと、紗矢華は目を逸らしてそう言った。

 

「(目が泳いでるんだが....)」

「....帰ったら猫カフェ的なものがないか探しといてやるよ」

「っ! ホント!」

「あぁ。今度、紗矢華の休みが取れた時に一緒に行こうぜ」

「ま、また付き合ってくれるの?」

「あぁ」

「じゃ、じゃあ楽しみにしてるわよ!」

「おう。....っと、言ってる間に着いたな」

 話しているうちに、俺達は紗矢華の宿泊しているホテルに着いた。

 

「そうね....終夜、今日はありがとね。その....すごく楽しかったわ」

「そうか。俺も楽しかったぞ」

「そう。....それじゃあ、またね終夜。今度、楽しみにしてるわね」

「あぁ。紗矢華も舞威媛の仕事頑張れよ」

 そう言って、俺は紗矢華と別れて家の方に向かって歩き出した。そして、家に帰って

 10時頃になった時、俺はある事を思い出した。

 

「(あの写真、紗矢華に送っておくか)」

 あの写真とは、紗矢華が猫にエサをあげていた写真だ。

 

「(後で怒られそうだな)」

 そんな事を考えながらも、俺は迷う事なく紗矢華にメッセージ付きの写真を送った。

 

 

 〜〜〜〜

 紗矢華side

 

「今日は楽しかったわね....」

 私は猫フェスの時にこっそり撮った、猫と戯れている終夜の写真を眺めながらそう呟いた。

 

「(欲しかった服も買えたし、美味しい料理を食べれたし、可愛い猫達に癒されたし....

 今度、あの店員の人にお礼を言いに行かないと....)」

 そう思いながら、私は今日買った服を見た。

 

「今度着ていったら、気づいてくれるかな....」

 そう呟いていると、携帯のメールが来た音が聞こえた。見ると、メールは終夜からだった。

 

「しゅ、終夜....!」

 私は驚きながらもメールを開いた。そのメールには、一枚の写真が送られてきていた。

 

『「美味しいかにゃ〜」って聞いてる紗矢華、可愛かったぞ』

「なっ....!?」///

 私はそのメールを見た瞬間、顔が熱くなっていくのがわかった。

 

「(か、可愛いって....! って、そうじゃなくて!)」///

 メール越しだが、可愛いと言われた事は嬉しかったのだが、いつ撮られていたのかわからない

 写真に私は混乱していた。

 

「(は、早く消させないと! は、恥ずかしいじゃ済まないわ!)」

 そう思い、私は急いで終夜に電話をした。

 

『....はい』

「終夜! 今すぐその写真消して!」

『えぇ....』

「えぇじゃなくて! は、恥ずかしいったらありゃしないわ!」

『せっかく可愛い瞬間を撮れたんだが....もったいねぇ』

「か、可愛い....!」///

 終夜の電話越しの可愛いに、私の頭の中はパニックを起こした。

 

『ま、気が向いたら消しておく』

「い、今すぐ消して! じゃ、じゃないと、煌華麟でアンタの携帯を真っ二つにするわよ!」

『怖っ....まぁ良いか。電話を切ったら消しとく』

「ぜ、絶対だからね! 間違ってでも誰かに送らないでよ!」

『分かったって。んじゃ、おやすみ』

 終夜はそう言うと電話は切れた。

 

「(な、何だかこの一瞬で凄く疲れたわ....そ、それよりも、可愛いって....!)」///

 私は終夜に可愛いって言われた事が嬉しく、ニヤけた顔が抑えきれなかった。

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。