ストライク・ザ・ブラッド~黒輪の根絶者〜   作:アイリエッタ・ゼロス

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観測者たちの宴 Ⅸ

『数が多いだけで威力は知れてるな』

「そうね....だけど数が多すぎよ....!」

 俺と紗矢華は場所を変えて、囚人と戦っていた。囚人の攻撃事態は弱いのだが、囚人の

 一度の攻撃回数はかなり多かった。俺一人なら力づくで抜けれるのだが、紗矢華が

 いるので俺は下手に攻撃を仕掛けれなかった。

 

『(さて、どうしたもんか....)』

「さっきから俺の攻撃を消しやがって....! テメェらいい加減にしやがれ!」

 すると、突然囚人がそう叫び光に包まれた。そして、光が収まると囚人の背中には腕が

 四本生えていた。

 

「あれは....!」

『....天部か』

「そういう事だぜこの野郎! さっさと落ちなァ!」

 そう叫んで、囚人はさっきの三倍の数の衝撃波を放ってきた。

 

「まだ増えるの!?」

『煌坂 紗矢華、少し下がってろ。ライド』

 俺はそう言って紗矢華の前に出て、斬伐の白刃 ラペジウムにライドして向かってきた

 衝撃波を全て双剣で斬り捌いた。

 

「んなっ!? あれだけの轟嵐砕斧を!?」

『煌坂 紗矢華、攻撃は俺が全て捌く。その間にお前は奴を一撃で倒せ』

「一撃でって....」

『あるだろ。お前の一撃必殺のアレ』

「っ! そういう事....わかったわ」

 そう言って、紗矢華は煌華麟を弓に変形させて太もものダーツを矢に変えてを弓に構えた。

 それを見て危険と感じたのか、囚人は攻撃の数を増やし、攻撃の速度を上げてきた。だが、

 俺も攻撃の速度と攻撃の威力を上げて向かってきた衝撃波を全て斬り捌き、攻撃が通る空間を

 一ヶ所作り出した。

 

『今だ!』

「獅子の舞女(ぶじょ)たる高神の真射姫(まいひめ)が讃え奉る。極光の炎駒(えんく)、煌華の麒麟、其は天樂(てんがく)と轟雷を統べ、

 憤焰をまといて妖霊冥鬼を射貫く者なり!」

 そう叫び、紗矢華は煌華麟から必殺の一撃を放った。必殺の一撃は囚人の上空で魔法陣に

 変わり、巨大な雷が囚人に降り注いだ。

 

「く、くそがぁぁぁぁ!!」

 囚人はそう叫びながら地面に膝をつき、周囲に現れた魔法陣から出てきた鎖に縛られて

 消滅した。

 

『....流石の一撃だな』

「ありがとう。おかげで助かったわ」

『そいつはどうも。....それよりも、そっちも終わったのか。姫柊 雪菜』

 俺は紗矢華の背後に見えた姫柊にそう言った。

 

「ゆ、雪菜!? それに暁 古城と....その子は....」

「南宮先生です」

「本当に小さくなってたのね....」

 紗矢華は驚きながらもなっちゃんを興味深そうに見ていた。

 

「そちらも終わっていたのですね、黒輪の根絶者(デリーター)

『あぁ。それと、仙都木 阿夜の居場所がわかったぞ』

「っ!? 本当なのか!?」

『あぁ。奴は彩海学園にいる。10年前と同じ場所にな』

「10年前って....」

「それってもしかして、闇聖書....」

 姫柊はそう言った瞬間、上空から俺達に向かって敵意のある気配を感じた。

 

『っ! ライド!』

 俺は咄嗟にカードを展開してコスモリースのカードを取ってライドし、俺達の上空に

 防御障壁を張った。

 

「ほぉ....今の攻撃を防いだか。流石だな、黒輪の根絶者(デリーター)

『それは嫌味か? 仙都木 阿夜』

 上空にいたのは今回の首謀者である仙都木 阿夜だった。

 

「仙都木 阿夜!」

「お前も那月ちゃんを追いかけて来たのか!」

「そういきり立つな、第四真祖。我は"空隙の魔女"を殺しに来たのではない。むしろ

 感謝しているのだ。脱獄者共を引きつけていたおかげで宴の準備が整った」

 そう言った瞬間、紗矢華の煌華麟の剣先が重力従うように地面に落ちた。

 

「っ! 煌華麟が....!?」

「...."(ル・オンブル)"」

『っ! お前ら伏せろ!』

 仙都木 阿夜がそう言った瞬間、顔が無い漆黒の鎧騎士が俺達に向かって剣を振り下ろして

 きた。だが、その一撃は俺の盾によって防がれた。

 

疾く在れ(きやがれ)、"獅子の黄金(レグルス・アウルム)"!」

 すると、後ろにいた古城が"獅子の黄金(レグルス・アウルム)"を呼び出し仙都木 阿夜に

 攻撃を仕掛けた。だが....

 

「まだ余力を残していたか。だが、それももう終わる」

 そう言って仙都木 阿夜が虚空に文字を描くと"獅子の黄金(レグルス・アウルム)"が霧のように

 なって消滅した。

 

「先輩の力が....! そんな....」

 姫柊はこの現状を見て力なく首を振った

 

「これが闇聖書の力だ。すでにこの島は我の世界となった。ここでは我以外の異能の力は

 すべて失われる。それが例え真祖の力でもな」

 そう言いながら、再び仙都木 阿夜は"(ル・オンブル)"で俺達に向かって攻撃してきた。俺はその攻撃を

 盾で防いだのだが....

 

「かかったな」

『っ!』

 仙都木 阿夜がそう言うと、俺の目の前にいた"(ル・オンブル)"は消滅し、古城の背後に回っていた。

 そいて、"(ル・オンブル)"は巨大な剣を古城の腹に突き刺した。

 

「がはっ....!?」

『暁 古城!?』

 俺は咄嗟に倒れそうになった古城を支えて、持っていた盾で"(ル・オンブル)"を殴ろうとした。だが、

 俺の攻撃よりも先に姫柊が雪霞狼で"(ル・オンブル)"を吹き飛ばした。

 

「雪菜!?」

『(アイツ、何で魔力が....)』

「やはりそうか。我が世界の支配を拒むか、獅子王機関の剣巫」

 そう言うと仙都木 阿夜は一瞬姿を消し、俺達の背後にいたなっちゃんを捕まえていた。

 

「それでこそ我が実験の客人に相応しい。わざわざ迎えに来た甲斐があったというものよ」

 仙都木 阿夜はそう言いながら姫柊を鋼鉄の檻に閉じ込めた。

 

「さぁ、宴はもう終盤だ。黒輪の根絶者(デリーター)、ここまで来たのなら汝でも止めることはできんぞ」

 そう言って、仙都木 阿夜は姫柊達を連れてこの場から消えた。

 

「くそっ....アイツの目的は、姫柊だったのか....」

 そう呟きながら、支えていた古城の力は抜けていった。

 

『っ! おい! しっかりしろ!』

「暁 古城!? あんた不老不死の吸血鬼なんでしょ!」

『とにかく一度場所を変えるぞ! このままだとコイツがマズい!』

 そう言って、俺と紗矢華は一度この場から離れた。

 

 

 

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