ストライク・ザ・ブラッド~黒輪の根絶者〜   作:アイリエッタ・ゼロス

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観測者たちの宴 後日談 上

「ここか....」

「みたいですね....」

 花火大会の次の日、私と先輩は伊吹先輩が入院しているという病院の病室の前にいた。

 昨日の花火大会の時、紗矢華さんの一言で私と先輩は伊吹先輩がいなくなったという事を

 思い出した。すぐさま探しに行こうと思ったのだが、突然現れた南宮先生によって

 伊吹先輩は病院に入院しているという事を教えてもらった。そして、昨日は時間も

 時間だったので、次の日である今日に伊吹先輩のもとにお見舞いに来ていた。

 

「取り敢えず入るか」

 そう言うと、先輩はノックもせずに伊吹先輩の病室に入っていった。

 

「(ノックぐらいしましょうよ....)」

 口には出さなかったが、私は心の中でそう思った。そう思いながら中に入ると、伊吹先輩は

 静かに眠っていた。そして、伊吹先輩の身体にはチューブや酸素マスクがつけられて

 いなかった。

 

「外傷は少ないのでしょうか....」

「見た感じそうだよな....」

 先輩も同じことを考えていたのかそう言っていた。すると....

 

「来ていたのかお前達」

 いつの間にか背後に南宮先生がいた。

 

「南宮先生」

「那月ちゃん」

「教師をちゃん付で呼ぶな!」

 そう言って、南宮先生は先輩に扇子を振り下ろした。

 

「痛ってぇ!?」

「まったく....病室に来てまで私を怒らせるようなことをするな」

 そう言いながら、南宮先生は伊吹先輩に近づいていった。

 

「あの、南宮先生。伊吹先輩はどうして入院を? 見たところ外傷はなさそうですが....」

 私は気になったことを南宮先生に聞いてみた。

 

「あぁ。コイツに外傷はほとんどない。だが、魔力がほぼ空の状態だ」

「魔力が空?」

「あぁ。どうやら、昨日の件でコイツはLCOの魔導師と戦っていた。それも50を超える人数で

 中には十部門の組織のトップが二人いた」

「十部門のトップが二人....!?」

「あぁ。コイツが倒れている近くに魔導書と一緒に気絶しているのをアスタルテが確認した。

 奴らは既に特区警備隊(アイランド・ガード)に身柄を拘束されている」

「(十部門のトップを二人も....それもたった一人で....やはり伊吹先輩が....でもそれだと....)」

 そう考えていると、突然南宮先生の隣に黒いゲートの様なものが現れた。そのゲートの様な

 ものに私は見覚えがあった。そしてそこから現れたのは黒輪の根絶者(デリーター)だった。

 

「黒輪の根絶者(デリーター)!?」

「何でアンタが!」

『第四真祖に剣巫か。お前達もコイツの見舞いか?』

「あ、あぁ....って、そうじゃなくて!」

『俺も見舞いだ。弟子であるコイツのな』

「....えっ?」

「....今、何て言った?」

『弟子であるコイツの見舞いと言ったんだ。南宮 那月、コイツの容態は?』

 黒輪の根絶者(デリーター)は私達の驚いている様子を気にせずに南宮先生にそう聞いていた。

 

「....ただの魔力切れだ。数日もすれば退院できるだろう」

『そうか。なら大丈夫だな。ではな、第四真祖、剣巫』

 そう言い残すと、黒輪の根絶者(デリーター)はゲートの様なものに入りこの場から消えた。

 

「おい那月ちゃん! 終夜が黒輪の根絶者(デリーター)の弟子ってどういう事だよ! 黒輪の根絶者(デリーター)

 終夜なんじゃ....!」

「教師をちゃん付で呼ぶな....アイツ、余計なことを....」はぁ

 南宮先生はどこか呆れた様子でため息をついた。

 

「南宮先生、黒輪の根絶者(デリーター)が言っていた事はどういう事ですか」

 私は南宮先生を見てそう聞いた。

 

「....ある意味、いい機会かもしれんな。お前達、話してやっても良いが今から話すことは

 誰にも口外するな。特に姫柊 雪菜、お前は絶対にこの事を上司に話すなよ」

「っ....! わかりました....」

「そうか....なら話してやろう」

 そう言って、南宮先生は伊吹先輩の過去を話し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

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