ストライク・ザ・ブラッド~黒輪の根絶者〜 作:アイリエッタ・ゼロス
「....」
「....伊吹先輩、そんなに疑うような目をしてどうしたんですか?」
浅葱を助けた帰り道、俺が浅葱を見ながら歩いていると姫柊にそう聞かれた。
「....浅葱、アイツ何であんなに出血してたのにもう回復したんだと思ってな」
「....伊吹先輩のウーパールーパーの力じゃないんですか?」
「違う。エーテルルーパーは確かに癒しの力を持っているが、エーテルルーパーの
癒しの力は時間をかけて癒す力だ。あんなに即効性の回復をする力はない」
「ではどうして....」
「それが分からないから困ってるんだよ....てか....」
俺は立ち止まって姫柊の背後を歩いていた紗矢華を見た。
「その紗矢華の偽物。式神か何かか? 会った時からずっと気になってたが....」
「あぁ....これは私と紗矢華さんのお師匠様の師家様の式神です」
「....何故にメイド服?」
「罰ゲームだそうですよ。ハロウィンの時、勝手に煌華麟を使用したという理由で」
「そうか....」
「(これを古城に見られてたら紗矢華のやつ大暴れしそうだな....)」
そう思いながら歩き、交差点に着くと姫柊は小声でこう言ってきた。
「伊吹先輩、私は今から師家様に起きた事を報告に行きます」
「そうか。....俺もなっちゃんに報告に行くか。古城、浅葱を連れて先帰っててくれ。
俺と姫柊は後から帰る」
「そうか。んじゃ、先に帰っとくぞ」
「あぁ」
そう言って、俺と姫柊はそれぞれ別の方向に走り出した。
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那月宅
「....そうか。わざわざ報告ご苦労だったな」
「そいつはどうも。そういやこれ」
なっちゃんの家に来て報告を終えた俺は三枚のカードをなっちゃんに渡した。
「コイツ等でも過剰戦力だが念には念を入れたほうが良いだろ」
「そうか。これは後で私が渡しておこう」
「頼んだ。....それよりも、お客さんが来てるみたいだな」
「あぁ。来たついでだ。お前が片付けて来い」
「人使いが荒いこって....わかった」
そう言ってなっちゃん宅から出て俺は地下駐車場まで降りた。すると、そこには偽物の天塚が
いた。
「....
そう呟くと俺の両腕は無音の射手 コンダクタンスの銃に変わった。
「失せろ、紛い物が」
そう言って、俺はデュアルコンダクトから無数の弾丸を放った。弾丸は天塚を打ち抜き、
天塚は灰色の石のようになり粉々に砕けていった。
「はい、仕事終わりっと」
俺は腕を元に戻してのんびりと自分の家に帰った。
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「おっ」
「あっ」
「あっ! シュウ君!」
帰り道、俺は姫柊と凪沙ちゃんに会った。
「二人とも奇遇だな」
「シュウ君何処かに行ってたの?」
「あぁ。ちょっと用事でな。凪沙ちゃんは買い物の帰りか?」
「うん! 古城君に牛乳頼んでたのに古城君忘れてたから。まぁ、ついでにお菓子も買いに
行けたから良かったけどね」
「そうか。荷物持とうか?」
「これぐらいなら大丈夫だよ。それよりも早く帰ろ! 今日はグラタンだよ!」
そう言って、凪沙ちゃんは俺達の前を歩きだした。
「....姫柊」
「....何ですか伊吹先輩?」
「明日からの宿泊研修、警戒しとけよ。天塚の奴、ダミーで叶瀬を襲いに来る可能性がある。
なっちゃんの家で一体襲撃があった」
「っ! ....わかりました。ご忠告ありがとうございます」
「気にするな。....取り敢えず怪我とかせずに帰って来いよ」
「えぇ」
「シュウ君! 雪菜ちゃん! 早く帰ろ!」
俺が姫柊とそう話していると、前を歩いていた凪沙ちゃんにそう言われた。
「あぁ。行くぞ姫柊」
「はい」
そう言って、俺と姫柊は凪沙ちゃんの後に続いて歩き出した。