ストライク・ザ・ブラッド~黒輪の根絶者〜   作:アイリエッタ・ゼロス

71 / 87
錬金術師の帰還 Ⅴ

 一度家に帰り、古城の家に行くと何故か古城はリビングにいなかった。そして、

 何故か古城の部屋からは知らない気配を感じた。

 

「(何だ....この覚えのない気配は。敵....いや、この家にいるという事は敵ではないか)」

 そう思いながら俺が凪沙ちゃんの手伝いをしていると、古城と浅葱がリビングに入って来た。

 だが、入ってきた浅葱からは何か別の気配を感じた。

 

「....古城、ちょっと来い」

 俺は古城にそう言って古城をリビングの外に連れ出した。

 

「どうしたんだよ急に」

「浅葱の中にいるアレは何だ? 気配からして相当な魔術師だと思うが?」

「っ! 気づいたのか?」

「まぁな。こう見えて魔力の気配には敏感なんだよ。で、アレの正体は?」

「あぁ....浅葱の中にいるのはニーナ=アデラード。古の大練金術師様だと」

「ニーナ=アデラード....敵、ではなさそうか?」

「あぁ。浅葱の命を救ってくれて、敵意もなさそうだからな」

「....そうか。なら良い。古城、先に戻っとけ。なっちゃんに連絡してくる」

「あぁ」

 俺がそう言うと、古城はリビングの方に戻っていった。そして、俺はなっちゃんに

 電話をかけた。

 

『....何だ伊吹』

「追加報告。浅葱の身体にニーナ=アデラードとかいう錬金術師が憑依した」

『ニーナ=アデラード....そうか。報告ご苦労』

 なっちゃんは特に驚いた様子もなく電話を切った。

 

「(監視は、しなくても良いか。何かあったら古城がどうにかするだろ....)」

 そう古城に丸投げしようと思い、俺は暁家のリビングに戻った。

 

 〜その日の夜〜

 古城side

 

「のう古城よ」

 晩飯も食べ終わり、風呂に入った俺が部屋に戻って来るとニーナが話しかけてきた。

 

「何だニーナ?」

「先程夕食を食べていた時にいた銀髪の男だが....」

「終夜の事か?」

「あぁ。あの男には気を付けておいたほうが良い」

「えっ?」

 ニーナはどこか真剣な表情でそう言ってきた。

 

「あの男から感じた魔力....底が見えず、危険な気配がしていた。うまく隠して

 いるようだがな」

「魔力を隠して....?」

「あぁ。理由はわからぬがな。気を付けておくに越したことはないだろう」

「....」

「(魔力を隠して....一体何のためにだ? 黒輪の根絶者(デリーター)の関係者だとバレないためか? 

 だが、底が見えないってのはどういう....)」

 俺はニーナの言った事の真意が見えず、寝るまでずっと考え込んでいた。

 

 ~次の日~

 伊吹side

 

「じゃ三人とも。気をつけて行ってくるんだぞ」

 次の日の朝五時、俺は姫柊と凪沙ちゃん、そして叶瀬を見送るためにマンションの

 ロビーに降りていた。

 

「はい」

「伊吹先輩、先輩の事少しの間お願いしますね」

「シュウ君、お土産楽しみにしててね」

「あぁ。いってらっしゃい」

 そう言って、俺は三人が見えなくなるまでロビーにいた。そして、三人が見えなくなると

 エレベーターの方に向かって歩いていった。そしてエレベーターに乗ってエレベーターに

 ある鏡を見た時、俺の眼が虹色に光り出した。そして、俺の頭の中にはある映像が見えた。

 それは、港付近のコンテナ置き場で赤いスライムの様な物が特区警備隊(アイランド・ガード)と、矢瀬が乗っている

 コンテナを運ぶために配置されているクレーンに向かって荷電粒子砲が放たれている

 映像だった。

 

「....」

「(朝から面倒が起こったな....)」

「ジョーカー、行けるか?」

『我らはいつでも』

「そうか。じゃあ行くか」

 そう言って、俺は頭の中に見えた場所に向かって走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。