ストライク・ザ・ブラッド~黒輪の根絶者〜 作:アイリエッタ・ゼロス
ヴァルキュリアの王国 Ⅰ
「そういえば伊吹先輩。最近よくその飲み物飲んでますね」
「これか? 知り合いに勧められてな。意外に美味かったから箱買いしたんだよ。良かったら
何本かやるよ。古城もいるか?」
「まぁ、貰えるなら貰っとくか」
そんなことを話しながら、俺と古城と姫柊は学校に向かって歩いていた。
「....それにしても、どこもかしこもこのニュースばっかりだな」
そう言いながら、俺はビルの電光掲示板を見てそう呟いた。電光掲示板には"北欧の立憲君主
国家アルディギア王国より、ラ・フォリア・リハヴァイン第一王女、国王夫妻
ルーカス・リハヴァイン国王陛下、ポリフォニア・リハヴァイン王国王妃が魔族特区絃神島に
来日。今夜にも絃神島到着予定"と書かれていた。
「伊吹先輩、かなり大きなニュースだから仕方がないですよ。この島にアルディギア王国の国王や
戦王領域の要人が相互不可侵条約期間延長のために沢山来るんです。これだけ大きなニュースに
なるのは仕方がないですよ」
「....まぁそうか。お前ら、厄介ごとは起こさないでくれよ」
「何で起こす前提なんだよ....」
「そうですよ。それに何で私もなんですか....」
姫柊は古城をジト目で見ながらそう言ってきた。
「ここ数ヶ月の事を思い出してから言ってくれ....ロタリンギアの宣教師、ナラクヴェーラ、
仙都木 阿夜、
五つの事件の渦中に、何なら事件の中心にいるんだ。その事後処理や、お前らが関わっていた
事実を隠しているのは俺となっちゃんだ。だから、ホントに頼むぞ? お前らを見限るつもりは
無いが、あんまり酷いようだと八つ当たりするからな」
「....すんません」
「ごめんなさい....」
俺の言葉に、二人は申し訳なさそうな表情でそう言ってきた。
「わかってるなら良い。さ、さっさと学校行くぞ」
そう言って学校に向かって歩き出そうとしたのだが、突然俺の目が虹色に光り頭の中に
ある映像が流れてきた。その映像とは俺達に向かってものすごいスピードで車が向かってき、
その車からリアが降りてくるものだった。
「....はぁ。古城、姫柊、さっそく面倒ごとが起こるぞ」
「は?」
「えっ?」
二人がそう言った時、俺が頭の中で見た水色の車が俺達の方に走ってきた。二人はものすごい
スピードで走ってきた車に警戒していたが、俺は一切警戒せずに車を見ていた。そして、
その車は俺達の後ろで急ブレーキをかけて止まった。そしてその車から降りてきたのは....
「終夜! 助けてください!」
「「ラ・フォリア!?」」
「はぁぁぁ....」
頭の中で見えた通りリアであった。そして、リアは俺に抱き着いてきた。
「何でお前がここにいるんだか....」
「説明省きます。それよりも....」
そう言ってリアが何か言おうとした時、黒塗りの車がものすごいスピードで走ってき、俺達の
目の前で止まった。そして、その車からヴァイキングの様な格好の男が斧を持って降りてきた。
「もう逃がさんぞラ・フォリア」
俺はそう言った男に見覚えがあった。
「....おいリア。お前とんでもない厄介なもの連れてきやがったな....」
俺は小声でリアにそう言った。
「倒してくださいね、終夜」
「めんどくせぇ....」
「何こそこそと話している! ラ・フォリアから離れんかこの小童!」
そう叫びながら、ヴァイキングの男は俺に向かって斧を振るってきた。
「終夜!」
「伊吹先輩!」
「....はぁ。
俺がそう呟くと、俺の左手に星輝兵 マグネットホロウが持つ刀、ホロウブレードが現れた。
俺はその刀でヴァイキングの斧を止めた。
「何っ!?」
「悪いなおっさん」
俺はそう言って、右脚に魔力を込めてヴァイキングが乗ってきた車に蹴り飛ばした。
「がはっ!?」
バイキングは車に激突し、車は原型がないほど潰れていた。
「....これで良いのか?」
「えぇ。お疲れ様です。ですが....第二陣が来ましたね」
「はぁ?」
俺がそう言っていると、数十台の黒塗りの車こっちに走ってきた。そして車が止まるとSPと
思わしきスーツの男達が降りてき、拳銃を構えて俺とリアを囲んだ。
「動くな!」
「大人しく王女を解放しろ!」
「....はぁ。ネビュラキャプター」
俺は手元に数枚だけカードを展開し、その中からネビュラキャプターを召喚した。
「全員拘束しろ」
『YES』
ネビュラキャプターはそう言うと、囲んでいた男達を手から放出した蜘蛛の糸のようなもので
拘束した。拘束された男達は全員地面に倒れ身動きが取れなくなっていた。
「....さてと、どういうことか説明してもらおうか? リア」
俺はリアの方を見て半分呆れた目でそう聞いた。
「そんな目で見ないでください終夜」
「こんな目にしたのはお前だよ....」
「あら、それはごめんなさい」
「....茶番はいいからさっさとしろ」
「わかりました。ですが、ここでは場所が悪いですね。終夜、彼等の拘束を解いてください。
少し場所を移したいので。それと古城、雪菜、あなた達も是非ついてきてください」
「....わかった」
俺はそう言ってネビュラキャプターに解除するように言った。そして、俺と古城と姫柊は
リアが乗ってきた車に乗ってどこかに向かった。