ストライク・ザ・ブラッド~黒輪の根絶者〜 作:アイリエッタ・ゼロス
アクシーノ・ドラゴンの背中に乗った俺は王家の人間がいる部屋に向かっていた。
「ここか....」
『私が開けます』
すると、俺の隣で宙に浮いていたカリーナが扉を開けた。部屋には国王と王妃、
SP、紗矢華がいた。
「終夜! ....何そのドラゴンみたいなのと、その女の人」
「俺の師匠の使い。電話で呼んだら来てくれた。....で、状況は?」
「....最悪よ。王女に、それに雪菜も攫われた」
「....確かに最悪だな」
「終夜さん、その傷は....」
「あの操られたバカにやられました....腕以外はどうにか治りましたが....」
そう話していると、SPのような黒服の男が部屋に入って来た。その男は何かの紙を
持っていた。
「陛下! 大使館に犯人グループから犯行声明が!」
「....っ!」
国王は内容を見ると紙をぐしゃぐしゃに握り潰した。
「何が書いてあったんですか....?」
「....人質を解放して欲しければアルディギアに収監されている犯罪者を解放しろ
とのことだ。それも全員が終身刑のな」
紗矢華が国王に聞くと国王はそう答えた。
「....どうするんですか」
「アルディギアはテロには屈さぬ。この方針はずっと貫き続けた。その方針はこれからも
貫き続ける」
「ですが王女は....」
「....っ!」
その話を横に聞いていた時、俺の右目が光った。
「しゅ、終夜!? 目が光ってるけど....」
「(....はぁ。あのバカ、こんな使い方をしろって言ってないんだがな....)」
俺の身体にはリアに渡しておいたリンクジョーカーの魔力の気配が感じられた。
「(ま、場所が分かったことだしさっさと助けに行くか)」
そう思い、俺はアクシーノドラゴンから降りた。
「終夜?」
「あぁ、目が光ってんのは気にすんな。どうやら発信機が作動したみたいだからな」
「発信機?」
「リアにさっき渡したカード。あれが発信機代わりになったみたいだ。おかげで二人の
居場所も分かった。....てなわけで、とっとと二人を助けに行ってくる」
そう言いながら、俺は上に着ていた上着を脱いだ。
「助けに行くって、そんな状態で!? バカじゃないの! あんた一応重症人なのよ!
そんな不安定の状態で行くのは危険よ!」
「大丈夫だ。カリーナさん」
『....わかりました。後悔しないでくださいね』
そう言うと、カリーナは俺の左腕に手を当てた。すると、腕は緑色の光に包まれ光が
収まると、俺の消滅した腕は元に戻っていた。
「これで問題ないだろ?」
「嘘でしょ....」
「何と....」
「んじゃ、ちょっくら行ってくる。紗矢華、俺がいない間こいつら使っててくれ」
そう言って、俺は手元に四枚のカードを出し四体のユニットを召喚した。
「じゃ、少しの間頼んだ」
俺はそう言って部屋から出た。すると、丁度部屋の前に浅葱がいた。
「浅葱」
「終夜。何かさっきすごく騒がしかったけど何かあったの?」
「テロリストが襲撃してきたんだよ。おまけに王女と姫柊と古城が攫われた」
「っ!? 嘘でしょ!」
「マジだよマジ。で、今から助けに行ってくる。悪いが凪沙ちゃんと叶瀬の事お前に
任せるぞ」
俺はそれだけ言うとここから走って外に出た。
「さて....」
俺は外に出るとインフラト・スワローを
背中に乗った。
「最速で頼むぞ、インフラト・スワロー」
そう言うと、インフラト・スワローは鳴き声を上げ空に飛びあがった。
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ラ・フォリアside
「(後で終夜には怒られそうですね....)」
古城に誘拐された私は拘束された状態でそう考えていた。そして、私の目の前では
操られた古城が電話をしているテロリストであるトリーネのネイルを塗っていた。
「(さて、どのタイミングで仕掛けましょうか....)」
そう考えていると、突然私達がいた場所が大きな揺れに襲われた。
「っ!」
「ちょ、何なのよこの揺れ! ちょっと! 何が起こったの!」
トリーネは無線を繋いでそう叫んでいた。
『襲撃だ! 変な連中と魔獣が襲撃してきた!』
「魔獣!? どこのどいつよ!」
『知るかよ! 術者の姿は見えねぇ!』
「ちっ! 古城! あんたも行って襲撃者を潰してきなさい!」
「Yes my lady」
そう言うと、古城はこの部屋から出て行った。
「私も行くしかないか....あんたらここで大人しくしとくんだね。下手な動き見せたら
息の根を止めるからね」
そう言って、トリーネもこの部屋から出て行った。
「(さて、丁度よさそうですね....)」
私はこの状況を見てそう思い、終夜から預けられたカードに魔力を込めようとした。
だが、それよりも早く私達がいる部屋の天井が音を立てて崩壊を始めた。そして、
私達の目の前は砂煙に包まれた。その砂煙の中には一つの人影があった。人影は
周りを見渡し、私達に気づくと私達の方に歩いてきて砂煙を払いこう言った。
「....見つけた。ここにいたか」
その人影の正体は、私が愛する終夜だった。