ストライク・ザ・ブラッド~黒輪の根絶者〜   作:アイリエッタ・ゼロス

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ヴァルキュリアの王国 Ⅷ

「....」

「(終夜、本当に大丈夫なのかしら....)」

 終夜が助けに行くと言って30分ほどが経った。私はホテルの外に出て周囲の警備を

 していた。終夜から預けられた四体もバラバラの場所で警備をしていた。そう考えていると

 上空から何かの鳴き声が聞こえた。私は敵かと思い上空を見て煌華麟を構えたが、鳴き声の

 正体を見て私は煌華麟を下げた。

 

「終夜!」

 鳴き声の正体は終夜の出した燕のような眷獣で、その上には終夜と雪菜と王女がいた。

 

「戻ったぞ紗矢華。何とか二人は助けられた」

 そう言いながら、終夜は王女と雪菜を抱えて燕から飛び降りてきた。

 

「んじゃ、悪いけど後頼むな。そろそろ時間切れだ」

 そう言った終夜の腕は光り出した。

 

「それって....」

「まぁそういうこった。預けた奴らは上手いこと使ってくれ。お前の命令を聞くようには

 してあるからな」

 そう言い終わると、終夜の左腕は消滅した。それと同時に....

 

アァァァァァァ!?

 終夜は叫び声を上げながら地面に倒れた。そして、左腕からは大量の血が流れだした。

 

「終夜!?」

『それに触らないでください』

 私が倒れた終夜に触れようとした時、背後からそんな声が聞こえた。振り向くと、

 そこにいたのは終夜の腕を治していた人がいた。

 

「あなたは....」

『まったく....受けたダメージが何倍にもなってこうなるからやりたくなかったんです』

 そう言って、彼女は終夜を担ぎ上げた。

 

『これから治療をするので誰も部屋には入ってこないでください。何かあった際の

 対処は皆さんに任せます』

 彼女はそう言うとホテルの方に歩いて行った。

 

「任せるって....」

「(適当な....)」

 そう考えたが、一先ず私は雪菜と王女の方に向かった。

 

「王女、それに雪菜も。怪我は?」

「私もラ・フォリアさんも無事です。伊吹先輩のおかげで」

「それよりも紗矢華、終夜のアレは?」

「操られた暁 古城にやられたものです。さっきのあの腕は一時的なものだそうで....

 時間切れで再び腕は消滅したんです。ついでにダメージも何倍にもなったそうで」

「そうですか....終夜にはかなり無茶をさせてしまいましたね....」

 王女は申し訳なさそうにそう呟いた。

 

「一先ず私はお父様とお母様の部屋に行きます。二人は今はゆっくり休んでください」

 そう言って王女はホテルの方に歩いて行った。

 

「....私達も一度部屋に行きましょうか」

「そうですね....」

 私は雪菜にそう言って自分達の部屋に向かった。

 

 ~~~~

 

「さて、手短に明日について少し話をしましょうか」

 部屋に戻り少し休んでいると、私は王女に呼ばれ王妃様のいる部屋にいた。そして、

 雪菜と終夜の残した眷獣も王女に呼ばれたのか部屋にいた。

 

「会場の警備は王家の護衛に、周辺地域の警備なのですが....」

「姫柊さん、煌坂さん、あなた達お二人にお願いしたいのですが....大丈夫でしょうか?」

「大丈夫です王妃様。ね、雪菜」

 王妃様の言葉に私はそう言って雪菜の方を見た。

 

「そうですね。伊吹先輩が倒れた今、私達が最後の砦です」

「....頼もしい限りですね」

「二人とも、お願いします。終夜の眷獣達も頼みましたよ」

 王女はそう言って終夜の眷獣を撫でていた。

 

「では、会議はこれで終わりです。二人ともおやすみなさい」

「おやすみなさい王女」

「おやすみなさい」

 私と雪菜はそう言って終夜の眷獣を連れて部屋から出た。

 

「そういえば、終夜の眷獣ってどこで寝れば....」

 私が疑問にそう思い口にすると、終夜の眷獣達は窓から外に飛び降りホテルのライトが

 当たらない所に固まって身体を横にしていた。

 

「....外で寝るみたいですね」

「そ、そうね....私達も早く寝ましょうか」

「はい」

 そう言って部屋に戻る時、私達は終夜の部屋の前を通った。部屋の扉には「入室禁止」と

 書かれた紙が貼られていた。

 

「....大丈夫ですよ紗矢華さん。伊吹先輩は、きっと目を覚まします」

「....そうよね。終夜が、そう簡単に死ぬわけないわよね」

「(終夜....早く目を覚ましなさいよ)」

 そう祈りながら私達は自分の部屋に向かった。

 

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