艦隊これくしょん-艦これ-零ノ刻   作:★零雨☆

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こんにちは★零雨☆です。
前回、零たちは第二艦隊を救出するために出撃しましたが出撃の途中、謎の深海棲艦と出会すんですよね。
それでこのままでは間に合わないと判断した零は白露、時雨、村雨、夕立と零、五月雨と別れて白露たちはそのまま救助に向かい、零たちは謎の深海棲艦と交戦します!さて、続きの第漆話後半 『我、救出する!』をご覧ください!


第漆話:後半 我、救出する!

さて、どうしようか。この物体。

どうしようにも大きすぎる。

 

零「...ねぇ、五月雨。三年前のこと教えてくれない?」

 

三年前、何があったのだろうか。

春雨が殺された後はどうなったのだろうか。

 

五月雨「えぇっと...その時まだ私は着任してなかったんですけど...確か、春雨姉さんを殺した化け物は沈んだと聞いたんですけど...。私でもよくわからなくて...」

 

そうか。こいつはとっくに三年前に死んでるはずなんだ。...何かを生命力に変えているのか?

時雨から聞いた話だと春雨が沈んだ後すぐに化け物も沈んだはずだ。

なのに沈んだやつがここにいるのは可笑しい。

...っ!まさか...沈んだ春雨を捕らえて生命力に変えているのか?!

だとするとあいつの中に春雨がいることになる。微かに艦娘の気配がしたのはこれのせいか。

 

零「五月雨、援護射撃頼むよ!私は突っ込む!」

 

五月雨「えぇ!?危ないですよ!も~!」ダダダ

 

後ろから五月雨が援護射撃をしてくれてるから敵も怯んでる。

 

零「喰らえ!」パシャッ

 

投げつけたのは煙幕。周りが一気に視界が悪くなる。これで五月雨が狙われる可能性が低くなった。今は一対一だ。

 

謎の物体「コノ!!ヤカマシイヤツメ!」ドオォーン!!

 

砲撃してきた。だが舐めるなよ?いくら戦艦だろうが何だろうが零型駆逐艦は硬くて丈夫なんだぞ?そんなごときで怯むわけない!

 

零「火の海に連れてってあげるよ!てぇーー!!」パシュッ!

 

魚雷を放った。

そしてそのまま敵の方へと当たった。

 

謎の物体「ギャアア!!」

 

そのまま火の海へと沈んでいった。

ーあれ?案外弱くない?って思ってしまったのは仕方ない。謎の物体が沈んだと同時に艦娘が現れてきた。...意識はないようだ。

後ろから五月雨が来た。戦闘が終わったのを感じたのだろう。

 

零「...なぁ、この艦娘ってさ...」

 

五月雨「春雨...姉さん...?」

 

間違いない、やはり駆逐艦春雨だったか。

きっと謎の物体は沈んだ春雨を捕らえていたもんだから少しも強くなれなかったのだろう。

生きるのに精一杯だったのだろうか。

 

五月雨「春雨姉さん!起きて下さい!」ユサユサ

 

五月雨は春雨の肩を大きくゆらす。

 

零「揺らさないで、意識がない。...このまま連れていくのは無理そうだな。」

 

どうする。...五月雨には悪いが単艦で鎮守府に帰ってもらおう。

 

零「五月雨、春雨を連れて鎮守府に戻れ。」

 

五月雨「で、でもぉ~...」

 

力になりたいのは分かる。だが春雨をまた死なす訳にはいかないんだ。

 

零「また再会したのに死んだらどうする。力になりたいのは分かる。だが、春雨の安全が一大事だ。司令も言っていただろう。『必ず生きて帰ってこい』と。」

 

五月雨「...わかりました。零がそういうならばそうします。」

 

そう言うと五月雨は春雨を抱え、鎮守府に向かって行った。

 

...さてと私も行くとするか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その頃時雨たちはー。

 

白露「...っ!第2艦隊発見!これより援護します!」

 

どうやら白露が瑞鶴さんたちを見つけたみたい。...ちょっと中破していてその姿はとても痛々しかった。しかも今は夜戦。瑞鶴さんは戦うことができない。

 

時雨「瑞鶴さん!助けに来たよ!」

 

瑞鶴「時雨!危ない!」

 

砲弾が時雨の方へと飛んできた。

だが、自前の運の良さなのか当たることはなかった。

時雨は港湾棲姫の方を見る。

 

見る限り、今のところ小破ってところかな。

途中、零と五月雨を置いてきちゃったけど...大丈夫かな。

 

港湾棲姫(小破)「オロカモノメ!イクラ来ヨウガワタシニハキカン!」

 

...時雨は第2艦隊の方を見る。

瑞鶴さんは中破、翔鶴さんは大破、照月は中破、吹雪は小破、金剛さんは小破、比叡さんは大破。

 

不幸中の幸いとはこの事だろう。

 

白露「砲戦よーいてぇーー!!」ドオォーン!!

 

時雨「行くよ!」ドオォーン!!

 

村雨「村雨、行っきまーす!」ドオォーン!!

 

夕立「殺るっぽいー!!」ドオォーン!!

 

...港湾棲姫は避ける様子を見せない。

そのまま砲撃が港湾棲姫にあたる。

...だがその姿はまるで効いていないと言うかのようにダメージが入っていない。

 

村雨「...なっ!?何で!?」

 

金剛(小破)「ヘーイ、村雨ー。こいつに攻撃してもピクリともしまセーン。」

 

比叡(大破)「さっきから攻撃してるんですけど...まったく効かないんですよねー。」

 

何でだろう...当たってるならダメージがあっても可笑しくないのに。

 

吹雪(小破)「私と金剛さんはまだ戦えるんですけど...翔鶴さんと比叡さんがもう弾薬がなくて...。あと瑞鶴さんも夜戦だから戦えない状態です...。」

 

つまり、艦隊の半数は戦闘不能ということかな。

 

時雨「...村雨、白露。」

 

二人の名前を呼ぶ。

 

白露「...うん。分かってる。三人を連れて帰ればいいんだよね?」

 

時雨「...見る限り、瑞鶴さん、翔鶴さん、比叡さんは戦えない。連れて帰るしか助けれない。...だから白露、村雨。任せたよ。」

 

村雨「...分かったわ。時雨、夕立。無理しないでね。」

 

夕立「大丈夫...そんなヘマなんてしないから。」

 

村雨と白露が瑞鶴さんたちを連れて僕たちと別れた。...さてどうしよう。

五月雨も零も居ないのにその上白露と村雨もいない。ボクの横には夕立がいる。

 

金剛(小破)「...さぁ、これからどーしまスー?時雨ぇー今逃したところであまり結果は変わらない気がシマース。」

 

...それでもボクは助けたかったんだ。

...もう二度と春雨みたいに軍艦の時の山城みたいに喪いたくなかったんだ。結果があまり変わらなくても少しでもいきれる確率を賭けたかったんだ。

 

照月(中破)「...分かるよ時雨ちゃんの気持ち。私もそうだったから...だから助けたかったんだよね。」

 

照月も軍艦だったころ多くの仲間を失った。

照月もボクと一緒だったんだ。

...みんなもあまりいい状態じゃない。

早く、こいつを撃退させないと。

 

港湾棲姫「茶番ハモウ終ワッタカ?...艦娘ドモメ!」ブーン!!

 

そう言うと同時に戦闘機を飛ばす。

ー不味い、照月だけじゃあ撃ち落とせない...。

 

港湾棲姫「地獄ニオチロ!!」バーン‼

 

あぁ、駄目だ間に合わない。

このままじゃあ吹雪がっ...!

 

ガッシャーン!!

 

敵の戦闘機が燃え広がり、海へと落ちていった。...誰だろう?砲弾が飛んできた方へ見た。

その姿には五月雨は居ず、零と主力艦隊の皆の姿があった。

 

零「間に合った...!」

 

大和「すみません、遅くなって仕舞いました...。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

実は時雨の所に行くときに主力艦隊と合流していたんだよな。

 

零『え、貴方は...』

 

大和『大和です。主力艦隊の旗艦をしてます。』

 

赤城『鎮守府に帰った後、直ぐに入渠して第2艦隊のみなさんを助けに来たんです。』

 

五十鈴『あんたはどうしたのよ?もしかして援護しに来た?...の割には一人は可笑しいわね。』

 

零『えっと...白露駆逐隊で援護しに行ったんですけど...(カクカクシカジカ』

 

まさか、主力艦隊が来てくれてるとは思わなかったな。まぁ、心強い仲間だからいいよな。

 

港湾棲姫(小破)「...クッソー!!アノコヲカエセ!!」

 

...アノコ?...あ、もしかしてあの白い子供か?

 

北方棲姫「ママ。...ワタシチャントイキテルヨ?」

 

港湾棲姫「エッ?」

 

何驚いた顔してんだ。

てめぇの子供だろ。

 

大和「...どうやら内の鎮守府に保護されていたみたいで...」

 

零「襲うわけないじゃんこんな可愛い娘。」

 

五十鈴「どうやら海辺に倒れてたみたいで零と霞が保護していたらしいわよ。」

 

五十鈴の言葉に港湾棲姫は顔を青ざめた。

 

港湾棲姫「ヒィ!?...スミマセン!スミマセン!勘違イシテシマッテ!」ペコペコ

 

...さっきまであった殺気はどこへやら。

...まぁ、自分が大切な仲間が殺されたってなるとやっぱりこいつみたいになるんかな。

 

由良「...勘違いなら仕方ないですけど...その北方棲姫が殺されたと言う情報はどこから...?」

 

港湾棲姫「エット...空母水鬼サンカラ聞イタキガシマスガ...」

 

空母水鬼...?

...また深海棲艦?

 

大和「空母水鬼...ですって?」

 

夕立「...でも、何でわざわざ嘘ついて零を倒そうとしてきたんだろう。」

 

港湾棲姫「スミマセン...ソコマデハワカラナクテ...」

 

金剛「怪しい臭いがシマース。空母水鬼ってのには注意しなけらばいけまセーン。」

 

確かにそうかもしれない。

...あのときにもしかして見られていたのだろうか?...だとすると空母水鬼には気を付けておかないとな。

 

大和「...勘違いとはいえ、攻撃してしまいすみません...」

 

港湾棲姫「イエ!コチラコソスミマセンデシタ!...ホラ、北方チャン。帰ルワヨ。」

 

北方棲姫「バイバイ、黒髪ノオ姉チャン。」

 

可愛らしく手を振る。

そのまま港湾さんと北方ちゃんは海へと帰っていった。

 

大和「...さて、私達も帰りましょうか。」

 

私達も鎮守府に帰ることになった。

私は時雨に近づく。

 

時雨「零...あの後大丈夫だったかい?」

 

零「ああ、思ったより強くなかった。...あと一人の艦娘が現れてきたんだけどさ誰だと思う?」

 

時雨「え?」

 

夕立が顔をヒョイとのぞかせて、

 

夕立「もしかして春雨っぽい?」

 

零「当たり。そう、春雨だよ。五月雨には春雨を連れていってもらって鎮守府にいるはずだよ。」

 

...時雨が涙ぐんでいた。

 

時雨「今度こそ会えるんだね。」

 

吹雪「それでだったんですね!五月雨ちゃんが居なかったの。」

 

照月「てっきり轟沈しちゃったかと...あー、良かった。」

 

零「勝手に殺すなよ...ちゃんと生きてるぞ。」

 

金剛「ヘーイ!皆さーん!着きましたヨー!」

 

目の前には鎮守府があった。

ちょっとだけの間出撃していたからだろうか懐かしく感じる。

 

赤城「出撃後の帰投は懐かしさがいいですよねー。」

 

金剛「赤城はただご飯が食べたいだけデース。」

 

赤城「な、失礼な。ち、ちゃんと今後のことも考えてるですよー!」

 

港には司令と大淀さんがいた。

 

大和「主力艦隊、」ビシッ

 

金剛「第2艦隊、」ビシッ

 

時雨「白露駆逐隊、帰還致しました!」ビシッ

 

みんな「帰還致しました!」ビシッ

 

大淀「皆さん、お帰りなさい。被弾した方は今すぐに入渠してください。あと補給も忘れずに取ってください。」

 

みんなの前に司令がたつ。

 

司令官「皆、ご苦労だった。白露駆逐隊が出撃中、春雨を見つけたみたいだ。彼女は何も知らん、分からんところはなるべく教えてあげろ。そして最後に...本当に生きて帰ってきてありがとう。これからもよろしく頼むぞ。」

 

そう言うと大淀さんと司令は執務室へと向かって行った。

 

金剛「お風呂タイムネー。」

 

金剛さんはお風呂に向かったみたいだ。

 

吹雪「零ちゃん。」

 

吹雪に呼ばれた。何だろうか。

 

零「どうした?吹雪。」

 

吹雪「あのとき助けてくれてありがとう。お陰で助かったよ!」

 

吹雪はニコリと笑った。

 

零「うん、私も吹雪が無事で良かったよ。」

 

吹雪は顔を赤面させた。...熱でもあんのかな?

 

吹雪「う、うん!私も頑張らなくっちゃ!」

 

...自分の世界に入ってんなー。

あまり触れないでおこう。

...ところで白露たちはどこに。

 

夕立「零ー。春雨の見舞いに来るっぽいー。」

 

あ、そうか。春雨の見舞いしなくちゃな。

...後遺症とかなかったらいいんだけどなぁ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アァ、失敗二オワッタノネ...

 

空母水鬼「フーン...ナカナカヤルワネ。寄生ン級ヲ出シテモ一撃デ倒スナンテ...マァ、今度コソハ殺シテミセルワ。」

 

...空母水鬼は零を見て嗤う。

 

空母水鬼「...イツカ、絶望ノ底へ堕トシテアゲル。」




無事に瑞鶴さんたちを救助できた白露たちと謎の深海棲艦を倒す事が出来た零たち。そして、倒した深海棲艦から駆逐艦春雨が出現した。
春雨は無事に鎮守府まで送り届けられました。
...最後の空母水鬼の言葉がとても気になりますよね...。まさか、謎の深海棲艦に『寄生ン級』ってのがいるんですね(オリジナル深海棲艦です。)。
久々に出てきた吹雪ちゃん。
やっぱり可愛い(確実)。どうやら零に対してライバル視してるみたいですね。
やっと今作のヒロイン?役の春雨ちゃんが出てきました。とても美味しそうな名前ですね(全力の褒め)。

春雨「美味しそう...って、その春雨とは違いますぅ!」

美味しそうな名前だから赤城さんが飛んでくるような気配がします(笑)。

赤城「いただきまーす!!」ガブリ

春雨「きゃあっ!?...赤城さん!?」

やっぱり出てきました。
加賀さんにでも赤城さんを回収してもらいますか。

加賀「赤城さん、出撃ですよ。変なのくわえてないで早く行きましょう。」グイグイ

赤城「あ~れ~。」

加賀さんお疲れ様です。
...大分茶番が入りましたが次回、春雨が目を覚ます!目を覚ました春雨は零と出会う!次回をお楽しみに!

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