ソードアート・オンライン IF(アイエフ) 作:イノウエ・ミウ
ハルト達が集合場所に着いた時には、もうほとんどのプレイヤーが集まっていた。
ALS、DKBの主力は勿論、アスナにエギル、七層の時にボス攻略に参加しなかったキリトもいた。
「お、来よったな」
こちらに気が付いたキバオウが声を掛ける。
「おかげさんでな。ボスの情報も持ってきたぜ」
「そいつは重畳や。ほな、会議を始めよか」
そう言うと、キバオウは会議場に行き、ハルト達も続いた。
会議はいつも通り進み、あっという間に終わった。
「結局、今回もギルド単位で固まって、それぞれのリーダーの指示で臨機応変に連携を取って動こうって話だね」
「聞こえはいいけど、ただの行き当たりばったりじゃない。こういうのは良くないわよ」
いつも通りの作戦に不安を口にするコハルとアスナ。
しかし、キリトは心配なそうに話した。
「そうでもないぜ。ボスの使う刀スキルは広範囲攻撃と直線上を斬り払う強力な貫通攻撃の組み合わせが予想される。少人数のグループに分かれてヒット&アウェイの波状攻撃を仕掛けていくのが有効なんじゃないかな」
「上手くハマればそれでいいんだろうけどな・・・」
キリトの説明を横で聞いてたエギルが不安そうな表情で喋る。
「要するに、誰かが斬り込んで、ボスを上手く引き付ければいいんだろ?」
「そういう事なら俺に任せろ!真のサムライロードになる男としちゃあ、邪道に満ちたボスを許しちゃおけねぇ!」
シロコイの言葉に、クラインが我先にと声を上げる。しかし、その隣で
「なら、俺も斬り込み部隊に参加してやるよ。こいつの性能も試してぇしな」
ザントが背中に背負っている《蒼嵐》を手に持ちながら斬り込みに名乗りを上げた。
「それはレア武器か?」
「ああ。ここのボスを倒すのに有効だって聞いているがな」
キリトの質問を手短に返すザント。
ちなみに、ラピードはというと、今はまだ、攻略組に知られるのは色々とマズいとアルゴから言われ、ザント自身も馬鹿正直に話したところであの猿共は信じないだろうと予想し、宿の部屋で留守番させている。
「ところで、ザントさんは兎も角、クラインさんもどうしてあんなに張り切っているのかしら?」
「それはNPC美女と生きて帰る約束をしたからだよ」
「そ、そうなのね・・・」
質問に答えたハルトの言葉を聞いて、アスナは少しドン引きしながらクラインを見た。
クラインは既に迷宮区の入り口前までに来ており
「行くぜ!者共ぉ!ついてこーい!」
我先にと迷宮区の中に入るのであった。
「あ、コラ!先陣を切るのはALSかDKBか決めとる最中なのに。ええい!ALS、ボスフロアに向かって前進や!」
中に入っいくクラインに気付いたキバオウも迷宮区へと入り、それを追うかのようにリンドも急ぎながらDKBの面々と共に迷宮区へと入った。
残ったハルト達もまた
「俺たちも早く行こうぜ」
「そうね、途中のモンスターにも注意しながら行きましょう。特にシロコイ君・・・じゃなくて、シロコイさんは今回が初めてのボス戦ですから、あまり無茶しないでください」
「おい、また君って言おうとしたな。何度も言うけど、俺は今年で19だからな」
君って言おうしたアスナにツッコむシロコイ。
会議前、シロコイと初対面だったキリトとアスナは、当然のようにシロコイを年下だと勘違いしており、年上だと発覚した時はUMAを見つけたかのような目でシロコイを見つめていた。
その後もキリトはある程度信じたが、アスナは未だに半信半疑であり何回か君呼びするのであった。
そんなこんなで何度目か分からない君呼びで少し不機嫌なシロコイにアスナは「アハハ・・・すみません」と苦笑いしながら謝り、周りはやれやれっといった様子で見守りながら迷宮区へと入った。
和式造りの城の中を順調に進んでいき、攻略組は無事ボス部屋前までたどり着いた。
「いよいよボスとの決戦だ!俺には聞こえるぜ。戦の始まりを告げる関の声、陣太鼓とほら貝の響きが!」
「張り切るのいいけど、あまり前に出過ぎるなよ。刀のソードスキルは型の見極めが大事だ」
張り切るクラインにキリトが忠告する。
「心配すんなって!俺はもう、このフロアのエネミー相手に刀スキルの研究はしつくしてきたんだよ」
笑みを浮かべながらそう言うと、クラインは扉の前に立ち
「ギルド、風林火山リーダー、紅き炎の侍クライン!侍の心を失った支配者に正義の刃を振るう者!ここがてめえのはか「長ぇんだよ。さっさと行くぞ」って、最後まで言わせろ!」
「あ、コラ!待たんかい!ええい!突撃や!」
扉の前で何やら喋り出し、一向に扉を開けないクラインに痺れを切らしたザントは、クラインを無視して扉を開け、部屋の中に入っていった。
クラインも締まらないまま部屋の中に入っていき、それを見たキバオウ達も中に入るのであった。
部屋の中は、周りは戦国でいう陣地みたいな感じの幕で覆われており、その奥には一台の玉座があった。
そして、その玉座には、頭に兜を被り鎧を身に着けている巨大なオロチ人間、《カガチ・ザ・サムライロード》が座っていた。
《カガチ・ザ・サムライロード》はこちらに気付くと、玉座から立ち上がり、腰に差していた巨大な刀を抜き
「オラッ!」
迫ってきているザント目掛けて、思いっきり刀を振った。対するザントも《蒼嵐》で巨大な刀を受け止めた。
刀と刀がぶつかり合う音が部屋中に響く。
ザントと《カガチ・ザ・サムライロード》の気迫に誰もが圧倒される中、ザントと《カガチ・ザ・サムライロード》の間には鍔迫り合い状態が続いていた。
「ウオーーー!」
そこにクラインが<コンヴァージング・スタブ>で隙だらけの《カガチ・ザ・サムライロード》に攻撃する。
槍の一撃を食らい後ろに下がる《カガチ・ザ・サムライロード》を見ながら、クラインはザントの隣に立ち
「おめぇにばっかりいい恰好はさせねぇぞ」
「へっ、足引っ張りやがったら承知しねぇぞ」
互いに軽口を叩きながら、《カガチ・ザ・サムライロード》に斬り込む二人。
その様子をハルト達は呆然としながら見ていた。
「す、凄い気合と斬り込みっぷりだな・・・」
「あのノリはどうかと思うけれど・・・」
自称'斬り込み隊'の二人の迫力に圧倒されるキリトと少し呆れたように喋るアスナ。
その隣でハルトが慌てながら喋り出す。
「とりあえず、僕らも行こう!流石に二人だけじゃボスの攻撃は捌ききれない!」
「そ、そうだな!エギルはクラインとザントのフォローを頼む」
「俺かよ!?」
「そういうのは得意だろ!行くぞ!」
キリトの合図と共に一斉に行動し始めるハルト達。
《カガチ・ザ・サムライロード》はもう一度ザント目掛けて刀を振ったが
「ウオーーー!」
駆け付けたエギルによって防がれる。
「スイッチだハルト!」
「任せて!」
その隙をキリトが<クロスネザー>、ハルトが<アサルト・ダイブ>で攻撃した。
ダメージを食らった《カガチ・ザ・サムライロード》は体勢を立て直しながら薙ぎ払うかのように刀を二人目掛けて振るが、それを回避するキリトとハルト。
「行くわよ、コハル!」
「ヤァーーー!」
そこにアスナとコハルがレイピアで《カガチ・ザ・サムライロード》の体を突き刺す。
更に追い打ちをかけるかのように弓を構えたシロコイが
「これでどうだ!?」
<ラージボア>で《カガチ・ザ・サムライロード》の背中目掛けて矢を放った。
六連発の矢の攻撃を背中に食らった《カガチ・ザ・サムライロード》は顔を歪めながら後ろに振り向く。
シロコイに気付いた《カガチ・ザ・サムライロード》の右腕が突如光り出し白い蛇に姿を変えた。
右腕に巻きついているかのような白蛇を気にせず、《カガチ・ザ・サムライロード》は右腕をシロコイ目掛けて突き出すと、巻きついていた白蛇がシロコイ目掛けて迫ってきた。
「うわっ!?・・・遠距離攻撃もできるのかよ・・・」
間一髪、白蛇を躱したシロコイは小さく吐いた。
それを見たキバオウは周りに向けて力強く叫ぶ。
「全員!ボスの遠距離攻撃にも気い付けろ!刀と遠距離攻撃に注意しつつ隙を付いて攻撃や!少しずつでいいから削り切るで!」
『了解!』
キバオウの指示に応えながら、攻略組は刀をタンクが防ぎつつ隙を付いて攻撃してはすぐに離れるヒット&アウェイ方式で順調にダメージを与えていった。
攻略組の奮闘により、《カガチ・ザ・サムライロード》のHPは半分を切った。
すると、《カガチ・ザ・サムライロード》の刀を持ってない方の手が光り出し、光が止むと手にはもう一本の刀が握られていた。
「なっ!?二刀流かよ!」
二刀になった《カガチ・ザ・サムライロード》にクラインが驚きの声を出す中、《カガチ・ザ・サムライロード》はタンク隊に向けて二刀による連続攻撃を放った。
『うわーーー!』
先程よりも過激な攻撃にタンク隊は耐えきれず大ダメージを食らってしまう。
「クソ!でたらめな攻撃力だな!」
急激に強化された《カガチ・ザ・サムライロード》にエギルが悪態ずく。
《カガチ・ザ・サムライロード》の強力な攻撃に、攻略組の隊列が崩れていく。
「つ、強ぇ・・・」
「勝てんのかよ、こんな化け物に」
タンク隊が敗れ隙が全く無くなった《カガチ・ザ・サムライロード》を前に、プレイヤー達の戦意が次々と喪失していく。
ハルト達も戦意こそ喪失していなかったが、どう対策すればいいのか分からず固まっていた。
しかし、この場にいる二人のプレイヤーだけが、未だ《カガチ・ザ・サムライロード》に向かって走っていた。
「ウオーーー!二刀あるからなんだってんだ!」
《カガチ・ザ・サムライロード》の連続攻撃を躱していきながら、槍で攻撃するクライン。
攻撃された《カガチ・ザ・サムライロード》はクライン目掛けて刀を振り下ろすが
「甘ぇ!」
ザントに防がれる。
何回かザントと刀同士で打ち合っていたが
「隙だらけだぜ!」
クラインが<アサルト・ダイブ>で隙だらけの《カガチ・ザ・サムライロード》に攻撃した。
《カガチ・ザ・サムライロード》が強化されて尚、二人の闘志は潰えていなかった。
そんな二人に感化されたかのようにハルト達も
「・・・俺たちも行くぞ!」
「応!いくらでも来やがれってんだ!」
キリトの言葉に、力強く応えるエギル。
それと同時にハルト達も再び攻撃に加わった。
迫りくる《カガチ・ザ・サムライロード》の連続攻撃をザントとエギルが受け止め、その隙を付いてハルト達が強力なソードスキルで《カガチ・ザ・サムライロード》のHPを削っていく。
そんな中、《カガチ・ザ・サムライロード》は遠くから援護しているシロコイに気付くと、《カガチ・ザ・サムライロード》はシロコイ目掛けて十字の斬撃を繰り出したが
「よっと」
縦の斬撃を体を捻らせて躱し、そのままジャンプして横の斬撃を躱すと、空中でソードスキルのモーションを取り
「持ってけ!」
空中で<シャドウ・スティッチ>を放ち、《カガチ・ザ・サムライロード》にダメージを与えた。
クラインとザントによって、ハルト達の闘志に火が付いた。
そして、その火は攻略組の面々にも
「やるな・・・こっちも負けてなれないな。DKB!攻撃をタンクが防ぎつつ、隙を見て少数で攻撃!遠距離攻撃に気を付けろよ!」
「オッシャー!ALSも負けてられんで!突撃や!」
未だ奮闘し続けるクラインとザントの姿に、火が付いた二大ギルドのリーダーは、それぞれのギルドの面々に指示を出した。
その指示に従い、攻略組の面々が一人また一人と活気を取り戻していきながら《カガチ・ザ・サムライロード》に攻撃していく。
そして、《カガチ・ザ・サムライロード》のHPは遂に1/4以下になった。
それでも、《カガチ・ザ・サムライロード》は未だに攻撃の手を緩めることはなかった。
「かぁー!しつけぇ!」
「ボスのHPは後ちょっとだってのによ!」
「なんとか、あいつの懐に入って、一気に削り切れないか・・・」
《カガチ・ザ・サムライロード》の過激な攻撃に何か対策を立てようとしたキリトだったが
「・・・面倒だ。一気に決めてやるよ!」
「おい、ザント!」
ザントが勝負を決めようとキリトの制止も聞かず前に出た。
ザントに気付いた《カガチ・ザ・サムライロード》は二刀の刀をザントの体目掛けて振ったが、ザントはそれを『蒼嵐』で受け止める。
二刀になり、攻撃のスピードが上がってきた《カガチ・ザ・サムライロード》の攻撃を次々と受け止め続けるザントだったが
「チィ!」
過激な連撃攻撃にザントの姿勢が崩れていき、僅かだが《蒼嵐》を持っていた手元がずれた。
そのチャンスを逃さぬと、《カガチ・ザ・サムライロード》はザント目掛けて刀を振った。
しかし、ザントは先程の連撃攻撃で崩した体勢を立て直しながら《蒼嵐》を構え直している最中であった。
この状態なら、防御も回避も間に合わないだろう。
「オラッ!」
故に、ザントの一手は攻撃だった。迫りくる刀を前にザントは《蒼嵐》を構え直すと、<オブス・ストライク>で一気に距離を詰める。
そして、ザントの体に刀が当たる寸前に、ザントの刃が《カガチ・ザ・サムライロード》の体を貫いた。
《カガチ・ザ・サムライロード》は怯みながらも刀を振ったが、そこにはザントの姿はなかった。
どこに行ったと《カガチ・ザ・サムライロード》は辺りを見渡し、ふと、上を見上げると、そこには笑みを浮かべているザントがいた。
「じゃあな。中々楽しかったぜ」
それと同時に『蒼嵐』で《カガチ・ザ・サムライロード》の体を上から一気に斬り下した。
上から斬られた《カガチ・ザ・サムライロード》は膝を付き、そのままポリゴン状に四散した。
周りから歓声が聞こえる中、ザントは静かに《蒼嵐》をしまう。
「やったな、ザント」
「全く・・・無茶しやがって」
シロコイとエギルがザントに声を掛ける。ハルト達もラストアタックを決めたザントの下に駆け付けた。
「たく、すげぇよお前は。見事な侍っぷりだったぜ」
「ああ、全くだ。ALSとDKBにはいいとこ取りをしたって睨まれてたけどな」
「フフフ、いつものことじゃない」
「でも、みんな、とても喜んでる」
「キバオウさんなんか胴上げされているね」
各々が喋る中、コハルが胴上げされているキバオウを見た。
「そりぁそうだろ。βテストでは誰も倒せなかったボスを倒したんだからな」
「ああ・・・ここから先は誰も知らない世界だ」
「そうね・・・キリト君、お疲れ様」
「?どうしたんだよ急に・・・」
いきなり労いの言葉をかけてきたアスナに疑問の声を出すキリト。
その横でクラインが笑みを浮かべながら説明する。
「そりぁ、βテストでたどり着けなかった層に入れば、おめぇはもう《汚いビーター》じゃなくて、ただのキリトだ」
「!・・・言っておくが、呼び名がなくなっても、俺はトップの座を譲るつもりはないぜ」
「へっ、俺の前で随分と威勢のいいことを言いやがるじゃねぇか。悪ぃが一番になんのは俺だ」
「ムッ、僕だって、負けるつもりはないよ」
互いに睨み合うハルト、キリト、ザント。
周りはそんな三人を呆れた表情で見るのであった。
「・・・キリト、ハルト」
「「ん?」」
睨み合っていた三人にクラインがキリトとハルトの名を呼んだ。
いきなり呼ばれたことに二人が疑問に思う中、クラインは真剣な表情で語り出す。
「これからどんなことがあっても、おめぇらは最前線にいろよ。おめぇら二人がいれば、この先、誰一人犠牲を出さずに百層まで行ける・・・そんな気がするんだ」
「クライン・・・」
「シンカー達、下の連中が折れずに頑張っていられるのは、おめぇらが戦い続けているからなんだ。それを忘れないでくれよ・・・ディアベルもそう願ってたしな」
クラインは、かつて五層で共に戦い、未だ行方不明になっているナイトの面影を思い浮かべながら、二人に自身の願いを告げた。
それを正面から聞いたハルトは
「・・・勿論だよ。これからもみんなで頑張っていくよ」
「そうね・・・私たちは進み続けましょう」
ハルトの隣でアスナもまた決意を新たにするのであった。
「よし!それじゃあ、十層突破の記念に祝杯でも挙げるか!お前らもどうだ?」
「お?酒か!?そりゃあ、ご相伴に預からねぇとなぁ!」
「お、俺は遠慮しとくよ。アルゴに突破したことを報告しないといけないし」
「そ、そうね、ごめんなさいエギルさん」
「付き合い悪ぃな・・・ハルト達はどうするんだ?」
「それはもちろ「ちょっと待て!ハルト!」ムグ!?」
「行こう」と言おうとした瞬間、キリトに口元を押さえられ、少し離れた場所に連れてこられるハルト。
「何するだよキリト!」
「悪い。でも、エギルんとこのアニキ軍団は飲みになると大暴れになるんだ」
「え?大暴れ?」
周りに聞こえないよう小さく吐くキリトの言葉に、疑問の声を出すハルト。
そこに、二人の下に駆け付けたアスナもキリトをフォローするかのように喋る。
「もし、参加したら、恐らく朝まで宴会になるわよ。肉にお酒、お酒と肉、また肉とお酒が途切れることなく続くのよ。だから、あまりお勧めしないわ」
「な、なるほど・・・」
アスナの説明で理解したハルトは、エギルの方に駆け寄ると
「すみません。僕らは先に十一層に行きます。コハルもそれでいいよね?」
「そうだね。行こう!この気持ちの熱さが消えないうちに!」
コハルが十一層に行くことに賛成したことで「ホッ」と安堵するハルト。
「よく言った!俺たちも後から必ず追いかけるぜ!」
「いいね、若いってのは。その気持ち、大事にしろよ」
「はい!お先に失礼します」
「宴会もほどほどにしとけよ」
そう言うと、四人は十一層に向かうのであった。
残ったのはシロコイとザントだが
「それで、お前らはどうするんだ?」
「せっかくだし、参加したいと思う。こういう交流もゲームの醍醐味だと俺は思うし」
「・・・弱ぇ奴らと関わんのはあまり好きじゃねぇ・・・けどまあ、お前らにはこいつ(『蒼嵐』)を手に入れんのに世話になったし、飲みに行くくらいなら付き合ってやるよ」
「よっしゃー!聞けば、お前らってまだ、成人してないんだっけか?」
「まあ、俺は今年で19だし」
「俺もだ。本来なら今頃、大学に入ってんだがな」
「なら、現実世界に帰った時に、しっかり酒が飲めるよう俺がお前らに酒の飲み方を伝授してやるよ!行こうぜ!」
テンションが高いクラインに他の三人は呆れながらも飲みに行くのであった。
こうして、十層のボス攻略は犠牲者ゼロで幕を閉じた。
余談だが、その日の夜、クライン達は十層の飲食店で明け方まで飲み食いし、その場で寝てしまった。その後、その飲食店に来た一部のプレイヤー達によると「朝方、飲食店で複数のオッサンとガラの悪そうな青年と小さい子供(19歳)がテーブルや床で寝ている奇妙な光景を見た」と何とも言えない気持ちで語るのであった。
・<クロスネザー>
片手直剣の星4スキル。単体攻撃だが膠着状態が短く威力も高い。
・<アサルト・ダイブ>
槍の星4スキル。槍なのに斬属性を持っており、前方に向けて槍を縦に振る。
・<ラージボア>
弓の星3スキル。初期の弓のスキルで、威力はあるが膠着状態が長い。
・<ダークネス・ブラスター>
オリジナルスキル。両手剣の星4スキルで闇属性。自分の周りを両手剣で力強く振る。
・<シャドウ・スティッチ>
弓の星3スキル。ガチャで手に入り、くせがあるが弓スキルが揃ってなければ使うことがある。
SAO_UW21話を見て思ったこと
・いい悪夢見ろよ、サトライザー
・ここぞとばかりに現れる茅場マジかっけー
・キリアスは正義
当時の《カガチ・ザ・サムライロード》はマジで強かった。
作者は回復が間に合わず、二回くらい死にました。
さて、十層編も無事に終えたところで、次回は番外編になります。
次回の話ではあのDEBANさんが遂に登場します。
お楽しみに。