7回戦はオリキャラ出さないと全員書けないですし、かといってそこまで出す余裕もなければ出す気もないので・・・
しょっぱなから飛ばしていきます。
何人もの志願者が多く出てきた中最終的に選ばれたのはアトラスであった。
なんでも、前回のDクラス戦では腕輪を使う機会が無く、もし今回で参加できたなら優子をブッ飛ばしながらそのついでに腕輪の力も試してみたいのだそうだ。
「で、私はその当て馬っていう訳? いくら何でもふざけ過ぎなんじゃない?」
「ふざけているつもりはない。 学力が重要視されるこの試召戦争における貴様の学力は理解しているつもりだ。 お前がこの中でもかなりの戦闘力を持っていることもわかってはいる」
こう見えてアトラスは優子の事は嫌いではあるが、この団体戦においてAクラスの先鋒を任されているところを見てその学力そのものを認めるだけの器量くらいはありはするのだ。
そしてアトラスは言葉を続ける・・・
「だが、こうして試召戦争なんていうものを挑んでいく以上お前のような奴とも闘わないといかんと言うのも事実なんだ。 私たちはすでにお前のような実力者と戦っていくための覚悟と言う物はとっくにできているのさ」
「へぇ・・・ 言ってくれるじゃない。 そこまで言うなら私も容赦しないから」
ここで会話が途切れる・・・ 二人の間に闘気の火花が散る。 1回戦からこの調子で大丈夫なのだろうか・・・
「教科は何にしますか?」
「保健体育でたのむ」
アトラスの最強の教科が、選択された。
「それでは始めてください。 試合開始!」
「「
Fクラス アトラス vs Aクラス 木下優子
保健体育 437点 vs 362点
「うそ・・・ 愛子並の点数じゃない!」
「フン・・・ Aクラスのレギュラー入りをしただけで最強気取りかい? 笑わせる・・・」
「何が言いたいの・・・」
「総合力で相手を上回ったからと言って、相手が得意とする分野でも上に立てるとは限らないという事さ・・・」
アトラスの召喚獣が腕輪の力を発動させ、その手には炎が灯る・・・
「試召戦争に挑み続けるのもまた、這いあがり己を高めるための力で手段だ・・・ 力無き者に進化などは無い」
「だったら、あんたの勝手な基準で決めつけられた力を持たない奴はFクラスの腐った畳のぼろ部屋に押し込んどけっていう訳!? ずいぶんと野蛮な進化よね!」
「それでも、間違っているというのならまずは私に勝って見せろ!」
先手と取ったのはアトラスの召喚獣であった。 両手に灯した炎の合計点数は140点分。 その両手からそれぞれ3点ずつ消費させて、炎球を発射。 その内1発が当たり、優子の召喚獣の点数が24点ほど削られていた。
「なっ!」
優子は炎を被弾した召喚獣の点数を見て驚いていた。
わずか3点の消費で、被弾した敵の点数が24点も削れているという事は、一見すると14発までなら当たっても大丈夫だという事のように思える・・・
しかし、彼女は観察処分者で優子は今回で初めて召喚獣を操る。
しかも、相手の方が動きは遅いとはいえ、点数は相手の方が格上なのである。
つまり、操作技術力と純粋な点数の差で簡単にやられてしまうのは当然のこと。
今は、どうにか回避させているが、このままでは点数を遠方からジワリと削られていくだけである。
「ふん!」
炎球を連射し続けるアトラスの召喚獣。 優子は決心し、どうにか炎球を回避しながらランスを構え突っ込んでいく。
「行けぇぇぇぇ!」
ランスの間合いに入られてしまう・・・ そう思ったアトラスは、両手に残っていた計70点を片手に集中させ、その力で思い切り、地面に叩き付け、火柱を上げさせた。
「うそっ!」
「くらえ! グランドブレイクW(ウォール)!」
一気に串刺しにするつもりで突進していた優子の召喚獣は止まれずに、その火柱の中に飛び込んでしまっていた・・・
その結果・・・・・
Fクラス アトラス vs Aクラス 木下優子
保健体育 2点 vs 0点
「ごばっ・・・!」
「そんな・・・・・」
どうにかアトラスの召喚獣が纏っていた重装甲の鎧を貫通はさせたものの、優子の召喚獣は炎に焼かれ、点数が0になりそのまま消滅してしまった。
「勝者・Fクラス アトラス!」
Fクラス側からアトラスを称賛する歓声が上がり、Aクラスからは「むしろあの点差の中木下さんはよくやった」とか「何でFクラスのバカがこんな点数なんだよ・・・」といった陰鬱な空気が流れ始めていた・・・
「アトラス、スゲーじゃねぇか!」
「アトラスの姐さん! お疲れ様でした!」
その肝心なアトラスは観察処分者故に思いっきり腹を貫かれた召喚獣の苦痛のフィールドバックを受けて倒れ込んでしまっていた・・・
いくらフィールドバックのダメージ率が30%程度とはいえ、完全に腹を貫通させられる痛みが、ちょうど胃のある位置に来たのなら、普通の人間ならとっくに吐いてしまっている・・・
それほどのダメージが帰って来たのなら、いくらアトラスといえど、強烈な目眩と吐き気に襲われ崩れ落ちてしまった。
「え? アトラス!?」
様子がおかしいことに気が付いた明久がアトラスのもとに行こうとするが、自力で立ち上がろうとする彼女に肩を貸したのは、負けたはずの優子であった。
「悪いけど、昨日は私が間違っていたとは思わない。 ・・・でも、貴方みたいに一つの事に打ち込める努力家もいるっていう事くらいは認めてあげるわ」
そう言って優子は、立つのもつらそうなアトラスを抱え、適当なリクライニングシートを倒してその上で休ませた。
アトラスは要らないと言って、拒否しようとしていたが、足を軽くつついただけでまた倒れそうになる為、ほとんど強制的に連れて行ったのである。
「・・・礼は言わんぞ」
「そうですか・・・」
そんな会話の後、悔しそうにしている表情のまま優子はそのままAクラスの陣営の中に戻っていった。
「では、2回戦を始めます。 両選手前へ」
「2年Aクラス、佐藤美穂です・・・」
佐藤は礼儀正しくお辞儀するのと同時に召喚獣を呼び出していた・・・
のはいいのだが、どこか警戒したような顔をして怯えている・・・
優子があんな形で敗北した光景を見た後では警戒したくもなるものである。
「よし。頼んだぞ、明久」
指名された明久は自信たっぷりの雄二の言葉に対して
「え・・・僕? 別にいいけどさ」
そう言いながら明久は前に出ていく。
「おい、吉井ってそんなにすごいのか?」
「いや、そんな話は聞いたこともないが」
「でも、Dクラスの代表を一人で討ち取っただろ?」
「でも、今回はそいつよりも強いじゃねぇか!」
「いつものジョークだろ?」
味方であるはずのFクラスの皆の声。
仕方のない話ではあるが、明久の普段の姿を見ている者からしたら、そう思うであろう。
「吉井君、でしたか? あなた、まさか・・・」
対戦相手の佐藤さんが僕を居て何かに気付いていたかのように
「あれ、気づいた? ご名答。 今までの僕は全然本気なんて出しちゃあいない」
この言葉に一番に驚いていたのは秀吉であった。 彼はDクラスでシャルナクと共闘しながら明久の戦いぶりを見ていたが、あれで本気ではないとは思わなかったのである。
彼はむしろ人の演技や嘘を見抜くのは得意な方である。 その自分の観察眼を誤魔化すことが出来るほどの手加減となると、実際に本気を出されていたとしてもその本気は理解はできない次元にあるとみても過言ではなかった・・・
その一方で明久の方は不敵な笑顔を見せ、戦闘の為に袖をまくり手首を振って軽い準備運動をしていた。
「それじゃあ、あなたは・・・」
「そうさ、君の想像通りだよ。 今までこの学園では隠してきたけど、実は僕・・・」
シャルナク達も別の意味で驚く。 ロックマンとしての自分を喋ろうととしているのではないかと警戒してしまっているのだ。
明久は大きく息を吸い、決め顔でその場にいる皆に隠していた事実を告げる・・・
「左利きなんだ」
Fクラス 吉井明久 vs Aクラス 佐藤美穂
物理 98点 vs 398点
そう言った明久の召喚獣は左手に木刀を持ちかえた。
「「『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』」」
ライブメタルも含め、全員の空気が固まった・・・
本当にどうでもいい秘密である。
「このバカ! テストの点数に利き腕は関係ないでしょうが!」
美波が本気で怒り、明久に関節技を決めようとしていたが、テティスがプロレスラーのように美波を担いでそのまま陣営の中に戻っていった。
「・・・行きます」
口調は静かだが、その眼は完全にキレている・・・
大鎖鎌を一気に振り回し鉄球を明久の召喚獣に叩き込もうとする。 一方、明久の召喚獣は悠々と間合いを詰め、鉄球の軌道を読み、最小限の回避でかわして見せていた・・・
「「えっ!?」」
そしてそのまま明久の召喚獣は、一気に間合いに入り一気に突きを入れる。
「武雷突!」
電撃は込められていないが、とても強力で素早い突きが佐藤の召喚獣の喉元を突き上げる。
彼女の召喚獣は死ぬことはなかったが、それでもかなり堪えたのだろう。 とても苦しそうにしていて、しばらく動きが取れないようだった。
実際の点数も100点以上削れていた為に、このダメージが半端なものではないことがわかるくらいであったが、更に明久の召喚獣が連撃を叩き込む。
「えい!やっ!とうっ!」
3撃も叩き込めば十分なようであった。 彼女の召喚獣はもう苦しそうにしながらうずくまってしまっている。
それでも武器を離さないあたり、それでもがんばろうとしているのは主の為に戦いたいのだろうが・・・
「悪いけど、これも勝負だから・・・ 『重破・・・』」
重破斬でとどめを刺そうとした明久だったが、その攻撃をやめてしまった。
一瞬佐藤の泣いている顔を
佐藤美穂side
一方で佐藤は後悔していた。 あそこで相手に乗せられて怒っていなかったら、もっと冷静になったら勝てた勝負だったのにもかかわらず、自分のせいでもう後がなくなってしまう。 そう思うと悔しかった。 悲しかった・・・
悔しさのあまりに涙は止まらない・・・ スカートの裾を握り、震えが止まらなかった・・・
「(もう・・・ とどめ刺されちゃったかな・・・ 皆、ごめんなさい・・・ 私のせいで・・・)」
自分が相手の挑発に乗せられなかったら、こんなことにはならなかった・・・
相手の数倍の点数の力でねじ伏せられたはずだったのに・・・
・・・・・・・
だが・・・ その最後のとどめがなかなか来ない・・・
「(よく見ていると吉井君が困っている・・・ とどめ刺さないのかな・・・)」
そんな風に思っていると・・・
「佐藤! あきらめるなぁぁぁ!」
「まだ決着はついていないんだぞ!」
「追い詰められたからなんだ! 負けても俺たちが何とかしてやる! だから気にするな!」
「戦え・・・ 最後まで・・・ 戦えぇぇぇぇぇぇぇ!」
「(え・・・ クラスの皆が応援してくれている。 皆は諦めていないのに・・・ 私だけ一人勝手にあきらめようとしていた・・・)」
Aクラスのクラスメイト達はまだあきらめていなかった。 むしろ負けても必ず何とかして見せるという強い覚悟さえ持っていた。 震えていた足ももう落ち着いている。 もう涙も止まっている。
「(私はまだ・・・ 戦える!)」
「うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
クラスの声援を受け、佐藤は召喚獣に反撃させる! その動きはがむしゃらであったが、とても力強く、それでいてとてもキレのある1撃であった・・・
「(皆さん!ごめんなさい! 私はもう諦めない! 最後まで・・・ 最後の最後まで戦い抜いて見せるから・・・ 私が負けた後は皆さんお願いします!)」
と思っていたら・・・
佐藤美穂side end
明久side
「(佐藤さん・・・ 泣いていたな・・・ やっぱり負けたら悔しいだろうね・・・ でも、僕たちは姫路さんの為に負けられないんだ! Aクラスに勝って、姫路さんを本来いるべき場所に戻してあげるために!
そして、僕たちが馬鹿をやっていられるこの学園を守る為にも!)」
覚悟を決め、佐藤の召喚獣が復活する前にとどめを刺そうとした明久。
だが、あの数秒の迷いが佐藤を立ち直らせるには十分な時間であったことに明久は気が付いていなかった。
「佐藤! あきらめるなぁぁぁ!」
「まだ決着はついていないんだぞ!」
「追い詰められたからなんだ! 負けても俺たちが何とかしてやる! だから気にするな!」
「戦え・・・ 最後まで・・・ 戦えぇぇぇぇぇぇぇ!」
Aクラスから佐藤に送られる声援。 それとほぼ同時に、彼女の召喚獣が大鎌を振るい、明久の召喚獣の頭を完全に切り落とし、切り落とした頭を引き寄せられた鉄球で叩き潰してしまった。
こんな攻撃を受けていては元の点数に関係なく死んでしまう。
案の定、明久はフィールドバックで頭が潰されるような、激痛に襲われたまま、のたうち回った後に気絶してしまった・・・
明久side end
「・・・はっ! 勝者Aクラス 佐藤美穂!」
・・・・・・・まったく別の意味で空気が重い。 Aクラスの方も勝ったこと自体はうれしいはずなのに、なぜだろうか? あまりにもあっけない決着であった・・・
「あの・・・?」
あまりの気まずさに佐藤さんは明久に話しかけようとするが、気絶しているとわかるとFクラスからテティスを呼んで運んでもらった後、一応の勝利に喜びながらも明久に起きたら謝ろうと思い一先ずクラスに戻っていった。
「では3回戦を開始します。 両選手前へ」
明久とアトラスの二人を緊急で来てもらった保健委員の人たちに運んでもらった後、3回戦が開始された。
Fクラスとしてはムッツリーニに出てもらおうとしたのだが・・・
「僕が相手をしよう。」
Aクラスから歩み出てきたのは、久保利光だった。
「なっ、ここで学年次席かよ!」
元々の予定ではここで真っ先にムッツリーニに出てきてもらって、保健体育で確実に勝ちたかったのだが・・・
「仕方がない、姫路! 今ここで出てくれ!」
真っ先に彼に出られた以上は仕方がなかった。 4回戦で出てもらう予定だった姫路に出てもらうよう雄二が指示する。
「分かりました。 それじゃあ行ってきます。」
だが雄二はなぜ学年次席相当の久保を出してきたのかがわからなかった。 ヘリオスはどうも試召戦争に限らず、イベントには積極的に参加する様子がなかったし、それ以外の理由を考えてもみたが、全然思いつかなかった。
「ここが一番お心配どころだ」
「ドウイウコトダ?」
どういう事なのかわからずにシャルナクが雄二に問いかけてきた。
「相手の実力は姫路とほぼ互角でな。 不得意科目でうまく突かなければ姫路は連戦で疲れていることを考えると負ける可能性が否定できないんだ・・・」
「ソウカ・・・ マア、姫路ガ負ケルトハ思ワンガナ・・・」
シャルナクはそれだけ言った後、問題ないとでもいうように普通に観戦者の陣営に戻っていった。
「科目はどうしますか?」
高橋先生が二人に声をかける。
「総合科目でお願いします」
姫路さんが科目を言おうとしていたのだが、勝手に久保が答えていた。
「おい! ちょっと待て! 何を勝手に・・・」
「かまいません」
「姫路?」
クレームを付けようとする雄二を止める姫路だったが、Fクラスのメンバーは本当に大丈夫なのかさすがに不安になっていた。
「それでは・・・」
高橋先生がこれまでと同じように操作を行う。
それぞれの召喚獣が呼び出されて、一気に乱撃戦になる。
Fクラス 姫路瑞樹 vs Aクラス 久保利光
総合科目 4207点 vs 3997点
「マ・マジか!?」
「いつの間にこんな実力を!?」
「この点数、霧島翔子に匹敵するぞ・・・・!」
いたるところから驚きの声が上がる。
点数差が200点オーバーと言うのは流石に想定外だった雄二はガッツポーズを決める。
「ぐっ・・・! 姫路さん、どうやってそんなに強くなったんだ・・・・・!」
久保が悔しそうに姫路に尋ねた。つい最近まで拮抗していた実力がいつの間にかここまで離されたという事を考えれば気になるのは当然の事であった。
「・・・私、このクラスの皆が好きなんです。 人のために一生懸命なみんなのいるFクラスが」
「Fクラスが好き?」
この言葉にテティスとシャルナクは頭に??マークを浮かべ、ん?と首とかしげていた。
むしろ自分の欲望に忠実な連中だったと思うんだが・・・と思わずにはいられなかったのだが・・・
「はい。だから頑張れるんです。」
その一方でFクラスの観戦組はとても温かい気持ちになって喜んでいた。
真実はどうあれ、自分たちの事を認めてくれている人がいるとなればそんなに気分が悪くなることはない物だろう・・・
この会話をしている間にも姫路の召喚獣が久保の召喚獣の点数を削っていく。 そして・・・ 姫路の召喚獣が腕輪の力でとどめを刺そうとしたその時・・・
「そうか・・・ しかし、僕たちにも負けられない事情がある!」
そう言った久保は腕輪から発せられる熱線を躱し、体勢を立て直す。両者の召喚獣はお互いの武器を構え全身全霊の最後の一撃に賭け正面から特攻していった。
Fクラス 姫路瑞樹 vs Aクラス 久保利光
総合科目 0点 vs 0点
「引き分けか・・・」
「どうやらそうみたいですね・・・」
「3回戦 勝者なしの引き分けとさせていただきます。」
これで両者共に1勝1敗1分
勝敗は4回戦以降の4人に託された。
4回戦に出るこの男は長刀を携え前に出ようとする・・・
「のがれえぬ運命・・・ 次の戦いは私が行く必要があるようだ・・・」
「その剣は没収させてもらいます。」
「『え!?』」
アンケートに投票してくださったありがとうございます。
因みに現在は
姫路1票
島田0票
優子0票
美春3票
友香2票
となっております。
あと2日程投票を受け付けて、次の話が完成した後に発表したいと思います。
武雷突(ブライトツ)
ロックマンゼロ4でゼロが会得するEXスキル。
本来ダッシュから電撃を込めたセイバーで前方の敵を貫く技なのだが、今回の試召戦争において明久の召喚獣は電撃が使えないため、電撃の込められていない速攻の突進突きの技となっている。
誤字脱字を幾つか訂正しました。