バカとライブメタルと召喚獣   作:閻魔刀

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バカテスト

第8問



マザーグースの歌の中で、『スパイスと素敵なもので出来ている』と表現されている物は何でしょう?


姫路瑞希の解答

『女の子』

教師のコメント
正解です。さすがですね、姫路さん。
女の子の材料は『砂糖とスパイスと素敵なもの』で、男の子の材料は『カエルとカタツムリと子犬のしっぽ』と歌われています。


吉井明久・テティス・アッシュの解答
『『カレーライス!』』

教師のコメント
女の子は食べ物ではありません。


シャルナクの解答
『M属性のお姫様』

教師のコメント
……私にはあなたと言う人物が分からなくなりました。


第2話

「おい、貴様ら学園祭の準備をさぼってどこに行っていた!?」

 

 鉄人がどたどたと教室に入ってくる。

 学園中を探し回っても見つからなかったアトラス達がいつの間にか教室に戻っていると聞いて慌てて戻ってきたのである。

 そんな鉄人を見たFクラスの皆は新しい畳の香りを堪能するべくゴロゴロと寝そべっていたり、

 

「ああ、クラスメイトを全員鍛え上げるための修行を……」

「アトラス、お前だけはFクラスでは常識人だと思っていたんだがな…… まったく、お前たちは学園祭で稼いだお金を設備を買うための予算にしようとは思わんのか?」

「利益を?」

「設備ノ予算ニダト?」

 

 言いたいことがわからないからか、テティスとシャルナクが鉄人に質問する。

 

「お前らがいくらバカだとは言っても、いたずらに設備を下げるとは思わなかった。 だが、試召戦争を理由に逆に勉強ができなくなるようでは本末転倒! 今回だけ特別に学園長に掛け合ってやろう」

 

 鉄人の言葉に狂喜するクラスメイト達。

 

「それなら、お父さんたちの鼻も明かせそうです」

「え? お父さんって……」

「な、なんでもないのよアキ! 気にしないでちょうだい」

 

 瑞希の言葉が気になった明久が彼女に質問をしようとするが、美波のフォローもあって誤魔化されてしまう。 

 

「よーし、ならまずはやりたい内容を考えるぞ! …っとその前に、実行委員を決めておかないとな。

とりあえず議事進行並びに実行委員として誰かを任命する。そいつに全権をゆだねるので後は任せた」

 

 鉄人の言葉を聞いていたのだろうか? 心のそこからやる気のなさそうな態度で雄二は実行委員の任命を宣言した。

 

『おい、坂本の奴、今回は全くやる気ねぇな!?』

「あいつは興味のないことには全くやる気を示さんからな。 まあ、アタシもべつに画板と茣蓙とかにならない限りはどうだっていいんだが……」

 

 アトラスもやる気が無いようで、そのままFクラスの凶化訓練(誤字にあらず)のスケジュールを組み直し始めていた。

 

「そうなんですか・・・・・・寂しいです」

 

 そう瑞希は言うがそこはどうしようもないだろう。

 これは彼ら自身の問題であり、明久達がどうこういったところで変わるものでもない。

 

「吉井君も興味ないいんですか?」

「ん?僕?まあ、やる気はあるよ、設備の質を上げることが出来るって言うなら今後の学園生活が楽になるしね」

 

 とは言っても、一番に楽しみにしているのは遊びに回る方だが……

 今年はグレイ達、年少組も清涼祭に遊びに来るのだ。

 なぜかその面倒を見るのも明久がすることになっているのである。

 

「そうですか。よかったです。私・・・・・・吉井君と学園祭で思い出を作りたいです」

「ん?」

「知っていますか吉井君。うちの学園祭ではとても幸せなカップルが出来やすいって言う噂が……ケホケホッ」

「姫路さん、大丈夫!?」

 

 突然咳をし始めてしまう。 若干だが、顔が赤いのは気のせいだろうか?

 本人は大丈夫だと言っているが、数日前までは腐った畳に割れた窓が当たり前という環境にいたのである。

 しかも、痛んだござとダンボール箱では机と椅子に比べて格段に疲れやすい。

 体の弱い彼女が、体調を崩していてもおかしくはないだろう。 むしろ当然とも言える。

 

「んじゃ、実行委員は島田と言う事でいいか?」

「え?ウチがやるの?う~~~~ん、ウチは召喚大会に出るからちょっと困るかな」

「え?島田さんって召喚大会に出るの?」

「ええ、瑞希に誘われてね」

「はい、美波ちゃんと組んで出場するつもりなんです」

 

 そういった瑞希は胸の前で手を握りしめる。

 

 

「うん。家でいろいろ言われたんだって。『Fクラスのことをバカにされたんです!許せません!』って怒ってるの」

「ほう? 姫路が怒るとは珍しいこともあるものだ」

「だって、みんなの事を何もわかっていないくせにFクラスってだけでバカにするんですよ?許せません」

『『いや、Fクラスの連中は皆馬鹿だろ!!』』

『それに賛成ね』

 

 いつから話を聞いていたのか美波とアトラスが話に入ってくるが、はっきり言ってお父さんは間違っていないとライブメタル達は断言する。

 もしバカじゃないなら外で凶化訓練と称して学園祭の準備をサボったりなんてしないだろ……

 

「明久とモデルF、なんでアタシの方を見るんだ?」

「別に、何でもないよ」

「だが、まいったな。 今回の修行は清涼祭の準備時間と強化合宿の時間をフルに使えるだけ使う予定だったからな…… 本気で清涼祭の準備をするとなると、どうあがいたって最低限度の護身術すら叩き込む余裕が無くなってしまう」

 

 アトラスは一体彼らになにをさせるつもりだったのだろうか……

 さらに訓練スケジュール表を見直すために自分の席に戻っていってしまう。

 

「だからFクラスのウチと組んで、召喚大会で優勝してお父さんの鼻をあかそうってワケ」

「でもさーミナミ、それじゃあ効果が薄くないかな?」

 

 今度はテティスが乱入して来て、女子二人の考えを否定してきてしまう。

 

「テティス君、なんでそんなことを言うんですか!?」

「だって、ミズキのお父さんの言いたい事って、Fクラスの『環境』の話でしょ? だったらミズキが大会に出て優勝したところで意味ないんじゃないかな?」

「「うっ!」」

 

 二人はそれは盲点だったとでも言わんばかりに後ずさる。

 明久もそれに気がつかなかった様で、顔を背けて落ち込んでいる。

 

「おーいお前ら、こっちの話も続けていいか?」

「ごめん雄二、たしか実行委員長はミナミでいいかっていう話だったよね?」

「だからテティス! ウチは試験召喚大会で忙しいから無理だって……」

「……俺ガヤルカ?」

 

 そんな中候補してきたのはシャルナクだ。

 どうやら彼なりに考えがあるようだったが……

 

「勘弁してくれ、お前のことだから9割が『修羅場』のドロドロな演劇でもやりたいとか言い出すんだろ?」

「失礼ナ奴ダナ! 精々7割だけ『流血シーン』ガアルダケノ……」

「「『充分アウトだよ! ヤクザ映画だってそこまで血の演出はねえよ!?』」」

 

 却下されてしまったシャルナクはそのまま落ち込んで秀吉のところに行ってしまった。

 そしてシャルナクは正座をさせられて秀吉から説教を受けている。

 

「……分かった、ならこの候補の中から選んでくれ」 

 

①吉井

②明久

 

「ちょっと雄二! それどっちも僕じゃないか!?」

「うーんどっちがいいだろうか?」

「どっちもクズだし……ウボァァァァァ!!」

 

 クラスメイトの暴言にキレた明久は、クズ呼ばわりしたクラスメイトを相手に遠慮無く叩き込む。

 鉄人を相手に連打とはいえ後退させる事の出来る拳を食らった彼は数メートル程飛ばされる。

 

「もうしょうがないなぁ…… アキヒサ、ボクが副委員長やるからアキヒサも委員長やってよ!」

「え~、僕はそんな面倒なことはやりたくないんだけどなぁ」

「でも、既に決まっているっぽいよ?」

「ゆうううううううううううううううううじいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」

 

 勝手に実行委員に任命され、若干キレ気味な明久だったが、周りからの期待の眼差しのような眼力に押され、結局やる羽目になってしまった。

 

「じゃあ、ボクが議事進行をやるからアキヒサが書いてよ」

「ん。了解」 

 

 黒板の前に立った明久はかなり短くなったチョークを手に取る。

 「本当に畳と窓ガラス以外は変えていないんだなぁ……」と改めて思う明久だった。

 

「はい、ムッツリーニ」

「……最近テティスに本名で呼ばれない。 ……俺は写真館」

「土屋ガ言ウ写真館ハ嫌ナ予感シカシナイガ……」

「……気のせい、確かにシャルナクが暗殺系の依頼を受けてくれるおかげでより充実した写真やビデオが手に入ったのも大きいが、それと写真館とは無関係」

「「絶対関係あるだろ!?」」

「……神秘的な世界を覗き見る、素晴らしい写真を大量に飾る」

「はい、アキヒサも書いておいて」

「「『何事もなかったようにそのまま進めやがった!?』」」

 

 一応意見の為、そのまま黒板に書き込んでいく明久。

 

 

 

「次は…… はい、ヨコミゾ!」

「メイド喫茶なんていうのは使い回されているだろうから……ウエディング喫茶っていうのはどうだ?」

「ウエディング喫茶?」

「ああ、メイド喫茶の要領で女性陣がウエディングドレスを着るんだ。 出すのは普通の食べ物だが……」

「アイデアはなかなか斬新だとは思うんだけどね……」

「憧れる女子も多いと思うし」

『とても面白そうなアイデアが出てきたな』

『ああ、こいつ意外とやるじゃねえか!』

『拙者も少し見直した方がいい気がしてきたな』

『はあ…… 男連中はなんにも分かっていないのね……』

「(どうしたの、モデルL?)」

 

 明久とモデルZ・F・Pも面白そうだと思い、そのまま明久は黒板に書こうとするのだが、逆にモデルLは面白くなさそうだった。

 

『あのねぇ、そのドレスって確か男女の結婚の時に着る特別なものよね? だったらそういうのはそれなりに特別な時に着たいというのが女心じゃないの! 意外と受けないと思うわよ……』

 

 モデルLの言葉に納得したZ・F・Pはそのまま頷いて納得した。

 

 

「ドレスはどうやって調達するんだ?」

「それに動きにくいし……」

「それに結婚は人生の墓場だって言うしな……」

『失礼ね! それは相手が悪すぎた時だけよ!!』

「一応候補だし、書いて」

 

 テティスと明久はそのまま黒板に候補として書き上げてしまう。

 

「次は…… はい、スガワ」

「俺は中華喫茶を提案する」

「なに? ミナミとミズキのチャイナドレスでも妄想して欲情でもした?」

「それも否定はしないが、俺が提案するのは烏龍茶と簡単な飲茶(ヤムチャ)を出す本格的な奴だ。 そもそも美食の起源は中国にあるという言葉からもわかるように……」

 

 「形だけでも否定しろよ」と思う明久だったが、そんなことを思っている間に須川がどんどん熱弁をふるい始めてきて止まらなくなってしまった為、無理やり話を切ってそのまま候補に書き上げた。

 

「ねえアキヒサ、もうこの辺で……(プッ!)」

 

 ある程度候補が上がってきた事もあり、一度採決を取ろうと明久の方向に向いて、いきなり向こうを向いて吹き出すテティス。

 今候補に上がっているのはこの三つである

 

 

①写真館『秘密の覗き穴』

 

②ウエディング喫茶『人生の墓場』

 

③中華喫茶『ヨーロピアン』

 

 

 ずっと議事進行をして前を向いていたテティスからしてみれば驚きである。

 先程から鉄人が呆れていたのはそういう事だったのかと今更ながら気が付いたテティス。

 

 

「……お前ら、補習の時間を3倍にしたほうがいいかもしれんな」

「アタシもそのほうがいい気がしてきたよ……」

「あ、先生! それは違うんです!」

「そうです! それは吉井が勝手に書いたんです!」

「僕らがバカな訳じゃありません!」

 

 バカ共が補習を免れたいが為だけに言い訳を繰り返している。

 何気に明久一人を馬鹿にして自分だけ見逃してもらおうとしている辺りがむしろバカらしいだろう。

 

「はいはい、とにかくこの3つから決めるよ! 店の名前なんて後から訂正すればいいだけなんだしさ」

 

 なんとか無理矢理に採決を取り始めるテティス。

 霧島の家での司会役の経験が生きているのか、思いのほかうまく事が運び出している。

 とは言ってもクラス内は充分騒がしく、結局集計を取るのにだけは予想以上に手間がかかっている。

 

「ボクらFクラスは中華喫茶『ヨーロピアン(仮)』に決定です! 皆さん、設備向上の為にも頑張っていきましょう!!」

 

 結果は僅差で中華喫茶に決まった。

 

 

「で、誰がホールと厨房をやるのかを決めるぞ」

 

 出し物が決まった今度は、人員の配置を決めないといけないだろう。

 疲れきったテティスに代わり、アトラスが議事進行を進めることになった。

 テティス曰く「本当にこのクラスの皆は好き勝手言い出してくるから困るよ……」との事だった。

 そのテティスは鉄人から意外と優秀だと褒められてはいたが……

 

「なら飲み物関係は俺がやるよ」

「…………」

 

 そう言った須川はそのまま立ち上がる。

 それに続くようにムッツリーニも立ち上がる。

 彼曰く「……紳士の嗜み」らしい。

 

「なら僕はホールに回るよ」

「「お前がホールとかクレームの嵐が起こるだろ!!」」

 

 クラスメイトの大半が明久のホール入りに反対し出す。

 実際には明久はバイトの経験でホールも厨房も完璧にこなせるのである。

 それを知っているのはヘリオス達、四天王組と美春だけなのだが……

 

「なら僕は厨房に入る? 料理も十分できるけど?」

「「絶対うそだ!?」」

「皆、アキヒサは本当に両方できるよ? 前にアキヒサのバイト先で食べたクレープが美味しかった ……あ!」

 

 テティスが口を滑らせて、アキヒサのバイトの職種がバレてしまった。

 

「なるほど…… 明久はクレープを売っている店でバイトをしているのか……」

「ならクレープ屋か喫茶店だな!」

「だったらあそこじゃないか? ここ数ヶ月で超有名になったあの喫茶店!」

「「あの(ラ・ペディス)か!」」

「なんでみんなこういう時だけへんな推理力を発揮するの!?」

 

 Fクラスのとんでもない推理力でバイト先までバレてしまった明久。

 テティスはアトラスに両頬を後ろから引っ張られて暴れてしまっている。

 

「よーし、ならホールには吉井でも問題ないな」

「ああ、『バイト』で経験しているっていうなら安心だ」

「『今度』明久のバイト先に行って来ようぜ?」

「ああ、なんて言ったって『接客してくれる女の子達が可愛い』って言うことでも有名らしいしな!!」

 

 はっきり言って「じゃあ…… 僕はこのお姉さんをもらっちゃおうかな」などと言いながら女の子達に絡んで迷惑行為を繰り返す姿しか想像できないから内緒にしていたのだが、バレてしまった以上店の方にも注意を呼びかけておいた方がいいと思った明久だった。

 

「ねえ、ところで美波、なんで包丁を持っているの!?」

「土屋! とりあえず包丁を追加で持ってきて!! 5本もあれば足りる…… キャア!!」

 

 なにを思っていたのかトチ狂った美波を取り押さえたアトラスとシャルナク。

 

「落ち着け島田姉! 包丁は1本でも刺さったら致命傷なんだぞ!?」

「ソノ包丁ハ没収サセテモラウ。 島田ト姫路、オマエラハ『ホール』ニ入レ」

 

 そして美波の首にFFF団仕様のチェーンで繋がれた首輪をはめて、そのまま超高速で引っ張っていくシャルナク。

 その先にあったものは人間が二人ほど入りそうな大きなボウルに大量の小麦粉と溶き卵とパン粉が個別で入っており、そして、大型の鍋の中には大量の揚げ油らしき何かが煙を上げるほどに熱されている。。

 

「ちょっ! シャルナク、あいつあんなのをどこから持ってきたんだよ!?」

「あーあ、あれってFFF団のお仕置き集48選のひとつ『チキンカツの○○←(中にはお仕置き対象の苗字)』だね」

「おいおいおい、それって洒落にならねえだろ!! 早く止めろー!!」

 

 結局このお仕置きの対象となった美波は大量の小麦粉と卵・最終的にパン粉をまぶされる。

 どうにか首輪を外そうともがいているが、全く外せずに抵抗すら許されず一方的に大量のパン粉がどんどんまぶされていく。

 そして、運が良いのか、大鍋の上まで迫り落とされるかという寸前の所で明久と秀吉によって止められた。

 シャルナクは「罪ヲ犯セバ罰ヲ受ケル、ソレガ当然ノ事ダロウ…… ヒヒッ…… ヒャーッハッハッハァ!!」などと言っていたが、秀吉によって簡単に正座させられて説教を受けている。

 過去に一体何があったのか、シャルナクは秀吉にはとても弱いようだ……

 因みに、ロープで吊るされていた美波はテティスによって蹴り飛ばされて、そのまま溶き卵が入った大型ボウルの中に再び落とされた。

 美波は卵の中で暴れているが、それだけの元気があるなら大丈夫だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アキ、さっきはゴメン。 ちょっと話があるんだけどいい?」

「うん? いいけど?」

 

 タマゴまみれなのに真面目な顔をした美波が話しかけてくる。 

 

「うん、ありがとう。多分アキが言うのが一番いいんだと思うけど、その、やっぱり坂本を学園祭に引っ張り出せないかしら?」

「う~~~~~ん、それは難しいな。雄二は興味のない事には本当に無関心だからね」

「ううん、そんなことは無いきっと吉井の頼みなら引き受けてくれるはず。だって……」

「そりゃあ、よくつるんではいるけどだからって」

「だってアンタたち、愛し合ってるんでしょ?」

「誰が雄二なんかと! だったら断然秀吉の方がいいよ!!」

「……あ、明久?」

 

 さっきの説明でなにをどう解釈したらこんな結論が出るのか、明久はついとんでもない事を言ってしまう。

 しかもその近くに秀吉が来たことで収集がつかなくなってくる。

 

「お、お主の気持ちは嬉しいのじゃが、ワシにも思い人がおるのじゃ…… 彼を思うとこの胸の高鳴りが止まらんのだ…… だからお主の気持ちには……」

「秀吉、違うんだ! それはものすごい誤解だよ! それ以前に彼を思うとって完全に相手男だよね!?」

 

 秀吉が顔を赤くして俯いてしまう。 この姿だけを見れば完全に美少女だと言われても仕方がないだろう。

 

「それじゃあ、坂本は動いてくれないって事?」

「うんやっぱりそうなっちゃうかな」

 

 目を伏せて沈痛な面持ちになる美波。

 実際、明久も雄二を引っ張り出したいとは思っていたが、それと同時にどうしてもうまくいくとは思わなかったのだ。

 

「ところで、お主たちは一体何の話をしておるのじゃ?」

「うん、実は中華喫茶の経営と設備の話で……」

「アキ、そうじゃないの。 本当に深刻な話なのよ……」

「え? どういうこと?」

 

 明らかに様子がおかしい美波。 彼女もそこまでクラスの設備にはこだわっていないタイプのはずなのに随分と熱心である。

 

「本人には「誰にも言わないで」って言われてたけど、事情が事情だし ……けど一応秘密の話だからね?」

 

 とても真剣な美波に若干気圧されてしまう明久。

 

「実は瑞希なんだけど」

「姫路さん? 姫路さんがどうかしたの?」

「あの子、転校しちゃうかも知れないの……」

「ほぇ? 転校するかもしれないってどういうこと?」

「その口ぶりじゃと転校の可能性があるということかのう?」

 

 普通、転校は本来ほとんど決定事項となっていることを前提に話が進むものである。

 だが、その転校の話が可能性で止まっているのはおかしいことなのだ。

 

「ええ、そういうことよ。 このままだと瑞希は転校しちゃうかも知れないの」

「このままだと…?」

「えー!! ミズキ転校しちゃうの!?」 

「テティス、あんたいつの間にいたのよ!?」

「そんなことより、ミズキが転校ってどういうことなの!?」

 

 あとから事情を聞いたテティスが美波に詰め寄ってくる。

 とにかく急いで事情を説明するために抱きついてきたテティスを引き剥がす。

 

「どうもこうもそのままの意味よ」

「島田よ、その姫路の転校と喫茶店の話が全然繋がらんのじゃが……」

「そうでもないのよ瑞希の転校の理由が『Fクラスの環境』そのものなのよ……」

 

 この言葉に皆は納得してしまう。

 本来、学年2位の学力を有する彼女なら、Aクラス級の安全な教室で勉強が出来るはずだったのである。

 だが、今の彼女がいるクラスは理不尽にも問題児が勢ぞろいするFクラス。

 親がもし、何らかの方法でこの話を聞いたなら別の学校に編入させようとするのはむしろ当然の行動だろう……

 

「それに、瑞希は体も弱いから……」

「「『それが一番まずいよね!!』」」

 

 美波の話を聞いた全員(全ライブメタル含む)が同調する。

 いくら畳と窓ガラスを治したとは言ってもまだ問題点は多く、みかん箱とござなんていう設備も改善しないと彼女の体力ではついていけないだろう。

 

 

 

「へぇ~、だから喫茶店を成功させて、設備を向上させたいんだね!」

「瑞希も召喚大会で優勝して両親にFクラスを見直して貰おうとしているけど、やっぱり設備をなんとかしないと……」

「だからミズキが出てたら意味が無いって言っているのに……」

「・・・・・・吉井は、その・・・・・・瑞希が転校したらイヤだよね・・・・・・?」

「もちろん嫌に決まってるよ!! それが美波や秀吉、アトラスやテティスやシャルナクだったとしても!」

「そっか…… うんアキはそうだよね!」

 

 美波が嬉しそうに頷いているが、はっきり言って雄二なら躊躇なくどうでもいいとスルーするのは秘密だ。

 

「よーし! そうと決まったら早速雄二の元に……」

「アキヒサ、こういう状況で雄二より確実で頼れる人がいるじゃないか。 しかも明久限定なら無償で」

 

 雄二を捕まえようと、電話で居場所を聞き出そうとする明久だったが、その行動はテティスによって遮られてしまう。

 

「へ? 頭使う事でFクラスで雄二以外に頼れるやつなんて……」

「だ・か・ら、Fクラス以外(・・・・・・)でいるじゃないかって言ってるんだよ。 ボクらの偉大なる『賢者』様がね?」

「…………ああ、なるほど、 そういう事か!」

「え? ちょっとアキ、どこに行くのよ? 坂本を捕まえるんじゃなかったの!?」

「ごめん美波! 美波は一旦、お風呂に入ってきなよ! 雄二よりもずっと頼もしい助っ人を思いついたから!!」

 

 そうやって言う明久とテティスはそのまま何処かに行ってしまった。

 そして、美波は自分の状態をようやく思い出し、テティスが事前に用意しておいたバスタオルとジャージを片手にシャワールームへと猛ダッシュで向かって行った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




DSの流星のロックマンをプレイしていました。
今回プレイしていたのは『レオ』の方で、ストーリーは楽しかったです。
ゲームシステムだけはXから始めた自分としてはあまり受け付けなかったですが……
戦闘スタイルはソード系を大量に装備して敵を滅多切りにするスタイルで戦っていました。
本当に被ダメージ率の高い事で、これが原因で何度ゲームオーバーになった事かwww


ミソラちゃんがアニメとキャラが違いすぎてテラワロタwww
どっちも可愛いからいいですけどね!

今回でまた召喚獣の設定を更新します。
其方もどうか見て行って下さい!
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