この回でDクラス戦開催です。
因みにこちらの作品を読んでくださった方々に質問なんですが、これまでにプレイしたロックマンシリーズの中でどれが一番好きでしたか?
「そう言えば、なぜDクラスからなのじゃ? 段階を踏むならEクラス、勝負に出るならAクラスじゃろう?」
秀吉の言葉に全員がうなずく。
「Eクラスと戦わないのは勝負するまでもないからだ。 ここにいるメンツを見てみろ。」
そう言われたみんなは周りを確認して、「うん」と頷く。
「美少女が二人、戦闘バカが一人、カタコト野郎が一人、ショタが一人、馬鹿が二人にムッツリが一人だね」
「誰が美少女だと!?」
「ええっ!? 雄二が美少女に反応するの!?」
「・・・・・・・(ぽっ!)」
「ムッツリーニまで!? ああっどうしよう、僕だけでは突っ込み切れない!」
「とにかく落ち着きなよ、ユウジ、ムッツリーニ」
『いや、あんたも自分がショタ呼ばわりされた事にツッコミなさいよ・・・』
モデルLもツッコミを入れた後、話が再開する。
「そ、そうだな」
「いや、その前に美少女に反応したことについてツッコミたいのじゃが・・・」
「ま、要するにだな・・・」
秀吉の発言を無視して雄二が続ける。
「姫路に問題がない今、正面からやりあってもEクラスには勝てる。 だから、Eクラスと戦いあっても意味がないという訳だ」
「ホウ? ナラDクラスアイテデハキビシイトイウワケカ?」
「ああ。確実に勝てるとは言えないな。」
「だったら、なぜAクラスに最初から挑まないの?」
Fクラスの最終目標がAクラスならばなぜDクラスに挑むのか、最終目標がAクラスである以上、Dクラスに挑む意味が全く分からなかったのだが・・・
「今回の目的はクラスのメンバーに戦争を経験させることと、Dクラスに勝つことで軍の士気を上げることにある・・・ と思うのだがどうだ?」
アトラスは気が付いていたのか、雄二に問いかける。
「ああ、そうだ。 実際初陣だからな、景気づけもしたいだろ? それにさっき言いかけたAクラス打倒に必要なプロセスでもあるんだ。」
「ダガ、Dクラスニ カテナケレバ ナンノイミモナイガナ・・・」
「負けるわけがないさ」
皆の心配を笑い飛ばす雄二
「みんなが、協力してくれるなら、Aクラスにだって勝てる。 ・・・いや、俺たちは最強だ!」
それは不思議な感覚だった。
根拠のない言葉なのになぜかその気になってくる
雄二の言葉にはそんな力があった。
しばらく、明久達はぽかんとしていたが・・・
「いいわね、面白そうじゃない!」
「そうじゃな。Aクラスの連中を引きずり落としてやろうかの」
「・・・・・・(ぐっ)」
「が、頑張ります」
「私が本物の戦いというものを見せてやろう!」
『へっ!腕がなるってか、アトラス!? 楽しみにしているぜ!』
「やるからには勝つよ!」
『ええ、精々頑張りなさい!』
「ニンムノトキハヨンデクレ。 カクジツニシトメテミセヨウゾ!」
『拙者も協力するでござる!』
打倒Aクラス
荒唐無稽な夢かもしれない。実現不可能な空絵事かもしれない。
しかし、だからと言って何もしなければ始まらないし、何も変わらない。
皆と同じクラスになれたんだから、何かを成し遂げることも悪くない。
そんな思いと共にライブメタル達やロックマン達もやる気を出していた。
「そうか。 じゃあ、作戦を説明するそ」
涼しい風がそよぐ屋上の上で、皆は必死になって勝利のための作戦の説明を受けた。
その一方Aクラスのヘリオスはというと・・・
ヘリオスside
ヘリオスは休み時間に入っていきなり、教卓を強烈にたたきクラス皆の注目を集めた。
「皆! 私の話を聞いてくれ!! お前たちが数か月前からいきなり入り込んできた私の事を信用するのは難しい事だとは思う。 だが、今は私の話に耳を傾けてくれ!!」
まるで、演説するかのように全体の注目を集め、話を続ける。
「今からFクラスに試召戦争を申し込みたい! そのために代表に話は通してある! 皆の力を貸してくれ!」
彼は、この学園に隠れた問題点に危惧し、そのためにまずはFクラスに試召戦争を申し込みたいという話を霧島に持ちかけていた。
彼女は何か思うところがあったのか、考えるようなしぐさをした後同意した。 ただし、「クラスの皆を同意させること」を条件にであったが・・・
「ちょっと待って。 状況が理解できないわ。 一体何をどうしてそんな話になったのか説明してくれないかしら?」
そう言って説明を求めた彼女の名前は木下優子。 Fクラスに秀吉という双子の弟がいるという事と、学業や運動など多方面で評価を得ている優等生としても有名な少女である。
「ああ、順を追って説明しよう。 まず事の経緯から説明すると・・・」
そしてヘリオスは順に説明していった。 Fクラスの教室の惨状。 この行き過ぎたスクールカーストの問題点などの説明していくが・・・
「話は分かったわ。でもそれってFクラスの自業自得なんじゃないの? FクラスはFクラスらしくバカとして大人しくしていればいいじゃないの! あなた、Fクラスにお友達がいるからって言ってそんな事されてもこっちとしては困るだけなんですけど?」
「おろかなる質問・・・ 中途半端な情報と偏見だけで、目の前の物事しか見えんとは・・・」
「なんですって!」
話の途中で優子は意義が感じられないらしく、今回の試召戦争には否定的な態度をとる。 それに対してヘリオスから愚か者呼ばわりされてしまった優子が怒りだした。
「木下さん、今は話の途中だよ? 最後まできちんと話を聞くべきだと僕は思うけど?」
「ボクも詳しく聞きたいなぁ? この格差が異常だって言いたいのまでは分かったけど、それを否定するために試召戦争をするというのなら、何で君は下のクラスに入ろうとしなかったの? その気になれば、点数の調整なんて楽勝だったんじゃない?」
久保と工藤の二人は優子を止めてヘリオスに説明の続きを求める。
先程の問題を利用しようとして学園を潰そうとしている者がいる可能性。 それらを回避するために試召戦争を繰り返しながら学園への交渉権を得る必要がある事を説明した。すると先ほどまで、否定的だった優子まで一転して試召戦争の開戦に賛成しだした。
「それじゃあ、このままだと文月学園自体が無くなる危険まであるって事?」
「ああ、このままではAクラスとしても・・・いや、クラスどころか学園そのものが非常にまずい。 幸いアトラス達がFクラスにいるから、この事情を説明して・・・」
ゴガァァァァァァァァァァァァァァァァン!
「「「はい!?」」」
クラスの同意が得られそうになったその時であった。いきなり、Dクラスから何かを思いっきり蹴り飛ばしたような騒音が聞こえてきた。
その騒ぎの原因は明久とモデルZだったのだが、そんな事を知る由もなかったヘリオス。
「おい、FクラスがDクラスに試召戦争を挑んだらしいぞ! ただ、Fクラスの使者が過激な手を使って暴れたらしい。さっきの騒ぎはそれが原因みたいだ!」
クラスメイトが確認しに行ったのだろう。 試召戦争を起こすためにそんな事をするとしたら明久かアトラスあたりだろうと、ヘリオスは思った。
「異常なる光景・・・ なぜ学生間の騒ぎでそんな事態になるのだ?・・・」
賢者と言われたヘリオスでも明久のバカな行動は全く理解できていなかった。
「ああ、大抵下位クラスからの使者ってひどい目に合うらしいからね。 それを回避しようとした結果じゃないのかい?」
『いったい何をどう回避しようとすればそんなことになるんだ・・・』
「ささやかなる問題・・・ この程度で戦争などと騒ぎ立てうろたえるようなものなど最初からたいしたことはない・・・」
『いや、お前は一応平和な国の一学生というものを考えた方がいいぞ・・・』
久保が説明してくれたのに対してヘリオスのズレた発言にモデルHはツッコミを入れた。
「でも、どうするのよ? このままじゃ、Fクラスに開戦宣言できないわよ?」
優子はどうやらFクラスが負けることを前提に考えているようであった。 それもそのはず、Fクラスは学力は最低のクラスであり、振り分け試験の影響がそっくりそのまま召喚獣の点数として反映されているこの状況では、点数において2ランクも上のDクラス相手にかなうはずがないと思うのは普通の反応であろう。
「無用な心配・・・ 今回の戦争は確実にFクラスが勝つ。」
「え?」
「どういう事かな? 試験の点数を見ている限りでは、Fクラスが不利にしか見えないんだけど?」
ある程度明久達から話を聞いていたヘリオスは3人にFクラスの戦力について説明した。
「点数だけに惑わされるな。 Fクラスにはまず、ムッツリーニなるものがいるそうだ。」
「ムッツリーニってあの『寡黙なる性職者』?」
「ああ、この者がいればシャルナクと共に諜報や暗殺活動がやりやすくなるからな。」
更にヘリオスが続けて説明する。
「そして姫路瑞樹と言う少女。 彼女は学力において本来次席クラスらしいそうだな?」
「「「姫路瑞樹!?」」」
「彼女なら戦闘において短時間しかいられないとはいえ、Fクラスにとって最大の切り札となるだろう。」
「確かに彼女がいるのなら回復試験の時間を稼ぐことができたなら逆転も可能だろうね。」
「姫路さん、途中欠席してしまったのね・・・」
そして・・・
「そして私の知る限りでは、先ほど言ったアトラスにテティス、明久がいる」
「「その人たち一体何者よ?聞いたことがないわ?」」
どうやら、明久たちはそれほど有名ではないらしい。 ヘリオスは明久達について説明をすることにした。
「どうやら知らないようだな・・・ シャルナクを含む4人はわが友であるのと同時にこの3人は観察処分者の称号を持っている」
「優子?観察処分者って何?」
どうやら工藤は知らなかったようだ。 優子が観察処分者について説明する。
「学園の問題児に与えられる不名誉な称号よ。 大きな問題を起こした生徒に対して簡単に退学にできない代わりに教師の雑用や仕事の手伝いなどをさせられるのがこの観察処分者って訳」
「ふーん」
「だがしかし、あの3人の召喚獣の操作練度は高いぞ。 明久に至っては今の我々では一切攻撃が当てられんくらいにはな」
「「「え・・・?」」」
「しかも観察処分仕様の召喚獣は物体に触れることができるから、下位レベルでも人間の数倍の力を持つと言われているから、それを利用した策も打てるかもしれんな。」
「でも、それでDクラスに勝てたとしても、私たちAクラスに勝てるとは思えないわ!」
「それでもヘリオス君はAクラスに挑んでくると?」
「ああ、何を大義名分にしてくるかはわからないが、それを理由に戦争を申し込んでくるだろうな。もし万が一こちらが負けてしまったら3か月間この環境からいきなり腐った畳とちゃぶ台という人間が生活できん環境に放り込まれることになるだろうからな・・・」
「「「うそ・・・」」」
信じられない話にAクラスの皆は驚きを隠せなくなってきた。
「・・・だから、Fクラスが戦争に慣れない内に叩くべき」
霧島が、話をまとめると・・・
「ふざけやがって! Fクラスの奴らぁ!」
「こちとらこのクラスに入るのにどんだけ苦労したと思っていやがる!」
「それをこんな戦争なんかで一方的に入れ替えられてたまるか!」
クラス中から試召戦争に賛同する声が上がった。
「・・・みんな覚悟は決まった? AクラスはFクラスに試召戦争を申し込みます。」
「すまない、皆の協力感謝する!」
会議を終えると同時にめずらしくヘリオスの感謝の気持ちをみんなに伝えた・・・
ヘリオスside end
午後1時・・・ 明久達FクラスはDクラスと交戦状態に入っていた。
現在シャルナクは秀吉と共に前線部隊として、明久はその少し後方の中堅部隊として、配置されていたのだが、前線ではお互いから戦死者が続出しているのか、次々と鉄人と共に補習室に連行されていく生徒が増えていた。
「戦死者は補習だ!」
「補習室送りは嫌だぁぁぁぁ・・・」
「嫌だ! あんな拷問に耐えられるわけがない・・・」
「これは拷問などではない、立派な教育だ! 補習が終わるころには趣味は勉強、尊敬する人物は二宮金次郎と言った立派な生徒へと仕立てあげてやろう!」
『それ、補習どころか洗脳じゃないのか?』
『なぜか拙者、震えが止まらんでござるよ・・・』
「お・鬼だ! だ・誰か! た・助け!・・・ 補習室は嫌だぁぁぁぁぁぁぁ・・・(バタン・ガチャッ!)」
モデルZとモデルPが鉄人の発言にツッコミを入れている間に次々と戦死者が補習室に連れていかれる・・・
「島田さん。 中堅部隊総員に通達」
「何よ?」
「勝負を挑まれる前に中堅部隊は後方に退避する!」
『明久殿! 貴様とういう者はぁぁぁぁぁぁ!』
「ニゲルナヨ・・・」
「この意気地なし! 目を覚ましなさいよ!」
シャルナクから暗殺者時代級の殺気を飛ばされ、島田さんからはチョキで顔を攻撃されそうになった。
「ちょっ! それじゃあ、覚ますべき目が潰れちゃうって!」
「ソンナクサッタメ ツブシタホウガ キサマノタメニ ナルトオモウガ・・・」
「ええ! 酷いよ、シャルナク!」
「いい、吉井? ウチたちの役割は前線部隊の掩護でしょう? アイツらが消耗して、点数の補給ができるように前線を維持する。 その重要な役割を担っているウチらが逃げちゃったらアイツらが補給できないじゃないのよ!」
島田さんがもっともらしいことを言う。
「さあ、前線部隊が戻ってくるみたいだし・・・ 総員退避よ!」
『おい、さっきと言っていることが全然違うぞ!』
『さっきと言っていることが全然違うでござる!』
「吉井! 総員退避で問題ないわね!」
色々と問題だらけだが、これでは仕方がないだろう・・・ 明久達はそう思い込むことにした・・・
「仕方がないよ! 僕たちには荷が重すぎた!」
「ええそうね、ウチらは精一杯努力したわ!」
『いや、明久! お前がその気になればこの程度の状況をひっくり返せるだろう!?』
モデルZが異議を申し立てようとするが、その声はこの場において明久とシャルナクにしか聞こえない。
モデルZを無視し、後方へ下がろうとする明久達に本陣から伝令がやってきた。
「隊長! 代表より伝令です。」
そう言って伝令の横田はメモを見ながらこう告げた。 それは前線のシャルナクの唇の動きと連動していたという・・・
「『
「「全員突撃しろぉぉーーっ!(しなさい!) 全力で前線部隊の撤退を掩護するんだ(するのよ)!」」
『『手の平返しが速いな(でござるな)!』』
いつの間にか前線部隊の保護に回っていた! 気が付いたら全力で突撃していた! 最早反射としか言いようがない速度で中堅部隊はDクラスの部隊に立ち向かっていた。
と、そこで前方から走ってくる美少女(誤字に有らず)秀吉の姿がそこにはあった。
「明久! 援軍に来てくれたのじゃな!」
そう言った秀吉は、希望に満ち溢れたかのような可愛らしい表情で明久に話しかけてきた。
「秀吉、皆! 大丈夫!」
「皆、どうにか戦死だけは免れておるが、大分削られてしまっておる。 召喚獣ももうヘロヘロの状態じゃ・・・ 速く回復試験を受けてこないといかんな」
「そうか。 それなら一旦下がって回復試験を受けてきて! その間は僕たちに任せて!」
明久は前線部隊の皆を下がらせ、いつでも行けるように構える。
どうやらDクラスは科学担当の五十嵐先生と布施先生を連れて来たようだった。
今現在立ち会っている教師はは学年主任一人だけである為、科学教師を呼び出すことで一気にカタを付けようと考えたのだろう。
「皆、科学に自信は?」
「「全くない!」」
「ウチも大体60点台の常連よ」
「それなら、五十嵐先生と布施先生に近づかないように注意しながら、学年主任の所に行こう!」
「「応!」」
そう言って部隊を数班に分けて目立たないようにしながら、学年主任のフィールドに向かっていく明久達。
「あーっ! あそこにいるのはFクラスの美波お姉さま! おっ姉ぇっ様ぁぁぁ!」
「くっ、ぬかったわ!」
しかしDクラスの一人に見つかってしまい、五十嵐先生を伴ってこちらに向かってきていた。
「島田さん、彼女の事を任せたよ! 僕らは先に学年主任のフィールドに向かうから!」
「ちょっ!ここは『ここは僕に任せて先に行け!』とかじゃないの!?」
「そんなセリフは現実には通用しないよ!」
そう言って明久達は島田さんを見捨てて先に進もうとする・・・
「このお姉さまをたぶらかす豚野郎! 絶対に逃しませんわ!」
「ちょっ、美春! 吉井! 美春がそっちに向かっていったわよ!」
「ええええええええ!」
「「『天罰だ・・・』」」
一体何を思ったのか、美春と呼ばれた少女は明久に向かって勝負を挑んできた。
「豚野郎! 美春が科学のフィールドで勝負を申し込みますわ!」
「承認します」
そう言って五十嵐先生が、明久と美春の勝負を承認召喚フィールドを展開する。
「「試験召喚獣・・・
二人は同時に召喚獣を召喚する。 すると召喚獣の頭上に点数が表示された。
Fクラス 吉井明久vsDクラス 清水美春
科学 52点vs97点
「貴方なんかにお姉さまは渡しません! さあ、大人しくやられなさい!」
どうやら、この子は明久が島田さんの事が好きだと勘違いしているようであった。
そこで明久は・・・
「重破斬(じゅうはざん)!」
「くっ!」
モデルZの中に封印されていた剣術の技の一つ『重破斬』で美春の召喚獣を斬り伏せた。 若干距離があったこともあり、正面から突っ込んでくる彼女の召喚獣を切り伏せるなら1撃がとても重い技の方が良かったと思ったからでもある。
その結果、彼女の召喚獣はギリギリで防いだもののその重たい一撃のせいで大ダメージを追ってしまった。
「清水さん、落ち着くんだ! 僕は別に島田さんの事は好きじゃない! 君がもし彼女との愛を育みたいというのならまず島田さんを倒して同じタイミングで僕が倒せば二人は同時に補習室に送られるんじゃないのかな?」
『明久! お前鬼か!』
「この豚野郎! いきなり何を・・・はっ!(キュピーン!)」
明久のいきなりの提案を一蹴しようとする美春であったが、何を思いついたのか召喚獣に立ち上がるよう命令した。
「清水美春は吉井との勝負から美波お姉さまと勝負へと変更いたします。」
「吉井ぃぃぃ~! 謀ったわね、吉井ぃぃぃぃ!」
そう言って明久に殴りかかろうとする島田さんだったが・・・
「承認します」
五十嵐先生はなぜかそのまま承認してしまった。 どうやら明久と美春の話を交渉と捉えてそのまま終了とし、そのまま、島田さんと美春の勝負を承認したのである。
「「『えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!』」」
明久と美春を除くその場の人間全員が驚いた。 まさかこんな滅茶苦茶な取引が成立するとは思わなかったからである。
「いきます、お姉さま!
「吉井ぃぃぃぃぃぃぃぃ! 後で覚えてなさいよぉ~
いきなり勝負を承認されしかも一方的に美春が召喚してきたために、島田も半泣きの状態で召喚獣を召喚した。
Fクラス島田美波 vs Dクラス清水美春
科学 64点 vs 48点
「お姉さまに捨てられて以来、美春は一日千秋の思いでお姉さまを待っていました・・・」
「いい加減ウチの事は諦めてよぉ・・・」
明久に売られた悲しみか、口調が若干弱気になっている島田さん・・・ 島田さんの召喚獣も若干怯えているようであったが、どうにか美春召喚獣の剣をサーベルで捌いていた。
「来ないでぇ・・・ ウチは普通に男が好きなの!」
「嘘です! 本当は美春の事を愛してくださっているはずです!」
「この・・・ わからず屋ぁ!」
追い詰められた島田さんの召喚獣は覚悟を決めたように正面から特攻をかけた。 だが、防ごうとしている過程で点を削られてしまい、お互いの点数がほぼ互角となってしまっていた。
そんな中二人の召喚獣は真っ向から勝負を挑み、力比べになっていた。
見ている方まで力が入りそうな鍔迫り合いを繰り返しながら互角の戦いをしていた二人だったが、数合の斬り合いの中で均衡が崩れてしまった。
島田さんの召喚獣のサーベルが遠くに弾き飛ばされてしまい、美春の召喚獣の剣が島田さんの召喚獣の喉元を突き付けているからであった。
「さ、お姉さま♡ 勝負はつきましたね♡?」
「嫌ぁ! 補習室は嫌ァァァァっ!」
「補習室? ふふっ・・・」
いつも強気な島田さんが取り乱す。 それはそうである。 誰だって補習は嫌だろう・・・
だが、その言葉に対して、美春は島田さんの手を取りながらどこかへと行こうとする。
『お、おい明久・・・ あの女・・・ 島田を連れていったいどこに行く気なんだ・・・』
美春が島田さんを連れて向かう先は『保健室』であった・・・
彼女を連れていく美春のその笑顔は戦争後に『慈愛に満ちた天使の表情にも似たすんだ瞳をしていて、それでいてとても危なっかしい狂気のようなものを感じ取った』言う証言が一部のFクラス男子から取れた為、かなり危ないことになるのは間違いなかった。
「み・・・美春?」
「さあお姉さま、美春と保健室で共に愛を育みましょう・・・」
そう、明久の発言を一蹴したかと思った後、何かを思いついたような表情をして立ち上がった理由にはこんなことを考えていたためであった。
美春が島田さんと行こうとしたのは補習室などではなく保健室なのであった。
流石にそれに気が付いた島田さんは抵抗したが、思いのほか美春の手は力強くそのまま保健室に連れてい行かれた・・・
「ふふっ。 お姉さま、今ならベッドが空いていますからね。」
そう言う美春の表情は異性ならばモデルZや明久のようなタイプ以外なら一発で恋に落ちるほどに愛に満ちた美しい微笑みであった・・・
「よ、吉井! 今すぐフォローを! このままじゃウチ、補習室送りよりもはるかに危険な気がするの!」
だが、今の状況は明らかに異常だ。 その微笑みを向けているのは自らがお姉さまと慕う同性で、しかも何をする気なのか、有利な立場に立ちそのまま保健室のベッドに連れて行こうと言うのだから。
明久もさすがに止めようとしたが・・・
「(殺します・・・・ お姉さまとの愛を邪魔する者は豚野郎でなくても全員殺します・・・)」
完全に男子全員に対して殺気を丸出しである・・・ 明久達にはもはや美春を止めるだけの勇気は無かった。
「島田さん! 僕たちは君の事を3時間くらいは忘れない!」
「吉井! 何でそんな別れみたいなセリフを! って3時間って何よ!?」
「さあ、お姉さま! もう少しで保健室ですの。」
「保健室は嫌ァァァァ・・・」
ガラガラガラ・・・ ピシャッ! そんなドアの開閉音と共に二人は保健室に消えていった・・・ 召喚獣を残したまま・・・
いつの間にかDクラスの増援とFクラスの回復試験を終えた前線部隊組が到着していたが、彼らもこの異様な光景に対して硬直していた・・・
その表情はもはや何がどうなっているのか理解できないと言わんがばかりの顔であった
「ちょっ! 美春~!」
「ああ・・・ お姉さまぁ・・・」
『ちょっと一体何がどうなっているのよ?』
『拙者達が戦っていた時はこんな状況になる要素は一切なかったでござるが・・・』
「リカイフノウ! リカイフノウ!!」
「ふん、あらかた百合の趣味がある女がいて、そいつに島田が連れていかれたといったところか・・・」
「ねえ、モデルL。 百合って何?」
『あんたは知らなくていいの・・・』
『オイオイ・・・ 色恋沙汰に疎いオレでもわかるぞ! 流石にこれ以上はマズいだろ! 早く助けてやれって!』
そう言ってやってきたのは姫路達よりもひとまず先に試験を終え、前線部隊と合流したアトラス達であった。
「それではひとまず、この二人の召喚獣はまとめて消してもよいかのう? そうすれば鉄人が補習室に連れて行ってくれるじゃろうし・・・」
「ヒデヨシドノ・・・ ソウシテクレ・・・」
「
そう言って呼ばれた秀吉の召喚獣が(科学59点)二人の召喚獣を横に薙ぎ払った・・・
島田美波 vs 清水美春
DEAD vs DEAD
これで戦死者となった二人は鉄人に連れられて補習室行きとなるだろう・・・ 清水さんは大説教を食らうだろうけど・・・
「戦死者は補習~!」
「結局補習室に連れていかれるのね・・・」
「美春はお姉さまと一緒ならどこでも天国ですわ!」
なんて声が聞こえ、島田さんの手首には鎖が引きちぎられた手錠がされている疲れ切った姿で連行されていたが、多分気のせいだと信じたい男子達の姿がそこにはあった・・・
「皆、今だ! 総員突げ・・・」
「待て!」
「「「!?」」」
あまりにも規格外すぎる出来事に唖然としているDクラスに対して不意打ちを決めようとした明久だったが、そこでいきなりアトラスが止めに入ったのである。
「ここは私たちに任せて、お前がDクラスの代表を打ち取りに行って来い!」
「アトラス!」
「ここはボクも参加させてもらおうかな?」
「テティス! 二人ともいきなり何言っているの! 僕らの作戦は・・・」
「ユウジと話して作戦を変更することになったんだ。 ヒメジはしばらく切り札として隠しておいて、アキヒサがDクラス代表を討ち取るっていう作戦にね・・・」
いきなりの作戦変更に中堅部隊にいたメンバーは皆驚いていた・・・
だが、1番に動揺していたのは明久本人であった。
それもそのはず、本来学園次席の子が担当するはずだった役割を自分が果たすこととなったのだから・・・
「シャルナク!秀吉! お前たちも明久について行け! そこまでの道のりでの教科は古典の担当教師に待機してもらうよう、坂本側の本隊を借りてきて待機している!」
「アア、ワカッタ・・・」
「うむ、心得た!」
そう言って、二人は明久を連れ出し、前線のDクラスの部隊を強行突破。 一気にDクラスの教室へと向かう・・・
「「「
後ろからはアトラス達が戦いを始めたようだった。
3人に対してDクラスの生徒が数名ずつの班を組んで勝負を挑み続けてくる・・・
決着の時は近い・・・
美波アンチの予定でしたが、取り消します。
どうもアンチ方向でからめられなくなってきたためです。
どちらかと言うと隠れS共の手によるいじられキャラとして扱う事になりました。
時々滅茶苦茶やることになると思いますが、後悔はありません。
色々と訂正しておきました。 後になって気が付く誤字脱字www
重破斬(じゅうはざん)
「ロックマンx8」に出てきたゼロのラーニング技。
武器を両手に持ち、一気に振り下ろし攻撃を叩き込む。
敵のリフレクトを無視した攻撃ができる為、かなり便利な技である。(個人的にですが・・・)
ただし欠点として、発動時に多少の間がある為、使用時は注意が必要でもある。