「折角秀吉に着てもらう水着なんだが、どれが一番似合うかなぁ。ワンピースかそれともオーバーオールか悩むな」
「斗真。ワシは男じゃというのに何故女物の水着を薦めるのじゃ」
「だって、秀吉は男とはいえ上半身を晒すわけにはいかないだろ」
「むぅ。それじゃあワシは周りから男として見てもらえぬぞ」
「アンタが普段から女装ばっかしてるからでしょ。そのせいでアタシまで変な目で見られるのに・・・・・・」
「落ち着けよ優子。前回みたいなヘマをやらかさない為にこうして一緒に選んであげてるんだからさ」
海水浴を間近に控えた週末の日曜日。俺は秀吉と優子と一緒にショッピングモールに来ていた。理由は二人が当日に着る水着を選ぶ為で三人で色々と見て回ってはいるが一向に決まらないでいた。
「秀吉は可愛らしいとはいえ、男だしな。ストレートにボクサーパンツを履くだけで済むなら良いんだが」
「なら、それを薦めるのが普通ではないかの?」
「いや、海パンを履くだけじゃ秀吉がトップレスしてるだけにしか見えないからな」
「ワシは男じゃから問題ないぞ!何故上半身を晒してはいけないのじゃ!?」
「前にプールで遊んだ時、はだけた秀吉を見たムッツリーニが大量出血をして危篤状態になったことがあっただろ?つまり、秀吉が上半身を晒したら女がトップレスでいるみたいに見えてしまうってことになるんだよ」
「うぅ〜。あんまりじゃわい・・・・・・」
「アンタはもう男として見てもらえないんだし、いっそのこと海水浴に行かなければ済むんじゃないかしら?」
「姉上。それは理不尽すぎるぞ!」
「大丈夫だよ秀吉。水着を決めるのはそんな難しいことじゃないからなんとかなるって。問題は優子の方なんだが・・・・・・」
「あら?それはどういう意味かしら?」
「この前着てたビキニも可愛かったし、もう一度見てみたいんだけど、今度の海水浴は他の女子達も新しい水着を着てくるかもしれない以上それに負けないくらい可愛らしいやつを優子に着てもらいたいからな」
「アタシは斗真が着てって言うんだったらなんでも構わないけど・・・・・・」
「そう?だったら、アレなんかどうだ」
「アレって?」
「後ろに置いてあるマネキンが着てる水着だよ」
「?」
優子が頭に?マークを浮かべながら後ろを振り返る。そこに置いてあったマネキンが着てる水着を見た瞬間、顔を赤らめてしまった。
「・・・・・・・・・・斗真。あ、アタシにこれを着てほしいの?」
「いや、無理に着てほしいとは言ってないよ。只、見れるのなら見てみたいなと思っただけだよ。そこに展示しているー
マイクロビキニを着た優子の水着姿をな」
マネキンが着ていたのは女性の秘部を上手く隠してあり、後は露出が派手になっているマイクロビキニだ。
でも、優子の性格からしておそらく
「ば、バカ!こんな水着、恥ずかしくて着れるわけないじゃない!いくら斗真からの頼みでもこれだけは絶対にダメだからね!」
「あ〜やっぱり、ダメだったか。仕方ない。自腹で購入して後で秀吉に着てもらうとするか」
「斗真!お主はワシになにをさせるつもりなのじゃ!?」
「だって、優子が着てくれないんじゃ秀吉に着させてムッツリーニに撮影してもらうしかないだろ」
「な、ならぬ!ワシは男じゃ!こんな物を着れるはずがなかろうぞ!」
秀吉は顔を赤らめながら首を横に振った。秀吉のマイクロビキニ、一度でもいいから見てみたかったのに。
「そう言うならマイクロビキニは諦めるとして、二人がこれだなと思うやつを決めてもらって、それを試着してもらうとするか」
「うむ。じゃあワシは男物のトランクスをーー」
「秀吉。悪いけどそうしたら店員に注意されるかもしれないから諦めてくれ」
「じゃからワシは男じゃと言うとろうに。はぁ」
「ほら秀吉。溜め息をつく暇があるのならさっさと適当なやつを決めなさい」
「ここにはワシの味方はおらぬのかのう」
その後二人と一緒に水着を見ていき、候補を2〜3種類に絞り込んだ後、二人に試着してもらうこととなった。
「明久。そっちはもう決まったか」
「う〜ん。姫路さんはどんな水着を着ても似合っているからどれが一番良いのか未だに迷っちゃうしね」
明久も姫路さんと一緒にショッピングモールに来ては水着を選んでいた。この前姫路さんにどの水着を着ていったらいいかと聞かれた際、明久に決めてもらえばいいよと言った為、姫路さんが明久を誘ってここに来ているわけだ。
因みに姫路さんも試着室にて水着に着替えているところである。
「さて、もう着替えも済んでるところかな。優子、そっちはどうだ?」
『待って、後もう少しよ』
「そうか。姫路さんはどう?」
『はい。私ももう少しお待ち下さい・・・・・・』
「だとさ明久」
「どうしてそこは僕に振るのさ」
どうしてって、今姫路さんが着替えている水着は明久が選んだやつだからに決まってるだろうが。姫路さんは優子よりも胸が大きいし、コイツのことだからきっと大胆な物を薦めたに違いないだろう。
『じゃあ、開けますね』
姫路さんが試着室のカーテンを開けると同時に明久に薦められた水着を着ている姫路さんが目の前に現れた。
「あ、あのっ。どうですか明久君・・・・・・」
「うん。凄く似合ってるよ(ブバババッ)」
「あ、明久君っ!?大丈夫ですか!?」
「褒めると同時に鼻血を出すんじゃねぇよ」
「斗真! どうして君は平気で要られるの!?プールで遊んだ時は僕と一緒に鼻血を出して気絶してたじゃないか!?」
「あの時は不意打ちだったから思わず出してしまったけど、今は心を落ち着かせて平常心を保ってるからなんともねぇよ」
「と、東條君。私の水着は変ですか・・・・・・?」
姫路さんはスカート付きの青のビキニを着ており、元々体つきが良いからか、胸が強調されていて、ここに優子と秀吉がいなかったら俺も鼻血を出しかねないくらいだ。
「そんなことはないよ。姫路さんは小柄とはいえとても魅力的だと俺は思うよ」
「そ、そうですか?あ、ありがとうございます・・・・・・」
俺が褒めると姫路さんは嬉しながら顔を赤らめていた。
「特に、あそこが強調されているのがいいな明久」
「うん。そうだね。特にあそこが大きいのが最高だね」
「? あの、あそこっていうのは・・・・・・?」
「ああ、それはな姫路さん。女性なら誰もが成長すると同時に膨らんでいくーー!?」
「ん? どうしたのさ斗真?物凄く冷や汗をかいているようだけど?」
「あ、明久。姫路さんの隣にある試着室の方からカーテン越しに禍々しい殺気が放たれているのに気付かないのか?」
「へ?」
明久は気付いていないみたいだが、その殺気はあからさまに俺に向かって放たれているのは確かであった。
『・・・・・・斗真。さっきの言葉の意味、後で詳しく聞かせてくれないかしら?』
うん。どうやら俺は折檻されるのは決まったようだな。
姫路さんが海水浴に着ていく水着を決めた後。先程まで着ていた水着から私服に着替え、支払いを済ませる為に明久と二人で会計しに行った。勿論、水着の購入費は明久が全般支払うことに。
「優子。姫路さんはもう行ったから出てきてもいいぞ」
『ふん!どうせアタシの胸は瑞希より大きくありませんよ』
「はぁ、やっぱりこうなったか」
優子は完璧にスネてしまい、試着室に閉じこもってしまった。こうなってしまった以上、優子の機嫌を直すのは難しいな。
「ごめん優子。さっきは言い過ぎたが、あれは姫路さんを褒める為に言っただけだから真に受けるなって」
『なによ。斗真は胸が大きい子が好きなんでしょ。だったらアタシなんて不釣り合いじゃない』
「いや、そこまで落ち込まなくてもいいだろ。俺は優子の水着姿を見たいからこうして待っているんだし、早く見せてくれないかな?」
『本当?』
「本当だって。だから、もうそろそろ出てきてもいいんじゃないか」
『・・・・・・・・・・わかったわ。でも、笑わないでよね』
「は?」
俺が頭に疑問符を浮かべると試着室のカーテンが開かれる。そして、俺の目の前には優子が恥ずかしそうな顔をしながら水着を披露する。
「・・・・・・どうかな?」
なんと優子は先程俺が薦めたマイクロビキニを着ていたのだ。
え、エロい!優子がこんな大胆な水着を着ているなんてヤバ過ぎるだろ。ここに人がいなかったらそのまま抱きしめたいくらいだ。
「・・・・・・・・・・」
「な、なによ斗真?アタシがこれを着るのがそんなにおかしいの?」
「い、いや、そんなことはないよ。寧ろ、このままその姿でいてほしいくらいかな」
「ば、バカ・・・・・・恥ずかしいこと言わないでよ」
「姉上。水着は決まった・・・・・・あ、姉上!?あれほど嫌がってたやつを着ておるとは一体何があったのじゃ?」
秀吉も優子がマイクロビキニを着ていることに驚いていた。
「最初は別のやつを着てたけど、斗真は瑞希の水着に興奮してたでしょ。だから胸の大きい瑞希に対抗するにはこれしかないと思ってさっき着替え直したのよ・・・・・・」
「あ、あははは・・・・・・。なるほどね。それで俺が薦めたヤツを着たわけなんだな。でも、俺としてはちょっと嬉しいかな。自分の彼女がそんなエロい水着を着てるなんてさ」
「う、うむ。姉上も大胆なことに挑むとはのう。実の弟としてはなんと言ったらよいか・・・・・・」
「ねぇ斗真。とても嬉しそうな顔をしてるし当日はこれを着ていこうかしら」
「いや、着てもらって悪いけどそれは大胆過ぎるから止めとこうか。俺と優子の二人っきりだけなら問題ないけど、明久達の前でそれを披露するのはマズいしな」
「そう? それじゃあ、こっちはどうかな?」
優子は次に試着しようとしていた水着を自分の体に重ねるように見せてきた。
「う〜ん。ワンピースタイプの水着か。それもそれで似合うと思うけどマイクロビキニと比べるとちょっとなぁ」
「じゃあ、斗真はアタシにどんな水着を着てほしいのよ」
ワンピースだとマイクロビキニよりは大胆さは薄れるが、それだと姫路さんのビキニには劣るかな。となると、優子に合うとするなら
「これなんかどうだ?さっき、見つけた際秀吉に試着してもらおうと思って持ってきたやつなんだが」
「斗真よ。お主はワシをなんだと思っとるのじゃ」
「悪い悪い。秀吉が着て似合うんだったら優子にも合うかもしれないと思って持ってきたんだよ」
俺が手に掲げたのはハイネックタイプのビキニだ。これなら通常のビキニより胸部が強調されてもいないし、ワンピースより露出がある為優子にはベストかもしれない。
「優子。試しに着てもらっていいかな」
「いいわよ。でも、あまり期待しないでよね」
優子は俺から水着を受け取ると再びカーテンを閉める。後はそれに着替えて披露するのを待つだけだ。
「ところで秀吉の方はどうなんだ?」
「ワシは普通にトランクスタイプにしたかったのじゃが、お主が露出は控えろと言うからこれにしたのじゃ(スッ)」
「ん? なんだ。結局オーバーオールにしたのか。まぁそれが一番秀吉には無難かもしれないし、良いんじゃねぇか」
「斗真。姉上と違い、ワシに対してなんだか冷たい気がするのじゃが」
「そんなことはないよ。秀吉だって優子と同じくらい可愛いし、俺にとっちゃ自慢の彼じーー」
「ワシは男じゃぞ」
「ああ悪い。秀吉は優子と同じ俺の自慢の恋人だからそう気にすることはねぇよ。男とはいえこんなにも魅力溢れる素敵な秀吉が俺と付き合ってくれるのはなんというか鼻が高いしな」
「そ、そうかのう。ワシとしては斗真からそのような言葉を聞けて嬉しいのじゃ」
俺の言葉を聞いた秀吉は満更でもなさそうな顔をする。うん、秀吉は男とはいえ可愛らしくて最高だよ。
「じゃあ秀吉。早速そのオーバーオールを試着して貰っても良いかな?秀吉なら間違いなく似合ってるかもしれないから」
「う、うむ。わかったのじゃ」
秀吉は水着を持って優子の隣にある試着室の中へと入っていった。後は二人が着替え終わるのを待つだけだ。
「秀吉、優子。着替えは済んだか?」
『ワシは今着替え終わったぞ』
『アタシもよ。じゃあ開けるね』
優子が返事を返し、まるでタイミングが合ったかのように二人はシャッとカーテンを開ける。
「ど、どうかのう・・・・・・」
「に、似合ってるよね・・・・・・」
二人はそれぞれオーバーオールとハイネックタイプのビキニを試着していた。
秀吉は体つきが女の子に見間違えそうなくらい華奢な為、男と言っても信じられそうにないくらい魅力的だった。
優子の方は秀吉にスタイルで負けてはいるものの、俺が薦めた水着を完璧に着こなしており、魅了溢れる姿になっていた。
「うん。どっちも似合っていて最高だよ。俺には勿体無いくらいにな」
「あ、ありがとう・・・・・・」
「う、うむ。似合ってると言わされるとさぞかし嬉しいのじゃ」
「それじゃあ、海水浴に着ていくのはそれで決まりだな。俺が二人に薦めたんだし、纏めて二人の分を払っておくよ」
漸く秀吉と優子が海水浴に着ていく水着が決まったし。後はその日が来るのを待ち望むだけだな。
二人が着ているオーバーオールとハイネックタイプは『バカとテストと召喚獣ぢゃ』で秀吉と優子が着ていた水着なのでそれを参考にさせてもらいました。
評価・感想をお願いします。