「「どぉりゃぁああーっ!!」」
《にぎゃああーっ》
明久は雄二とハモるように、それぞれの召喚獣をゴミ箱に蹴り込む。この作業は、何回やったか覚えてない程繰り返していた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・・・。今日はなんてハードなんだろう・・・・・・」
「まったく、だ・・・・・・。実体化した召喚獣が、ここまで厄介、だとは・・・・・・」
「雄二なんか、まだ、いいよ・・・・・・。僕なんて、フィードバックまで、あるんだから・・・・・・」
「それはそうと、斗真はどうしたんだ・・・・・・?さっきからずっと、アイツの召喚獣が何も喋っていないんだが」
「斗真ならあそこで全身の関節が変な方向に曲がっている状態で気絶しているよ。まぁ、ああなってるのは斗真の自業自得なんだけどね」
「・・・・・・・・・・(チ〜ン)」
斗真は先程優子にこれでもかと言うほど過激な折檻をされ、虫の息になっていた。
「ねぇ、あれだけ攻撃していながら点数が減らないなんておかしくない?」
「・・・・・・多分、学園長がそうならないように調整しているかもしれない」
優子と霧島さんが学園長の仕業じゃないかと口にするや、二人は学園長を憎たらしく思い始める。
「・・・・・・そろそろ雄二は諦めて正直に本当の気持ちを聞かせるべき」
「ボクは吉井君の色々な秘密を聞きたいな〜。誰かさんたちの為にも、ね♪」
「「誰が聞かせるかっ!」」
自身の召喚獣を喚び出していない霧島さんと愛子は余裕の表情を浮かべてはいるが、明久達からすればいい迷惑ほかならない。
「工藤さんっ。工藤さんは僕なんかのところより、斗真かムッツリーニのところに行くべきなんじゃないかな!」
「ん〜・・・・・・。そうしたいのはやまやまなんだけどね。斗真君はまだ気絶してるし、ムッツリーニ君はあんな感じだから━━」
『・・・・・・・・・・エロなんて興味はない』
《・・・・・・・・・・興味津々》
『・・・・・・・・・・スカートなんてどうでもいい』
《・・・・・・・・・・どうでもよくない。凄く大事》
『・・・・・・・・・・どうでもいいんだ・・・・・・っっ!!』
《・・・・・・・・・・違う。大好き》
「━━あんまりいつもと変わらないんだよね〜」
「う・・・・・・。ズルい・・・・・・」
愛子の言う通り、リアクションが鼻血から召喚獣に変わっただけだから、いつもの姿と違いは変わらなかった。
「そ、それなら、えっと━━」
「・・・・・・・・・・(チ〜ン)」
「・・・・・・くっ!斗真はまだ意識が戻らないか!」
斗真は未だに気絶したままだった。他の皆はどうしてるか見回すと
『あ、明久君っ! 絶対にこっちに来ちゃダメですからね!?』
『声を聞くのもダメよ! あっち向いてなさい!』
《でも、他人をそういう目で見るのは困るんですっ! だから、お仕置きはしないけど、お説教はしてたんですっ!》
《あ! それはウチも同じっ! 許せないよねっ!》
姫路さん達は、少し離れたところで自分達の召喚獣が喋るのを防ぐ為に必死にガードしていた。あれだけ他人の気持ちは知りたがっておきながら自分はダメだというのは少し身勝手過ぎるが。
「残念でした。瑞希ちゃんや美波ちゃんのヒミツは、お泊り会とかで聞いちゃってるもんね」
愛子がちっちっち、っと指を振る。どうやら姫路さん達のところには行ってくれないようだ。
「それじゃあ雄二で」
「ふざけんなっ! 翔子一人でも手に余るってのに!」
「ん〜・・・・・・。坂本君は、代表の管轄だからダメだよ」
雄二もダメになってしまった以上。残るは秀吉だけなのだが。
「あれ? そういえば、さっきから秀吉の召喚獣の声が全然聞こえてこないね」
「ん? そう言やそうだな。不公平じゃねぇか」
「んむ? なんじゃ二人とも。ワシを呼んだかの?」
名前を呼ばれた秀吉は返事をする。一応教室には居たようだ。
「木下君、寝てたの?」
「いや。流石にこんな中ではいくらワシでも寝られんぞ、工藤」
秀吉の言うように、この状況で寝ていられるのは余程のバカしかいないだろう。
「妙なことを口走られては困るからの。修行僧になった気持ちで、瞑想して気分を落ち着かせておったのじゃ」
《・・・・・・・・・・》
秀吉の召喚獣が本人の隣でちょこんと座禅を組んで、目を閉じている。
「へぇ〜。そうするとおとなしくなるのか〜」
「そうか。意識をからっぽにしたらいいってわけだな」
「うむ。どうやらそのようじゃ」
召喚獣のすました顔が背伸びをしている子供みたいに可愛い。なんて思っていると
「・・・・・・雄二と吉井の召喚獣を連れてきた」
「「え゛?」」
《痛かった》
《酷い目にあった》
霧島さんが明久と雄二の召喚獣を両手に抱きかかえて戻って来た。
「しょ、翔子! そいつをこっちによこせ!」
「お願い霧島さん! 僕の召喚獣を返して!」
「・・・・・・ダメ。渡したら、二人ともまた邪魔をするから」
「そうよ。ここは観念して素直になりなさい」
明久達に渡すまいと、召喚獣を抱いたまま愛子の後ろに回る霧島さん。優子も斗真の召喚獣を抱きかかえながら観念するように促す。
「ねぇ優子。斗真君も気絶してるんだしさ。この際自分も出してみたらどう?」
「な!?い、イヤよ!いくら斗真が気絶してるからって召喚獣を出せるわけないでしょう!」
「ふ〜ん。弟君と斗真君は召喚獣を出しては酷い目にあってるのに自分は出さないなんてちょっと不公平なんじゃないかなぁ?」
「そ、それを言うんだったら愛子も出してないじゃない!とにかく、アタシは絶対にサモンなんて言わな━━あ!」
ポンッ ← 優子の召喚獣登場
「いやぁぁーっ!」
優子は凡ミスをしてしまい、自身の召喚獣を喚び出してしまうことに。
《斗真、大丈夫? さっきはごめんね》
優子の召喚獣は気絶している斗真に寄り添う。
「ちょっと!何斗真にくっついてるのよ!離れなさい!」
《やっ。アタシは斗真の傍にいる》
「いいから離れなさい!」
《やーっ》
優子が自身の召喚獣を引き剥がそうとするも、召喚獣が抵抗している為苦戦している。すると
《あ!姉上ばかりズルいのじゃ。ワシも斗真の傍に行きたいぞ》
先程まで黙想していた秀吉は優子の召喚獣が斗真にくっついてる姿を見て嫉妬したのか、自身の召喚獣も動いては斗真に近付く。
「ちょっと秀吉。何考えてるのよ!アンタの召喚獣が斗真にくっついてるじゃない!」
「姉上こそ斗真にくっついておるではないか。自分ばかりズルいぞ!」
木下姉弟も本体同士が喧嘩をしてしまうことに。
「いいなぁ斗真君は。二人からあそこまで愛されてさぁ」
「・・・・・・雄二も二人を見習って欲しい」
「けっ。余計なお世話だ」
「うん。僕から見ても斗真は羨ましく思うよ。殺したいくらいにね」
二人が喧嘩する様を見ては羨ましそう見つめる霧島さんと愛子。明久と雄二は面白くなさそうにしているが。
「でも、これでようやくちゃんと本音が聞けるねっ。吉井君は好きな人はいないのかな〜?」
「・・・・・・雄二。本当の気持ちは?」
満を持して、明久と雄二に質問する愛子と霧島さん。明久は頑なに口を閉ざすが
《好きな人? それは━━》
明久達の意思に反して、召喚獣はその質問に答えようとしていた。だが
《・・・・・・・・・・》
「あれ? 吉井君?」
「・・・・・・雄二。返事は?」
明久達が座禅を組んで瞑想をし始めた為、召喚獣は口をつぐみ、その場で座禅を組んでは沈黙をした。
『見てください美波ちゃん。瞑想をしたら大丈夫みたいですよ』
『ホント!? じゃあウチらも真似しましょ!』
姫路さんと島田さんも明久達のところに来ては、同じように瞑想を始めた。だが、先程の話し声が聞こえてたからか
《スカートで座禅っ。見たいっ。見たいっ》
「しまったぁああーっ!邪念がぁああーっ!」
明久は煩悩が反応しては声を出してかき乱す。それに呼応したのか
《なんだとっ!スカートで座禅だとっ!?》
《・・・・・・・・・・俺も見る・・・・・・っ》
「「邪念がぁあーっ!」」
雄二とムッツリーニも反応してしまった。
「あ、明久君・・・・・・?」
「アキ・・・・・・。アンタ、またそうやっていやらしいことを」
「ち、違うんだ!誤解だよ!そうじゃなくて僕は《なんだー。二人とも座禅じゃなくて正座じゃないかー》ごめんなさい!いやらしいことを考えてました!」
「・・・・・・雄二。浮気は許さない」
「ち、違うぞ翔子!俺は別に《スカートで座禅なんて言われたら反応するのが男の本能だよなー》ぐおぉおおおっ!明久ぁああっ!テメェが余計なことを言うから連想しちまっただろうがぁああっ!」
雄二は霧島さんにお仕置きをされては断末魔を上げる。
《んっと、今日の私の下着はピンク色だったよね?》
《ウチはみずいろだよ~》
《アタシは黄色かなぁ》
「「「いやぁああああーっ!」」」
女子三人も悲鳴を上げては悲惨な目に会うのだった。
「・・・・・・・・・・ん?なんであの二人は座禅を組んでは瞑想をしているんだ?」
「漸く気が付きおったか。実はのう。ワシが先程までやっておった瞑想を真似しておってのう。実際やってみると気分が落ち着くのじゃが明久らは煩悩が働いてはああなっておるのじゃ」
気絶していた斗真は目を覚ましては、外された関節を秀吉に治してもらいながら事情を聞いて理解する。
「そういうことか。確かにあれなら有効的だし、俺も試してみようかな」
俺は秀吉が言ってたようにその場で瞑想をしようとするが
「ダメ。アンタには色々と聞きたいことがあるんだから」
「痛だだだ!優子。さっき関節をはめてもらったのにまた外そうとするんじゃねぇ!」
瞑想する直前に優子にアームロックを掛けられ、失敗に終わった。
「何よ。アタシと斗真の仲なんだし別にいいじゃない。それじゃあ早速質問に答えてもらうわよ」
「あのな優子。それは質問じゃなくて脅迫だと俺は思うんだが━」
《そうやってすぐに手を出すから『付き合いたい女子ランキング』で秀吉に負けるだろうに》
「何ですって?」
「痛だだだ!ごめん。今のはウソ。ウソだから関節を外そうとするのは止めてくれっ!」
斗真は優子に関節を外すのは止めるよう頼むが
《いっそのこと。秀吉と性別を入れ替えた方がいいかもしれんな。そのほうが互いに喧嘩する必要もなくなるし。ただでさえ女らしさとスタイルじゃ秀吉に軍配が上がってるからな》
ブチッ
俺の召喚獣が余計な本音を漏らしてしまい。それを聞いた優子はドス黒い笑みを浮かべながらこう告げる。
「へぇ〜。そんなことを考えてたんだ〜。じゃあ二度とそんな事を考えないようにアタシが教育してあ・げ・る♪」
「ま、待て!今から何を使用って言うんだ!?それ以上のことをされたら俺の身体が持たんぞ!」
「大丈夫よ。アンタが変なことを思い浮かべないよう全身が粉々になるまでマッサージするだけだから安心して♪」
「それは最早ただの殺戮行為だろうが!」
こうなってしまっては仕方ない・・・・・・。そうだ!
「秀吉。お前から優子に何か言ってやってくれんか!?」
俺は隣にいる秀吉に助けを求めるものの
「すまぬ斗真。今の姉上はワシではどうにもならぬ」
秀吉は命が惜しいからか、俺から遠ざかってしまった。
「薄情者ぉおおーっ!!」
「うわぁ。斗真君、無事に助かるといいなぁ」
「でも、僕が見る限りじゃとても助かりそうに見えなけど・・・・・・。とりあえず、斗真。安らかに眠ってくれ」
斗真がまた優子に折檻される姿を見て、明久は黙祷を捧げるしかなかった。
『あ。そう言えばボク、さっきこの教室に入ってくる前、学園長先生に会ったんだけど』
『・・・・・・うん』
『その時、全員の動きがなくなったら使うようにって渡されたものがあったんだよね』
『・・・・・・渡されたもの?』
『そ。この箱なんだけど。なんか、ここから一枚ずつ取り出して、それを読み上げなさいって』
他の皆が瞑想をしている中、斗真が優子に折檻される様を見ていた愛子は話題を変えようと学園長から貰った四つの箱を取り出す。
『・・・・・・三枚のカード・・・・・・連想ゲーム?』
『よくわかんないけど、そういうことかなぁ。まぁ、とりあえずやってみよっか。えっと、まずは一枚目。はい』
『・・・・・・“しましま”?』
『はい、二枚目』
『・・・・・・“ピンク”』
『はい三枚目』
『この三つから連想されるものか〜。なんだろうね?』
『・・・・・・難しい』
《パンツ!!》
この場にいる男子達の召喚獣は思い付いたものを答える。
『じゃあ、次いくね。一枚目はこれだよ』
『・・・・・・“浴衣”』
『二枚目はこれね』
『・・・・・・“メイド服”』
『それで三枚目』
『・・・・・・“セーラー服”』
《木下秀吉っ!》
《吉井明久っ!》
「待って!どうしてその連想で僕と秀吉が同数なの!?」
明久は秀吉と並んでいることに納得がいかず、反論する。男子全員が秀吉の名前を上げているのに対し、女子達は明久の名前を上げていた。学園で可愛い格好するのは秀吉の専売特許かと思っていたが。まさか明久と並ぶとはな。
「まさか、秀吉まで僕をそういう目で・・・・・・?」
「んむ?何を言っておるのじゃ明久。ワシが友人をそんな目で《女装と言えば明久しかおらんのじゃ》見ておるはずがなかろう」
恐ろしいな秀吉・・・・・・。顔色一つ変えずに堂々と言い切るなんて演劇部に所属してるだけはあるな。
《違うよ秀吉。さっきので僕が連想したのは女装じゃないよ。あのランナップは秀吉の私服じゃないか》
「明久よ。お主、ワシをどんな目で見ておるのじゃ・・・・・・!」
《でも明久がそう思うのも無理はないな。実際、秀吉の部屋には女物の衣装が沢山置いてあるし》
「斗真。ワシのプライバシーをバラすでない・・・・・・!」
悪いな秀吉。後で詫びをするから許してくれ。
『更にもう一回。はい』
『・・・・・・“いやらしいこと”』
『二枚目ね』
『・・・・・・“囁きかける”』
『三枚目っと』
『・・・・・・“吉井に”』
特定の人物に当たるように仕組まれてるあたり、あのババァ。こうなることを予見していやがったな。
『そっか~。吉井君にいやらしいことを囁くのか~。んふふ~。これ、ボクがやってみてもいい?』
『・・・・・・うん』
『ありがと、代表』
さて、明久には悪いがどうなるか見せてもらうとするか。
『ねぇ、吉井君』
愛子は何かを連想させるように、艶っぽい声を出す。
あんな風に囁かれたら俺もドキドキ仕兼ねないし、思わず興奮してデレデレしちゃいそうだ。
《明久君っ。愛子ちゃんにいやらしいことを考えちゃダメですからねっ》
《アキっ。おかしな反応したら、許さないからねっ》
《斗真。スケベなことを考えてないよねっ》
何故だろう。愛子は只聞いてきただけなのに俺と明久の命が掛かってるんだが。
『・・・・・・・・・・』
明久は心を無にしてはひたすら時間が立つのを待つ。
愛子は明久の抵抗を楽しむかの様にたっぷりと間を取り、耳元で何かを呟いた。
『・・・・・・・・・・○▲×□の・・・・・・△●※■』
「へ?」
どうやら明久は愛子が何言ってるか理解していないみたいだ。
『・・・・・・・・・・○▲×□の・・・・・・△●※■だと・・・・・・っ!(ブシャァアアアアッ)』
《・・・・・・・・・・○▲×□の・・・・・・△●※■だと・・・・・・っ!(ブシャァアアアアッ)》
どこかのバカは召喚獣と一緒に鼻血を噴いていた。アイツがああなるってことは、余程嫌らしい言葉だったようだな。
『あれ?吉井君、なんともないの?』
《? 意味が分かんないよ》
『・・・・・・・・・・むー・・・・・・・・・・』
明久のリアクションが気に入らなかったか、愛子はむくれている。ああなったら愛子は何らかの手を使ってくると思うが。
『・・・・・・ふーっ』
『ひぁああああああっっ!?!?!?』
どうやら愛子は明久の耳に息を吹きかけたようだな。瞑想している状況であんなことをされたら誰だって慌てて当然だしな。
『あ、愛子ちゃんっ!ダメですよっ!明久君にそういうことをするのは《さっきの明久君の声、可愛かったですっ》きゃぁああーっっ!』
『そうよっ!アキにそういうのは《アキって耳や首が弱いのかな》いやぁああーっ!!』
姫路さん達も余計な事を考えては自爆した。
「ほらほら皆。そんなことより瞑想しなくていいのカナ〜?」
「「「うぐっ」」」
召喚獣がまた言い出しそうになったので、皆は慌てて心を落ち着かせる。
『うん。これで少しスッとしたかな』
『・・・・・・愛子。あんまり吉井を苛めない』
『はーい。じゃあ、最期にもう一回やって終わろっか。はい、一枚目』
『“あなたの”』
『はい二枚目』
『・・・・・・“本当に”』
『三枚目』
『“好きな人”』
《えっと、それは》
《東條斗真》
「「「どぉりゃぁあああーっっ!!」」」
気がつけば姫路さんや島田さんまでもが、耐え切れずに自分の召喚獣をゴミ箱に叩き込んでいた。二人を除いては。
「あ。そこは一緒に蹴らなかったんだ・・・・・・」
「べ、別に隠す必要はなかったんだし、問題ないわよ・・・・・・(////)」
「ワシも姉上と同意見じゃ(////)」
「そっか。まぁ、わかりきってたとはいえ、照れ臭いな・・・・・・」
「もうダメだ・・・・・・。フィードバックで体中が痛い・・・・・・」
「俺もこんなに疲れたのは久々だ・・・・・・」
「・・・・・・・・・・キツい・・・・・・」
「流石にワシも疲れたぞい・・・・・・」
「はぅ・・・・・・。このままだと、いずれ変な勢いで告白する羽目になっちゃいます・・・・・・」
「ウチも、こんなことで告白するなんて、絶対に嫌なのに・・・・・・」
「でも、最後の質問は恥ずかしかったけど、思いっきり言えたからスッとしたわ」
「まぁ、他のヤツからすればいい迷惑に違いなかったしな」
皆の口から弱音が漏れ始める。
試運転が終了するまでにはまだ時間があるし、どうしたものか・・・・・・。
「というか、なんで俺たちがこんな目に遭わなきゃならねぇんだ」
「まったくじゃ。理不尽にも程があろう」
「だよね。僕らがこんなひどい目に遭うなんて、一体誰が原因なんだろう」
「そうよ。誰が元凶なのよ」
「えっと、誰って言いますと・・・・・・」
「あの老いぼれしか思い浮かべないんだが・・・・・・」
そう、元はと言えば、白髪で、教育者とは思えないほど口が悪く、こうなると知っていながら召喚させた、あのクソババァがこんなことを考えるから・・・・・・。
《・・・・・・・・・・》
ガラッ ザッザッザッザ
すると、全員の召喚獣がドアを開けて教室から出て行った。
「まぁ、そりゃそうだよな」
「人を実験台にしておいて、自分だけ無事でいようなんていうのが甘いよね」
「因果応報じゃな」
「・・・・・・・・・・当然の報い」
「ま、そう簡単に許せることじゃないわよね」
「こればっかしはあのババァに非があるからな」
「そうね。学園長にも一度は痛い目に合ってもらわないとね」
皆でうんうんと頷きあう。最初からこうすれば余計な被害を受けずに済んだからな。あのババァには間接的に仕返ししてやるとしますか。
数分後、階下からは老婆のしわがれた悲鳴のようなものが聞こえてきたが━━おそらく、召喚獣が暴走したとして事故処理されただろう。俺達には何も悪くはないからな。
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