バカと双子と二刀流   作:ペンギン太郎

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第十問 怒りの裁き

「卑怯者」

 

「二人とも酷いです」

 

先程明久達の試合が終わり、結果は雄二が明久を囮にしてその隙を狙った姦計な策により、雄二単独の勝利となったとのこと。

 

「えっと。あはは・・・・・・」

 

しかし姫路さんと島田さんは明久にジト目をし、視線を向けられている明久は雄二に利用されただけだからどう返していいか困惑している。

 

「二人とも、そう言うな。俺達が変わりにしっかり優勝してきてやるから」

 

雄二の野郎、俺だけじゃなく明久も嵌めておきながら厚顔な態度とっていやがる。コイツは次の準決勝で利用してやるとして。

 

「あの、絶対に優勝してくださいね・・・・・・」

 

姫路さんが明久に対し上目遣いで覗きながらお願いする。しかし姫路さんの上目遣いはやっぱり可愛いな、明久が羨ましいよ

 

「もちろんだよ。絶対に優勝する。全部上手くやってみせるさ!」

 

姫路さんのお願いに力強く答える明久。

 

「ったく、自分だけ姫路さんにあんな風に見つめられるとか羨ましー痛だだだだ!」

 

「斗真。お主は何を考えておるのじゃ?」

 

チャイナ服を着た秀吉がムッとした顔で俺の頬を引っ張る。

 

「怒るなよ秀吉。俺はただ明久が羨ましいなと思って言っただけで決して秀吉を見捨てた訳じゃないからな」

 

「それは本当かの?」

 

秀吉は先程姫路さんが明久にした上目遣いとは違い、明らかに疑ってるような目で俺を見つめる。何この違い?

 

「あ、そうだ。このあと優子との約束があったから後は任せたぞ(ダッ)」

 

「あっ!斗真。逃げるでない!」

 

俺はその場を後にし、優子と一緒に校内を回ろうと教室を出た。

 

「むぅ、斗真め。後で戻ってきたらー」

 

「秀吉。次の準決勝ではお前の力が必要だからちょっと聞いてくれないか」

 

「むっ?何じゃ?」

 

「ああ。お前にはー」

 

 

 

 

「さて、何とか逃げ仰せたが。今から優子に連絡を入れるとして」

 

「アタシがどうしたって?」

 

「ん?優子。ここにいたんか」

 

「だって、何回も連絡を入れてるのに、返事が来ないからこっちから来てあげたのよ」

 

優子は俺に不満そうな顔をしながら言ってるがわざわざ来てくれるのは優しいな。

 

「待たせて悪かったな優子。じゃあ準決勝までそんな時間ないし、適当にぶらつくだけでいいか?」

 

「いいわよ。だってこういう時しか斗真といられないんだから」

 

「ありがとう。じゃあ行くとするか。そうだな最初はー」

 

「Bクラスが模擬店やってるみたいだからそこから行こう。勿論斗真が払ってよね」

 

「はいはい」

 

そうして俺は優子に腕を組んで貰い、校内を回る事となった。

悪いな秀吉。全てが終わったら、ちゃんとお詫びをしてやるからな。

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・裏切り者には死を・・・・・・」

 

 

 

そして数分後。

 

「じゃあ俺は準決勝行ってくるからまた後でな優子」

 

「ええ。お互い決勝戦で会えるといいわね」

 

「ああ、またな」

 

優子が俺に手を振り、見送ってくれる。

 けど悪いな優子。準決勝は明久達に勝ってもらわないといけないから約束を果たせなくてごめんね。

 

 

 

 

召喚大会 会場

 

「待たせたなアラン」

 

「やっときたね斗真。意外かもしれんけど相手は君がよく知ってる人達だよ」

 

「俺が?」

 

「あっちを見てごらん」

 

そう言われ、相手側を見てみると

 

「ゲッ‼貴様はFクラスの」

 

「あ~さっきの変態コンビか」

 

「誰が変態だごらぁ‼」

 

「常村と夏川だ!名前ぐらいちゃんと覚えろやこのクソがあぁ!」

 

準決勝の相手は散々俺達の妨害をしてきた常夏コンビであった。

 

「しかも驚くことにあの二人、三年Aクラスに所属してるんだっさ」

 

「マジか?アイツらがAクラスってことは三年はバカしかいないのか?」

 

「んだとごらぁ!」

 

「斗真。それはさすがに言い過ぎじゃないかな?確か三年には君のー」

 

「言わなくていいよアラン。まぁアイツらに聞きたいことがあったから試合はその後でいいか?」

 

「いいけど。何を聞くつもりなんだい?」

 

「ちょっとな。後でアランにも話すから今は待ってて」

 

「了解」

 

俺は常夏コンビにある事について聞く

 

「おいそこのハゲ頭。てめえに一つ聞きたいことがあるんだが」

 

「誰がハゲ頭だ!俺には夏川って名前があるんだぞ!」

 

「んな事はどうでもいい。何でAクラスのアンタらが俺達Fクラスの妨害をしてくるんだ?理由もなしに俺達の邪魔をするなんて、いくら何でもおかしいだろうが」

 

「ぐっ!てめぇ‼」

 

「まさか、教頭先生と何か取引でもしてるんですか?」

 

「な、何故お前がそれを!?」

 

俺の言葉から教頭先生の名前が出て、顔を焦られるあたり、黒だな。

 

「別に大した事じゃないよ。アンタらがうちのクラスで営業妨害をした時一番最初に席を立ったのが教頭先生だったからな。偶然にしてはおかしすぎるし、それ以降も俺達の悪評を散々流してたみたいだからアンタらが教頭先生と繋がってると思うのは当然のことだろ」

 

俺が推測を伝えると

 

「へっ、そうかい事情は把握してるってわけかい」

 

「やっぱり、アンタらは教頭先生と繋がってたか。理由はどうせ下らんものに決まってるだろうがな」

 

「うるせえ‼この大会で優勝すれば、進学先の大学に推薦文を書いてくれるって言われたからにはやらねえ訳にはいかねえだろ!」

 

「・・・・・・そういうことか」

 

まさか俺達の邪魔をする動機が、自分達の進学とは。コイツらは容赦なく叩きのめした方がよさそうだな。

 

「けっ、所詮Fクラスだ!俺達の敵ではねえよ」

 

「どうせバカしかいねえからな。さっさと倒してやるよ」

 

どうやらコイツらは、俺がFクラスにいるだけで勝てると思い込んでいるな。準決勝は保健体育。丁度いいやアレを試してやるとするか。

 

「では準決勝を始めます。召喚をしてください」

 

試獣召喚(サモン)

 

三年Aクラス 常村 勇作 224 点

三年Aクラス 夏川 俊平 217 点

 

態度がデカイ割りにはちゃんと勉強はできるみたいだな。何しろ点数はAクラスの平均台だし。

 

「けっ、どうせこの点数はバカの貴様には取れるわけねえしな!」

 

「さっさと貴様の貧弱な点数を見せてみろ!」

 

「はぁ、どうやらコイツらは本物のバカだな」

 

「何だとぉ‼」

 

「俺がFクラスだからってバカと決めつけるアンタらには俺を倒すのは不可能って事を言ってるんだよ」

 

「て、テメェ!舐めた口を‼」

 

「アラン、俺達も召喚するぞ」

 

「了解」

 

試獣召喚(サモン)

 

そして俺達の召喚獣が出現し、点数が表示される。

 

二年Fクラス 東條 斗真 400 点

二年Aクラス 如月 亜蘭 224 点

 

「な、何だとぉ!」

 

「400点だと!?貴様、カンニングでもしたのか!?」

 

「んな訳あるか。こっちには保健体育のエキスパートと実技が得意と自称するプロフェッショナルがいるからな。前の試召戦争で敗れてからその人達に色々教えてもらったんだよ」

 

といっても、報酬に保健体育の参考書(エロ本)とシュークリームを用意しないといけなかったからな。シュークリームは簡単だが、参考書は探すの苦労する上もし持ってるのを優子にバレでもしたら全身の間接を外されるから結構大変だったんだぞ。

 

「だが所詮はFクラスだ。俺達に敵う訳がー」

 

「それはどうかな?」

 

俺は保健体育で400点取っているので腕輪を使用することができ、召喚してすぐ腕輪の能力を発動した。

 

 

ゴロゴロゴロ

 

 

「な、何だ!?ここは屋内だぞ!?何故雨雲が発生してるんだ!?」

 

「お、オイ!?貴様一体何を!?」

 

「なるほどね。そうきましたか」

 

俺の召喚獣は右手の剣を上に翳すと雨雲が発生し今にも雷が落ちそうな感じになっている。

 

「俺の腕輪の能力は『疾風迅雷』つまり風と雷を扱うんだよ先輩方」

 

「き、貴様。何をするつもりだ!?」

 

「見ればわかるだろ。自分が楽をしたいが為に俺達の邪魔をしてきたアンタらに対するー」

 

 

俺が召喚獣の右手に掲げている剣をアイツらにむけると

 

 

「俺の怒りの裁きだよ!」

 

バリバリバリ‼

 

雷が常夏コンビの頭上に落ち、大量の電流を浴びる。

 

三年Aクラス 常村 勇作 0 点

三年Aクラス 夏川 俊平 0 点

 

「な、何だとぉー‼」

 

「く、クソがぁぁぁ‼」

 

俺は常夏コンビを瞬殺した。

 

「勝者 東條・如月ペア」

 

これで俺達の決勝進出が決まった。正直こんな奴らとまともに戦うのが面倒だから使っただけだが、まさかここまでの威力を発揮するとはな。

 

「さてと。次は明久達が霧島さんと優子のペアと戦うんだったな。ちょっと見に行くとするか」

 

俺が会場を後にしようとすると

 

「ねぇ斗真。さっき教頭先生と繋がってるって言ってたけどそれって一体何なんだい?」

 

アランがさっき俺が常夏コンビと話してた事について気になったのか俺に尋ねる。

 

「ああ、そうだったな。歩きながら説明するよ。実はなー」

 

 

三分後

 

「ーというわけなんだよ」

 

「そうだったのか。まさか学園長と取引してたなんてね。でも何かこう腑に落ちない所がいくつも見受けられるんだが」

 

「確かにな。でも今は明久達の試合を優先しないといけないから。ちょっと待っといてくれないか」

 

「OK。じゃあ僕はAクラスに戻ってるから何かあったら連絡してくれ」

 

「おう」

 

そして俺は明久達の試合を見るため会場の出入り口付近で待っていると

 

「斗真。やるじゃねえか。まさかあの二人を倒しちまうとはな」

 

「凄いよ斗真。これで後は僕達が勝てば問題ないね」

 

雄二と明久が来たので軽く話をする。

 

「まあな。ところで雄二、相手はあの霧島さんと優子だ。何か考えがあるよな?」

 

「当然。秀吉を木下姉に成り済ませて翔子を袋叩きするってところだ」

 

やっぱり、雄二らしい卑劣な作戦だ。

 

「じゃあ、頑張ってこいよ。俺は側で見るけど問題ないよな?」

 

「いいぜ。どうせ俺達が勝つんだからよ」

 

雄二の奴、相手は誰だかわかってないみたいだ。俺の予想だとおそらくその手はもう読まれてるかもしれんしな。

 

「明久、ちょっといいか」

 

「ん?どうしたの斗真?」

 

俺は明久を呼び寄せ、雄二に聞こえないように耳打ちする

 

(いいか明久。もし雄二の作戦が失敗したら、今から俺が教える手を使え)

 

(いいけど。どんな作戦なの?)

 

(それはなー)

 

俺が明らかに耳打ちしながら作戦を伝えると

 

(オーケー。確かにそれならいけるかもしれないから。やっておくよ)

 

(ありがとな。じゃあ行ってこい)

 

(了解)

 

「おい明久、さっさと行くぞ」

 

「待ってよ雄二」

 

そして明久達は会場へと向かい準決勝へと進んでいく

 

 

「・・・・・・雄二、達者でな」

 




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