バカと双子と二刀流   作:ペンギン太郎

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ほとんど主人公視点で明久や姫路さんとの絡みが少ないですがご了承してください。


第四問 放課後

『うぉぉー!』

 

Fクラスが勝利し、雄叫びを上げている。

それは最底辺クラスである俺達が上のクラスに勝てるなんて誰もが想像してなかった事だからな。

 

『凄ぇよ!他のDクラスに勝つなんて!』

『これで畳や卓袱台とおさらばだ!』

『ああ、アレはDクラスの連中の物になるからな』

『坂本雄二サマサマだな』

『やっぱアイツは凄いヤツだったんだな』

『坂本万歳』

『姫路さん愛してます』

 

他のFクラスの皆は勝利した事に喜びに満ちており、雄二を称賛している。

後姫路さんにラブコール送ってる奴がいたが

せっかくだし俺も雄二を称賛するとして

 

「流石が霧島雄二なだけに頭がまわー

 

 

ブォッ(雄二から繰り出される右ストレート)

 

 

って危なっ!?いきなり何するんだよ雄二!?」

 

「テメェ!冗談でもそれはマジで止めろ!洒落にならねえだろうが!」

 

「なんだよ。人が誉めてやってるのに殴ることはないだろ(笑)」

 

と俺は笑いながら話すと雄二はさらに怒りを露にしている。しかしこの後戦後対談がある為か右手の握りこぶしをおろし

 

「クッ!貴様いつかぶっ潰すから覚えとけよ!」

 

「あ~。一応覚えとくよ。この後の対談だが、お前の事だ。多分Dクラスとは設備交換はせず何らかの頼みをするんだろ」

 

「ああ、次のBクラス戦に必要だからな。一応貸しを作っておいた方が後々有利になる。しかし斗真は俺の考えに気づくとは伊達に学年成績ランク上位に入るだけはあるな」

 

「そんな大した事じゃないよ。俺達の目標は悪魔でAクラス。だから今設備交換すれば次のBクラス戦を拒絶する奴が出てくるのも想像に難くないからかな」

 

「そういう事だ。じゃあ次のBクラス戦の為に頼みをしてくるからまた今度な。次の大戦はこき使ってやるから覚悟しておけよ」

 

「了解した。後そこにいる明久が握手したいみたいだがどういう事か分かるよな」

 

「ふん、どうせつまらん事に決まってるだろうが」

 

「雄二僕とも握手しよう(包丁を握っている)」

 

その後雄二は明久による握手という名の報復を難なく回避し今俺が雄二と話した内容を皆に伝え設備の交換はせずDクラスにある頼みをする為平賀を連れてBクラスの方に向かった。

 

 

放課後

 

 

俺と秀吉が校門前で優子を待っている中秀吉が俺にこう聞いてきた

 

 

「斗真よ、なぜ雄二は設備を変えなかったのじゃ」

 

「それはな秀吉、さっき雄二も言ってたが俺達の目的はあくまでもAクラス。ここで設備交換すれば次のBクラス戦を避けたい奴から拒否する可能性も出てくるだろうし。設備が畳と卓袱台による不満のモチベーションを下げる訳にはいかんからな。だからこそこの勢いを利用し次に生かす為に交換しなかったのさ」

 

「そういう事じゃったか。しかし雄二はあの後Dクラスに何を頼んだのじゃ?」

 

「雄二の事だから大方相手の裏をかくのは目に見えてるからいずれ分かる事だ。とりあえず今は優子を待つとするか」

 

「そうじゃな。それと斗真よ雄二の事を“霧島雄二”っと呼んでおったのじゃがアレはどういう事なのかのう?」

 

「ああアレは前に霧島さんと話してる時に霧島さんが言ってたんだが確か『・・・・・・私は雄二とけっこー』」

 

「二人ともなに話してるの?」

 

秀吉と話してる途中校舎から優子が来たのでその話は中断する。

 

「ちょっと霧島さんについて話してただけだよ」

 

「代表?まさか斗真、アタシと秀吉より代表が好きだって言いたいの?」

 

「そんなわけないよ。確かに霧島さんは美人だけど別に好きじゃないからな。ただ霧島さんが雄二とどういう関係か話そうとしてただけだよ」

 

「坂本君との関係?」

 

「この際だし言ってもいいかな霧島さん?」

 

 

「・・・・・・私は別に構わない」

 

 

「えっ・・・・・い、いつのまに!?」

 

「ちょっ!?代表、いつからそこにいたの!?」

 

そこに立っていたのは今さっき話していた霧島さんこと霧島翔子である。

彼女は第二学年首席つまり優子と同じAクラスに所属し代表を務めている人だ。

何故俺が霧島さんと知り合いなのかと言うと去年霧島さんが雄二と一緒にいるのを見かけた時、雄二が霧島さんと距離を取ろうとしているのを見て何かあるかなと思い霧島さんに聞いてみたところ、霧島さんと雄二は幼馴染みで自分は将来雄二と結婚する仲と言っていた。

周りから見れば霧島さんから好意を寄せられ雄二のお嫁さんになるって聞いたら驚くのは間違いないだろう。それを聞いて俺は全力で霧島さんをサポートしてあげようと雄二について色々と相談に乗っていたのだ。

ってな訳で雄二と霧島さんの関係について二人に話すと

 

「そうじゃったのか、しかし雄二にこれほど美しい幼馴染みがいるとは羨ましいのう」

 

「そうね。アタシから見ても代表は容姿端麗で憧れの的なのに坂本君は贅沢者にしか見えないわ」

 

「まあそういうな二人とも多分雄二が試召戦争を仕掛けたのは恐らく霧島さんに何かを見せつけたい為じゃないかな」

 

「・・・・・・雄二が、私に?」

 

「それはどういうことじゃ斗真よ?」

 

「雄二の過去について何があったかは分からないけど少なくともアイツはこの学園の“試召戦争”に目を付け何かを成し遂げる為にここに入学したのは間違いないよ。アイツは『世の中学力が全てじゃないって事を証明したい』って言ってたからな。俺としてもそういう事なら奴の味方として全力でサポートするからな」

 

「・・・・・・雄二」

 

「どうしたの代表?」

 

「・・・・・・ううん、何でもない。東條ありがとう」

 

っと霧島さんは何を思ったのか嬉しそうな顔をしていた。

 

 

 

 

 

霧島さんと別れ俺が優子達と下校している中俺は秀吉と優子に腕を組まれ俗に言う“両手に花「ワシは男じゃ!」”状態だ。

 

「なあ二人とも何で俺の腕を組んでるんだ?」

 

「ここなら他の皆にも知られる心配もないじゃろうし、ワシだってこういう時くらい斗真とくっつきたいのじゃ」

 

「アタシだって斗真が好きだし。彼女だからこれくらい当然でしょ。」

 

「そうか。本当、俺みたいな奴には勿体無いくらい最高の姉弟だよ」

 

「「・・・・・・・・・・(顔が赤くなる二人)」」

 

 

そして俺は二人を家まで送りとどけた後自分の家に帰るのであった。

 

 




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