バカと双子と二刀流   作:ペンギン太郎

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久々の更新です。
最近はモチベーションが上がらなかったですが、何とか回復しましたので、続けれるだけやっていきたいと思います。


第八問 挑発

暗殺をしてから数分後。六時間目の途中になると、Bクラスは疑心暗鬼に陥っているという情報が流れた。

 

「これで時間稼ぎは成功したのかな?」

 

「そう長い時間は無理だが、明日までくらいなら大丈夫だろう」

 

「だと良いけど。後は清水さんをどう焚き付けるだな」

 

俺達は今雄二の席に集まって話を進めている。

例のBクラスの使者が目を覚ますまでは俺達の仕業だということはバレる心配はないが、その効果は今日一杯限りだ。明日になれば例の使者が復活して何があったのかを話すかもしれない。おそらくBクラスはDクラスに事情を聞くに違いないだろうし。それに今度は暗殺なんて真似ができないよう大人数で行くかもしれん。

 

「となると残された時間は今日一杯だな。明日の朝までにDクラスが俺達に宣戦布告してくれれば全てが万事解決するが」

 

「秀吉、例のDクラスとの交渉は大丈夫?」

 

「うむ。清水を引っ張り出すことはできた。放課後に旧校舎二階の空き教室で待ち合わせという手はずになっておる」

 

舞台は整ったってところか。後は清水さんをどう焚き付けるかだ

 

「雄二よ。Dクラスを開戦に踏み切らせる為の策はあるかの?」

 

「勿論だ。とっておきの作戦がある」

 

頼もしい台詞を言ってくれるな雄二。コイツにとっては挑発や罵倒は十八番だから上手くいくだろう。

 

「但し、明久は余計な口を挟むなよ。一応お前と島田がいないと挑発にならないから連れて行くが、下手なことを言われると取り返しのつかないことになるからな」

 

「了解。その辺は全部雄二に任せるよ」

 

「・・・・・・・・・・一つ、気になることが」

 

近くで何らかの機械を弄っているムッツリーニが口を開く

 

「どうしたムッツリーニ。何かあったのか?」

 

「・・・・・・・・・・根本がAクラスに何らかの情報を流していた」

 

「なんだと?」

 

根本のヤツ。一体何をしにAクラスに行ったんだ?

 

「妙だな。Dクラスが気になっているこの状況で更にAクラスを巻き込んでどうしようってんだ?多くのクラスを巻き込んでも膠着状態になるだけでBクラスに有利になるはずがー」

 

バン

 

俺と雄二が考えている中大きな音を立てて教室の扉が開け放たれた。

 

「・・・・・・雄二・・・・・・っ!」

 

「えっ?何で坂本さんがここに?」

 

「翔子の名字は霧島だ!ってそれよりもどうしたんだ翔子。そんなに慌ててどうした?」

 

「・・・・・・どうした、じゃない。雄二こそ、どうしてまだ学校にいるの・・・・・・!」

 

どういうことだ?雄二がまだ学校にいることはそんなおかしいことじゃないんだが

 

「?お前は何を言っているんだ?」

 

「・・・・・・お義母さんが倒れたっていうのに、どうして様子を見に行かないの・・・・・・!?」

 

「ちょっと待って霧島さん。その話は本当か?」

 

「はぁ?あのおふくろが?風邪すら引かない全身健康体だぞ?」

 

雄二はその情報を把握していないみたいだが一体どういうことだ?・・・・・・まさか!?

 

「・・・・・・とにかく、早く家に・・・・・・!」

 

霧島さんは業を煮やしたように雄二の手を取ると歩き出してしまう。

 

「お、おいっ!ちょっと待て!俺は今から大事な作戦がー」

 

「今はそんなことを言っている場合じゃない!」

 

俺達は聞いたことのない霧島さんの怒声に思わず背筋を伸ばしてしまう。俺達だけじゃなく、教室にいたFクラスの皆も驚いたのか唖然としていた。

 

タタタッ

 

「ちょっと待って代表!その話が本当なら坂本君に連絡が来てるはずよ!」

 

優子も駆けつけ霧島さんを宥めているが霧島さんは静止せず雄二を引っ張っている。

 

「だから待て翔子!何かおかしい!さっき木下姉が言ってたろ。どうして俺よりお前が」

 

「いいからっ!」

 

「翔子、落ち着ー」

 

「だ、代表・・・・・・」

 

雄二の抵抗と優子の説得も虚しく、雄二は霧島さんにあっと言う間に連れ去られてしまった。

 

「「「「・・・・・・・・・・」」」」

 

一瞬の出来事に呆然とする明久達

 

「チッ!あの野郎やりやがったな!(ドンッ)」

 

俺は拳を雄二の卓袱台に叩きつける。

 

「え?どういうこと、斗真?」

 

優子が俺に尋ねる。

 

「さっき霧島さんが言っていた雄二のおふくろが倒れたって話は根本が流した偽情報だってことだ!」

 

「えー!?根本君が!?」

 

「なんじゃと!?」

 

秀吉がガタンと、卓袱台に勢いよく手をつく。

 

「アイツめ、雄二がいなくなれば俺達を無力化できると思って霧島さんに冗談ではすまされない嘘を吹き込みやがって・・・・・・!」

 

「本当に根本君は最低なヤツね」

 

「これはかなりマズイ・・・・・・!清水さんを挑発する為の作戦は、全部雄二任せだっていうのに・・・・・・!」

 

肝心の雄二が連れて行かれた以上この後の交渉は雄二抜きで交渉をしなければいけない。

 

「ムッツリーニ、お主は雄二から何か聞かされておるか?」

 

「・・・・・・・・・・(フルフル)」

 

ムッツリーニは首を横に振る。当然俺や明久は何も聞かされていないし秀吉も今の様子だと知らないみたいだな。さっきからずっと傍にいる俺達が知らないってことは他の人も知っているわけがない。

 

「・・・・・・・・・・多分、雄二は盗聴を警戒していたから」

 

「つまり、誰にも話しておらんということじゃな」

 

「そうなると、同じように情報が漏れる可能性があるメモとかも期待できないね」

 

「・・・・・・・・・・(コクリ)」

 

「畜生。こうなるんだったら予め雄二から聞いておくべきだった」

 

「斗真・・・・・・」

 

「明久よ。雄二に携帯電話で連絡は取れぬのか?」

 

「・・・・・・・・・・(コクコク)」

 

「無理だと思う。携帯電話は修理中だから」

 

「それは、お主の携帯電話が、か?ならば誰か雄二の番号を知っている者に借りれば」

 

「無理だ秀吉。今朝明久が合宿の時に雄二の携帯を壊したって言ってただろ?」

 

「うん。斗真の言う通り、僕のもそうだけど、雄二の携帯も修理中なんだ」

 

「できるなら優子の携帯から霧島さんに掛けた方がいいんだけど・・・・・・」

 

「さっきの剣幕じゃ、代表に連絡しても無駄みたいね・・・・・・」

 

「そうじゃな。電話に出るほどの余裕があるのならば、その前に雄二が説得しているじゃろうからな」

 

今から雄二の家に向かったとしても、交渉の時間の方が早い。もし、雄二の母親がいなかったとしたら、雄二が戻ってくるのに倍以上の時間が掛かる。そうなるともうすぐ始まる交渉に雄二が出るのは不可能に違いない。

 

「秀吉、交渉の時間って遅らせることはできる?」

 

「無理じゃな。明日の放課後にするならば可能かもしれんが、放課後に何時間も待たせるなど取り合ってくれんじゃろう」

 

「やっぱり、そうだよね・・・・・・」

 

明日の放課後じゃ時間切れな上Bクラスとの戦争は避けられない。かと言って雄二が解放されるまでの間Dクラスが待ってくれる筈もない。放課後何もせずに待ってくれるなんて都合のいい事を向こうはしてくれる理由もないからな。

 

「くそ・・・・・・っ!やってくれたな、根本君・・・・・・!」

 

「全くじゃな。当人にしてみればDクラスを警戒している間の時間稼ぎ程度のつもりかもしれんが、今のワシらにはこの上ない痛手じゃ」

 

「・・・・・・・・・・キツい」

 

「いくらなんでもこれはやり過ぎよ」

 

根本の狙いはおそらく時間稼ぎなのかもしれんが、Dクラスとの連戦を想定して、より確実に俺達に勝つ為に雄二を弱らせようという可能性も考えられる。けど、ヤツの取った行動はヤツが思っていた以上の効果が出ている。

 

「秀吉、ムッツリーニ、斗真。何かいいアイディアはない?こう、清水さんをうまく挑発できるような」

 

「何とも難しいのう・・・・・・。平常時ならいざ知らず、今日のワシらは色々と動きすぎて警戒されておるじゃろうからな。それこそ、こんな状態では雄二くらいしか挑発なぞ成功させられんじゃろう」

 

「・・・・・・・・・・お手上げ」

 

「一応、挑発とは違うが方法はあるな」

 

「え?本当、斗真?」

 

「ああ。とりあえずここは俺に任せてくれないかな?雄二が出れない以上予め用意した別の手段を使って清水さんを焚き付かせるよ」

 

俺の答えに対し三人は

 

「うむ。ワシは賛成じゃな。とにかくここは斗真に任せるべきじゃ」

 

「そうだね。雄二が出てこれないんじゃ斗真に任せるほかないからね」

 

「・・・・・・・・・・二人に同意」

 

「ありがとう。皆」

 

「ねぇ斗真。アタシはどうすれば・・・・・・」

 

「優子は霧島さんに連絡をお願いしていいかな?この状況で雄二への連絡がつかない以上霧島さんに話をつけるほかないからさ」

 

「わかったわ。代表にはアタシから話しておくから任せといて」

 

「よし。じゃあそろそろ時間だし、行くのは俺と明久、島田さんの三人で行ってくる。秀吉とムッツリーニはここで待機していてくれ」

 

「うむ。了解した」

 

「・・・・・・・・・・健闘を祈る」

 

「気を付けてね斗真」

 

「ああ。それじゃあ明久、行くとするか」

 

「オーケー」

 

 

 

 

現在俺達三人は待ち合わせ場所である空き教室の入り口前に立っており。秀吉から向こうには『先日の覗きについて謝罪したい』と言ってある為向こうから来るメンバーはおそらくDクラス代表の平賀と覗き騒動の主犯でありながら何故かDクラス女子代表になっている清水さんに違いない。

後はその場で謝罪そっちのけに清水さんを挑発して怒らせることができればいいだけなんだが。

 

「明久、さっき雄二も言っていたが余計な口は挟むなよ。お前が下手に口を滑らすとどうなるか想像がつかないからな」

 

「うん。そうだね」

 

「島田さんも、辛いとは思うけど下手なことはしないでくれよ」

 

「・・・・・・わかってるわよ」

 

「それじゃあ。中に入るとするか」

 

ガララッ

 

待ち合わせ教室の中に入ると清水さんと平賀が椅子に座って待ってくれていた。

 

「待たせたね」

 

明久は大して悪びれた様子もないように、口だけの謝罪を述べる。まあ実際、明久達が覗きをする原因を作ったのはそこにいる清水さんであるためこっちから謝る必要はないんだが。本来の目的である挑発を成功させるにはまず相手を怒らせないといけない。

しかし、こちらから無礼な態度を取ったものの

 

「お姉さまっ!お会いしたかったですっ!」

 

「清水さん!?ちょっと暑苦しいからひっつかないでよっ!」

 

目標は完全にこっちを無視して島田さんに飛び付く。見たところ、島田さん以外は眼中になさそうだ。

 

「美春とお呼びくださいお姉さま。邪魔物のいない空き教室で放課後に二人きりなんて、やっぱり美春のことが」

 

「ど、どこ触ってんのよ!?それとアンタ、周りの連中が見えていないの!?」

 

「ああ・・・・・・お姉さまの胸は最高です・・・・・・。そう。まるで波の静かな大海原を彷彿させるような・・・・・・」

 

清水さんは詩的表現をしているが、それはただの『水平線のようなペッタンコ』と言っているに過ぎない。

 

「お姉さま・・・・・・。美春はお姉さまを心よりお慕いしております・・・・・・」

 

「や、やめてよっ!ウチにそっちの趣味はないんだから!」

 

「美春はお姉さまのことを、一年360日、常に思い続けているのです・・・・・・」

 

盆と正月は忘れているようだな。

 

「とにかくっ、離れなさいっ!」

 

島田さんがくっ付いている清水さんを力ずくで引っぺがす。むこうにペースを持っていかれたが本題に入ろう

 

「お取り込み中申し訳ないけど、そこまでにしてもらえないかな清水さん?島田さんは明久の恋人だから、むやみやたらと手を出さないでほしいんだが」

 

俺が清水さんに切り込むと

 

「ゲッ!アナタは美春とお姉さまの仲を引き裂いた豚野郎じゃないですか!?」

 

俺に気付くや否やいきなり罵倒をしてくる。

 

「前にも言ったけど、アレは君がやったことだから言われる筋合いはないよ。それに島田さんは君なんかより明久といる方が幸せそうに見えるんだが」

 

俺は清水さんを挑発するように言う。

 

「何をふざけたことを言っているのです?お姉さまとそこの豚野郎の間にはなんの関係もないことくらい、お姉さまの顔を見れば一目瞭然です」

 

いかにも全て知っていると口ぶっているが、それらは全て盗聴や俺達が流した情報で得たんだろうな。

 

「・・・・・・それは・・・・・・」

 

島田さんは清水さんの言葉にリアクション取りあぐねている。明久に対しては怒っているから恋人というものは否定したいだろうが、クラスの為にはそこは肯定しなければならない。その二つの考えが島田さんを悩ませている。

 

「だいたい、そこの豚野郎がお姉さまに相応しいとは思えません」

 

「それはどういうことかな清水さん。確かに明久は普段勉強も部活もせずにだらけてばかりいるが、コイツにはそれなりの良いところがあるんだぞ」

 

「勉強?部活?違いますね。美春が言いたいのはそんなことじゃありません。それ以前の問題です」

 

清水さんは見下すような視線を明久に送りながら言葉を続ける。

 

「美春は前々から二人の関係を見てきましたが、そこの豚野郎の態度は最低です」

 

清水さんの言ったことに明久は思い当たる節があるのか焦り始める。

 

「同じクラスの姫路さんに接する態度とお姉さまへの態度があまりに違い過ぎます」

 

言われた瞬間、島田さんはピクンと反応する。

 

「姫路さんには優しく気を遣い、まるでお姫様を相手にするかのような態度。それに対してお姉さまへの態度はどうです?全く気遣いも無ければ、異性に対する最低限の優しさすら見られないじゃないですか」

 

今の島田さんを見てみると、なんだか今にも泣き出しそうな印象を明久に見せている。

 

「はっきり言えば、そこの豚野郎はお姉さまの魅力に気付いていないどころか、何の気も遣わずに男友達に接するような態度でお姉さまに接している大馬鹿野郎です。そんな男がお姉さまに相応しいかどうかなんて、容姿や学力以前の問題です。それにー」

 

清水さんはトドメを刺すようなことを明久に言い放つ。

 

「ーそれに演技とは言え『好き』とまで言ってくれたお姉さまを放って姫路さんを追うなんて、普通は考えられません。もしかして、お姉さまを男だとでも思っているんじゃないですか?」

 

「ーーっっ‼」

 

清水さんの台詞を聞くや否や、島田さんは教室から走り去っていった。

 

「美波!?」

 

明久は島田さんを追いかけようとするが

 

「追ってどうするんです?また男友達に接するように乱暴な言葉でもかけるんですか?そうやって更にお姉さまを傷つけるんですか?」

 

清水さんの言葉に足を止める明久

 

「・・・・・・よくわからないけど、俺ももう行っていいんだよな?こんなんじゃ謝罪どころの話じゃなさそうだからな」

 

平賀が教室から出ようとするが

 

「待て平賀。俺から清水さんに話したいことがあるからちょっと待っててくれないか?」

 

「何ですか?アナタは美春に何を話すおつもりですか?」

 

「・・・・・・これが何だか分かるよな清水さん(スッ)」

 

「!そ、それは・・・・・・」

 

俺が懐からあるものを取り出すと激しく動揺する清水さん。

 

「え!?斗真。それって確か・・・・・・」

 

「盗聴器だ。それも見つかったのは島田さんの鞄の中からだ。見たところ、コイツは清水さんが合宿の時に仕掛けていたのと同じタイプだからこれが何を意味するのか分かってるよね清水さん?」

 

「そ、それがどうしたと言うんです!?そもそもそれが美春の物だという証拠がー」

 

「証拠はないけど根拠はあるよ。君は今朝、島田さんが明久の為に作っていたお弁当の中身を言ってたよね?そんな情報は作った本人から直接聞くか、盗聴するかじゃないと知ることができないよ」

 

「じゃあ。清水さんはずっと前から美波に・・・・・・」

 

「そういうことだ。まあ詳しいことはムッツリーニに調べてもらって同じ物が見つかった後教師に報告して荷物検査されれば清水さんはただではすまないな」

 

「一体アナタは何が言いたいのですか!?」

 

清水さんは声を荒げて俺に尋ねる。

 

「俺が言いたいのはコイツを返して欲しければ明日の朝、そこにいる平賀と一緒にDクラスが俺達Fクラスに宣戦布告するよう話をつけておけってことだよ清水さん」

 

「くっ!アナタは美春を脅迫するのですか・・・・・・!最低な豚野郎です!」

 

「ちょっと斗真!いくら何でもそれは・・・・・・」

 

「悪いな明久。清水さんは普通に説得しても話を聞いてはくれそうにないからこの手を使ったんだ。俺だってこのやり方を好んでるわけじゃないよ」

 

「え、えっと・・・・・・俺は何をすれば?」

 

「平賀。悪いけど明日の朝に宣戦布告をするよう話をつけてくれないか?今のDクラスは清水さんのせいで纏まっていないみたいだが、点数がない俺達を攻めるのは容易いし、同じDクラスの女子の怒りを沈めるには打ってつけの相手だ。俺達としても原因が清水さんにあるから一刻も早くこんなくだらない不毛な争いを終わらせたいんだよ。俺達がここに来たの本当の狙いはそれを頼む為だったんだ」

 

「わ、わかった。明日の朝、君達に宣戦布告するからそれでいいかな?」

 

「ああ。すまなかったな」

 

平賀はその後教室を出ていき、この場に残ったのは俺と明久、そして清水さんだけだ。

 

「どうして・・・・・・どうしてアナタは美春の邪魔をするのですか・・・・・・!美春はお姉さまの為を思って」

 

清水さんは俺に憎しみを込めた視線を送るが俺はそれを気にせず話をする。

 

「まだ分かってないようだな清水さん。さっき島田さんが教室を出ていったのは、君のせいでもあるんだよ」

 

「美春のせいですって!?美春がお姉さまに何をしたと言うんですか!?」

 

「島田さんはさっきまで明久にしたことを気にしていたんだよ。なのに君はその気持ちを察せず勝手にズバズバと言ってしまったからそれが原因で島田さんはここを出たんだ。本当にその人のことを思っているのならその人を理解してやるのが当たり前なのに、清水さんはどうしてそれを理解してやらなかったんだ?」

 

「くっ!」

 

痛いところをつかれたのか苦虫を噛み潰す清水さん。

 

「明久。もう目的を達成した以上ここに残る必要はない。俺達は明日に向けて作戦を考えないといけないからさっさとここを出るぞ」

 

俺はそう明久に行ってここを出ようとするが

 

「待って斗真」

 

「どうした明久?」

 

「ここでちょっと清水さんと話したいことがあるから先に行っててくれないかな」

 

「・・・・・・わかった。お前はお前なりに話をつけておけよ」

 

「ありがとう。斗真」

 

俺は明久をその場に残して、ここを出るのであった。

勿論、清水さんが仕掛けていた盗聴器は俺が握っているが

 

『・・・・・・なんです?美春に何か言いたいことがあるのですか?』

 

その後明久は清水さんと何か話をしていたようだが、それは明日に聞くとするか。

秀吉とムッツリーニ、それから優子にどうやって話をつけたか説明をした時三人は難色を示していたが、事情を説明すると渋々納得してくれた。




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