巫女と天パと超絶ラッキーガールが異世界から来るそうですよ? 作:ジャンヌ
今作品初めての八千字越えですが・・・どうぞ!!
「さて、それでは自己紹介しておくかの。私は四桁の門、三三四伍外門に本拠を構える”サウザンドアイズ”の幹部、白夜叉だ」
白夜叉の私室に通され、全員が席に着いたのを見計らって白夜叉が口火を切った。
「そこの黒ウサギとは少々縁があってな。ちょくちょく手を貸してやっている器の大きな美少女とでも認識しておいてくれ」
「はいはいお世話になっております本当に」
投げやりな言葉で受け流す黒ウサギを見てカカ、と笑いながら改めて全員を見渡す。
どうやら黒ウサギ以外の四人が新たな同志なのだろう。見たところ、ツインテールの鼻くそをほじっている少女以外は人間のようである。
白雪姫がいたのは少々意外だった。隷属されたのであろうが、だれが彼女のゲームを打破したのか。興味をかくし、扇子で口元を隠す。
グレーの髪の少女が、手を挙げて問う。
「その外門って・・・なに?」
「箱庭の改装を示す外壁にある門ですよ。数字が若いほどに中心部に近くなり、同時に強大な力をもつものが棲んでいるのです」
箱庭には上層から下層まで七つの支配層に分かれていて、それに伴ってそれぞれを区切る数字が与えられている。
外壁から数えて内側に行くほど数字が若くなり、同時に強大な力を持つ。箱庭の上層部となれば名のある修羅神仏が割拠する完全な人外魔境だ。
白夜叉がカードのようなものから取り出した模型を見れば、幾層にも分かれているのが分かる。
「なんか・・・タマネギ?」
「いや、それよりもバームクーヘンに近いような」
「まじ?餡子かけて食っていい?」
「きょうの晩御飯にぴったりネ・・・」
「身も蓋もない・・・れ、霊夢さん!?それは食べ物ではありませんから!!だから涎を垂らさないでください!!」
もはや黒ウサギの説得は数多の連想により暴走した霊夢の耳には届かない。ズリズリと近寄ろうとして、
「コラ、それは俺の甘味だっつーの!!」
「いやそれも違います!!」
取り押さえた銀時ともどもハリセンで叩かれた。
そんな様子のどこがおもしろいのか、カッカと笑う白夜叉。
「ふふ、久々に面白いものをみたのう・・・。そうじゃな、確かにバームクーヘンじゃな。さしずめ一番薄い皮はここ、七桁の外門。その外に出れば”世界の果て”と向かい合う場所となる。強力なギフトをもったものがわんさかおるぞ・・・そこの蛇神とかな」
「恐縮です」
頭を下げる白雪姫。その様子をやや煩わしそうに見ながら、白夜叉は待ってましたとばかりに、問う。
「して、こやつを隷属させたのはだれじゃ?」
「・・・?いえ、隷属などしていませんよ?」
「・・・は?」
白雪の予想外の返答に、ポロリと扇子を落とした。
到底信じられるものではない・・・隷属以外で、なぜこの蛇神が人間と行動を共にしているのかと。
「そ、そうなのデスよ!!この銀時さんが白雪様に力を認めていただき、この度晴れてわがコミュニティの同志となったのでございますよ!!」
「仮だがな」
白雪姫の訂正にウサ耳をしょんぼりさせる。反対に、白夜叉の胸は思いのほか興奮で高ぶっていた。
けだるそうに鼻くそをほじる銀時を見やる。
「なるほど、な。見たところ、神格もちではなさそうだが」
「たりめーだろ。俺は正真正銘、生粋の人間っていってんだろーが」
「とてもそんな風には見えませんでしたけどネ・・・」
神格とは、種の最高ランクに体そのものを変化させるギフトのこと。
蛇なら蛇神にーー
人なら現人神にーー
鬼なら鬼神となる。
神格を持つだけで他のギフトも大幅に強化されるので、多くのコミュニティはまず神格を手に入れることを第一目標とするほどだ。そう白夜叉は説明する。
(こちらの世界にも、同じような現象があるとは・・・)
鼻くそを飛ばしながら、紅葉はそう思った。
「そういや、神格を白雪に与えたの、あんたなんだっけ?」
「そうじゃの。もう何百年も前の話だがな」
「ふーん。じゃあ、あんたは並大抵の奴よりも強い、と」
「ふふん、愚問。私は東側の”フロアマスター”だぞ。四桁以下最強の主催者といえば、もう私しかおるまい」
「へぇ・・・」
市子はにやり、とわらって、立ち上がる。
「どうしたんです市子。大ですか?」
「違うわっ!!つーか人前でゆーな!!」
「そうだぜ、一か月に一度の重要な日なんだからよ」
「あんたはだまってろ!!」
閑話休題。
「最強、といったわよね?」
「・・・おんし、私に挑む気か」
「当然♪」
懐から木刀を取り出し、傲岸不敵に立つ。その背からは、見るからに闘争心が立ち上っていた。
「お止めなさい、アレがどれぐらいの実力か分からないんですか?」
「分かってるわよ?明日のゲームの前哨戦に持ってこいの相手だってことにね!!」
止めても無駄だとばかりにまた鼻くそをほじりだす。
「あんたらはどうすんの?」
「そうね・・・こちとらストレスも溜まっていることだし、やりましょうか」
「俺ぁ、パスで。テメーラのような青春はもうティッシュにくるんで捨てたんだよ。二ラウンドもやる気ねーよ」
「・・・あんたちょいちょい卑猥よね」
「えー今のセリフで卑猥と感じたんですかぁ~イッチーもお年頃なのね☆」
「貝塚に突っ込んであげましょうか?」
「カカ、なんじゃ?二人でいいのか?」
「え?ちょ、お二人様!?」
あせったように立ち上がる黒ウサギ。それはそうだろう、此方は依頼者側なのに、あろうことか喧嘩を売ってしまっているのだから。
「よいよい、黒ウサギ。私も常に遊び相手には飢えておる。こ奴らの実力も気になるところだしの」
「さすが、話がわかるわねぇ」
ニヤリ、と満足したように笑う市子と霊夢。
対する白夜叉は、バサリ、と扇子を振る。
「では、問おう・・・おんしらが望むのは試練か?それとも・・・」
ーーー”決闘”か?
突如、視界が目まぐるしく動き始めた。
驚く一同を意に介さず、宇宙空間のようなその光景は、早送りのように変遷しゆく。
おさまったあとには・・・白い雪原と凍る湖畔・・・そして水平に太陽が回る。まさに幻想的な世界だった。
「な、なによ、これ・・・」
「・・・これほどまでとは」
「・・・」
「オイオイ、冗談じゃねーぞ・・・」
思わず、息を呑んだ。
「この白夜の湖畔と雪原。永遠に世界を照らす太陽こそ、私がもつゲーム盤《・・・・》の一つだ」
あまつさえ、これだけの所業を、ただそこにあったからとった、それほどまでに軽く言い放つ、白夜と夜叉の星霊。
「さて、おんしらの返答は・・・?」
見えたものであるが、と内心ほくそ笑む白夜叉。これだけの力、彼らにとっては思考の範囲外の現象であろう。敵うはずもない。
白夜叉の読み通り、渋々ながら、市子は両手を挙げた。
「・・・負けたわ。さすがに、勝てそうにもない」
「・・市子・・」
「カカ、賢明な判断じゃ。で・・・紅白のおんしは?」
霊夢に問いを投げかけた白夜叉。ニヤニヤ返答を待っていたが、何か違和感を感じる。
表情がまるで変わっていない。
夜空でも見上げるかのように。ただぼうっと上を見上げていた。
視線に気づいてのか、白夜叉に顔を向ける霊夢。
口を、開く。
「これで、おしまい?」
箱庭に来て、そんな言葉を聞いたのは何回あったことか。
「これなら、まあ楽しい勝負になりそうね・・・!」
なぜ、驚かない。なぜ、畏怖しない。
なぜそんなにも・・・動じない。
「・・・く、クク」
ならば、見せてやろう。
その程度と断じた、その浅慮。
それが、どれほどの愚行であるかを・・・!
***
〜ギフトゲーム名、"白夜に舞う紅白の巫女"〜
ブレイヤー名
・白夜叉
・博麗霊夢
内容
・決闘:方法問わず
勝利条件
・敵を地に堕とした者
敗北条件
・地に身体の一端を触れさせた者
・負けを認めた者
〜以上に記載された内容を理解し、正々堂々と勝負することを誓う〜
白い羊皮紙が現れたのを確認し、白夜叉と霊夢は、翼などを使うことなく飛翔した。
お互いに、見定めんと相手の動きをくまなく観察する。
(人間の身でありながら、空を飛ぶか…)
無論、空を飛ぶだけなら、幻獣にも人外にも珍しいことではない。だが、それは翼などを介した場合であることが多い。白夜叉はその星霊としての強大な霊格により可能としている。
(おんしの実力……しかと見せてもらおう!!)
扇子を放り……い出すのは、太陽に等しき豪火球。
よもや数千に及ぶかという程まで顕現させ、霊夢へ放つ。
さて……どうでるか。
「なるほどね……」
少しばかり目を見開き、かわした。
スピードはそう速くはない。彼女の霊格を鑑みれば、当然のこと。
だから、白夜叉が驚いた点は、そこではない。
(……なんと……ここまで見切るか……!?)
そう、的確に弾幕の穴を《・・・》ついてきたことだ。
全力で潰しにかかるほど、事を急く道理はない。白夜叉は、あえて迷路のように隙間をのこした。
急ごしらえにちかく、そこまで的確に設定していない。
だが。この少女は…児戯とばかり、ふよふよとよける。
千……五百……百……
そして、零。
「……天晴れ、じゃな」
「たまたま似たような遊びをしていただけよ。ほとんど直感だし」
「遊び……とはなんじゃ?」
「"弾幕ごっこ"、っていうのよ。いい機会だし、見せてあげるわ……」
そういって懐から取り出したのは、一枚の紙。
なんの変哲もないそれに、訝る白夜叉。
次の瞬間。虚をつかれる。
「霊符”夢想数珠”!!」
見るも鮮やかな光弾が、白夜を埋め尽くしたのだから。
殺傷力など問題ではない。その様は、人間が神を打ち破る−−文句も言えぬほど美しき−−眼前に展開されたそれは、神をも見惚れさすものだった。
だが、現実に、神が易々と負けるはずもない。
奪われていた目をこすり、幾何学的な軌道を注視する。
見つけた−−白夜叉の口が、童のようにつり上がる。
極めて正確に見切り、避けていった。
「あらあら……さすが最強を自称するだけあるわねぇ」
「無論じゃ、小娘。私は花をも羨む白夜叉様だぞ?」
「あんたが近づいたら、みんな燃え盛りそうね」
「はは、言いおる……それでは、」
「「そろそろ本番、いきましょうか!!」」
あがる業火、出でる数多の札。
天上に立つものを決めんと、真っ向からぶつかった。
「黙って見てりゃあ、トンでもバトルじゃねぇか。銀さん、あんなデュエルできないよ?………乳子、みかん」
「誰が乳子だ!!つーか霊夢ちゃん、あんなのと張り合うなんて……はい、どうぞ」
「幻想郷って一体、どんな場所なんでしょうね……熊谷、2chに変えてください」
『俺らの世界も大概だと思うがな……ふむ、繋がるものだな』
「あのですね、皆さん……」
「なにコタツでまったりしているのですかぁぁぁぁぁぁ!!!」
この雪原に逆説的に似合う光景ではある。
もっとも、みかんの皮もティッシュボックスも歯ブラシも造作に置かれた状況が似合うかといえば定かではない。おまけにテレビまで。
「あれには混ざりたくないな・・・」
「なぜこの短時間でこんなにも汚せるのデスカ!?」
「まあいいじゃんよ別に。こんな馬鹿みてぇに寒いのに突っ立っている奴なんざ、どこにいるんだっつー話だよ」
「じゃあ霊夢さんはどうなのですか!?あんな上空で戦っているのですよ!?」
黒ウサギが指差した先には、もはや接近戦へともつれ込んだ二人。じつは白夜叉の炎のせいで汗ばんでいる。
「いいのよ、あの子は……」
「そうですよ……こんな代償を払わせる訳にはいきません…」
「だって俺たち……」
「「「バーコードなのだから」」」
ばさり、と髪が落ちる。
「え………えええぇぇ!!?」
黒ウサギの絶叫にも意を介さない三人。
頭のてっぺんを鈍く光らせながら、変わらずダベリ続ける。
「たく、ふざけんじゃないわよ。何が白夜叉?あんなの赤子より簡単だっつーのよぉ」
「おっさんになってる!?居酒屋で愚痴るおじさんなのですよ−!?」
「ばっかオメェ、それをいったらアレよ?俺なんかジャイアント馬場をドラゴンスクリューするより楽勝だかんね?」
「よく分からない威勢をはるおじさんデスカ!?」
「ひっく……酒もってこいコンチクショー!」
「ええい飲酒は止めてください!!」
黒ウサギの特大ハリセンが、炬燵を叩き割った。
折角勝ったのに見向きもしない四人と一匹に対して、霊夢がモノホンの夢想封印をぶっぱなしたのは、余談である。
***
ようやく、場も落ち着いた頃。
炬燵からひっぱりだされ、バーコードも完治した頃。
「信じられないのですよ……!?まさか白夜叉様に勝つなんて…」
そう、勝者は霊夢であった。非公式とはいえ、勝ったのは事実である。
「カカ、私も年ということかの」
「よく言うわ、あんなのただの不意討ちだもの」
「謙遜などはいい。とにもかくにも、星霊に勝ったのだ……受けとれ」
パン、と白夜叉が手を叩く。すると、霊夢の前に光が収束し始めた。
手を伸ばす。ソレは、ことり、と静かに乗った。
「これは……?」
「それはの、箱庭でも数少ない"賢者の石"。四代元素をその内に内包する、歴史の産物よ」
全員がまじまじと注視する。賢者の石、という割には、どこからどう見てもただの石ころにしか見えない。形は奇麗な円であったが。
同じくじっと観察していた霊夢だったが、不意に呟く。
「これ、いらないわ」
そういって市子へポーン、と投げ出した。
「え・・・あ、ちょっ!!」
「貴女にあげるわ。多分、その方が有効利用できそうだもの」
「そ、そう・・・ありがとね、霊夢ちゃん」
「一応おんしへの報酬なのだがの・・・根拠は?」
「勘よ」
ズコッ、とずっこけた。
「おいテメェ、言うに事欠いてそれかよ!?つーかずっと思ってたんだけど、てめぇ勘に頼りすぎだろーが!?勘で済ませられちゃ、こっちだってたまんねーよ!?」
「いいじゃない銀時、結果的に当たってるんだから」
「そういえば、ガルドの悪行を見抜いたのもあんただったわね」
叫ぶ銀時をいなす霊夢。それに同意した市子。
ふむ、とまた考え込む白夜叉。勘、というところにまた、興味を抱いたのだ。
(ただの勘、かの・・・?もしギフトだとすれば、未来予知に等しき能力だが・・・)
ある意味、全知全能のラプラスの悪魔よりも、強大な能力である。
先ほどの戦闘を思い返せば、確かに普通なら避けきれなさそうな攻撃も、いとも簡単に避けていた。
それに。
(他にも気になる点があったの・・・)
~~~
それは、接近戦にもつれ込んだ時のこと。
遠距離からの攻撃は埒が明かないと見た霊夢が、前方に結界を張りながら近づいてきたのだ。
無論、簡易的なもの故、たやすく破られる。だが、間合いを詰める隙を作るには十分だった。
「カカ、この私に力で勝負する気か!!」
「まさか。ゼロ距離なら避ける暇もないでしょ!!」
霊夢が、両手を前にかざす。
「霊符”夢想ふーー」
「遅いわ、小娘」
気付いた時には、背後を取られていた。
「なっ・・・」
「まずは先制、じゃの」
童女の姿からは考えもつかない、星の一撃が霊夢の背中へ打ち込まれる。
言葉通り、戦闘開始して以来、初めてのダメージが霊夢を襲った。
「・・・やるわね」
なんとか空中で体勢を整えたものの。
夜叉からしては、緩慢に過ぎた。
(大人げないが・・・許してくれ)
「これで・・・しまいじゃ!!」
空を駆け、業火を纏った拳が、霊夢へ向かう。
不意に、言葉が聞こえた。
「仕方ない、か」
疑問に思う暇もなく、白夜叉は今日最大の驚愕に見舞われることとなる。
「な・・・私の攻撃が、すり抜けた・・・!?」
当たるまさにその瞬間。陽炎のように、霊夢の姿が揺らいだのだ。
なんの手応えも得ることなく、白夜叉自身がすり抜ける。
(ばかな、透化のギフト・・・?しかし、そんなわけは・・・)
何度も確かめるように、右の拳を握っては開く。やはり、殴った感触を思い出すことはできなかった。
「さ、名残惜しいけど・・・終幕ね」
しまった、と振り返っても、時はすでに遅し。
体が光の渦に呑み込めれる様を、ただ呆然と見つめていた。
~~~
(さて・・・私の仮説が正しければ、少なくとも四つ《・・》のギフトを、あの小娘は所持しておるはず)
空を飛ぶギフト。
光弾を放つギフト。
未来予知のギフト。
そして、謎の透化のギフト。
人の身でこれだけ強力な能力を所持しているとは考えにくいが、残念なことにすべて自らの目で視認してしまっている。
(確かめる術は・・・)
「・・・さま?白夜叉様!!」
はっと我に帰れば、不思議そうな顔をした黒ウサギが肩を揺さぶっているのがわかった。
「な、なんじゃ黒ウサギ・・・はっ、ついに黒ウサギから愛の告白が!?」
「違いますっ!!・・・それで、無礼を承知でお願いしたいことがあるのですが」
「なんじゃ?」
「実は、御四方のギフト鑑定をお願いしたいのですが・・・」
ピン、と脳内で閃いた音が聞こえた。
その通り、知らなければ自分から調べてしまえばいい。
問題は、白夜叉自身がその専門でないことだが・・・アレがある。
「ふむ・・・よろしい。ちょいと贅沢だが、受け取れ」
パンパン、と柏手を打つ白夜叉。先ほどと同様、いや今度は四人の眼前に光り輝く四枚のカード・・・
「学生証?」
「タスポ?」
「スペルカード?」
「馬券?」
「こ、これはギフトカード・・・って皆さん!?なんですかそれ!?そして霊夢さん惜しいデス!銀時さんはそれはかとなくマダオ臭が・・・」
「オイイイィィィ!なんでお前までマダオ知ってんの!?ちゃんと意味わかってる!?」
「え、まるで駄目そうなお兄さん、デスヨネ?」
「え、まるで堕落しきったおっさんじゃないの?」
「え、まるでミジンコのようにダニとドブにいてもおかしくない奴では?」
「え、マジでもう駄目だこいつオーマイガーよね?」
「ほう、ならば私は、まあ見てみろ堕した男をな、でいこうか」
「甘いの白雪、町の中 団子を一串 お愛想を、だとおもうの」
「てめーらボケの大安売りをしてんじゃねえぇぇぇ!!俺ぁ元々ボケ担当なんだよ!!突っ込みきれねーよ、マジで新八きてえぇぇぇ!!」
ゲーム盤に響く、哀しき男の叫び声。
それはさておき。
「なんの話でしたっけ・・・そうそう、ギフトカードでございますよ!!」
「「「「ギフトカード?」」」」
「YES!これは顕現しているギフトを収納できる超高価なアイテムですよ!その市子さんが持っている賢者の石も収納可能で、それも好きな時に顕現できるのですよ!!」
「まあコミュニティ復活の前祝いだと思っておいてくれ」
はあ、と呟いてそれぞれのギフトカードを見つめる四人。
(さて、まずは・・・)
霊夢のところへ近づこうとし、背後から市子に呼び止められる。
「白夜叉、これ・・・どういうこと?」
「ん?どれ、貸してみい」
手渡されたギフトカード・・・ローズピンクのカードに、
”超絶ラッキーガール”
”要石”
”蘇民将来”、と。
「・・・超幸運、ということではないのかの?」
「名前が適当過ぎない?」
「それはラプラスの奴に聞いてくれい・・・」
腑に落ちない顔をしながらも、懐から出した蘇民将来をカードに収納する市子。
気になるところといえば、要石、だろうか。
(なにかエネルギーの奔流でもあるのかの?)
とにかく、現状一番気になっている霊夢のところへ近寄る白夜叉。
「どれ、見せてはくれないかの?」
「・・・いいけど」
とくに何の疑念も抱かなかったようで、素直に渡してきた。意外に思いながらも、覗き込む。
服のとおり、紅白のカード・・・そして。
”主に空を飛ぶ程度の能力”
”博麗の巫女”
「え・・・?」
何度見返しても、二つしか書かれていなかった。
「なに、なんか不満でもあるの?」
「いや・・・」
もういいでしょ、といってピッと白夜叉の手から取る霊夢。
礼をいってその場を離れながらも、白夜叉の胸中の疑問は晴れなかった。
考察の余地あり、と結論付けたところで。
「「嘘だあぁぁぁぁ!!??」」
紅葉と銀時の絶叫が、思考を中断させた。
「ど、どうしたのでございますか御二方!?」
黒ウサギが我先にと飛んで、市子らも訝しみながらも近寄る。
なんじゃ、と白夜叉も覗いてみれば。
紅葉のギフトカード・・・ネープルスイエローのカードには。
”貧乏神”
”秘められし右腕”
”絶壁”
”使い魔:熊谷”と書かれていた。
「なんじゃ、随分と多いの。何が不満なのじゃ?」
「・・・なにが、だって?」
世紀末のような顔を向けながら、血の涙とともに叫ぶ。
「なんですかこの二番目の厨二臭い名前!?あと絶壁ってどういうことだこらああぁぁぁ!!おのれ紙の分際で神を愚弄するかああぁぁぁぁ!!」
「ぜっぺき・・・ぷ、ぷぷ、まさにあんたを十二分にひょうげ・・・アハハハハ!!」
「クッ・・か、かみと・・かみ・・・ダジャレ・・・」
「?そ、そのどういう意味か黒ウサギにはさっぱり・・・」
「私にもさっぱり・・・」
「お、おんしら・・・この私をも侮辱するか・・・」
「え、その、白夜叉様?なにをしておられて・・・ギャアァァァ!!」
黒ウサギが白夜叉の涙の鉄槌を受けた頃・・・銀時はといえば。
「・・・ナニコレ」
アッシュグレイのカード。
そして。
”ギャグ補正”
”歌舞伎もの”、と。
銀時が体育座りして悲嘆にくれるには、あまりに十分すぎた。
興味本位で近寄った白雪も、流石に動揺したのだろう。ポカン、と口をあけている。
「ぎ、銀時・・・?その、それは・・」
「ギャグ補正とか・・・そりゃ銀魂はシュール時代劇コメディー漫画だけどよ・・・ギフトじゃねーだろ、神じゃなくてゴリラの贈り物だよ?クソとかついて芯までバッチぃよ?歌舞伎ものとか意味わかんねーし・・・」
ブツブツ、と呪詛を吐き続ける銀時。幸いなことに、誰も聞いてやしない。
「ここはアレだろ、ゴムゴ○の○とか天○斬○とか逆刃○とかよ・・・超サイヤ○とかよ・・・なんか急に覚醒してるパターンだろーがよ・・・あれか、さんざん本誌でパクリまくったせいか・・・?お願いだから三百円あげるからなんかくれよコノヤロー・・・」
ついにマダオの暗黒フォースを垂れ流し始めた銀時。
いったい誰が彼を慰められようか・・・。
せめてもの憐憫、と肩に置かれた白雪の手が、暗闇の中の松明のように思えた。
ついに明らかになったわけですが・・・ファンの方、ごめんなさい!!
ついでに熊谷は、ギフトカードに強制的に収納されたそうです。
何かおかしな点があれば、御指摘お願いします!!感想、評価も待ってます!!
地味に評価が下がっていくのは堪えました・・・(泣)
拙作ですが、読者の皆さんが楽しめる作品を書いていく所存ですので、これからもよろしくお願いします!
そうそう。ギフトってそれ自体が変化することってあるんですかね・・・どうでしょうかね・・・?
ではまた!!