原作を半分無視して進めるダンボール戦機   作:ノヴゴロト

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新たなる機体

エンジェルスターに侵入した次の日、バンはベッドに寝転がっていた。

 

 

「足が痛い……」

 

 

結局エンジェルスターから脱出する時、原作の様にレックスや拓也さんが来なかったので自力で脱出したのだが、その時に走りすぎて筋肉痛になったのだ。

 

バンは机に置いてあるジョーカーを見た。

 

その姿は無惨な姿で、もうルシファーのセラフィックモードを通り越したレベルでボロボロになっている。

 

 

(幸いコアスケルトンにある傷は少ないけど……流石にこのアーマーフレームはもう駄目だな)

 

 

バンはベッドから立ち上がり、机に向かい、引き出しから工具一式とアーマーフレームを製作する素材を取り出した。

 

そして半壊したジョーカーのアーマーフレームを外しながら考えていた。

 

 

「さてっと、今回のジョーカーはどう作ろうか……」

 

 

半壊したジョーカーの素材は主にエポキシ樹脂とフェノール樹脂、今回の場合はガラス繊維を複合させた一般的には『FRP』と呼ばれている繊維強化プラスチックを使用していた。(市販で売られているアーマーフレームは基本的にABS)正直それだけで耐熱性や衝撃性は十分にあると思っていたが、ルシファーとの戦いでそれだけでは防御性能や加速度や移動速度が不足していた事がわかった。

 

 

「加速度と移動速度はモーターで補えば取り敢えず何とかなるけど……防御性能……特にあのエネルギーブレードが結構キツかったなぁ……」

 

 

実際それを食らっていたアミのクノイチも基本無改造なので装甲が溶けていたし、あれは完全には防げない。

 

 

「そいえばアミのアーマーフレームを取るの大変そうだなぁ……あれ絶対中のABS溶けてくっついてるだろ……」

 

 

後でアミの所に様子を見に行った方がいいかな、と思ったが、取り敢えず自分のアーマーフレームを作る事に集中することにした。

 

「ウーン、ルール的に金属パーツは禁止だからなぁ……ていうかジンのジ·エンペラーと金属パーツのアーマーフレームは間違いなく相性最悪だからなぁ……」

 

 

原作には説明がなかったがLBXの大会等に出るとき、きちんとルールがあってそれを守らないと大会に出られない。

 

大きく分けて4つある。

 

一つ目はさっき話した通りアーマーフレームの素材は金属を使ってはいけない(武器は例外)

 

二つ目は出力変換装置の装着で、これはストリートレギュレーションとアンリミテッドレギュレーションの時に出力を切り替える為の装置が必要なのだ。これは主にCPUに内臓されている。

 

三つ目はここはあまり俺には関係ないが、LBXの高さと重量の制限と武器の長さの制限等もある。因みにジョーカーが使っている『ジョーカーズソウル』はアックスの部類に入る、ジョーカーズソウルは全体として見ては重い武器だが、アックスの中では恐らく一番と言ってもいいほど軽い。因みにティターニアはジョーカーズソウルの二倍の重量がある。

 

最後にWでも登場する制御装置のMチップの搭載の義務だ。LBXが人間に危害を加えるのを防ぐための装置を必ず着けないといけないのだ。要はロボット三原則みたいなものだ。

 

 

「まぁ、こんなルールなんて改造してもそう簡単にルール違反にならないから特に心配しなくてもいいけど……」

 

 

結局バンはベッドに寝転がりながらCCMでテレビを見始めた。

 

 

「……貨物用の飛行機が墜落したのか……飛行機か……ん?そうか飛行機か!!」

 

 

バンは跳び跳ねる様にベッドから飛び起き、机に向かい、CCMからとある知り合いの会社に連絡した。

 

 

「すいません!山野バンともうしますけど、〇〇さんっていらっしゃいますんか!?」

 

「はい、そうなんです。LBXのアーマーフレームに其方で開発している縦横300mm、高さ5mmの炭素繊維強化炭素複合材料を相場の十倍の15万クレジット出すので出来れば明日までに頂けないでしょうか!!」

 

「あっ、既に沢山株を投資して貰っているので大丈夫なのですか?ありがとうございます!それでは…」ピッ

 

 

バンが電話していた相手は元々はとある小企業で、炭素繊維強化炭素複合材料(次からは略してカーボン)の弱点である450度以上の高温に晒すと燃焼してしまうデメリットがある材料なのだが、噂でそれを克服することが出来るかもしれないと噂で聞いて、それまで他の副業で増やしてきた金を全ての所持金の内の半分以上をこの企業に詰め込んだら見事企業が成功した所である。

 

バンはそこの社長と知り合いで丁度3ヶ月前にこの材料が完成したと情報が入ってきてそのままにいていたが、今思い出したのだ。

 

そしてその日の内はキタジマ模型に行ってカーボンを削る為の工具のグリスやルシファーと戦っているうちに焼けたモーターを買ったり等をしてその日は終わった。

 

 

 

──次の日──

 

「ただいまー…」

 

 

バンは家に帰るが、いつもどうり母さんは仕事でいない。ポストの中にちゃんと300×300×5mmのカーボン板が届いていたので早速それを自分の部屋に持っていく。

 

 

「これは長い戦いになりそうだ……」

 

 

そしてまだ塗装はしていないが、形が完成したのは12時間後になり、机の上がカーボンの粉まみれになっていた……

 

 

「あ~やっと終わった……疲れた……」

 

 

正直こんなに加工が大変だとは思わなかった。特に曲げるのが至難の技で、余分な場所を追加しておいて良かったと思った。

 

その後掃除をするのだが、この粉はカーボン同士を接着させたり、削れた所に付けて補強するのに重要なのでしっかりと取っておく。

 

 

「んじゃ、塗装しますかー…」

 

 

バンは押し入れに入れてあった塗料(今回はエメナル塗料)と溶剤、コンプレッサーを取り出した。

 

 

「えーっと塗料は下地にホワイトのサーフェーサーホワイトとグレーを半々で混ぜて……後はフラットシルバーとクリヤーイエローを吹けばいいかな……」

 

 

流石に前世よりも技術が進んでいる様で、塗料は一日で完全に乾くらしいのでコンプレッサー等を片付けたバンは起きている頃には朝の5時になったので仮眠をして休憩していたのだった……

 

 




 前世の記憶があるって物語を書くのに結構便利やな……設定に後付けできるからみんなが異世界転生物を書く理由がわかる気がする……

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