リンと別れた後、そのままバンはステージに上がった。
「バン……お前、キヨカに変な事はしてないよなぁ?」
仙道先輩はステージの上でも相変わらずのシスコンっぷりを出している。
「いや、キヨカちゃんこの前誕生日でしたんでプレゼントを渡しただけですよ」
「しかも先輩とお揃いのCCMとLBXですよ。キヨカちゃん凄く喜んでいましたよ」
「じゃあ何で一緒に喫煙所にいたんだぁ!?」
先輩はめっちゃ怒ってた
「とにかく!このバトルが終わったらキッチリ一から十まで聞かせてもらうからなぁ!!」
バトルスタート!
まず最初に動いたのは仙道先輩の黒いジョーカーだった。
仙道先輩のは市販のLBXだが、それでも素早い動きで岩山から跳んできた
しかし、それは単調的な攻撃だったので、白いジョーカーはあっさり避けて回し蹴りで黒いジョーカーを蹴り飛ばした
「クッ、相変わらず化け物じみた動きだな!」
先輩は毒づくといつもの三体に分身(全部本物)した。
「さぁ、今度こそ刻みきってやる!」
「それいつも言ってますよね……」
仙道先輩とバトルするのは初めてではない。むしろ郷田先輩並みにバトルしている。なおバンが全勝している
「『スターの逆位置』お前の未来は暗いと出ている……」
バンはタロットカードはよく知らないので良く分からないが、どうやら随分と自信があるようだ。
そしていつもどうり三体同時に動き始めた。
「これでもくらえ!」
黒いジョーカーが三芳香で一斉に大鎌を振り下ろした。
しかし、そこには白いジョーカーの姿はなかった
「なに!?どこにいった!?」
三体のジョーカーが周りを探しているが、一向に見つからない。
「……ここにいるよ」
三体の内、一つのジョーカーの頭に四つ目のジョーカーズゾウルが振り下ろされる。
それは頭から股間の部分まで一気にコアスケルトンごと切り裂いた。
「クソ、しまった!」
「さっきのタロットカードの占いは自分を占ったんじゃないのかな?」
「キサマ……!」
先輩は完全にキレてそれから動きが荒くなった。それに隙を漬け込み、少しずつアーマーフレームに傷をつけ続けた。
「……お遊びはこれで終わりだよ」
バンが飽きたのか、遂に動きを見せた。
それまでダンスをするような動きから一転して普通のLBXでは出来ないようなスピードで動き始めた。
「まず一体目……」
高速で移動していた白いジョーカーは一体の黒いジョーカーの横に現れ、首を切り、また高速移動してもう片方の黒いジョーカーも攻撃をしに行った。
しかし、最後の一体はなんとか耐えきったが、高速移動の衝突するときの衝撃で飛ばされた。
「クソ、また負けるのか……」
仙道が諦めかけた時、外野から応援の声が飛んできた。
「おにーちゃーん、がんばってー!」
応援したのはキヨカちゃんだった。
「キヨカ……!」
仙道先輩はそれを見て調子を取り戻したのか、さっきよりも動きが良くなった。
「そこか!」
先輩はやっと白いジョーカーの姿を捉えることが出来た
「これでもくらえ!必殺ファンクション!」
アタックファンクション!
デスサイズハリケーン!
黒い竜巻が白いジョーカーを襲おうとするが、バンも必殺技を繰り出した
「……必殺ファンクション」
アタックファンクション!
デスサイズハリケーン!
二つの黒い竜巻がぶつかり合う
最初は拮抗していたが、黒いジョーカーが放った黒い竜巻は徐々に押されていき、最後は勢いに負け、もう一つの黒い竜巻に押し潰されそのまま黒いジョーカーに直撃して、
ドオォォォォン!と勢い良く爆発した。
「おにいちゃん!」
バトルが終わり、ステージに上がって来たのはキヨカちゃんだった。
「キヨカ……ごめんな、お兄ちゃん負けちゃったよ……」
仙道先輩はとても悲しそうな顔をするが、キヨカちゃんは仙道先輩の予想とは全く違う事を言った。
「ううん、お兄ちゃん負けちゃったけど、凄いカッコよかったよ!」
「キヨカ……」
「だからそんなに落ち込まずに家に帰ったら一杯練習しよ!キヨカも付き合うよ!」
その時、仙道先輩の目に涙が流れた
「キヨカ……!」
「えへへ……バンおにいちゃんが教えてくれたの。『負けた時、そこで泣いたり悔しんだりしてもいいけど、そこから何を学んで次に活かしていくのが大切なんだ』って!」
「バン……お前……」
仙道先輩は俺の目を見た。
「……疑って悪かったな。次の決勝戦は瞬殺の女帝だ、俺と今度バトルするまで絶対に負けるんじゃねえぞ」
「バンおにいちゃん、頑張ってね!」
そしてそのまま二人はそのまま会場を後にした。
後に仙道先輩の異名は『箱の中のシスコン魔術師』と変わることになるのはそう遅くなかった……
やっぱキヨカちゃん天使や……