魔法少女リリカルなのはA´s 《棄てられたクローンと新たな家族》   作:三咲ディア

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仮面の男の襲撃。降り立つは黒衣の魔導士。

side???

 

 

「ふふ…お前からはかなりの魔力が取れたな。感謝するぞ。」

 

 

何処か別の次元世界。魔法生物を薙ぎ倒した仮面の人物は闇の書を掲げ、魔法生物の魔力を蒐収する。

かなりの魔力を持っていたのか、ページは凄まじい勢いで埋まっていった。

魔力を吸い取られ瀕死になっていた魔法生物は、弱々しい声をあげて生命活動を停止させる。その様子を見ていた人物は、クククと小さな含み笑いをして忽然と姿を消した。

 

 

 

side??? out

 

 

 

 

 

 

side翼

 

 

 

 

 

 

「へぇ、なのはの家族は喫茶店開いてるんだ?」

「うん、翼くんにも来てほしいな?」

「うん、機会があったら行かせてもらうよ。」

 

 

休日の公園で同い年ぐらいの女の子との雑談。断じてデートなどではない。

俺はなのはと会話をしながら闇の書の事を考えていたが、幾ら考えても思い付かないので、考えないように頭を切り替えた。適度な休憩も必要である。

 

 

「フェイトちゃんとは、色んな縁で知り合って…喧嘩やぶつかり合いもしたけど、今では一番仲の良い子なんだよ?」

「なのははその歳で色々経験しすぎじゃないか?」

「そ、そんなことないもん。翼くんは、仲の良い友達とかいないの?」

 

 

なのはと話していると、話題はフェイトの話から友達の話になる。そう言われると殆ど交流が無かったことに気付いて腕組みをして考える。下手に返して気を使わせるのも悪いし、と考えているとその様子を察したのか、なのはが可哀想なものを見るような目で肩を叩いてきた。

 

 

「翼くん…これからだよ…」

「やかましい。」

 

 

俺には家族だけで十分さ。…本当だからな?泣いてなんかいないからな?

 

 

「でも、本当に家族の人と仲良いんだね?」

「ん?まぁな。」

 

 

なのはの問いかけに誇らしげに胸を張る。はやてやヴォルケンリッター達との絆は、俺にとっての宝物である。だからこそ胸を張って言えるのだ。

そんな俺の様子に、なのはは自分の事かのように嬉しそうに笑って頷いてくれた。

 

 

 

 

 

 

なのはと俺の缶ジュースを買って、喉を潤しながら話す。出会って3時間ほど話続けているが、話が止まる気配が見えなかった。

初対面の人とこんなに話せた事なんて無かったなと、改めて実感しながらジュースを飲み干した。

ふと公園の時計を見ると、もう18時になろうとしていたので、なのはに声をかける。

 

 

「なのは、帰らなくて平気なのか?」

「へ?……にゃあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

なのはの大声に思わず耳を塞ぐ。時間を見て慌てたなのはは、わたわたと忙しなく手足をバタバタさせて焦っているように身振りをした。

 

 

「ど、どうしよどうしよどうしよ!もうこんな時間だよぉ!」

「帰りに連絡すれば良いだろ。ほら、送ってくから、な?」

 

 

未だ慌てているなのはの手を握りゆっくりと歩き出す。なのはの小さな手を引いて歩くと、まるで鴨の子みたいに後ろをとてとてと着いてきた。

暗くなり始めると二人でどちらともなく歩を速める。しかしなのはは運動が苦手なのか、時折足をもつれさせる。俺はそれを見ると自然と歩く速さを落とす。初めて出会ったのに、手に取るようになのはの行動がわかった。

 

 

「…にゃはは…迷惑掛けてばかりでごめんね?」

「こんなの迷惑のうちに入らねえって。」

「でも……っ!?」

 

 

歩きながら謝罪をするなのはの様子が、いきなり真剣なものとなる。空間が少しおかしくなると、俺達以外の気配が消え去る感覚が肌に伝わる。

話には聞いていたが、これが結界と言う物かと胸中で舌打ちをしながらなのはを逃がそうと考えていると、そのなのはが宝石を手に高らかに叫んだ。

 

 

「レイジングハート!セーット、アーップ!」

 

 

刹那、なのはの着ていた服が純白の物へと変わる。片手に杖を持ち、構える姿はまさに魔法少女と言ったところだろうか。

 

 

「なのは、その格好は…」

「説明は後。今は…」

「危ないっ!」

 

 

何かが猛スピードで近付いてきたのを察知すると、何かを言おうとしたなのはを突き飛ばす。猛スピードで近付いてきた人物は、俺の腹を目掛けて思いきり拳を突き出した。拳が俺の腹へと埋まり、俺は肺の空気どころか胃の内容物まで吐き出しそうになる。腹に感じる鈍痛に耐えながらも此方も拳を振り抜くが、力の入っていない拳は易々と避けられた。だが、これで良い。

 

 

「ほう…今のを庇うか。」

「っ…は…随分ご無沙汰だったじゃねえか…仮面の変態野郎。」

 

 

相手の感心した声に苦しそうに言い返すと足に力を入れて踏ん張り、顔を上げる。俺の目線の先には、半年前に俺に喧嘩を吹っ掛けてきた仮面の男が立っていた。

 

 

『マスター!私達もセットアップを!』

「え…翼くんも…?」

「なのは…お前の想像通りだよ。…コイツは俺が対処するから、お前は逃げろ。」

 

 

腰にロストドライバーを具現化させると、黒色のメモリを手に取り人差し指でスイッチを押す。普通にバリアジャケットで良いのではないかとバルディアスに聞いてみたが、アーマードデバイスとしてはこれが安定するそうだ。

 

 

『Joker!』

 

 

多からかな機械音声がメモリから発生する。そしてメモリをロストドライバーのスロットへと刺し込むと、片手をバックルへと当てて仮面の男を睨み付けた。

 

 

「何が目的か知らねえけど、危害加えるって言うなら容赦しないからな!」

 

 

鼻で笑い、殴りかかろうとしてくる仮面の男。俺は小さな笑みと共に高らかに叫ぶ。

 

 

「変身!」

 

 

バックルに当てていた手を動かし、メモリの刺さったバックルを倒す。俺の全身は光に包まれ、バリアジャケットへと姿を変えた。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「ふっ…面白い!やれるものならやってみろ!」

「やってやるさ!」

『Cyclone!Maximum Drive!』

 

 

緑のメモリを取り出すと腰のスロットに刺し、横のボタンを押す。溢れ出す魔力が風を呼び、俺の右手へと集まる。俺はそのまま仮面の男の一撃を避けると、横面に向かって思いきり拳を振り抜いた。

 

 

「ジョーカー、エアロナックル!」

「うぐぉ!?」

 

 

呻き声を上げながら吹き飛んでいく仮面の男。俺は小さく手を振り、サイクロンメモリを引き抜く。

暫く警戒していると、なのはが俺の傍へとやって来た。俺は仮面の男へ注意を向けながらなのはに向き直る。

 

 

「た、翼くんも魔導士なの?」

「いや、魔導士って言うもんでもないと思うが…とりあえず、これが俺のデバイスとバリアジャケットだ。そう言うお前も、魔導士なのか?」

「うん、そうなんだよ。」

「こっ…の!クソガキがぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

いきなりの咆哮に体を反応させる。どうやら仮面の男は完全にキレたみたいだ。

だが、キレていて尚戦闘に対しては冷静であった。なのはのデバイスの形状から近接には向かないと判断したのか、なのは目掛けて殴りかかる。なのははそれを防御魔法で防いだが…

 

 

「うおぉぉぉぉぉ!」

「嘘っ…もたない!?」

 

 

プロテクションに罅が入っていくのを見て、信じられないと言わんばかりの表情を浮かべる。

俺は直ぐ様近寄ると、なのはから離れさせるようにわざと避けやすいパンチを放つ。思惑通りなのはから離れてくれたが、なのはのレイジングハートには小さな罅が入っていた。

 

 

「なのは、無理するな!」

「大丈夫っ!まだやれるよね、レイジングハート!」

『いけます。』

「行くよレイジングハート!ディバイーン…バスター!」

 

 

照準を合わせ、なのはが桃色の魔力の奔流を放つ。しかし、直線上の射撃は容易く避けられてしまった。

そしてその砲撃の反動に耐えきれなかったせいか、レイジングハートの罅が大きくなる。

 

 

「レイジングハート!?」

『大…丈夫です…』

「なのは!くそっ!」

 

 

レイジングハートの異常に気がついたなのはは仮面の男から目を離してしまう。その隙を埋めるように俺は仮面の男へと飛び付くと、お互いに近距離での乱打戦となる。

仮面の男が繰り出す蹴りをガードし、俺の放つ拳は避けられる。このままでは不利になると思った俺は、バルディアスを展開した。

ジョーカーのメモリを挿しているので、バルディアスはサイズフォームへと変わる。

 

 

「今更そんなもの出したところで、何も変わりはしない!」

 

 

迫りくる拳を柄で受け止め、受け流すように鎌を操る。力の均衡を失った仮面の男は、思わずつんのめった。

その隙を見逃さないように素早く柄を腹に叩き込み、蹴り飛ばす。

小さく息を吐くと腹に痛みを感じて蹲る。どうやら最初の一撃を、かなり酷くもらっていたらしい。

 

 

「っ…不味いな…これ…」

 

 

誰にも聞こえないように呟き、バルディアスを杖にして立うと念話をなのはへと飛ばした。

 

 

『なのは…どうやって脱出する?』

『えっと…どうしようか?』

『救援とか…無いよな?転移は出来そうか?』

『やってみ…翼くん!』

「うおっ!?」

 

 

いきなり飛んできた魔力弾を飛び退いて回避する。なのはの警告が無ければ全弾貰ってたと戦慄しながら、戦闘へと集中していく。

今度は近接戦だけでは無く、魔法を織り混ぜて俺を追い詰める。集中して対処しようとするも、腹に走る鈍痛に集中が切れ、攻撃を受けてしまう。最初に貰った腹への一撃が、今更ながら足を引っ張るとは思ってもいなかった。

 

 

「くそっ…じり貧だな…!」

 

 

痛みに顔を歪めながら空を駆け、仮面の男へと肉薄する。何発か魔力弾が体を掠めたが、気にせず接近して鎌を振るう。フェイントも何もないこの一撃は簡単に避けられ、逆に腹に重たい一撃を貰うこととなった。

 

 

「ふははっ!良い様だな?八神翼!」

「っ…るっせぇんだよ!」

 

 

耳障りな嘲笑をはね除けるように叫ぶ。更に一撃を与えようとする仮面の男を、桃色の光弾が襲う。ふとなのはの方を見ると、魔方陣を出して光弾の制御をしていた。

 

 

「翼くん、これくらいなら出来るから!レイジングハートもこれなら大丈夫だって!」

「おう…っ!」

 

 

返事をしたのは良いが、二度の重たいダメージは俺の体を止める。その隙に光弾を弾き飛ばした仮面の男は、拳に魔力を込めて突撃をしてきた。どうやら、この一撃で仕止めるつもりのようだ。

 

 

「これでおしまいだ!」

「く…!」

「そこまでだ!」

 

 

仮面の男と俺の間に黄色の雷槍が放たれ、仮面の男は距離を取る。

俺と仮面の男が雷槍が飛んできた方向を振り向くと同時に、レイジングハートを大事に抱えていたなのはが嬉しそうな声を上げた。

 

 

「フェイトちゃん!」

 

 

 

そこには黒いマントを風に靡かせ、一振りの斧を悠然と構える俺とそっくりな顔をした少女が居た。

だが、俺達は見逃していた。この時…この結界にもう一人の人物が紛れ込んでいた事を…。

 

 

 

 

 

 

 

「助けに来たよ、なのは。」

 

 

 

 




お待たせしました!作者のディアです!

フェイト「前のお話を投稿して一日で1600UA…通算で10000UA越えだなんて…」

なのは「本当にビックリだよ。作者なんて、スマホ見て固まってたもん…」

いやはや…ここまでとは思ってませんでした。皆様、ありがとうございます!

翼「今回はバトルパートか…」

はやて「それで、私の出番無いんやな…」

こ、今回は翼くんとなのはちゃんのパートだから、ね?

翼「まあ、仕方ないさ。」

はやて「それにしても翼、お腹大丈夫なん?えらい殴られとったけど…」

なのは「あれは痛そうだったの…」

フェイト「わ、私が殴られてるみたいでなんか複雑だったかな…」

仮面の男は嫌な奴ですね。本当に。

翼「んー…原作からかなりかけ離れた様子だけど、大丈夫なのか?」

大丈夫でしょう。原作よりハードモードになっただけですから。

翼「おいこら。」

フェイト「ま、まぁまぁ。私としては…少しずつ仲良くなっていきたいかな?」

はやて「どんだけ色目使ても翼は渡せへんけどな?」

(にっこりと笑顔を浮かべるはやて)

さ、さて。場の空気が悪くなる前に締めましょう!

翼「皆、いつも見てくれてありがとうな?意見や感想、指摘とか、何時でも受け付けてるぜ?」

なのは「Novel Stageでの質問も受け付けています!」

どんどんしてくださいね!それでは次回もこの小説に!

翼&はやて「「リリカル、アクセス!」」

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