武昭が鎮静剤を打たれた次の日の朝……
〔ん……なんだ……もう朝か……そうか……〕
武昭は自分の腕を見て注射の跡があった事に気付いた。
「う〜ん……もう食べれな〜い〜」
〔本音さん?……あぁ、そう言えば、俺のルームメイトになってくれたんだっけ……ありがとう……また寝てるから……先にシャワーでも浴びるか……〕
武昭は本音が寝てる事を確認すると着替えを持ってシャワー室に向かった。
それから少しして……
「う〜ん……ふわぁ……よく寝たなぁ〜……あれ?あきっちは……ん?」
本音が起きたが武昭がいない事に気付いたがシャワーの音を聞いている事を確認した。
「そっか、私が起きる前にシャワーを浴びてたんだぁ〜……けど、大丈夫なのかなぁ〜?……ねぇ〜あきっち〜」
〔ん?本音さん起きたんだ、おはよう〕
「うん、おはよう……ねぇ、私が手伝わなくても大丈夫〜?」
本音がシャワー室に行くとシャワーを終えた武昭が着替えていた。
〔あぁ、これ位なら1人で出来るよ……それと最後に……
「えっ!?あきっち……その目って……」
〔ん?そうか……ここは昨日見せてなかったか……〕
武昭が近くにある眼帯を取ろうとした時に本音はそこにあった傷跡を見た。
「あきっち……もしかして、その眼も……」
〔本音さんが考えてる通りだよ……まぁ、もう慣れたけどね……それよりも俺は食堂に朝飯を食べに行くけど……〕
「なら、私も一緒に行くよ 軽く用意するからちょっと待ってて……」
本音の言葉に武昭は少し待っていた。
その後、着替えを終えた本音と武昭は食堂に向かった。
〔えっと、ここは食券を買うのか〕
「そっか、あきっちは昨日夕食食べないで寝てたんだもんね」
〔あぁ、けど、そんなに食べれないからな……これにするか〕
「じゃあ、私はこれにしよっと」
武昭は鮭雑炊、本音は軽めの洋食モーニングを、それぞれ受け取って空いてる席に向かった。
〔うん、そんなに味が濃くなくて食べやすいな〕
「ねぇ、あきっちはそれだけで足りるの〜?」
〔俺からすると本音さんの方に聞きたいけど〕
「あはは、私はそのお菓子も食べたりするから……」
〔そうか……ごちそうさん、さてと……おっと、悪い〕
「いえ、こちらこそ……って……武……昭……?」
「あっ、カンちゃん……」
武昭が席を立とうとした時に誰かにぶつかったので謝ろうとすると、その人物は武昭の顔を見て動きが止まっていた。
その人物は
「武……昭……良かった……また……会えた……」
簪は武昭を見て泣きそうになっていたが、武昭はどこか腑に落ちない表情だった。
「カンちゃん、あのね、あきっちは……」
〔えっと……悪いが……
「え?武昭……私だよ……更識簪だよ……」
〔更識……あぁ、楯無さんの妹なのかな?〕
「なんで……そこでお姉ちゃんの名前が出てくるの?……」
「カンちゃん、詳しい事は後で話すから……今は、まだ……」
「本音……うん、分かった……」
〔じゃあ本音さん……俺は先に帰ってるから〕
武昭は空いた食器を戻すと寮に帰り簪は武昭のいた席に座った。
「それで本音……なんで、武昭は
「うん、それはね……「本音ちゃん、その事は私から話すわね」あっ、お嬢様……」
本音が武昭の事を話そうとした時に楯無が隣に座った。
「お姉ちゃん?……それで、なんで武昭がここにいて、あんな風になってるの?」
「えぇ、それはね……」
楯無は武昭の事情を簪に、話せる事を話した。
「そう……だったんだ……だから私の事も……」
「そうよ……私や本音ちゃん、虚ちゃんの事も覚えてなかったわ……今、こうして簪ちゃんと仲良く出来てるのも武昭君のお陰なのに……」
楯無は昔の事を思い出していた。
この小説では楯無と簪は仲が悪くなってません。
その理由は、いつか書きます。