鈴が武昭と再会した日の放課後……
「ごめんね武昭にも手伝ってもらって……」
〔気にするな簪……俺がやりたいからやってるだけだ〕
開発室の一室で武昭が簪の専用機の開発の手伝いをしていた。
〔けど……大まかに出来てはいるな……〕
「うん、私じゃ無理だったり分からない所はお姉ちゃんや虚さん達に教えてもらったから……」
〔そうか……なぁ、昼に楯無さんと虚さんにも聞いたんだけど……俺と簪は昔に会った事があるのか?〕
武昭の言葉にキーボードを叩いていた簪は手を止めて答えだした。
「うん、私と武昭は小さい時に会った事があるよ。武昭のお父さんに連れられて……」
〔父さんか……楯無さんも言ってたけど、よく俺は行ってたのか?〕
「よくは来てなかったけど、私のお父さんからは呼ばれてたみたいだよ?」
〔ふーん……簪のお父さんに呼ばれてか……おっと、もうこんな時間か、簪、そろそろ作業をやめて寮に帰った方が良いぞ……〕
「うん、じゃあココだけ終わったら一区切りつくから……(昔の事は覚えてなくても、優しいのは変わってないんだ……)」
簪が作業を終えるまで武昭は開発室に置いてあったイスに座って待っていた。
その後、簪が作業を終えたので2人で寮に帰ってた時だった……
「あっ!やっと見つけた!!」
鈴が2人の前に姿を見せた。
〔えっと……鈴、どうかしたのか?〕
「あの、その……久し振りに武昭と話したいと思って……あの、あんたは……」
「あっ、私は……更識 簪……お姉ちゃんがいるから名前で呼んで……凰・鈴音さん」
「へぇ、私の名前を知ってるんだ……それで、武昭とはどんな関係なの?」
鈴は武昭の横にいる簪に事情を尋ねた。
簪から事情を聞いた鈴は納得していた。
「そうなんだ……じゃあ私よりも先に武昭に会ってたんだ」
「うん……けど、私は武昭とは学区が違うから同じ学校には通ってなかったの……」
3人は学生寮の簪の部屋で話していた。
「そうだ、簪にちょっと聞きたい事があるんだけど……武昭はちょっと席を外しててくれる?」
〔あぁ、俺は構わないよ なら部屋に戻ってるよ〕
「うん、分かったよ武昭 それじゃ……」
武昭が部屋を出たのを確認すると鈴が簪が口を開いた。
「多分、鳳さんが聞きたいのって……武昭に恋愛感情があるか……だよね?……」
「なっ!?そ、そ、そ、そ……そうよ……けど、簪がそういうって事は……」
「うん……私は……武昭の事が……好きだよ……」
「そうなんだ……ねぇ簪、仲良くしましょうよ。同じ相手が好き同士なんだから」
「分かったよ……よろしくね鳳さん」
「固いわね、友達なんだから鈴で良いわよ」
「うん、よろしくね鈴」
2人は笑顔になると握手をした。
「それで簪に聞きたいんだけど……小さい頃の武昭ってどんなだったの?」
「うーんとね……小さい時の武昭は……」
2人は寮の門限まで話していたが、とても笑顔だった。
今回は簪と鈴音が仲良くなる話でした。