アリーナに不明機が侵入してから少し経つとアリーナと観客席を隔てるシャッターが降りて来て
観客達が騒ぎだした。
「一体、何が起きたの〜!?」
「早く避難しないと!!」
〔待つんだ2人共、今はまだ動かない方が良い〕
本音と簪が動こうとしたのを武昭が止めた。
「どうしてなの〜?」
〔今は他の生徒達が我先に移動してるから巻き込まれたら危ない……〕
「だから、皆が一旦落ち着くまで待つって事?」
〔あぁ……とりあえずは楯無さん達に指示を聞く……〈楯無さん、武昭ですけど……〉〕
〈あっ!武昭君!無事だったの!?〉
〈えぇ、簪と本音も一緒にいて大丈夫です〉
〈そう、良かったわ……いい、軽く説明するわ……〉
楯無は武昭達に事情を説明した。
謎の機体が侵入し何故か観客席のドアが開かなくなっている
↓
今、虚達整備科の3年生達がドアを開けようとしている。
そんな中……
〈だから、武昭……く……〉プツッ
〔どうしたんだ?急にノイズが入ったと思ったら通信が……何っ!?〕ドゴン
楯無との通信が出来なくなったと同時に
〔チッ、どうやら通信が効かないのはコイツらとアリーナの中の何かが関係してるみたいだな……簪、機体はあるか?〕
「う、うん、一応はここにあるけど……」
〔そうか……なら、本音と一緒に観客を避難させるんだ、コイツの相手は……俺がするっ!白虎〕
ガチン
〔クッ!かなりのパワーだっ!……なら!村雨流体術!
武昭が機体を展開して向かうと謎の機体【X】が持っていた剣で攻撃してくるが武昭は斧で防いで、そのまま鍔迫り合いに持ち込んだがXの力が強かったので、その体勢から下の蹴り上げをくらわせて距離を取った。
〔このまま行かせてもらう!村雨流剣術
おい!お前の目的はなんだ!何故こんな事をする!!〕
Xが体勢を直して向かってくるより先に武昭は手首で斧の持ち手部分を回しながら攻撃を加えながらXに話し掛けるが何も喋らず、そのまま攻撃をしてきた。
Xとの戦闘中……
〔一体、何が目的なんだ?……〈おい
〈いや、あっちからは何の返答も無いぜアニキ〉
攻撃をしながら武昭はアバルと言う存在と話していた。
〈アバル、返答が無いってどう言う事だ?〉
〈あぁ、コッチのコアネットワークとアイツらは繋がって無いみたいだな〉
〈ネットワークと繋がってない?……じゃあアリーナの奴らとコイツは束さんが作った訳じゃないのか〉
〈そうだぜ、それにアニキ
〈生体反応がしない?まさか……無人機だって言うのか?そんな事がある訳が……おっと!〉
武昭が誰かと話してるとXが攻撃してきたので躱すとそのまま距離を取った。
〈生体反応が無いのなら……村雨流の
〈アニキ、確かにそれを使えばアイツは倒せるけど……死技はアニキの体に負担が……〉
〈それがどうした?……ここでアイツを倒さないと周りの皆が危ないだろ……〉
〈アニキ……分かったよ……俺が出来るだけ負担は抑えるから、アニキがやりたい様にやってくれ!〉
〈ありがとうなアバル……迷惑を掛けて……〉〔形状変化……〕
武昭はアバルと通信を終えると右腕の形状を槍状に変化させると右腕を後ろに引いた体勢でXに向かった。
〔行くぞ!村雨流体術!死技!!ガッ!〕
武昭はXの攻撃を寸前で避けたが速度が速く左肩に攻撃を受け剣が食い込んだ。
〔ヘッ……いくらテメェでも……ここからの攻撃は防げねぇ!
Xは武昭から距離を取ろうとしたが食い込んだ剣が抜けず、そのまま人間で言う心臓部を右腕で貫かれた。
〔ケッ……お前を作ったのは誰かが知らないけどな……人の命を奪う様な事はするんじゃねぇ……〕
武昭が右腕を抜くと同時にXが床に崩れ落ちた。
〔人の命を奪う奴はな……自分の命が奪われる事も覚悟してないとダメなんだよ……〕
「あきっち!」 「武昭!」
武昭が疲れから床に座り込むと本音と簪が駆け寄ってきた。
〔2人とも……避難は終わったのか?……〕
「うん、武昭の言う通りに機体を展開して扉を壊したから……」
「それよりも、あきっちは大丈夫なの〜?」
〔あぁ……ちょっとダメージを食らっただけで、特には……なっ!?〕20,19,18,17,16
Xはその機体を立たせると、何らかのカウントダウンを開始していた。
〔まさか?コイツ……自爆するのか?……本音!簪!ここから離れるんだ!!」15
武昭は何かを感じて2人に逃げる様に促すが2人は武昭が声を出した事に驚いていた。
「え?あきっち、声が……」14
「本音!それより早く逃げないと!!」13
「チッ!間に合わねぇ!仕方ねぇ!〈千冬さん!アリーナの天井を開ける事は出来ますか!?今俺が倒した機体から何かのカウントダウンがしてるんです!!〉」12
〈あぁ!アリーナの機体を破壊したと同時にコントロールが回復した……お前、まさか?〉11
〈時間が無いんです!〉10
〈分かった……山田先生アリーナの天井を開けてください〉9
武昭の指示を受けた千冬がアリーナの天井を開けた。
「アバル!もう一踏ん張り頼むっ!!」8
〈あぁ!任せろ!!〉7
「村雨流体術!
武昭はXに飛び込んでアッパー気味の前蹴りを加えると足に引っ掛けてそのまま天井から出て行った。
「アバル!大丈夫か!!」5
〈ヘッ、これ位で俺がやられる訳無いぜ!!〉4
「そうか、けど、このまま一緒に行ってたまるかってんだよっ!!村雨流体術!
武昭が引っ掛けていた足を引くとXが来たのでそのまま左右での蹴り上げで吹き飛ばして空中で爆発させた。
「ヘッ、これで終わったみたいだな……ガッ!しまった……まぁ……(俺の手は血に染まってるからな)……このまま落ちた方が……」
「あら、ダメよ。そんな風に命を粗末にしちゃ」
Xは空中で爆発したが武昭からは距離が近くその衝撃を受けて機体が解除されて落下していたが機体を展開させた楯無が受け止めた。
「楯無さん……一夏達の方は……」
「えぇ、問題ないわよ、多分一番の怪我人はあなたよ……だから、このまま医務室まで連れて行くわ」
「そうですか……あれ?何か眠くなって……」
「えぇ、そのまま眠ってなさい……武昭君……ダメよ……あなたが傷付いたり命を落としたりすれば悲しむ人がいるんだから……」
そのまま武昭は楯無の腕の中で眠ったが楯無はその顔を見て微笑んだ。