転生者は友が多い   作:北方守護

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閑話 その3

武昭がコア人格達との話を終えて目を覚ますと……

 

「ん?……あ、あれ?……ここ……は……」

 

「武昭君!?大丈夫!!」

 

「お嬢様、取り敢えずは落ち着いてください」

楯無と虚がベッドの横に立っていた。

 

「楯無……さん?……虚さ……ん?……俺は……」

 

「ここは学園の医務室よ、武昭君はクラス対抗戦の日から今日で5日間眠ってたのよ……」

 

「クラス……対抗……戦?……あぁ、あの不明機の自爆に……あれ?……右腕が……」

武昭が自分の状況を確認してる時だった……

 

「おぉタイミングが良かったみたいだな」

千冬が医務室に入ってきた。

 

「織……斑先……生……俺の右腕は……」

 

「それを説明する為に来たんだ、悪いがこれからの話は機密事項に引っかかるからお前達は出ていてくれ」

 

「はい、分かりました……行きましょう虚ちゃん」

 

「はい、それでは失礼します」

2人が医務室が出たのを確認すると千冬は置いてあった椅子に座った。

 

「全く……お前は本当に無理ばかりをして……周りの者達に迷惑をかけるな……」

 

「はい………すみま……せん……でした……あの、それで……」

 

「あぁ、右腕は()()()が修理の為に取りに来て、そのまま持って行った

だから、それまでは不自由だろうが、それで過ごしてくれ」

 

「分かり……ました……それと、この……声は……」

 

「以前お前に会いに来た事があっただろう……その時に治療としてナノマシンを注射していたからな……

だが、長い間言葉を発していなかったから喋るのに辿々しいから少しずつ話すんだ……」

 

「はい……分かりま……した……」

 

「あと、診察の結果、所々の筋肉が軽く断裂しているから暫くの間はここで入院している事だ……その間はゆっくりしていろ……

()()……」

千冬は医務室を出て行ったがその顔には微笑が浮かんでいた。


千冬が医務室を出てから少しして……

 

「武昭!目を覚ましたって本当!?」

鈴が医務室に入って来たが……

 

「鈴、静かに入ってこいよ」

 

「まぁ仕方ないだろう一夏」

 

「えぇ、()()()()()()()()()()()()()が目を覚ましたのですから」

一夏と優しい笑顔を浮かべた箒とセシリアがいた。

 

「えっと、あの、その……アァーッ!それよりも武昭!体はどうなの!?」

 

「あぁ……見ての……通りだ……」

 

「え?……その右腕って……それに……声が……」

鈴が武昭を見ると右腕が無く普通に声が出ている事に驚いていた。

 

「けどな、まだ俺達の事は思い出していないみたいなんだ……」

 

「うむ、私も一夏と共に昔の話をしてるんだがな……」

 

「そうなんだ……けど、武昭が目を覚まして良かったわ……」

 

「そろそろ私達は帰るとしましょう」

 

「そうだな、ここに長く居ても武昭の迷惑になるだろうからな」

 

「え?別に居ても良いんじゃ「ほら行くぞ一夏」痛たたた!」

セシリアが提案した事に箒が賛成したが一夏が空気を読まなかったので箒に耳を引っ張られて出ていった。

 

その結果医務室は鈴と武昭だけの2人になった。

 

「なぁ……鈴……昔の俺って……こうやって……無茶ばかり……してたのか?……」

 

「えぇ、そこは昔のままよ……よく一夏や弾と一緒に色々やってたわ……」

 

「弾?……あぁ、一夏から聞いた家が料理屋の中学の同級生か……」

 

「そうよ、よく彼の家でご飯を食べてたわ……それに私の家でもね……

 

「ん?……鈴……何か小さくて……聞こえなかった……けど……」

 

「な、何でも無いわよ!!」

 

「そうか……鈴が……そう言うなら……良いけど……ん?……もう…こんな時間なのか……」

武昭が窓から外を見ると夕焼けが出ていた。

 

「悪いな……こんな時間……まで……「ねぇ……たけ……わ……たし……が……」ガッ!?」

武昭が夕焼けを見ていると頭の中に何らかの映像が浮かんできたが頭痛もして来た。

 

「武昭!?どうしたの!!ねぇ!!」

 

「ガッ!あ、あ、あ……「ねぇ……武昭……その……私の料理の腕が上がったら……毎日酢豚を作ってあげる!」

武昭が痛みから左腕で頭を抑えているのを見て鈴は何をしたら良いか分からず戸惑っていた。

 

「一体どうしたら?……そうだ、千冬さんに……「いや……連絡……しなくて……いいぞ……()()

 

「え?武……昭……今、私の事……スズって……」

 

「ハァハァハァ……あぁまだ全部って訳じゃないけど……少し……思い出したぜ……スズ」

武昭が微笑むと鈴は武昭の胸に飛び込んで泣きながら文句を言っていた。

 

「バカっ!思い出すなら早く思い出しなさいよっ!!」

 

「あぁ……ごめんな……スズ……それで……聞きたいけど……()()()()()()()()()()()()()()()……」

武昭の言葉を聞いた鈴は最初意味が分からなかったが理解すると顔を赤くして武昭から慌てて離れた。

 

「いや!あのっ!そのっ!腕前は上がったけど!って……それも思い出したの?」

 

「中学の時……この位の時間に……教室で……スズが、そう言ったよな……」

 

「そ、そうなんだ……それで武昭……聞きたいけど……返事は……どうなの?」

鈴は赤い顔で上目遣いで武昭に尋ねた。

 

「それなんだけど……今は……まだ……返事が出来ないんだ……ただスズが嫌いとかじゃないんだ……」

 

「どういう事か教えてくれるわよね?」

 

「スズも知ってる通り……俺には昔の記憶が無いんだ……もしかしたらだけど……」

 

「私も分かったわ……武昭は私と同じ状況の子がいるかもしれないって事ね?」

武昭は鈴の言葉に黙ってうなづいた。

 

「そっか……(多分だけど武昭は昔に簪や本音に会ってるみたいだから……それが関係してるのかもね……)」

 

「だから……俺が記憶を全て思い出すまで……返事は待っててくれ……」

 

「良いわよ……何年も待ってたから……待つ事には慣れてるから」

鈴は太陽の様な笑顔を武昭に見せた。

 

「それじゃ武昭、また明日ね」

 

「あぁ、また……明日な……スズ……」

鈴は武昭に挨拶をすると医務室を出ていった。

 

「武昭……私は誰が相手でも……負けないから……」

鈴は寮の部屋で決意していた。

 

 




武昭が鈴との思い出を思い出したのと前後して……

「ふぅ……また面倒な事になったな……」

「織斑先生、コーヒーをどうぞ」
職員室で千冬が何らかの仕事をしていると麻耶がコーヒーを持ってきた。

「あぁ、すまないな麻耶……ふぅ、まさかこの方な物が出来るとはな……」

「けど、織斑君と村雨君の立場を考えたら当然だと思いますよ」

「そうだな……だが、これが決まるとあらゆる国が接触してくるだろうな……」
千冬は()()()()を見ながらコーヒーを飲んだ。

「まぁ織斑はどうか分からないが……村雨の場合は心配しなくて良いだろうな」

「そうなんですか?織斑先生」

「あぁ、それよりも麻耶の方の仕事は終わったのか?」

「えぇ、何とか……けど、なんでこんな時期に……2人の転入生が来るんでしょうか?……」
麻耶が見てる書類には短めの金髪で紫色の瞳の人物の写真と長い銀髪に赤い右目で左目に眼帯をした人物の写真がそれぞれ貼ってあった。

「さぁな……だが、まさか()()()がここに来るとはな……」

「織斑先生は彼女の事を知ってるんですか?」

「あぁ、私がドイツにいた時にちょっとな……」
千冬は銀髪の人物の書類を見ていた。

(だが、それよりも……私はコイツの方が気になるがな……)
千冬は金髪の人物の書類を見て何かを考えていた。


一方……

「ふーん……まさか、このフランスっ子もたっ君と小さい頃に会ってるなんてねー」
何処かにある研究所で束はモニターで何かを見ていた。

そこには、大体5〜6歳位の武昭と金髪に紫色の瞳の()()が、それぞれの親達と一緒に写っている写真が映し出されていた。

「多分この子もたっ君の事が……まぁ、誰が相手でも私やちーちゃんが居るから……」
束はモニターを見ながら何かの作業をしていた。

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