武昭が医務室から寮に戻ってから少し経ったある日の朝……
「はい!今日は2人の転入生を紹介します!!入ってきてください」
麻耶が言うと2人の生徒が入ってきた。
「2人とも代表候補生で専用機持ちなんです、自己紹介をしてください」
2人の生徒の内1人が前に出たが、その生徒は金髪を首の所で縛っており
「はい、フランスの代表候補生のシャルル・デュノアと言います。
こちらに僕と同じ境遇の生徒がいると聞いて編入してきました。
まだ慣れない事が多いですが、皆さんよろしくお願いします。」
『キャーッ!!』
「3人目の男子生徒!」 「しかもうちのクラス!」 「美形!守ってあげたい感じの!!」
「おい、騒ぐな静かにしろ」
女子達が騒いでいると千冬の一声で静かになった。
「織斑先生の言う通りですよ、まだもう1人いるんですから、それではどうぞ……えっと?」
「ラウラ、自己紹介をしろ」
「はい、分かりました教官」
もう1人の生徒に麻耶が促すが反応が無く千冬に言われて自己紹介をした。
「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」
「えっと……以上ですか?」
「以上だ……」
ラウラは自己紹介を終えると、そのまま一夏の前に立った。
「貴様が!何!?」
ラウラが一夏に平手打ちをしようとしたがその手を受け止めた。
「おい、何をするんだ?俺がお前に何かやったか?」
「貴様が教官の弟などと私は認めない!!」
「お前らいい加減にしろ!!早く席に着いて授業の準備をしろ!!」
「教官の命令ならば従います」
「ここでは織斑先生だ、そうだ村雨」
「はい?……」
「同じ男子生徒だからデュノアの面倒を見てやれ」
「ち、織斑先生、それだったら俺が面倒を見ます。今の武昭じゃ」
「悪いがこれは
千冬の説明を聞いた一夏は何とか納得した。
一方……
「君が村雨君?僕はシャルル・デュノアだよ、よろしくね」
「あぁ……俺は……村雨武昭だ……それよりも……最初の授業は実習だから……アリーナの更衣室に……行かないと……」
「うん、ありがとう……そうだ、僕の事はシャルルで良いよ」
「そうか……なら、俺の事も……武昭で良いぞ……」
「武昭!何か困った事があるなら俺も手伝うからな!じゃあな!!」
一夏は先に向かったが武昭とシャルルはゆっくりと歩いていた。
そんな中……
「あっ!新しい男性操縦者発見!!」
「これは早く取材しないと!!」
2人が歩いていると多数の女生徒達が迫ってきた。
「えっと?これって」……「俺達が男性操縦者だからな……悪いがシャルル、ちょっと
「ん?合わせるって……どういう……えっ!?」
シャルルが言葉の意味を考えてると武昭が胸を抑えて片膝をついた。
「えっ!?どうしたの!村雨君!!」
「ちょっと……体が……すみませんが……アリーナにいる織斑先生が……薬を持ってるので……早く行かないと……」
「え、えぇ、分かったわ!皆!道を開けてあげて!!」
「ありがとう……ございます……シャルル、悪いが……付き添い頼む……」
「う、うん、ほら早く行こう……(多分、演技なんだろうけど……本当に苦しんでる様に見える……)」
武昭はシャルルに付き添われて目的地に向かった。
アリーナの更衣室に到着するとISスーツに着替えた一夏がいた。
「あっ、2人とも来るのが……どうしたんだ!?武昭!!」
「いや……何でも無いよ……一夏、悪いけど俺は少し休んでから行くって……織斑先生に……伝えておいてくれ……」
「あぁ、分かった……シャルル悪いけど武昭の事を頼んで良いか?」
「うん、僕は構わないよ、だから一夏は先に先生達に伝えてくると良いよ」
シャルルに言われた一夏はアリーナに出て行った。
その後……
「武昭、本当に大丈夫なの?」
「あぁ……少し休んだら……楽になったよ……それよりも……それって……」
武昭はシャルルのISスーツが自分が知るのとは違う事に気づいた。
「あぁ、これはウチの会社で作ってる奴なんだよ」
「そうか……確かデュノアって……ISの企業があったっけ……」
「うん、そうだよ……僕の父の会社だよ……それよりも武昭は着替えないの?」
シャルルが自分の事を話した時に一瞬暗い顔をしたが直ぐに話題を変えた。
「あぁ……俺は今
武昭が右腕を見せるとシャルルは納得した。
「ねぇ……武昭は……何で、そんな体になったの?」
「そいつは話したくないし……話せないんだよ……それよりも早くアリーナに行くぞ」
「あっ!待ってよ!!(武昭……いつかは話してくれるよね?)」
シャルルの表情はどこか決意した様に見えた。