転生者は友が多い   作:北方守護

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ちなみにこの話ではシャルロットの正体はバレていて、ラウラも仲良くなっています。


過去話 昔のバレンタイン。

2月14日……

 

その日、世間では男女問わず、ある意味戦い(渡せるか?貰えるか?)と考えても良い日だった……

 

それはIS学園でも同じであった……

2月13日の放課後、料理部の部室で……

 

「よしっと、後はこれを冷蔵庫で冷やして固めるだけね」

「鈴、そっち終わったならこっちを手伝ってくれる?」

「えぇ、分かったわシャルロット」

鈴とシャルロットがチョコレートを作っていたり……

 

 

「うん……後は一晩置いて馴染ませるだけ……」

「カンちゃんは3種類のロールケーキを作ったんだぁ〜」

「本音は……クッキーなんだね……」

「お姉ちゃんからレシピを教えてもらったのぉ〜」

簪がロールケーキ、本音がクッキーを作っていたり……

 

 

「お嬢様、今回はそれを渡すのですか?」

「えぇ、本来なら何か手作りしたかったんだけど、ロシアに機体調整でいたから時間が無かったのよ」

虚と楯無が話していたり……

 

 

「おいセシリア、直火で溶かすと焦げるぞ?」

「そうですか、ありがとうございます箒さん」

「ラウラ、そこでもう少し細かく刻むと後の作業がやりやすくなるぞ」

「なるほど、細かくとは言ったがこれよりもなのか……」

箒がセシリアとラウラに教えながらに作業したりと色々していた。

・

・

・

作業を終えた皆は虚が淹れた紅茶を飲んで休息していた。

 

「ありがとう虚ちゃん、お茶を淹れてくれて」

「いえ、私は手が空いてましたので」

「本当に虚さんの紅茶は美味しいですわ、私がよく行ってるお店の物と遜色ありません」

「お姉ちゃんは昔からお茶を淹れるのが上手なんだよぉ〜」

「あまり私は紅茶を飲まないが、これは美味しい」

「私もどちらかと言えば烏龍茶の方だけど、箒の言う通りね」

「そう言えば楯無さんは買ってきた物を渡すって言ってましたけど、どんなのですか?」

「私もお姉ちゃんが向こうで買って来たって事しか知らない……」

楯無はシャルロットと簪の言葉を聞いて軽く笑うと近くにあった紙袋から何かを取り出して机の上に置いた。

 

「仕方ないわねぇー 箱だけ見せてあげるわよ、私が買って来たのはコレよ!」

「コレって……海外でも有名な店の物ですわ、世界中で本店と支店を合わせても数店しか無い店の」

「ふむ、箱に書かれているが……これはアルコールが入っているのか?」

箱を見たセシリアが軽く驚き、ラウラが何が書いてあるか確認した。

 

「そうよ、コレは手に入れるのも難しい物でたまたまロシアに戻った時に支店で買って来たの」

「お姉ちゃん、それってウィスキーボンボンって事?」

「いえ、これは色んなフルーツで作ったリキュールが入ってる物よ」

「そうなんだ……あれ?箒、鈴、何か顔色が悪いけど……どうかしたの?」

シャルロットの言葉を聞いた2人は体をビクッとさせた。

 

 

「やっぱり……あんたも知ってたのね、箒、武昭のア(・)レ(・)を」

「あぁ、鈴がそう言うという事は……ア(・)レ(・)を知っているのか?」

2人の話してる内容に他の皆は頭を捻ったが本音は気になった事を尋ねた。

 

「ねぇねぇ〜リーリーとしののんが言ってるア(・)レ(・)って何なの〜?」

「まぁ……別に話しても問題は無いだろう……聞きたいんですが楯無さんは武昭に本命として、それを渡すのですよね?」

「えぇ、だから買って来たのよ武昭君の為に……もしかして武昭君てお酒に弱いのかしら?」

「はい、まだ武昭が小さい時にご両親と一緒に父に会いに来たのですが、その時に夕飯を食べたんです。

そこで奈良漬を出したんですが、切り分けた一切れを一口食べただけで次の日の朝まで眠ってしまったんです」

「そうなの?……」

「じゃあ武昭君には何か違う……あら?鈴ちゃん、何か顔が赤いけど……」

楯無が鈴を見るとさっきまでとは違い顔を真っ赤にしていた。

 

「えっ!?べ、別に何でも無いわよ!!そうだ!私、ちょっと用事を思い出したから!!」

「ちょっと待て……行ってしまったな……」

「急にどうしたのでしょうか?……」

鈴が慌ててその場を離れたのをラウラとセシリアは疑問に思っていた。

 

 

 

「……あっ、ごめんね僕もちょっと……」

シャルロットは何かを感じたのがその場を離れた。


鈴は寮の自室のベッドに寝っ転がりながら足をバタバタさせて枕に顔を埋めていた。

 

(もーう!箒と私が覚えてるのが違うじゃなーい!!)

トントン〔鈴ー?僕だけど居るー?〕

「フェッ!?シャ、シャルロット!?どうしたの!?」

鈴はシャルロットが部屋に来た事に驚いた。

 

〔うん、鈴の調子が変だったから様子を見に来たんだけど、大丈夫?〕

「え、えぇ!大丈夫よ!!」

〔そうなんだ……じゃあ入って良いかな?〕

「ちょっと待ってて……(アレ?何かしら、今何か変な感じが……)」

「良かった、特に調子が悪くなったとかじゃなくて……それで……鈴は何を隠してるのかな?」

(あぁー やっぱり嫌な予感が当たったわ……これは言わないとダメね……)

鈴はシャルロットを部屋に入れる時に何かを感じたが今の表情を見て、それが当たっていた事にどこか観念していた。

 

その後、2人はベッドの端に向かい合わせに座っていた。

 

「それで鈴は何を隠してたの?」

「話すのは良いけど、コレは私達だけの秘密にしておきなさいよ」

「うん、分かったよ」

「あのね、さっきの武昭の話なんだけど……私が知ってるのは箒が話してたのとは、ちょっと違うのよ……」

鈴は頬を染めながら口を開いた。

 

「え?確か武昭が奈良漬って物を食べたら眠ったって話だけど……そう言えば奈良漬ってどんな物なの?」

「私もよくは知らないけど……確か野菜を酒粕で漬けた漬物だった筈よ」

「へぇ、そうなんだ……それで鈴が知ってる武昭はどうなったの?」

「うん……私が知ってるのは中学1年生の時のバレンタインなんだけど……その時私はサヴァランってケーキを作ったの」

「僕も知ってるよ、確か作る時にお酒を使うケーキだった筈だけど……」

「そうよ、それで私は家に呼んで武昭に食べさせたのよ……そしたら……お酒が飛びきって無かったみたいで……一口食べたら赤い顔になって……私を抱き寄せてすっごい甘やかしてくれたの……」

「えっ!?何それ!!すっごく羨ましいんだけど!!」

頬を染めた鈴が段々言葉が小さくなりながら言うとシャルロットは赤い顔になって羨んでいた。

 

 

「ズルいよ鈴だけ!!そんな事をしてるなんて!!」

「それを言うならシャルロットだって武昭と一緒にお風呂に入ってるじゃない!!」

「あっ!!あの時はまだ僕は男子だったからだよ!!」

2人はやいのやいの言い合っていた。

 

 

 




過去のバレンタイン……

鈴の家に呼ばれた武昭が部屋で座って待ってると鈴が何かを持って戻ってきた。

「へぇ、これが鈴が言ってたサヴァランって言うケーキか」
「ま、前に武昭が食べたいって言ってたから作ってみたのよ、不味くても文句言うんじゃないわよ!!
「そんな事言わないよ、鈴の料理が上手なのは昔から知ってるからな、んじゃ頂きまーす……ん初めて食べたけど美味しいな、ありがとうなスズ」
「これが私の腕前よ!って武昭、どうしたの?」
「んー?何か気持ちよくなって来てなー」
照れていた鈴が武昭を見ると顔を赤くして笑っていた。

「ね、ねぇ?大丈夫?」
「んー?大丈夫だよー そうだー スズーちょっと来てー」
「一体、何をフェッ!?」
武昭に呼ばれた鈴が近くに寄ると、そのまま手を掴まれて優しく胸の中に抱き寄せられた。

「ちょちょちょ、ちょっと!武昭!!(何か息が……もしかして酔ってるの!?)」
鈴が赤い顔をして慌てていると様子が変な理由が分かった。

「うーんありがとうなスズー 俺が食べたい物を作ってくれてー」
「(こうしてると武昭の暖かさとかを感じられて……頭も撫でて……)って武昭!?寝ちゃってる!?」
武昭に抱き寄せられて頭を撫でられて鈴が照れていると撫でる手が止まったので見ると鈴を抱き枕の様に抱き締めて眠っていた。

「ちょ、ちょっと、放しなさいよ!もーうどうしたら良いのよー!!」
鈴が離れようとしたが武昭は離す事無く、そのまま眠っていた。

その後2人の様子を見に来た鈴の母親がそれを見て……

「これならうちの店の跡取りは心配ないわね」
笑っていた。

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