武昭とシャルロットが学園長室で話していた時の朝……
「ねぇ!あの噂聞いた!?」
「うん!聞いた!聞いた!」
教室内にいた数人の女生徒が集まって何かを話していた。
その内容は……
【今度、行われるトーナメントで優勝すると3人の男性操縦者の誰かとお付き合いが出来る!】との事だった。
「私は織斑君かなぁ」 「いやいや、ここはデュノア君でしょ」 「皆、村雨君も居るんだよ?」
女生徒達が話してる所から離れた席で箒が気不味い表情をしていた。
(何故だ!?あれは私と一夏だけの約束の筈だ!!)
箒は本来なら自分と一夏だけの約束だった物が学園内で流れている事に心中、驚いていた。
一方……
「ねぇ本音、簪……今、学園内で流れてる噂の事なんだけど……何か知ってる?」
鈴が整備室にいた2人の所に来ていた。
「う〜ん……私も聞いてるけど……何か違う感じなんだよねぇ〜」
「本音、違うって……どういう事?」
簪が気になった事を本音に尋ねた。
「うん、私が聞いたのはしののんがトーナメントで優勝したらいっち〜と付き合って欲しいって事なんだよねぇ〜」
「じゃあ、それを聞いた誰かが武昭達の誰かと付き合える内容になった事ね……後で詳しく箒に聞いた方が良いわね……」
「所で……かんちゃんとリーリーが優勝したら……やっぱりあきっちにと付き合うのぉ〜?」
本音が2人に聞くと2人は顔を赤くしながら口を開いた。
「ま、まぁ、それは、その……私は小さい頃から……思ってたから……」
「そ、それを言うなら……わ、私だって……同じだよ……」
「そっかぁ〜……じゃあ……私と……同じ願いなんだぁ〜……」
本音が赤い顔を袖で隠しながら今の思いを言った。
その後、チャイムが鳴ったので3人はそれぞれの教室に向かった。
その日の昼休み……
「それで束さん、どうなりましたか?」
武昭はデュノア社の事を聞く為に千冬と共に特別室に来ていた。
〔うん、私が考えた対処法としてはまずは新しい企業を日本に作って、シャルロットちゃんをそこに所属させる事だね〕
「ふむ、それが最も簡単な方法だな……だが新企業を作ろうにも日本では無理だな……」
〔いや、無理じゃないよちーちゃん、忘れたの?
「武昭の?……なるほど、そういう事か……」
「織斑先生、束さん、俺の両親ってどういう事ですか?」
〔!(そうか、今のたっ君にご両親の記憶が……)実はたっ君のご両親は
「だったんだって……俺の両親は、もう……」
「あぁ、研究中の事故でな……それからは私が武昭を引き取ったんだ」
「そうだったんですか……千冬さん、ありがとうございます……」
「気にするな……それに……(礼を言うのは私の方だからな)……」
「ん?千冬さん?……」
武昭にお礼を言われた千冬は優しい笑顔で頭を撫でたが武昭は何故されたか軽く分からなかった。
「んっ、それで束、企業を作るのにはどれ位掛かるんだ?」
〔うーん、真っ当なやり方なら時間は掛かるけど
「ちなみに聞くが真っ当なやり方なら、どれだけ掛かるんだ?」
〔真っ当な方だったら……今度、そっちで何かイベントがあるよねー?それが終わった時位に出来てるよー〕
「織斑先生、今度あるイベントって……」
「今でも明日でも構わないだろう……今度学年別トーナメントを行うんだ」
「学年別トーナメントですか?」
「あぁ、だがちょっとした変更があるが、これは内密な事だから今はまだ言えないがな」
千冬が話してるとチャイムが鳴った。
「もうこんな時間か、話はここまでにして早く教室に行くんだ」
「分かりました、それじゃ失礼します」
武昭は2人に頭を下げて特別室を出て行った。
「ふぅ……束、真っ当な方で新企業を頼む」
〔ん、分かったよちーちゃん……それよりもさっき言ってた変更って
「あぁ……何が起きても良い様にな……束、出来ればお前の方でも……」
〔良いよ、ちーちゃん……今度こそ手掛かりを見つけてみせるよ……じゃあねー〕
束は通信を切ったが、切る時の表情はとても冷たい物だった。
どこかの研究所で……
「ふんふんふーん、今度のイベントも遊びに行こうかなぁー」
1人の女性がモニターに映し出されたデータを見ていた。
「さぁて、今度はどうなるかなぁ?」
女性の視線の先には以前IS学園に侵入してきた不明機が数台あった。