慌てる生徒から話を聞いた武昭は
「あきっち!?第3アリーナはこっち側だよ!!」
「そっちからじゃアリーナの観客席に出る事になるからグラウンドの入り口に行くんだ!!」
武昭の理由を聞いた本音は“アッ”とした表情を浮かべると武昭の後を追いかけた。
武昭と本音が第3アリーナのグラウンド出入口から中に入るとグラウンドに落下してるセシリアとラウラからのワイヤーで首を絞められてる鈴の姿が目に入った。
「スズ?……セシリア?……本音……セシリアを連れてアリーナから出てくれるか?俺はスズを助けに行くから……」
「あきっち!?ダメだよ!1人で「大丈夫だ……俺だけの方がやりやすいから……な?」ッ!?う、うん、分かったよ!」
「お前は……絶対許さないよ……村雨流剣術
本音は武昭を止めようとしたが雰囲気が変わった事に戸惑いながらもセシリアの所に向かい武昭は朱雀を展開させると武装の刀から斬撃を飛ばしてワイヤーを切って落下している鈴を受け止めてグラウンドのフェンスに寄り掛からせた。
「武……昭?……あんたに……見苦しい所を……見せちゃったわね……」
「もういいスズ、これ以上話すな……体に触るから……」
「あんた?……本当に……武昭……なの?(何?……今の……武昭は……何か違う……感じが……)」
「おい……ラウラとか言ったな……何でこんな事をしたんだ?」
「ふん、そいつらが下らない事を話していたからな……それで今度はお前が私の「黙れ」何?」
「黙れと言ったんだ……話はここまでだ……そこまでして戦いたいのなら俺が相手をしてやる……」
(くっ!?な、何だ?この殺気は!?こんな事をあんな者が!!)
武昭の言葉を聞いたラウラは武昭から発せられている殺気を感じて戸惑っていた。
「何だ?さっきまであんなに喋ってたのに……まぁ良いや……すぐに……終わらせてやるから」
「ガハッ!?(な!?何だ!この衝撃は!!)」
ラウラは気付いたら壁際まで吹き飛ばされており何が起きたか確認すると自分が先程までいた場所には武昭が蹴りを放った後の体勢でいて機体が黒い烏を模した物に変わっていたのが見えた。
「フッ、面白い!貴様はさっきの女「ねぇ?聞こえなかったの?
ラウラは飛び上がり武昭に向かおうとしたが、それよりも速く殴り飛ばされた。
「お前らみたいなのがいるから……
「やれやれ……アリーナで騒ぎが起きてると聞いたから来てみれば、こんな事になっていたとはな……」
武昭がラウラに再び向かおうとしたのを誰かが止めたので見るとISの武装の剣を生身で持った千冬が受け止めていた。
「教官!」
「私をそう呼ぶなと言った筈だぞラウラ……それに……お前は……村雨なのか?……まぁ良い、これ以上はアリーナでは無くトーナメントで決着を着けろ、お前らもそれで良いな」
「分かりました、貴女がそう言うのならば……」
「はぁ?何で、そんな事をしないとダメ……うん、分かったよ
千冬に言われたラウラは渋々従い、武昭は雰囲気が変わると同時に機体の色が赤色に変わり解除すると片膝をついたのでシャルルが駆け寄ってきた。
「大丈夫!?武昭!!」
「あぁ、大丈夫だ……おっと、悪いけど肩を貸してくれるか?」
「う、うん、構わないよ……(武昭、僕が女の子だって忘れてるんじゃないの!?)」
「そうだ、村雨、1つ聞いておきたいんだが……
武昭は倒れそうだったのでシャルルに肩を借りながらアリーナを離れようとした時に千冬に声をかけられた。
「……始まりであり……終わりでもあります……今はこれしか言えません……」
「なるほど、分かった……話は終わりだから、部屋で休むと良い……」
武昭が千冬の問いに言い辛そうにしていると察した千冬はそのまま帰した。
アリーナで騒ぎがあった日の放課後……
「おい、束……お前は知っていたのか?武昭の機体の事を?」
〔うん、知ってたよ〕
千冬は束に電話を入れていた。
〔こっちでもモニタリングはしてたからね〕
「それで……
〔あの子はたっくんの機体のコアの中でも特別なんだ……分かりやすく言うとたっくんの罪の証だよ……〕
「武昭の罪の証とは……まさか……」
束の言葉に千冬は心当たりがあった。
〔ごめんね、ちーちゃん、ちょっと今やりたい事があるから、もう切るね、それじゃ〕
「武昭……お前はいつまで苦しむんだ?……お前は1人では無い事を早く気付くんだ……」
束が携帯を切ると千冬は空を見ていた。