食堂で気絶をした武昭が目を覚ますと周りは暗い空間だった。
「ん……ここは……いつもの場所と違う?……」
〈ここは私の居場所……貴方と2人きりで話したいから……私が呼んだ……〉
武昭が声のした方を見ると足元まで届く程の黒い長髪に胸元に鏡と勾玉で作られた首飾りを下げ頭に3本角が象られた冠を載せたどこかの巫女の様な服装をした少女が立っていた。
「君はもしかして……扉の奥に居た子かな?」
〈そう……私は……四聖獣の始まりであり……
そう言った少女は悲しそうな表情をしていた。
「辛い想いって奴は……あの時の……
〈はい……あの時、貴方があの様な事をしたのは
「確かに……あの時の事で俺が覚えてる事の最後は研究者達が俺に
〈そうです……私は貴方が気絶をした後、貴方を助ける為に私自身の考えであの様な事を起こしたのです……〉
「そうか……それで君は、なんで俺を呼んだんだ?」
〈貴方はあの事を他の者達に話そうと決めました……ならば私も思ったのです……
「俺の失われた記憶か……それは今直ぐに戻るのか?」
〈いえ、それには時間が掛かるので今直ぐと言う訳には行きません……なので、今は元の世界へ戻ってください……〉
少女が翳した手を武昭に向けると武昭の姿が足元から消えて行った。
「そういや……君の名前を聞いてなかったな……」
〈はい……私の名前はーーーと言います……言い忘れてましたが、こうして私と出会った事は起きたら覚えていません……私が再び呼ぶ時に今日の事は思い出すでしょう……それでは……
武昭の姿が全て消える前に最後に見たのは少女の優しい笑顔だった。
少女と話した武昭が再び目を覚ますと生徒会室だった。
「ん……あれ?ここは……「目を覚ましましたね、体は大丈夫ですか?」虚さん?……」
武昭が状況確認する為に体を起こすと虚が声をかけてきた。
「本音から聞きましたが朝食を食べて教室に行こうとした時に倒れたそうです……何か飲みますか?」
「はい、冷たいお茶をお願いします「「武昭!大丈夫!?」」おっ!鈴にシャルロットか」
武昭が虚にお茶を頼んでると生徒会室に鈴とシャルロットが飛び込んできた。
「朝に急に倒れたから心配したよ!!」
「私もシャルロットから聞いて驚いたわよ!それで体は大丈夫なの?」
「あぁ、特に問題は無いぞ……(なんだ?何かを忘れてる様な気がするけど……)」
「あっ、あきっち、目を覚ましたんだ……良かった……」
「武昭……お腹空いてない?……」
武昭が鈴とシャルロットに説明をしてると本音と簪が入ってきた。
「本音と簪にも心配かけたのか……「私も心配してたわよ武昭君」楯無さんにも……すみません、皆に迷惑をかけて……」
「別に迷惑なんかじゃ無いわよ、私達は織斑先生から事情を聞いて知ってるから……けど、今日の罰として明日の放課後、教室の掃除をする様に先生が言ってたわ」
「まぁ、俺が悪いんだし仕方ないですね……あっ、虚さんありがとうございます」
武昭が楯無の話を聞いて納得していると虚がお茶を差し出したのでお礼を言った。
その後、お茶を飲んで一息ついたので……
「それじゃ俺は寮に帰ります」
「武昭、無理しない様に私が付いて行くわ」
「鈴、それは僕がするよ、朝もやったんだし」
「違う……今は私がする……」
「むぅ〜……あきっちと一緒に帰るのは同室の私なの〜」
武昭が帰ろうとした時に鈴、シャルロット、簪、本音が一緒に帰ろうとしてきた。
「ダメよ皆、武昭君は目を覚ましたばかりなんだから……と言う訳で私が「お嬢様はまだ仕事が残ってます」う、虚ちゃん?」
楯無が出し抜こうとしたが虚に肩を抑えられて諦めた。
結局4人はジャンケンをして、その結果……
「武昭、大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だよ
シャルロットが同行する権利を得ていた。
「そうだ、武昭は授業に出てないから聞いてなかったけど来週に臨海学校があるんだって」
「臨海学校?ふーん、そんなのがあるのか……」
「それで武昭に、ちょっと頼みたい事があるんだけど……」
「俺に頼みたい事?まぁ出来る範囲内で凄い無茶な事じゃなきゃ大丈夫だぞ」
「そうなんだ!じゃあ……」
シャルロットは武昭に何かを頼んでいた。
「ねぇ……今の聞いた?」
「うん……一言一句、聞き逃してないよ?」
「デュッチーだけに良い思いはさせないよぉ〜」
3人が隠れて、その話を聞いている事に気付かずに……