専用機持ち達が千冬に連れてこられたのは旅館内に用意された臨時の指令室だった。
「それでは事態を説明する。今から数時間前にハワイ沖で試験稼働をしていたアメリカ・イスラエル共同開発の第三世代軍用IS
「もしかして……俺達がここに集められたのって……それに関係してますか?」
「そうだ、それを止めろと学園から連絡が来た」
武昭が何かに気づくと千冬がそれに続く様に答えた。
「それではこれから作戦会議を行う。意見がある者は挙手をしてくれ」
「では、その対象機体のスペックを要求します」
千冬の言葉にセシリアが言うと、それぞれの専用機の表示枠に色々とスペックデータが表示されていった。
「うわぁ……かなりの威力がありそうな武装だわ……」
「それに速度もかなり出せるみたいだよ」
「それと生半可な攻撃では反撃される恐れがある」
「この移動速度だったら一撃必殺で撃墜するしかないかも……武昭、どうかしたの?」
鈴、シャル、ラウラ、簪がそれぞれ意見を言ってる中、簪が武昭の様子が変な事に気づいた。
「あぁ、原因は何かわからないけど……暴走してるって言うなら束さんが何とか出来るんじゃないかなって思ったんだ」
「うん、たっくんの言う通りだよ?一応何があっても良い様に
武昭の意見を聞いた束は胸の谷間から赤いスイッチが付いた箱の様な物を取り出した。
「束、それは何だ?」
「うん、これはIS緊急停止ボタンで、コレを押したらその子を止める事は出来るよ。けど……」
「束さん、もしかしてかなり近くまで行かないとダメって奴ですか?」
「そうだね、緊急停止させるのはISにとっても操縦者にとってもかなりキツい物だから10m付近じゃないとダメなんだ」
「じゃあ
「もう1つの案としては箒ちゃんとといっくんの2人で行く案があったんだよ」
「では、そっちの案で行けば良いじゃないですか」
「けどね、それは「箒、お前……何を思ってるんだ?」たっくん……」
箒が束の案に賛成したが束が意見しようとした時に武昭が口を開いた。
「お前は今、専用機を手にして浮かれてる様にしか見えないんだよ」
「何だとっ!?そんな事は……「だったら何で束さんの案に賛成したんだ?」っ!そ、それは……」
箒は武昭の意見に反論しようとしたが軽く睨まれて言葉に詰まった。
「確かに箒は専用機を手にしたよ……けどなお前はそれを使いこなせるだけの腕前はあるのか?」
「だ、だが、私と一夏ならば……」
「そうだな、確かにお前達なら行けるかもしれない……けど1つだけお前は分かってない事があるよ……」
「なんだ、その私達が分かっていない事とは?」
「それは……俺達がこれからやる事は訓練じゃなくて1つ間違えたら命を落とす事もある……
武昭が言うとそこにいた全員が黙り込んだ。
「いいか?ここは学園のアリーナでいつもやってる様な訓練や練習なんかじゃないんだ……そんな所で今さっき専用機を手にした奴がいても足手纏いしかないんだよ」
「おいっ!そこまで言う事無いだろ!?グッ!?」
話を聞いていた一夏が武昭に掴み掛かろうとしたが寸前で腕を取られて畳に投げ固められた。
「お前もだ一夏。専用機を手にしてたかだか数ヶ月しか経っていない癖に強くなったと勘違いしてるんじゃねぇ!!」
「それ以上はやめろ、村雨」
千冬に言われた武昭は一夏から手を離した。
「束……お前が考えてた案では本当に織斑と篠ノ之の2人で大丈夫なのか?」
「うん……大丈夫な筈だよ……けど、たっくんの意見を聞いたら凄く危ないって事に気づいたんだ」
「そうか……では村雨に行ってもらうが何かあった時の後詰として織斑と篠ノ之の2人に行ってもらう、それで良いか?」
「えぇ、俺は構いませんよ。2人もそれで良いか?」
「あぁ……分かったよ武昭。箒もそれで良いな?」
「うむ、仕方あるまい……」
千冬が提案した作戦に3人は賛成したが箒だけは何処か機嫌か悪かった。
少しして浜辺に機体展開した3人が立っていた。
「では、村雨がスイッチの通用範囲まで近付いて機能停止を行い、織斑と篠ノ之で何かあった時の為の対応をするんだ」
「分かりました……じゃあ行くぞ、一夏、箒」
武昭が機体を起動させると2人も起動させて金の福音の居場所に向かった。
「ふぅ……では私達は旅館に戻るぞ」
「そうですね、皆さんも少し休んでください」
「分かりましたカシャンえ?……なんで急に?」
千冬と麻耶に言われた皆が旅館に戻ろうとした時にシャルロットが着けていたブレスレットが何の前触れも無く急にとれて砂浜に落ちた。
「シャルロット……やっぱり
「私と鈴の
シャルロットがブレスレットを手に取ると鈴と簪も来たがその手にはネックレスと、バレッタがそれぞれ乗っていた。
「これって私達が水着を買いに行った時に武昭が記念だって言って買ってくれた物だよね?……」
「もしかして武昭に何か………」
「そんな事ある訳無いわよっ!武昭は私達よりも強いのよ!すぐに終わらせて戻ってくるわよ……(きっと、そうよ……)」
シャルと簪が心配してる中、鈴が大声を出すがその心中は何処か信じれなかった。
一方、旅館の生徒達がいる部屋で……
パキン「ふえっ?……コレって……あきっちが買ってくれた髪飾り……一体何が起きてるの?……」
本音がつけていた髪飾りが何もしていないのに勝手に壊れて落ちた。