【完結】誰も知らないアブノーマリティー   作:名無しの権兵衛

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情報部門 セフィラコア抑制『本当はこれ以上、人の死を見たくなかった』

 また、今日も仕事が始まる。それもいつもと同じ作業では無い、今日もまたやっかいな異常が施設を覆っていた。

 

「やっぱりこっちの情報もだめだ」

 

「あぁ、こっちもねぇ」

 

「あらやだ、もしかしたら全滅じゃない?」

 

 今日の作業を始めるに当たってアブノーマリティーの資料を閲覧しようとすると、そのデータへのアクセスが出来なくなっていた。不思議に思いその場にいたルビねぇとサラに確認するが、彼女たちも閲覧できなくなっていた。そこで手当たり次第に情報を探したが、結局俺たちが求めているものは出てこなかった。

 

「おいおい、こんな不思議現象と言えば……」

 

「あら、どっかのアブノーマリティーの仕業かもしれないわよ」

 

「でも今日はぁ、新しいのが来てない日ですよぉ」

 

「あら、それもそうね」

 

「そうなるとこれは、セフィラコア抑制と言うことだな」

 

『何一つまともに見えないでしょう』

 

 セフィラコア抑制の中でこのような状況になるものを、俺は知っている。おそらくこれはイェソドのコア抑制が始まったと言うことだろう。

 

 この調子でいけば、もうすぐネツァクのコア抑制も始まるかもしれないな。

 

「さて、こうなったら仕方が無い。俺たちの記憶を頼りに作業を行っていくしかなさそうだ」

 

「それもそうね、もしもの時は管理人を頼りましょう」

 

「それじゃあ、いつも通りの作業って事ねぇ」

 

「あぁ、お前たちも気を引き締めて作業に取りかかってくれ」

 

「ジョシュアちゃんも気をつけてね」

 

「せんぱぁい、ファイトですよぉ」

 

「おー」

 

『腐って膿があふれ出ていた私の体を貴方は見ていないんですか?』

 

 何というか、こいつらと一緒にいると気が抜けそうになるな。とりあえず今日の作業を始めるとしよう。

 

 このコア抑制自体はさほど驚異でもない事だし、なるべく早く終わらせてしまいたいな。自室でゆっくりとしたい。

 

 

 

「さて、今のところ大きな問題も無いな」

 

『私はとっくの昔に絶望していたのか』

 

 正直アブノーマリティーの資料を作成する事に協力していた身だ、大体の情報は頭の中に入っている。こういうところで自分がやってきたことが生かされるのはなんだか良い気分だ。

 

「さてっと…… えっ?」

 

 次の作業を行おうと廊下を歩いていると、前方から巨大な岩が転がってきた。これは灰燼の白昼か?

 

 しかし、アナウンスはされていなかった。なぜいきなり試練が発生……

 

「あぁ、これも情報か」

 

『本当はこれ以上、人の死を見たくなかった』

 

 理由を探していると、ふと思い当たる節があった。灰燼の白昼に墓標を突き刺して動きを止める、そのまま押し返して全力の突きをお見舞いしてやると、体の表面がどんどん崩れていき、ついには崩壊してしまった。

 

「全く、俺たちへの情報は全部カットか」

 

 今思えば、今日は管理人からの指示はあっても声は聞いていない。向こうからの情報をなしだとすると、これはまたやっかいな異常だな。

 

「まぁ、白昼が来たって事はもうすぐだろう」

 

 これで目標までもう少しのはずだ、そんな事を考えながら歩いていたのが悪かったのだろう、俺はなにかにつまずいてこけてしまった。

 

「いてっ、何なんだよ…… って、なんでお前が……」

 

 立ち上がってさっきつまずいたものを見てみると、そこには大きめの石ころが転がっていた。それは手頃な大きさで、たまに淡く発光している。

 

 ……そうか、そういえば白昼が来ればその前の黎明もすでに来ているよな。そんな事を考えながらも、灰燼の黎明に少しばかりの哀れみを送ってしまった。

 

 今までずっと残っていたと言うことは、ずっと気付かれなかったと言うことか。何ということか少し悲しくなってきたな。

 

『何も見えていなかったのは私だったのですね……』

 

 その時、純化の始まる合図が聞こえてきた。どうやらセフィラコア抑制は無事に成功したらしい。俺はなんとも言えない気持ちになりながら、灰燼の黎明を放置して施設を後にするのだった。




 正直早く次のアブノーマリティーを投稿したかったので投稿を早めました。後悔はしていない(キリッ)

 というわけで、情報のコア抑制でした。正直見所もあまりないのでカットしても良かったのですが、せっかくなので全部そろえておきたかったので頑張りました。

 ちなみに書くのが楽しみなのはネツァクとゲブラーです。

 ついでに、部門の終わりなのでメンバーの現在のステータスを更新しようと思います。

 前回同様

 勇気 慎重 自制 正義

 の順番で表記します。

 また、せっかくなのでジョシュアだけは細かなステータスを書こうと思います。

 ちなみにそれぞれのステータスのレベルの数値の目安は

 Ⅰ(~30) Ⅱ(31~44) Ⅲ(45~64) Ⅳ(65~84) Ⅴ(85~99) EX(100~)

 となります。参考にしてください。現状での上限は100付近です。ギフトは含ま無い状態でのステータスの場合はです、ギフト込みだと普通に超えます。

 ちなみにかっこの中の数字はギフトの補正値です。表示されている数字はギフトの補正値を含みます。

ジョシュア レベルⅤ職員
Ⅳ 79(-14)

Ⅳ 66(-14)

EX 102(+5)

EX 127(+27)

* 回復量+10%



シロ レベルⅤ職員
Ⅲ Ⅴ Ⅴ Ⅴ

リッチ レベルⅤ職員
Ⅴ Ⅳ Ⅴ Ⅴ

パンドラ レベルⅣ職員
Ⅳ Ⅲ EX Ⅲ

ルビー レベルⅣ職員
Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅲ

マオ レベルⅣ職員
Ⅴ Ⅲ Ⅱ Ⅴ

メッケンナ レベルⅤ職員
Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅳ

サラ レベルⅣ職員
Ⅳ Ⅲ Ⅳ Ⅳ

ジェイコブ レベルⅣ職員
Ⅲ Ⅲ Ⅳ Ⅳ
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