もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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30kgくらいのものを運んだら腕が痛くなった……やっぱり分けて運べば良かった


一夏は何処で寝る……

「ねぇ本音、貴女またおっぱい大きくなってない?」

 

「えへへ~」

 

「本音様は食べた分だけ胸に栄養がいってますね」

 

「見てみて~、私も少し大きくなったんだ~」

 

「「むぅ……」」

 

 

一夏君が寝てるので、私たちは部屋のお風呂を使えない……いや、使えないことは無いんだけど、こうやって騒がしくなるので、一夏君が起きてしまう可能性もあるのだ。

 

「お兄ちゃんって、大きい方が好きなの?」

 

「一夏様はあんまり気にしている様子は無いですね~」

 

「一夏君はおっぱい嫌いなのかな?」

 

「それは無いと思いますけど……」

 

「おりむ~を抱きしめても、身長があるからおっぱいに埋められないんだよね~」

 

「むしろ私たちが一夏さんの胸に顔を埋める形になりますからね」

 

「大きいのも良し悪しね……」

 

 

一夏君の身長は、私たちより遥かに高く、最近はますます大きくなっている感じがするんだよね~。

 

「一夏も成長期だし、これ以上大きくなるのは仕方ないと思うけどね……」

 

「そっか、一夏君も成長期か」

 

「行動や言動で忘れがちですが、一夏様は15歳ですよ」

 

「もう少しで16歳だけどね」

 

「あれで年下なんですから、一夏さんの能力の高さは尋常では無いのでしょうね」

 

「しなくて良い苦労をしてきたからね、お兄ちゃんは……」

 

 

マドカちゃんが部屋の方向を向いて、悲しみと憎しみが綯い交ぜになった目をしていた……たぶん悲しみは一夏君に、憎しみは織斑先生に向けてるんだろうな……

 

「でも、織斑先生が一夏を私たちが出会うきっかけになったのは事実」

 

「そう考えると、一夏さんのしてきた苦労も意味があったのかもしれませんね」

 

「おりむ~の苦労は想像したく無いのだ~」

 

「今も本音様を起こすのに苦労してますよ?」

 

「それは私たちも同じね」

 

「本音の寝起きの悪さは異常よ」

 

「寝る子は育つのだ~」

 

「確かに……」

 

「育ってる……」

 

「ほえ?」

 

 

虚ちゃんと簪ちゃんが、本音のおっぱいを見て何かを納得した……本来の意味じゃ無いけど、確かに育ってるわね……

 

「そろそろ出よっか?」

 

「そうですね~」

 

「一夏をお姉ちゃんのベッドから移動させなきゃ!」

 

「でも~、おりむ~を運ぶのは難しいと思うよ~?」

 

「途中で起きたりしたら、お兄ちゃんに怒られるよ」

 

「座ったままなら、可能性はあると思います」

 

「あんまり変わらないと思うし、一夏君の事を考えるなら、そのままにしてあげた方が良いと思うんだけどな~」

 

「お姉ちゃんのベッドだからそんな事言ってるけど、他のベッドなら文句言ってただろうね……」

 

「そんな事無いよ~」

 

 

口ではこう言ったけど、簪ちゃんの言う通り、他のベッドで寝てたら文句を言ってたに決まってるじゃない。

一夏君が私たちより先に寝る事なんて滅多に無いし、しかも自分のベッド以外で寝る一夏君なんて、更識の屋敷に来て以降もう3年くら一緒だけど初めてかも知れないのだ。こんなチャンス、もう二度と無いと思った方が良いだろうな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もしかしたら、一夏様が一回起きて自分のベッドに移動してるかも知れませんね」

 

「でも、よっぽどの事が無い限りお兄ちゃんは起きないよ?」

 

「じゃあ、その『よっぽど』がある事を祈るしか無いの?」

 

「騒げば起きるでしょうが、さすがに一夏さんが可哀想です」

 

「おりむ~と一緒に寝たいぞ~!」

 

「諦める事ね。一夏君は私のベッドで寝てるんだから」

 

 

お嬢様は気分が良さそう……いえ、明らかに気分が良いだろう感じで、部屋までの道程を進んで行きます。

 

「一夏さんって他のベッドで寝るの、嫌がる人ですよね?」

 

「この前一夏のベッドを占領した時は、食堂のベンチで寝てたって言ってたね」

 

「昔っからお兄ちゃんは人の寝具を使うのを嫌ってたよ」

 

「確かに……私たちから、おりむ~の寝てる場所に行く事はあっても、おりむ~が来るって事は無いね~」

 

「ある意味で潔癖なのかも知れないわね」

 

「潔癖ですか……綺麗好きなのは確かですけど、意外と汚れてても気にしませんよ、一夏様は」

 

「顔は顰めるけどね~」

 

 

須佐乃男と本音の言う通り、一夏君は部屋が散らかってても怒らない……織斑先生の部屋に比べたら綺麗だけど、それでも一夏君が片付けた部屋に比べたら汚くてもだ。

 

「一夏さんが片付けたばかりの部屋を散らかして怒られてましたね」

 

「ああ~、あったねそんな事……」

 

「誰でしたっけ?」

 

「誰だろうね~」

 

「お姉ちゃんと本音と須佐乃男でしょ」

 

「何したの?」

 

「ちょっと遊んだだけなのに」

 

 

まさか一夏君が掃除し立てだとは思わなくて、持ってきたものをばら撒いて整理しようとしたら一夏君が戻ってきたのだ……その後の事は思い出したく無いくらいだ……

 

「そもそも、何で葉っぱなんて集めてたのよ」

 

「気分で……」

 

「種類を調べようと……」

 

「何でだろ~?」

 

「あんまり意味は無かったんですね」

 

「「はい……」」

 

「そうだね~」

 

 

虚ちゃんにあっさりと言い当てられ、私と須佐乃男はションボリと肩を落とした……本音は相変わらずの能天気だ……

 

「そう言えば……虚ちゃん、鍵は?」

 

「掛けてません」

 

「おりむ~の寝込みを襲おうなんて考えないよ~」

 

「そうだね」

 

「一夏様なら、寝ていても気配を察知出来ますし」

 

「もし、お兄ちゃんの眠りを妨げた阿呆が居たら……」

 

「「「「「………」」」」」

 

 

マドカちゃんの一言に、私たち全員は同じ光景を思い浮かべた。鬼の形相で説教をする一夏君の姿を……

 

「あれ?」

 

「如何したの?」

 

 

前を見て、簪ちゃんが驚いたような声を上げた……何があったのだろう。

 

「ラウラに箒……何してるの?」

 

 

立ち入り禁止区域からボーデヴィッヒさんと篠ノ乃さんが出てきた……まさか一夏君の寝込みを襲ったんじゃないでしょうね!?

 

「兄上に……兄上に!」

 

「お兄ちゃんが如何したの?」

 

「シャルロットとセシリアがやられた……箒もこの有様だ」

 

「何したのよ……」

 

 

ボーデヴィッヒさんに詳しい内容を聞くと、デュノアさんが一夏君の部屋に忍び込む計画を立て、それに便乗するようにオルコットさん、ボーデヴィッヒさん、篠ノ乃さんの4人が部屋に侵入したらしい……それだけでも命知らずよね。

 

「でも~、それならリンリンも行きそうだけど~?」

 

「鈴なら、嫌な予感がするからって断ったぞ」

 

「……付き合いが長いだけあるわね」

 

「一夏さんの恐ろしさを、もしかしたら身を持って知っていたのかもしれませんね……」

 

「小声で何か言ってたが、今思えば警告だったのかも知れん……」

 

 

更に話しを聞いていくと、部屋に入ったまでは良かったが、なにやら部屋が寒く感じたとか……多分一夏君の放ってたプレッシャーが部屋の空気を冷たくしてたんだろうな……そして、気配を感じて篠ノ乃さんが気絶をして、オルコットさんが部屋の明かりを点けたら、目の前に一夏君が立っていたとか……

 

「お兄ちゃんの眠りを妨げるとは……」

 

「特攻をかけるとは……自殺行為もいいとこですよ」

 

 

更に聞き進めると、一夏君はボーデヴィッヒさんに首謀者以外は許すから、誰が首謀者かを聞いたらしい。ボーデヴィッヒさんは何か裏が無いか考えてる間に、オルコットさんが自分可愛さに首謀者のデュノアさんの名前を吐いたとか……

 

「その事が原因で、セシリアも兄上に怒られる事になってしまった……」

 

「聞かれて無いのに答えるとは……」

 

「多分ラウラの事を試してたんだろうね……」

 

「試す?」

 

 

マドカちゃんが言うには、一夏君はボーデヴィッヒさんが友達を見捨てて自分だけ助かろうとする外道か如何かを確かめるために聞いたのではとの事だ。

 

「マドカの言う通り、兄上は聞かれても無いセシリアが答えた事で更に怒った」

 

「それで、その2人は今如何してるの?」

 

「兄上に怒られてから教官に引き渡されるそうだ……」

 

「地獄のフルコースね……」

 

「機嫌が悪い分、お兄ちゃんの説教には、情け容赦は無いだろうね……」

 

「お嬢様が注意してたのに、部屋に行こうとした罰でしょうね」

 

「では、私は箒を保健室に連れて行くので」

 

「はいは~い。ボーデヴィッヒさんも、篠ノ乃さんも、立ち入り禁止区域に入った事への反省文を書いてもらう事になるとおもうから」

 

「分かりました……」

 

「あっ……」

 

 

ボーデヴィッヒさんに引きずられていた篠ノ乃さんが、何かに気付いたように声を出した。今迄焦点の合ってない目をしていた篠ノ乃さんだが、いったい何を如何すればそんな目を出来るのか……あっ、一夏君の怒気に中てられただっけ。

 

「箒?」

 

「此処は?」

 

「私たちの部屋の近くよ、篠ノ乃箒ちゃん」

 

「生徒会長……一夏は!?」

 

「一夏さんなら部屋で寝てると思いますよ」

 

「じゃあ、あれは気のせいか……良かった」

 

「いや、お前が感じた通りだと思う……」

 

「シャルロットとセシリアは兄上の逆鱗に触れたそうだ」

 

「あ、ああ……」

 

「おい、箒?」

 

「また気絶してるわね……」

 

 

自分が感じた一夏君の怒気が、気のせいでは無く現実だと言われて、篠ノ乃さんはまた意識を手放してしまった。

 

「よっぽどのトラウマがあるのでしょうね」

 

「昔に何かやらかしたのかもしれませんね……」

 

「一応昔からの知り合いですもんね」

 

 

一夏君曰く、篠ノ乃と知り合いだと思うだけで気分が悪くなると……今はある程度改善されてるみたいだけど、1学期の本当に最初の時は話しかけられるだけで顔を顰めてたっけ。

 

「『よっぽど』……あったみたいだね」

 

「一夏君、私のベッドから移動しちゃったのかな……」

 

「一夏様の事ですから、自分のベッドで横になったでしょうね」

 

「今日は大人しく寝かしてあげましょうね……特にお嬢様と本音!」

 

「分かったわよ……」

 

「は~い」

 

 

せっかく一夏君と一緒に寝られると思ってたのに……余計な事をしてくれたわね!

 

「そんなに恨みがましい目でボーデヴィッヒさんたちが居た場所を睨んでも駄目ですからね」

 

「楯無さんが何かしなくても、お兄ちゃんに怒られたんだから」

 

「シャルルンとセッシーは怒られたみたいだけど、ラウラウとシノノンは怒られて無いよ~」

 

「でも、後で一夏と織斑先生から注意はされるだろうね」

 

「説教じゃないだけマシでしょうが、一夏様と千冬様に注意されるだけで私なら泣きますよ」

 

 

それでも、一夏君と寝られたかもしれなかった事を考えると、恨みがましい目くらいしてしまうわよ……それがただの八つ当たりだと分かっててもだ。

 

「明かりを点ける訳にもいきませんし、私たちも寝ましょうか」

 

「弱めに点ければ大丈夫でしょ」

 

「お兄ちゃんは明るくても問題無く寝続けますし」

 

「でも、明るいと体力を回復するには良くないんでしょ?」

 

「少しくらいなら平気だよ~」

 

「足元が見えないと不安ですしね」

 

「じゃあ、ベッドに行くまでは明かりを点けておきましょう」

 

 

部屋の前に着き、私たちは最大限注意しながらベッドに向かう事にした……もし一夏君を起こしてしまうような事になったら、さっきの篠ノ乃さんみたいに気を失ってしまうからだ。

 

「それじゃあ、明かりを点けるわね」

 

「弱でですからね」

 

「お姉ちゃん、これは振りじゃ無いからね」

 

「さすがに分かってるわよ」

 

 

簪ちゃんが言ってるのは、所謂『押すなよ、絶対に押すなよ』と言うやつだろう。芸人が逆の事を言って他の人に押される1つの様式美だが、今はその時では無い……

 

「一夏様は……あれ?」

 

「如何したの?」

 

 

須佐乃男の視線を全員で辿ると、そこには……

 

「お姉ちゃんのベッドで寝てる……」

 

「途中で力尽きたようですね……」

 

「起きる前にそこに居ましたし、自分の匂いがしたのかもしれませんね……」

 

「そこまでお兄ちゃんは野生的では無いですよ」

 

「良いな~楯無様、おりむ~と一緒に寝れるんだね~」

 

 

私のベッドで熟睡している一夏君の姿があった。

 

「一夏君、私のベッドで寝てるなんて……でも、いざとなると緊張するわね」

 

「散々忍び込んでるのに、今更では?」

 

「一夏君の場所に行く事は大丈夫だけど、自分が使ってるベッドに一夏君が寝てるんだよ?」

 

「それは緊張しますね」

 

「それなら、慣れてる私が一緒に寝ようかな」

 

「駄目!」

 

 

マドカちゃんは昔に自分の布団で一夏君と一緒に寝てたらしいが、今回は絶対に許さないんだから!

 

「あんまり大きな声を出すと、一夏様が起きてしまいますよ?」

 

「そうなったら一夏は自分のベッドに移動するだろうね……」

 

「起こす?」

 

「本音が怒られたいのならどうぞ」

 

「お兄ちゃんを寝てる途中で起こすと……駄目、これ以上は思い出せない」

 

「マドカちゃんも起こした事があるんだ……」

 

「ううん、馬鹿親が起こして……如何なったんだっけ?」

 

 

マドカちゃんは、その時の記憶を意識的に消したらしい……よっぽど怖かったんだろう、忘れてるのにも関わらず、マドカちゃんは若干震えている……

 

「まあお嬢様、今回はお嬢様が選ばれたらしいので、私たちは諦めますよ」

 

「お姉ちゃんが選ばれたんじゃなくって、一夏が自分のベッドに辿り着けなかっただけだけどね」

 

「かんちゃん、素直に悔しいって言いなよ~」

 

「一夏様は皆平等に扱ってくれますよ」

 

「それが、お兄ちゃんの良い所であって悪い所だからね」

 

「良し!一夏君が寝てる私のベッドに入るわよ!」

 

 

覚悟を決めて、一夏君が寝てる隣に寝転がる……おかしいな、これくらいで緊張しちゃうなんて……

 

「電気消しますよ~」

 

「おやすみ……」

 

 

他の皆がまた1人と眠りに落ちていくが、私は緊張してまったく眠れない……一夏君のベッドに忍び込むのは平気だったのに、何で私のベッドに一夏君が寝てるだけで緊張するんだろう……

 

「一夏君って、こんなに大きかったんだ……」

 

 

私の隣で寝てるので、私との身長差が良く分かる……普段は目線を合わせて話してくれてるので、そこまで身長差を感じる事は無かったんだけど、やっぱり男の子だけあって身長は高いんだな……でも、一夏君のお友達はそこまで大きくなかったよな………

余計な事を考えていたら、ゆっくりと夢の世界に落ちていった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分の頭が覚醒していくのが分かる……眠りから覚め、習慣でこんな時間に起きてしまうんだろうな。

 

「(今日はもう少し寝るか……)」

 

 

昨日の疲れが残ってるので、今日の朝練は休みにして布団に止まる事に決めた。寝返りを打とうと身体を捻ると、そこには何故か刀奈さんが寝ていた……何で俺のベッドに刀奈さんが居るんだ?

 

「(違うな……俺が刀奈さんのベッドで寝てるのか……)」

 

 

ラウラたちが部屋に忍び込んで来て、1回起きたけど、その後自分のベッドまで戻れるだけの体力が残ってなかったんだろうな。

 

「(移動しようにも、刀奈さんが腕にしがみついてるから動けないな……)」

 

 

強引に引き剥がしても良いんだが、気持ち良さそうな寝顔の刀奈さんを起こす可能性があるので諦める。

 

「(それにしても……)」

 

 

刀奈さんが抱きついているので、俺の腕に刀奈さんの胸の感触がしている……弾がこんな状況だったら襲ってたのかもしれないな……

昨日会った悪友を思い出し、アイツがこう言う状況に憧れてるとか言っていた事を思い出した……現実逃避気味に……

 

「(寝よう……)」

 

 

これ以上意識しないように、俺は意識を手放す事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日くらいは寝かせてあげよう」

 

 

私は普段通りに起きたが、お兄ちゃんはまだ寝ている。気持ち良さそうに隣で寝てる楯無さんも居るし、お兄ちゃんが疲れてるのは間違い無いんだから……

 

「でも、羨ましいな……」

 

 

お兄ちゃんにしがみついて寝るなんて、私も子供の時に数回経験あるくらいだ……それを楯無さんがしている姿を見て、私は我慢出来無くなりそうになり、慌てて部屋から外に逃げ出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マドカは遠慮するだけ、成長したんだろうな……」

 

 

マドカが葛藤してるのを気配で掴み眠りから覚め如何するのかを見ていたが、刀奈さんに遠慮した形になった。

 

「マドカが起きたって事は、あれから2時間くらい寝たって事か」

 

 

普段俺が起きる時間は、マドカの起きる時間の2時間前だ。

 

「マドカも疲れてるだろうに……習慣って言うのは恐ろしいな」

 

「う~ん一夏君……」

 

 

寝言で刀奈さんが俺の名前を呼んだ。夢の中でも俺は刀奈さんと一緒に居るらしい……

 

「何ですか、刀奈さん」

 

 

寝言に応えるのは本当はいけない事なのだが、俺は刀奈さんの呼びかけに応えた。

 

「大好き……」

 

「俺も好きですよ」

 

 

寝ている刀奈さんにキスをして、俺は起きる事にした。さすがに寝続けるのもキツくなってきたし、朝食の準備くらいはしておきたい。

 

「もう少し寝ていてくださいね」

 

「う~ん……」

 

 

身じろぎをして少し離れた腕を、強引に引き抜いた。刀奈さんは何かを探すように動いたが、諦めて動かなくなった。

 

「大人しくしてれば、本当に可愛いんですがね……」

 

 

誰にも聞こえないくらいでつぶやき、俺は着替えキッチンに向かう……もし刀奈さんが大人しくなったら、それはそれで怖いんだろうが、寝顔は最高に可愛いんだよな、全員……

 

「さて、後で篠ノ乃とラウラに注意しておかないとな」

 

 

考えていた事をすっぱりと切り捨て、俺は昨日この部屋に侵入してきた2人を思い出した。主犯ともう1人は昨日の内に処分したし、2人は注意すれば大人しくなるだろう。

 

「篠ノ乃も丸くなったんだな……」

 

 

もし、俺は知っていた篠ノ乃箒のままだったら、主犯はアイツだったかもな……

 

「シャルは、何であそこまで俺に執着するんだ?……弾にシャルを紹介して押し付けるか?」

 

 

弾の恋路を応援しろって言われたしな……今度の休みに弾に会わせるか。

悪友には悪いが、俺は純粋にお前の恋路を応援出来そうに無い。




弾救済でシャルとのイベントを仕込んでみました。
実際は厄介払いですが、弾にとってはチャンスですねー
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