もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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ついつい、いちかのセリフも漢字変換してしまう……


いちか君、囲まれる

1時間目は特に問題無く終わり(山田先生は大量に出血したが)、今は授業間休みだ。お兄ちゃんの周りにはクラスメイトの人垣が出来ていて、私はお兄ちゃんの姿を確認出来ない。

 

「本当に織斑君なの?」

 

「女の子みた~い!」

 

「この耳は如何したのかな~?」

 

「普段の織斑君も良いけど、こっちの織斑君は可愛くて良い!!」

 

 

お兄ちゃんの悲鳴は無いから、とりあえず危害は無いようだ。でも、あの4人もこの人垣の何処かに居るんだろうな……早く私も分け入ってお兄ちゃんを助けなきゃ!

 

「これが一夏さん……今なら何しても平気そうですわね」

 

「さあ一夏、僕と一緒に遊ぼうか」

 

「一夏は私と遊ぶんだよな?」

 

「この尻尾は如何なってるんだ?」

 

 

約1名ズレているが、やはりお兄ちゃんに危機が迫ってるようだ。普段はお兄ちゃんの恐ろしさを体感してか、なるべく怒られないように行動している4人だが、最近行動が行き過ぎる場面もあったし、今のお兄ちゃんにはそれを止められるだけの力は無いだろう。私が何とかしなきゃ!

 

「おねえちゃんたちは?」

 

「僕が一夏のお姉ちゃんだよ?」

 

「ちがう。本音おねえちゃんやマドカおねえちゃん、須佐乃男おねえちゃんはどこ?」

 

「一夏さん、今は私たちとお話しましょうね?」

 

「さあ一夏、箒お姉ちゃんと呼ぶんだ」

 

「耳も連動してるんだな、ガッカリするとしょぼくれてるぞ」

 

 

お兄ちゃんにお姉ちゃんって呼ばれるのも変な気分だけど、お兄ちゃんが困ってるんだ、今すぐ傍に行かなきゃ!

 

「ゴメン、通して!」

 

「きゃ!」

 

「あっ、マドカお姉ちゃんだ~!」

 

「耳がピンッとしたぞ!」

 

 

人垣を掻き分けて、私は中心のお兄ちゃんの場所まで辿り着いた。そこにはお兄ちゃんに襲い掛からんばかりの雰囲気を纏ったシャルロットと、そこまでは行かなくとも、お兄ちゃんに迫るセシリアと篠ノ乃が居た。ラウラは相変わらず他とズレており、危険度は低めだ。

 

「おりむ~、平気?」

 

「一夏様!」

 

「本音おねえちゃんと須佐乃男おねえちゃんもきてくれた~!」

 

 

普段は守られてる時間の方が圧倒的に多いけど、今のお兄ちゃんに私たちを守る力は無い。むしろ自分を守れるかも不安だ。だからでは無いが、今くらいは私たちがお兄ちゃんを守ってあげよう。

 

「怖くなかったですか?」

 

「何もされてない?」

 

「泣いちゃダメだよ~?」

 

「へいきだけど、あの人がちょっとこわかった」

 

 

そう言ってお兄ちゃんはシャルロットを指差した。やはり危険度が一番高いのはシャルロットか……

 

「僕は何もしてないよ。ただ、一夏と一緒に遊ぼうとしただけだよ」

 

「それが今の一夏様には怖いと感じられたのでしょう」

 

「強引はダメだよ~」

 

「あと、こっちの人たちもこわかったよ」

 

 

そう言って今度はセシリアと篠ノ乃を指差す。やっぱりラウラは気にしてなかったんだね。

 

「私は何もしてませんわ!」

 

「私も特に何もしてない!」

 

「触っても平気なのか?」

 

「ラウラは少し黙ってて!」

 

「あ、ああ分かった」

 

 

何処まで行ってもズレているラウラをちょっと黙らせて、私たちはお兄ちゃんに危害を加えようとしたと思われる3人を問い詰める事にした。

 

「それでお兄ちゃん、あの3人に何をされそうになったの?」

 

「えっとね、おねえちゃんってよべっていわれたり、すこしつよめに手をひっぱられたり」

 

「それはいけませんね」

 

「虚ちゃんの言う通りね」

 

「あっ、刀奈おねえちゃんに虚おねえちゃんもきてくれたんだ~!」

 

「私も居るよ」

 

「わ~い、簪おねえちゃんもいっしょだ~!」

 

 

お兄ちゃんは椅子から飛び降り、楯無さんたちの下に走っていく……その足音に効果音をつけるなら、テトテトだろうか。兎に角可愛らしい感じがする。

 

「一夏君に手をだそうなんて、命知らずね」

 

「普段の一夏さんに代わって、私たちがお仕置きしてさしあげましょうか」

 

「虚さんのお仕置きは怖いよ?」

 

「如何怖いの?」

 

 

簪のセリフに私は疑問を覚えて尋ねた。普段の虚さんは温和で優しい人なので、怒ってもそれほど怖い感じがしなかったのだ。だが簪と、良く見ると須佐乃男も虚さんのお仕置きと言う言葉を聞いて震え上がっている……そんなに怖いのだろうか。

 

「新聞部の黛先輩が、虚さんに説教された翌日には忠実な(しもべ)になってたし……」

 

「あれほど自由奔放だった黛先輩が、虚様に怒られただけでああなるとは……」

 

「その黛って先輩の事は知らないけど、虚さんを怒らせちゃいけないって事だけは分かった」

 

 

その虚さんは今、抱きついてきたお兄ちゃんを撫でながらシャルロットたちを睨んでいる。

 

「なあ、その耳は触っても平気なのか?」

 

「ラウラさん、今は黙っててくれますか?」

 

「!?……了解しました!」

 

 

今、何か雰囲気が変わったような……視線を向けられただけであのラウラが大人しくなるなんて……虚さん、恐ろしい人だ。

 

「ねえねえ、つぎは虚おねえちゃんたちもいっしょなの?」

 

「残念ですけど、私たちは別です」

 

「会長権限で休みにしたかったんだけど、虚ちゃんに止められたからね~」

 

「一夏と一緒に居たいけど、それで授業を無しにするのはやり過ぎだから」

 

「ざんねんだな~」

 

 

お兄ちゃんは甘えるように虚さんに抱きついて、その後は聞き分け良く自分の席に戻ろうとしたんだけど……

 

「とどかな~い!」

 

 

やっぱり自分1人では座れなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃職員室では……

 

「本当に成功するとはな」

 

『でしょ~!天才束さんに不可能は無いのだ~』

 

「だが、一夏が元に戻ったら怒られるんじゃないのか?」

 

『だいじょ~ぶ!』

 

「その根拠は?」

 

『束さんはその場に居ないので怒られないのだ~!』

 

「私が怒られるだろ!」

 

『にゃはは~、それじゃあちーちゃん、ちっちゃくなったいっくんと仲良くね~』

 

「おい!……切れたか」

 

 

元凶と大天災が密かに電話をしていたのだが、生憎それに気付いた教師は誰も居なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楯無様と虚様の登場で、一夏様を襲う脅威はなんとか去ったのですが、また別の問題が発生してしまいました。

 

「ああやって頑張る姿を見てると、何だか母性を擽られるのよね~」

 

「分かる!」

 

「子供が出来たらこの気持ちはもっと大きいのかな?」

 

 

クラスメイトの大半が一夏様を慈愛の満ちた目で見つめるようになってしまったのです。

確かに、頑張っている一夏様はとても愛くるしいですが、誰1人として助けようとしないのは、それはそれで問題なのです。

 

「のぼれないよ~!」

 

「「「「可愛い!」」」」

 

「ふえ~?」

 

 

一夏様がよじ登ろうとした途中で周りの歓声に気を取られてしまし、手元が疎かになってしまいました……つまり一夏様が転びそうになってしまったのです。

 

「うわ!」

 

「ほっと!」

 

 

私もマドカさんも本音様も間に合わない距離だったので、何とかして助けられないか考えていたら、誰かが一夏様を支えてくれたみたいです。

 

「ありがと~!」

 

「大丈夫だった?」

 

「うん!」

 

「そっか、良かった」

 

「おねえちゃんありがと~!」

 

「い~え。それより、1人で座れるの?」

 

「う~ん……ちょっとむりかも」

 

「それなら……よいしょ!」

 

 

クラスメイトで、唯一と言っても良いくらい冷静に一夏様と接しれる鷹月さんが一夏様を持ち上げて椅子に座らせました。クラス委員長は一夏様ですが、鷹月さんは委員長みたいな雰囲気ですからね……

 

「もう平気かな?」

 

「うん!」

 

「そ、ちゃんと気をつけなきゃ駄目だよ?」

 

「は~い!……ねえねえ」

 

「何?」

 

「おねえちゃんはほかの人とちがうかんじがするね」

 

「そうかしら……」

 

「おねえちゃんならあんしんしてたすけてもらえるよ?」

 

「私は普段から織斑君に助けてもらってるから、そのお返しって事で」

 

「?」

 

 

確かに普段の一夏様は、鷹月さんから良く質問されています。一夏様も鷹月さんには随分と気を許してるようで、お2人の関係は友好的に見受けられましたが、私たちは鷹月さんが一夏様と付き合いたいのではないかと勘ぐってましたので、鷹月さんの本質を見誤ったようでした。

 

「他の人も、そろそろ織斑先生が来るから座ってた方が良いよ」

 

「ほえ~、何かクールって感じだよ~」

 

「でも、一夏様が怪我をしなかったのは、間違い無く鷹月さんの優しさのおかげです」

 

「クールってだけじゃ無いんだね」

 

「ねえ、僕とあのおねえちゃんってなかよしなの?」

 

「えっと……如何なんでしょう?」

 

「私に聞かれても分からないよ~」

 

「私は1学期居なかったし……」

 

 

私たち3人は、一夏様と鷹月さんの関係を上手く説明する事が出来ませんでした。仲の良いクラスメイト、それ以外の言葉が見つからなかったからです。

普段一夏様は口癖のように『仲の良いクラスメイトは居ない。友達と呼べるのはエイミィくらいだ』っと仰られてますし、一夏様の認識では鷹月さんは仲の良いクラスメイトでは無いのです。したがって今の一夏様に鷹月さんとの関係を聞かれても、結局は分からないと答えるしか無かったのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

授業間休みも終わり、2時間目も引き続き山田先生の座学。実習ならお兄ちゃんの傍に居られるけど、私の席はお兄ちゃんから離れてるため授業中は見守るしか出来ないのだ。

どうやら今のお兄ちゃんにもISの知識はあるらしく、特に問題なく授業を聞いているのだけど、5分に1回山田先生がお兄ちゃんに質問は無いかを確認するので、それだけは注意しておきたい。あの先生はショタコンの可能性があるから……

 

「此処までで何か質問がある人は居ますか?」

 

「それじゃあ質問!」

 

「はい、何ですか?」

 

「山田先生は小さい子が好きなんですか?」

 

「なっ!?」

 

 

クラス中から笑い声が上がる質問をしたのは相川清香、クラスの中ではお調子者に部類される子だ。

 

「そんな事ありません!」

 

「でも、織斑君にばっかり構ってるし、普段は織斑君の事避けてる感じがしてるのにおかしいな~っと思って」

 

「確かに~」

 

「でも、普段から織斑君の事を盗み見てるよね?」

 

「確かに、普段からちらちらと織斑君に視線を向けてた」

 

「それは……」

 

「「「「それは?」」」」

 

 

いつの間にかクラスの半分は山田先生のショタ疑惑を信じ込み、その内の何人かは山田先生の口から言わせようとしている。授業は良いのだろうか……

 

「私が普段から織斑君を見てるのは、やっぱり男性だから分からない事があるんじゃ無いかと思ってです!」

 

「でもこの間のテスト、織斑君が学年1位だよね?」

 

「小テストも何時も満点だし」

 

「何より織斑君が質問する所を見たことが無い」

 

「ひょっとしてマヤヤも織斑君の事が好きなんじゃないの?」

 

「んな!?」

 

 

山田先生が悲鳴ともなんとも言えない声を出し、クラスメイトが固まる。まさか今のが図星を突くとは思って無かったのだろう……

 

「やっぱり山ちゃんも織斑君の事を意識してたんだね~」

 

「きっかけは?」

 

「やっぱり最初の実技の時に抱きかかえられた時にキュンってしたの?」

 

「それとも最初っから?」

 

「あわわ、皆さん今は授業中ですよ~!」

 

 

山田先生の後ろに、ゆらりと影を揺らしながら近づいてくる気配……最初からそこに居たあの女は、今まで気配を殺して聞いていたのだ。

 

「こわい……」

 

「!?」

 

 

お兄ちゃんがつぶやいたこの一言に、あの女の怒気はあっという間に消え去った。お兄ちゃんが怖がったので沈めたのが気に食わないが、あの女のカミナリを見なくて良かったので今回は善しとする。

 

「と、兎に角私は織斑君の事は意識してませんからね!」

 

「怪しいけど、今は聞きだせないかな~」

 

「授業中だし、今は大人しく引き下がるとしようか」

 

「織斑君に怖い思いをさせちゃ可哀想だもんね」

 

 

皆あの女の所為では無く、お兄ちゃんのためだと自分自身を騙し、さっき感じた恐怖は気のせいだと言う事で片付けるようだ。

 

「それでは授業を再開します」

 

「まだ質問に答えてもらってないんだけどな~……」

 

 

相川清香がボソッと文句を言ったが、それ以降は無謀な事はせずに恙なく授業は進んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相川さんの質問に、私の内心では穏やかではなかった。別に小さい子が好きなのではなく、今の織斑君はとても可愛らしいと思っていたからだ。

織斑先生も必死に我慢してるが、もし許されるのなら思いっきり撫でてみたいし抱きしめてみたい。

 

「ん~?」

 

 

視線に気付いたのか、織斑君が私を見て首を傾げている。か、可愛い!

 

「如何かしましたか、織斑君」

 

「まや先生、僕のことみてた?」

 

「見てませんけど、それが如何かしたんですか?」

 

「ううん、みてないならへいき……」

 

 

織斑君は再び首を傾げながら教科書に目を落とした。小さな子に嘘を吐くのはこう、罪悪感に苛まれるんですが、まさか見てたとは答えられませんよ……後ろからすっごい威圧感をかけてくる先輩が居るので。

 

「(それにしても、感覚などは普段の織斑君に近いんですね。まさか視線を察知するとは)」

 

 

小さくなっても、織斑君は織斑君なのでしょうか。色々な能力を持っている織斑君ですが、小さくなってもその能力は健在なようです。ちょっと精度は落ちているようですが。

 

「(一生懸命文字を書いている織斑君……可愛らしいですね~。でも、書いている文字が漢字なのは意外です)」

 

 

見た目は完全に子供なのに、書いている文字は大人の字で、しかも普段の織斑君同様に綺麗に書かれていました。ここら辺も普段と変わらないのでしょうか?

 

「山田先生、先ほどから織斑兄を見つめて、何かあったのですか?」

 

「い、いえ!」

 

「では、授業を続けてほしいのですが」

 

「す、スミマセンすぐに!」

 

 

如何やら私は織斑君を見つめていたらしく、織斑先生に声を掛けられるまでまったく気付きませんでした……まあ、普段から織斑先生の接近に気付ける訳無いんですが。

 

「先生、質問」

 

「はい、何ですか?」

 

「この後の実習って、織斑君は如何するんですか?」

 

「確かに……1人で更衣室に行かせる訳にもいかないわよね」

 

「織斑君なら此処で着替えてもらっても私は気にしないけどな~」

 

「それって今の織斑君だからでしょ?」

 

「普段の織斑君相手じゃ、こっちが緊張して着替えられないもんね」

 

 

また脱線してしまいました……私って教師に向いていないのかもしれませんね。

 

「その事なら心配するな。織斑兄には須佐乃男がついていくから何もお前たちが気にする必要は無い」

 

「私ですか?」

 

「そうだ。お前は織斑兄の専用機であり、今の織斑兄が恐怖心を抱かない相手の1人だ」

 

「そうですね……ですが、それなら本音様でもマドカさんでも同じなのでは?」

 

「布仏妹と織斑妹は着替える必要があるからな。さすがに小さくなったとは言え織斑兄と同じ場所で着替えさせる訳にもいくまい」

 

「私は気にしませんけど~……」

 

「私だってお兄ちゃん相手なら気にしない」

 

 

織斑先生の提案に、布仏さんと織斑さんが反論しようとしましたが――

 

「教師の決定に不服申し立てると言う事は、私とやりあうつもりがあると取って良いんだな?」

 

「「………」」

 

 

――織斑先生のこの一言で押し黙ってしまいました。

 

「織斑兄」

 

「?……僕のこと?」

 

「そうだ。お前は次の休み時間の間に須佐乃男と一緒に更衣室に向かえ」

 

「なんで~?」

 

「……次の授業が実習だからだ」

 

「なんで『じっしゅう』だと『こういしつ』にいかなきゃいけないの?」

 

「お前は女と一緒に着替えたいのか?」

 

「須佐乃男おねえちゃんはおんなのひとだよ?」

 

「そう言う訳では……ああ、もう兎も角!」

 

「ひぅ!」

 

「お前は次の休み時間に須佐乃男と共に更衣室に移動し、そこで実習服に着替えるんだ。いいな?」

 

「グス……このひとこわい」

 

「!?」

 

 

織斑君の一言に、織斑先生がショックを受けたのが分かりましたが、それがこの人と言われたからなのか、それとも織斑君に怖がられたからなのかは分かりませんでした。

 

「泣くな、お前は男だろうが!」

 

「うう~~……」

 

「あの、織斑先生?」

 

「何だ!」

 

「ひっ!……今の織斑君に強く言ったら逆効果じゃ無いでしょうか?」

 

 

現に織斑先生に怒鳴られて、織斑君にくっついている猫耳はペタンっと織斑君の頭に張り付いてしまっている。よっぽど怖かったんでしょう……

 

「此処は私が伝えますから、織斑先生は少し頭を冷やしてください」

 

「そうか……山田先生、後で話がありますので職員室に来てくださいね」

 

「は、はい……」

 

 

何を言われるのか分からない不安と、分からないけど怒られるのだけは分かってしまう恐怖ですくみましたが、織斑君に分かりやすく説明するために、私は自分を奮い立てました。

 

「あのね織斑君」

 

「グス、なに?」

 

「織斑君は男の子でしょ?だから、他の女の子と一緒に着替えるのは駄目なの」

 

「でも、須佐乃男おねえちゃんはいいの?」

 

「須佐乃男さんは着替えませんので、織斑君と一緒に居ても平気なんですよ」

 

「そうなんだ、ならわかった!」

 

「いい子ですね~」

 

「えへへ~」

 

 

ついつい頭を撫でそうになりましたが、教室から鋭い視線を何本か浴びせられ何とか踏みとどまりました。織斑君は説得出来ましたが、この視線だけは勘弁してほしかったですね……




次回は実習場面、いちかの活躍に期待?
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