もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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眠いです・・・。
頑張って書きました。


模擬戦と進級

俺達は模擬戦の組み合わせを話し合っている。

5人だから1人だけ2戦する必要があるのだ。

経験で言えば圧倒的に刀奈さんが多い。

なんていったって国家代表だ。

その次に簪、虚さん、本音と続き最後に俺だ。

だから俺が2戦すれば良いのだろうが、組み合わせはいつの間にか束さんと千冬姉が決めていた。

まずは虚さんと簪の模擬戦だ。

その次に本音と刀奈さんがやるらしい・・・あれ?俺は?

疑問に思い束さんの方を見ると・・・笑っていた、それも最凶に見たくない感じで。

あれ?俺、何かしたか?

 

「(一夏様は特に何もしてませんよ。)」

 

 

俺の疑問に須佐之男が答えてくれた。

そうだよな、俺、何もしてないよな。

安心したところで、肩に手を置かれた。

何か用か?千冬姉。

 

「お前はとりあえず全員と模擬戦をしてもらう。」

 

 

・・・えーと全員?つまり俺は4戦もするのか?

初心者である俺のために経験を積ませたいのだろうが、4戦は流石にキツイ・・・

などと考えてたが、俺はとてつもない勘違いをしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前一人対四人だ。どうだ嬉しいだろ。」

 

 

ああ、嬉しくて涙が出そうだよ。

まったくどうしてそうなった。

俺はそんなにISでの戦闘は上手くないと思うのに。

 

「お前一人対四人で一先ず模擬戦をし、そのあとで個々との模擬戦をしてもらう。」

 

 

どうやらまだ俺へのサービスがあった。

いったいこれだけの仕打ちはどうなんだ?

俺の恨みがましい目線をしれっと無視して模擬戦を開始するらしい・・・。

この恨みどう晴らそうか・・・。

 

 

 

 

簪と虚さんとの模擬戦を開始するため、俺達は訓練所の隣のモニター室に移動する。

互いに専用機での初実戦だ。

いくら模擬戦とはいえ緊張するな、と言う方が無理だ。

だから俺は移動する前に二人に声をかける。

 

「頑張れ簪、そして虚さんも頑張ってください。」

 

 

俺の一言に笑顔を浮かべる二人。

 

「うん、頑張る。」

 

「はい、頑張ります。」

 

 

どうやら緊張はほぐせたみたいだな。

俺は安心してモニター室に移動する。

 

「流石いっくん、一瞬で緊張をほぐすなんて普通は出来ないよ~。」

 

 

俺の行動に素直な感想を言う束さん。

この人は本当にはっきりと言ってくれるな・・・少し恥ずかしいな。

 

「当たり前だぞ、束!なんせ一夏は私の弟だからな!」

 

 

この世迷言を言っている姉はほっとこう。

さっきのいたずらのような模擬戦の組み方といい、今の言動といい、千冬姉の行動は予想がつかないことが多いな・・・

予想のついたところで俺のストレスが減るわけではないので、理解しようとは永遠に思わないだろうな。

 

 

 

 

 

「じゃあ、始めるよ~準備出来てる~?」

 

 

束さんの声に頷く二人、どうやらすでに臨戦態勢に入っているようだ。

お互いにいつもの雰囲気ではなく、本気で勝ちにいくみたいだな。

俺と千冬姉は、二人の雰囲気の変化を感じ理解しているので楽しみだと思えるのだが、どうやら本音と刀奈さんは、自分の姉、妹の変化に若干驚いている。

普段の二人は勝ちにこだわらない感じがしているから尚更なのだろう。

俺は戸惑っている二人に説明することにした。

 

「専用機での初戦だ。負けたくないのは誰でも一緒だと思うぞ。」

 

 

本音に話しかけながら刀奈さんに目線を向ける。

どうやら理解してくれたみたいだな、流石刀奈さん。

本音の方も理解してくれたみたいだ。

俺の説明が終わると同時に束さんが二人に声をかける。

 

「3カウント数えたら始めるよ~、3・・・2・・・1・・・」

 

 

カウントが減るにつれて険しさの増す二人・・・そこまで力まなくてもいいんじゃないか?

そんな俺の考えをよそに・・・

 

「0、模擬戦開始ぃ!」

 

 

束さんは模擬戦開始を告げた。

虚さんのカストルが開始と同時に接近する。

虚さんの専用機は近接格闘が主だからこの戦法は当然だろう。

だが簪の櫛名田は中遠距離が主の機体だ・・・一直線に近づいてくる虚さんに春雷を打ち込む。結構容赦ないんだな簪って・・・。

春雷をかわして接近をやめライフルで交戦する虚さん・・・その距離はだめだろう、完全に簪の距離だ。

やはり、経験の差はあるようだな、虚さんの戦法は実にマニュアル通りだ。簪はそれを完全に読んで対応している。

ある程度打ち合った後、簪が仕掛ける。

マルチロックオン・システム『大津波』を発動させる。

まだ演算が出来ないのか全てのミサイルは出てないが、それでも50発近くのミサイルは出ている・・・虚さん大丈夫か?

俺の不安をよそに束さんは楽しそうだ・・・まだまだこれからだと言いたいように笑っている。

 

「(簪お嬢様、どうやら本気みたいですね……ですが私も簡単には負けませんよ!)」

 

 

再び近接武装のアウドムラを展開し構える虚さん。どうやら覚悟を決めたらしくこの状況を覆せるかもしれない方法をとる。実はこのときの虚のモニターには単一使用能力(ワンオフ・アビリティー)の説明が出ていた。

虚はアウドムラを構え単一使用能力(ワンオフ・アビリティー)を発動させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全てを掻き消す闇の衝撃(アポカリプス・インパクト)

 

 

虚さんの周りに闇が広まり、簪のミサイルを全て同時に斬り捨てた。

随分とえげつない単一使用能力(ワンオフ・アビリティー)だな。

あれが機体に当たれば一発で半分はシールドエネルギー持ってかれるぞ・・・。

単一使用能力(ワンオフ・アビリティー)を見せられた簪は少しビックリしているようだ。動きが止まってるぞ。

その一瞬の隙を見逃さず、虚さんは簪に接近する。

どうやら決めにいくらしい。

この模擬戦は相手に一発でも決定打を決めれば勝ちなのだ。

呆然としている簪に切りかかる虚さん。しかし簪も簡単には決められないように近接武装夢現を展開する。流石は代表候補生、現実への復帰が早いな。

だが本来の機体差で近接戦闘は虚さんのISの方が上だ。カストルの一撃が櫛名田に決まる・・・。

 

「そこまで~、勝者布姉~。」

 

 

二人の模擬戦終了時のシールドエネルギーは簪の方が多い。あの単一使用能力(ワンオフ・アビリティー)は相当のシールドエネルギーを使うのだろう。

虚さんの勝ちで終わった第一戦目の模擬戦。

俺は虚さんを素直に褒めた。俺よりは経験があるが、簪との差を考えると上出来な部類だろう。

俺が褒めた事により、虚さんは顔を真っ赤にして喜んだ。

一方簪は少し悔しそうだったが、俺が頭をなでながら励ますと元気を取り戻した。

 

「次は巨乳と布妹の模擬戦だね~。さあさあ移動するのだ~。」

 

 

束さんの一言に頷く刀奈さんと本音、この試合はどうなることやら・・・。

刀奈さんのIS霧纏の王妃(ミステリアス・クイーン)もボルックスも基本は近接格闘型だ。

これは実戦の差が出るかもな・・・。

俺は心の中でつぶやいた。

 

「(一夏様、そんなに簡単なものではないと思いますよ。なんていったて私達は束様の造ったISなのですから・・・。)」

 

 

須差之男の一言に俺は不安になった・・・。

束さん、やっぱりやり過ぎなんじゃないか?

 

 

 

 

移動が終わり、先ほどの二人同様緊張感の高まり方が凄いな・・・。

刀奈さんはともかく本音まであの雰囲気。どうやら負けたくないのは皆同じなんだな。

再び束さんのカウントが始まる・・・

 

「3・・・2・・・1・・・0、模擬戦開始ぃっ!」

 

 

カウント終了と同時にミストルテインの槍とヴィドフニルを展開し、接近する刀奈さんと本音。

本音・・・少しは工夫しろよ。

基本武装が槍同士なのだから、経験の差で押しきられるぞ。

数発打ち合ったが、やはり刀奈さんの方が優勢だ。

本音は一旦距離をとってマシンガンで迎撃するが、霧纏の王妃(ミステリアス・クイーン)には当たらない。

うまくかわしながら距離をつめる刀奈さん。

どうやら決め技の清き熱情(クリア・パッション)を放つようだ。

一方の本音は、ヴィドフニルを展開し構えていた。単一使用能力(ワンオフ・アビリティー)を使うようだ。

 

 

 

 

「(流石は楯無様だね~。だけど私も負けたくないのだ~!)」

 

 

モニターに出ている説明を見て本音は単一使用能力(ワンオフ・アビリティー)を使う・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全てを照らす光の審判(アーリアル・ジャッジメント)

 

 

凄まじい光の一閃が刀奈さんに向かう・・・

だが、槍の攻撃は一点突破なのだから・・・

 

「凄いね本音、でも私は負けない!」

 

 

本音の単一使用能力(ワンオフ・アビリティー)を避け、清き熱情(クリア・パッション)をボルックスに決める刀奈さん。

この一撃で模擬戦は終了だ。刀奈さんの勝利で終わったが俺の予想より本音が善戦したな。

シールドエネルギー残量は刀奈さんの圧勝だが、内容は経験の差を考えれば上出来だろう。

戻ってきた本音を慰め、刀奈さんにねだられて頭をなでる。次は俺と試合するのに随分とリラックスしてるんだな。

これなら楽しめそうだ。

 

「じゃあじゃあ、次はいっくんの出番だよ~。シールドエネルギーを回復させて移動して~。」

 

 

束さんの声にすでに準備の出来ている俺は移動を始める。

須差之男の性能を試すのには最高の相手たちだ・・・。

全員まとめてと言うのは想定外だが、俺は端から負けるつもりはない。

IS戦闘はほぼ初心者だが俺は絶対の自信がある。

 

「(一夏様、気持ちは分かりますが自信過剰はいけませんよ。)」

 

 

須差之男に諭されるが、俺は気にしない。

俺の気持ちをなんとなく理解している千冬姉が身をクネクネと動かしている・・・何があった?

千冬姉の行動が気になったが、模擬戦の前に疲れるのは避けたいので無視した。

ちなみに千冬の心の中では・・・

 

「(あの一夏の目・・・たまらん!本気で勝ちに行く一夏は本当にカッコいいな。一夏、私はお前にドキドキして体中がムズムズするぞ~!)」

 

 

・・・本当に残念な姉である。

 

 

 

 

 

 

全員の準備が整い、束さんの合図を待つ。

 

「準備できた~?じゃあカウントスタート。3・・・2・・・1・・・」

 

 

精神を集中させタイミングを図る。

まずは、あれから試すか。

 

「0、模擬戦開始!」

 

 

合図と同時に(しろがね)を展開し斬撃を飛ばす。

 

「鎌鼬」

 

 

俺の得意技の一つ、鎌鼬を本音に向けて放つ。

突然狙われた本音は反応する事が出来ずに一発くらう。

負け判定なので本音は退場・・・後で慰めなければ。

突然の攻撃で驚いたのは本音以外の三人も一緒だ。

体勢が整う前に、もう一人片付けさせてもらおう。

一気に近づき、雪月(ゆきづき)を展開して簪に斬りかかる。

  

      『零落白夜使用完了』

 

 

モニターに出た文字を見て俺は次の相手に目を向ける。

簪を墜とし、次は虚さんだ、・・・・・簪も後で慰めなきゃな。

 

 

モニター室では大人二人が楽しそうに話していた。

 

「流石いっくん!あっという間に二人脱落させたよ~、強い強い~!!」

 

「当然だ、なぜなら私でも一夏に勝てないんだからな!」

 

「・・・ちーちゃんは別の意味で勝てないんでしょ~?」

 

「そ、そんな事はないぞ、実戦でも一夏は私より強い。IS戦闘でも勝てるかどうか・・・。」

 

「確かにいっくんは強いよね~。でも強すぎだよ~。他のISも第四世代なのにまったく相手にならないね~。これは困ったな~。」

 

「何を嬉しそうに……大して困ってないだろ。」

 

「えへへ~ばれちゃった?」

 

「当たり前だ。付き合いだけは長いからな。」

 

 

一夏の強さを見ても驚かないこの二人は一夏の事をよく知っている。

どんなに邪険に扱われようが、千冬は一夏の姉であり、束は昔から一夏のことを見ている。

その二人でさえこの展開は想像していなかった。

驚きはしないが、流石に早すぎるとは思っている。

二人は一夏に期待と不安の混ざった視線をモニター越しから向けていた。

 

 

 

 

 

「(なんかモニター室から生暖かい視線が向けられてるな。)」

 

 

俺はなんとなく視線を感じながら戦闘に集中する事にした。

虚さんは俺から離れ、マシンガンを放っている。

丁度いい。試して見るか。

俺は、(あかがね)を展開する。

虚さんのマシンガンの弾を斬り捨てながら一気に近づく。

これは初めてだったが、かなり神経を使うな・・・。

接近を終え、俺は(あかがね)を仕舞い、(くろがね)を展開して虚さんを斬り捨てる。

あっさりと三人目を墜とし、最後の一人である刀奈さんに向かう。

虚さんもへこんでるな・・・。

刀奈さんは驚いたような声で、オープンチャネルを開いて話しかけてきた。

 

「ちょ、ちょっと一夏君強すぎでしょ!?まだ1分も経ってないよ~!」

 

「手加減したら失礼です。だから今出来る最高のパフォーマンスで相手させてもらってますよ。」

 

 

ISの能力で刀奈さんを見る。若干涙目だ・・・。

 

「じゃあ刀奈さん、いきますよ!」

 

 

俺はオープンチャネルを切り刀奈さんに接近する。

最後はあの剣を使うか・・・。

天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)を展開し、刀奈さんに斬りかかる。随分とスピードの乗る剣だな・・・。

俺の考えをよそに刀奈さんも脱落判定、つまり模擬戦終了だ。

わずか1分の模擬戦だったがじつに有意義だった。

スッキリしている俺とは反対にかなり落ち込んでいる四人・・・どうやらやり過ぎなのは俺も同じのようだ。

 

「ごめんなさい、刀奈さん、虚さん。本音も簪もゴメン・・・。」

 

 

俺は素直に謝り、

 

「今度一回だけ全員のわがまま聞くから・・・。」

 

 

この一言に目を輝かす四人・・・失言したか?

どうやら機嫌の直った四人と今度は一対一で模擬戦を開始する。

あくまでも模擬戦なのでシールドエネルギーはゼロにはならない。

そして、俺の四連勝で模擬戦は終了した。

 

 

 

 

 

 

「いや~、いっくん強かったね~!束さん良いものみたよ~!」

 

 

そう感想を言って、束さんはまたどこかに行ってしまった。

相変わらず神出鬼没な人だ。

俺達は訓練場からそれぞれの部屋に帰り、千冬姉も家に帰ると思ったが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一夏、お前の部屋に泊まってもいいか?」

 

 

などと言ってきた。

当然のごとく断り、実家に帰らせた。

まったく、疲れてるんだから勘弁して欲しいものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び季節が進み春になった。

この春、刀奈さんはIS学園に進学、俺達は中3になった。

 

 

中2最後の時、悪友の一人が中国に帰ることになった。

そのときに

 

「私の料理の腕が上がったら毎日酢豚、食べてくれる?」

 

 

などと言われた。

だが・・・

 

「断る!!」

 

 

即答だった。

なぜなら俺は中華料理が苦手なのだ。

その事を知っているのにそんな事を言い出したのはあれか、毎日味噌汁を作ってあげるみたいな感じか。

だがあの台詞も俺は昔からおかしいと思っている。

毎日味噌汁を飲むなんて誰が言ったんだ。

 

 

俺の即答を受け、悪友は苦笑いをしながら、

 

「あんた中華嫌いだったわね・・・。」

 

 

と言った。

なんだ忘れてたのか・・・。

別れだと言うのになんとも締まらない態度の悪友をみて俺は笑った。

本当にお前は面白いやつだよ・・・鈴。

中国に帰った鈴以外の悪友とは今年も同じクラスだ。

 

「(最後の一年、最高の思い出を作ろうぜ。弾、数馬!)」

 

 

俺は口に出したら恥ずかしい言葉を心の中でつぶやく。

 

「(一夏様、私もいますよ。)」

 

 

須佐之男に話しかけられ俺は訂正をした。

 

「(そうだったな。お前は俺のパートナーだ。お前も一緒だよ、須佐之男。)」

 

 

俺の言葉に満足したのか、須差之男はそれ以降話しかけては来なかった。




一夏の最強の片鱗を見せられたかな?
今回は戦闘がメインの話です。
次回急展開?お楽しみに。

p.s.
A.K様
毎回コメント感謝です。
今回も暴走させました。

ナーサリーライム様
ISまでチートだと流石にやり過ぎなのでこんな展開に・・・。
ラブコメの方は頑張ります。

竜羽様
とりあえずは一夏だけのつもりです。
でもそれもおもしろそう・・・悩みます。

ウィング00カスタム様
刀ではなく剣です。
細かいですがこだわってますのでそこのところご理解ください。
後3本同時には使わない予定です。

7373様
だって遠距離の一夏が想像できなかったんですもん。
ちなみに一応銃火器も使わせる予定ですが一夏、暫撃飛ばせますから・・・。
出番はあるのか微妙です。



ちなみにしれっと鈴登場。
冷遇されますが、友達としては良い関係にしたいと思っています。
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