もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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今回もあまりヒロインは登場しません


修復のきっかけ

一昨日一夏君に誘われて勉強会に参加したおかげで、今日のテストに対する不安はまったく無い。それどころか自信さえ感じられるくらいだ。

 

「エイミィ」

 

「えっ、何?」

 

「今日こそは白状してもらうからね!」

 

「な、何を……」

 

「織斑君とエイミィはいったい如何言う関係なの?」

 

「だから友達だってば!」

 

 

最初からそう言ってるのに、周りはまったく信じてくれない……一夏君は学園でも凄い人気だし、私みたいな専用機も持ってない候補生と仲良くしてくれるなんて、自分でも信じられないけど、それが事実なんだから他に言いようが無いじゃないの。

 

「だって織斑君って交友関係狭いって噂でしょ?」

 

「エイミィが如何やって知り合ったのか想像出来ないし」

 

「偶々早く起きたら一夏君と会ったのよ……」

 

「「「偶々!?」」」

 

「本当だよ!」

 

 

あの日は偶々早く起きて、そして偶々外を走ろうと思ったから一夏君と会えた訳でして……本当に偶々としか言いようが無いんだよ……ちょっとそんなに詰め寄ってこないで!!

 

「そんな偶然がある訳無いでしょうが!」

 

「嘘吐くならもっとマシな嘘にしなよ」

 

「で?本当は如何なの?」

 

「嘘じゃ無いし、全て本当だよ!」

 

 

この後テストだと言うのに、何でこんな事に巻き込まれなきゃいけないのよ……せっかく優雅に過ごせると思ってたのに、結局グダグダじゃないのよ……一夏君、後で責任取ってもらうからね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何か覚えの無い言いがかりをつけられたような気がしたが、多分気のせいだろう……昨日の黛先輩の件、今更断れないよな……何で引き受けるなんて言ってしまったんだ俺は……絶対に面倒な事態になるに決まってるじゃないか。

 

「一夏、如何したの?」

 

「いきなり頭を抱えて、何か悩み事か?」

 

「一夏さんが悩んでるのでしたら、この私が相談に乗りますわよ!」

 

「抜け駆けしない。相談なら全員で聞くわよ」

 

「兄上の悩みを取り除くのも私の仕事だからな!」

 

 

その前にこの5人を如何にかしないと落ち着かないな……今、俺の周りには何時もの5人が居る。鈴のヤツ、自分のクラスに友達が居ないのか?

 

「さぁ一夏、僕たちに相談して!」

 

「お前の悩みなど私たちが解決してやる」

 

「大船に乗った気分で相談してくださいませ!」

 

「何でそんなに自信満々なのよ」

 

「さぁ兄上!」

 

「………」

 

 

こいつら殴り飛ばしても良いかな……ダメだろうな……鈴はそこまで迷惑な感じでは無いし、相変わらずラウラはズレてるからな……殴り飛ばしたいのは3人だ……俺が悩んでる何割からお前たちが原因だよ……

 

「鈴、そろそろ教室に戻った方が良いんじゃないのか?」

 

「えっ……ヤバ!」

 

 

時計の針はそろそろHRが始まるチャイムが鳴る時間を指している、つまり地獄の鬼がこの教室にやってくるのだ。

 

「まだ大丈夫ですわ!さぁ一夏さん、この私にお悩みを教えてくださいませ!」

 

「一夏、僕も知りたいな」

 

「千冬さんが来るな……私は此処で引こう」

 

「教官には逆らえないからな」

 

 

時間を確認して自分の席に着くラウラと篠ノ乃……最近篠ノ乃が引く事を覚えたらしい。それはそれで進歩なのだろうが、相変わらずの猪武者っぷりは健在らしい……剣道部の先輩を悉く打ちのめしたと噂で聞いたからな。

 

「お前たちもいい加減席に着いたら如何だ?」

 

「一夏が教えてくれるまで着かない!」

 

「……織斑先生に叩かれるのは嫌ですわね」

 

 

此処でセシリアが引き下がった……やっぱり一番の問題児はコイツか……この前の部屋襲撃といい、何でシャルは此処まで粘着質なんだ?

 

「席に着け馬鹿者!」

 

「イタッ!」

 

 

チャイムが鳴る前に登場した地獄の鬼……シャルの頭に出席簿が振り下ろされるのと同時にチャイムが鳴った……なんてタイミングだ。

 

「諸君、おはよう」

 

「「「「おはようございます!」」」」

 

「うむ!」

 

 

織斑先生の登場でクラスの空気が引き締まった……一部登場する前より空気が悪くなった場所もあるが、それは気にする程度の事でも無いだろう。

 

「明日には答案を返せるだろうが、各自自己採点などで大体の結果は分かってるだろう。悪かった者には私と山田先生で特別補習をしてやる事になっているからな、覚悟しておけ!」

 

 

そう言う事はテスト前に言えよ……そうすればもっとやる気を出した人だって沢山居ただろうに……後から罰則を言われても如何しようもねぇだろうが。

 

「ん?……何だ、織斑兄」

 

「何でもありませんよ」

 

「そ、そうか……」

 

 

睨むような視線に気付いたのだろう、織斑先生が少し脅えている……昨日説教したばっかだからな、少し過敏に反応してるのだろう。

 

「さて、今日の1時間目は山田先生の授業だったのだが、都合により私が担当する事になったからな、覚悟しろ」

 

「……チッ」

 

「ん?」

 

 

窓際の方から舌打ちが聞こえてきた……マドカ、少しは我慢しろよ……姉妹仲が悪いのは分かってるから、これ以上悪化させないでくれよ、マジでさ……

 

「ではこれより授業を始める。さっさと準備しろ!」

 

「「「「はい!」」」」

 

 

此処は軍じゃ無いんですから、そんなに偉そうに命令する必要は無いと思いますよ、織斑先生……ほら、マドカがまたイライラしてるから……宥める俺の立場も少しは考えて行動してくださいよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの女が偉そうにしてるのが気に入らない……ブリュンヒルデだか何だか知らないけど、あの女が偉そうにして良い訳無いんだ!

 

「(自分さえ良ければ他の事なんて気にしない最悪な女……それが本当の織斑千冬なんだから……)」

 

 

お兄ちゃんはあまり気にするなと言ってるけど、私にとってあの女は許せない存在なんだ、それこそ血が繋がってる事を否定したいくらいに。

 

「(いくら私が否定しても、姿はそっくりだし鏡を見る度にその事を思い知らされる……)」

 

 

私の容姿はあの女を小さくした感じで、誰が見ても姉妹だと分かるだろう……これは母親譲りの見た目だから仕方ないと言えばそれまでだが、やっぱり気に入らない……

 

「(いっそ整形しようと何度考えた事だろう……お金さえあれば本当にしてたかもしれないし……)」

 

 

亡国企業に居た頃には収入など無かったし、今だってお兄ちゃんにお小遣いを貰って生活してる身な訳で、そんなお金など何処にも無いのだが……

 

「(どうせならお兄ちゃんみたいな姿が良かったな……)」

 

 

血の繋がりが無いお兄ちゃんには、如何頑張っても似ないのだが、それでもお兄ちゃんのような見た目が良かった……性別違うけど。

 

「織斑妹、考え事か?」

 

「は?」

 

「教師に対する口の聞き方がなってないぞ!」

 

「イタッ」

 

 

何時の間にか接近していたコイツに、私はついつい間の抜けた返事をしてしまった……気配でお兄ちゃんが呆れてるのが分かった……多分私が考えてた事も分かってるんだろうな。

 

「じゃあ織斑兄、代わりにお前が答えろ」

 

「はい……」

 

 

私の代わりにお兄ちゃんを指名したアイツは、お兄ちゃんの答えに満足したように頷いている……お兄ちゃんがそんな問題間違える訳無いじゃん、馬鹿にしてるの?

 

「あっ……」

 

 

一瞬だけお兄ちゃんと目が合い、その一瞬でお兄ちゃんはアイコンタクトを送ってきた……

 

『もう少し我慢しろ』

 

 

目で語られたその言葉に、私は気分を害した……何でお兄ちゃんはアイツの味方をするの?如何して私の味方はしてくれないの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

授業が終わり、私はおりむ~とマドマドと一緒に雑談タイムに突入……するつもりだったのだが、何やら雰囲気がよろしくない……これは戦略的退散を決め込むしか……

 

「本音、逃げちゃダメだからね」

 

「は、はい……」

 

 

如何やら決断が遅すぎたようだった……マドマドには声で、おりむ~には視線で引きとめられてしまった……あぅ~気まずいよ~……

 

「お兄ちゃんは私とあの女のどっちの味方なの!?」

 

「こればかりは中立の立場を取らせてもらう。お前たちの問題に俺を巻き込むなよ」

 

「お兄ちゃんが原因なんだよ!!」

 

「だからこそ、俺は中立を貫くんだ」

 

「何でよ!!」

 

「千冬姉にも問題があるが、マドカの態度も色々とな……」

 

「だってあの女が私とお兄ちゃんを引き離したんだよ!?」

 

「その表現は聞いてて良い気分では無い」

 

「事実だからしょうがないでしょ!」

 

「本音、何とかしてくれ」

 

「ほえ!?」

 

 

此処で私に振らないでほしかったよ~……今のマドマドを如何にか出来るのはきっとおりむ~しか居ないし、この話に割ってはいる勇気は私には無いのだ~……

 

「大体さ、あの女がお兄ちゃんに近づくのすら気に食わないのに」

 

「教師なんだから仕方ないだろ」

 

「少しくらいお兄ちゃんと離れれば私の気持ちが分かるんだ!」

 

「そうなったら今度は如何なるんだよ……あの人まで禁断症状が出たら俺でも止められないかもだぞ」

 

「そのまま発狂してれば良いんだ」

 

「周りに迷惑だろうが……」

 

 

確かに織斑先生が発狂したら迷惑だろうな~……暴走したらおりむ~以外止められないのは周知の事実だし、そのおりむ~ですら止められる可能性が低いなんて……それだけは本当に止めてほしいのだ~……

 

「今度じっくりと話し合え、それで解決出来ないなら俺も手伝おう」

 

「2人きりでアイツと話なんてしたくない」

 

「なら山田先生でも巻き込めば?」

 

「おりむ~、そこはおりむ~じゃない?」

 

「俺の胃に穴が開くかもだぞ?」

 

「それじゃあマヤヤは確実に穴が開くよ~!?」

 

「……それも可哀想か」

 

 

マヤヤはおりむ~よりも精神的にも肉体的にも弱いだろうし、おりむ~ですら胃に穴が開くかもな場所に巻き込まれたら確実にやられちゃうよ!

 

「お兄ちゃんが一緒なら考えても良いよ?」

 

「基本口出しはしないからな」

 

「分かった」

 

「なら午後の実習の時に予定を決めるから、それは任せろ」

 

「本当ならアイツから謝りに来るのが普通だと思うんだけど」

 

「それは俺に言われても知らんぞ」

 

 

如何やらマヤヤの胃は守られたようだ……でも付き合えとか織斑先生が言い出しそうだな~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テストも終わり、私はやっと解放され……て無いんだよね。

 

「エイミィ、正直に白状なさい!」

 

「織斑君との関係は!?」

 

「知り合ったきっかけは!?」

 

「「「さぁ!!」」」

 

「だから朝も言ったでしょうが!」

 

 

クラスメイトに本当の事を話してるのに、一向に信じてくれる気配が無い……貴女たちが信じればこの話は終わるのに~!

 

「電話して確認してやる!」

 

「ちょっと、何時の間に!?」

 

 

クラスメイトの手には私の携帯が握られている……立派なスリになれそうね……いや、スリに立派なんて無いけど。

 

『もしもし?』

 

 

何でワザとスピーカーモードにしてるのよ!?

 

「織斑君、エイミィとは何処で如何やって知り合ったの?」

 

『……エイミィ、これは如何言う事だ?』

 

「あうぅ……正直に話しても信じてくれないんだよ~」

 

『正直に?』

 

 

一夏君に私がクラスメイトに話した事を全部教えた……

 

『確かに事実だな』

 

「なのに信じてくれないんだよ~……しかも私の携帯を何時の間にか取って一夏君に電話まで掛けて……」

 

『エイミィが言ってる事は全て事実だ。それ以上の事を期待しても何も無いからな』

 

「ちぇ~」

 

「つまんないの~」

 

「まぁ、エイミィが織斑君と何かある訳無いわよね~」

 

『じゃあな、切るぞ』

 

「ゴメンね一夏君、こんな事につき合わせて」

 

『気にするな』

 

 

一夏君はそれだけ言って電話を切った……さて、此処からは私の復讐タイムと行きましょうか。

 

「さて、何か私に言う事があるんじゃ無いかな~?」

 

「えっと……」

 

「その~……」

 

「あの~……」

 

「ん?」

 

 

口ごもってるクラスメイトに少し強めに言い寄る……さっきまでの私の気持ちが良く分かるでしょ?

 

「「「ゴメンね」」」

 

「まったく、すぐに信じてくれれば一夏君を巻き込む事も無かったのに……」

 

 

一夏君は気にするなと言ってくれたけど、あれは少し怒ってる感じだったよ……今度お礼しておかないとね。

 

「でも、エイミィって織斑君の事『一夏君』って呼んでるからね~」

 

「深読みしたくなっちゃう気持ちも分かるでしょ?」

 

「お友達で納得出来ないのよね~」

 

「だってそう呼んで良いって一夏君が言ってくれたから」

 

 

私が愛称で呼んでって頼んだから、一夏君も名前で良いって言ってくれたんだっけ?兎も角、私と一夏君はただの友達なんだから……言ってて虚しい気分になるのは、きっと気のせいだ、そう思いたい……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼休み、刀奈さんたちに訳を話して別行動を許可してもらった……実習の前にアポを取っておきたかったからだ。

 

「失礼します、織斑先生はいらっしゃいますか?」

 

「あら、一夏君」

 

 

職員室にはナターシャ先生しか居なかった……他の人たちは何処に行ったんだ……

 

「織斑先生なら山田先生と一緒に食堂に行ったけど?」

 

「はぁ……ナターシャ先生は行かれなかったのですか?」

 

 

一応職員室って事と、相手が教師だから普段以上に言葉遣いに気をつけているのだが、正直面倒くさい……

 

「一夏君、今は私しか居ないから楽にして良いよ?」

 

「そうですか?」

 

「私はそう言うの気にしないから」

 

「ありがとうございます。正直面倒だったんですよ」

 

「あは、一夏君らしいね」

 

「それで、ナターシャさんは行かなかったんですか?」

 

 

許可も下りたので、呼び方もプライベートの方に変える、近くに誰か居たら勘違いされそうだが、今はその心配も無いしな。

 

「私はデリバリーを頼んであるから良いのよ」

 

「栄養が偏りますよ?」

 

「だってお弁当を作る時間も、腕も無いもの……」

 

「……誰かに作ってもらう事も出来ないんですか?」

 

 

確か山田先生はそれなりに料理上手だったはずだ……あの人なら頼み込めばきっと作ってくれるだろう。

 

「そんな人が居たら結婚したいわよ」

 

「その発想は無かった……」

 

 

別に相手が男である必要は無かったんだが……大体、IS学園に勤めてる時点で出会いなど皆無に等しいだろうし、ナターシャさんは此処に来る前は軍に所属してたんだし、そっちでも期待薄だっただろうな……

 

「大体料理上手な男なんて居るのかしら……」

 

「まぁそれなりに居るんじゃないですか?」

 

 

厳さんは上手だし、大体のレストランなんかはシェフは男だしな……

 

「しかし、食堂に行ったのなら行き違いになったのか……」

 

「あら、一夏君はさっきまで食堂に居たの?」

 

「ええまぁ……弁当を渡すついでに一緒に食べられないって伝えただけですが」

 

 

今朝は刀奈さんが弁当持っていくの忘れたからな、部屋に戻って俺が取りに行ったのだ……自分で行くのが面倒だとか言って俺に取りに行かせたのだがな……

 

「一夏君って、もしかして料理上手?」

 

「上手いか如何かはさておき、作れる方だとは思いますよ?」

 

 

千冬姉やマドカなんかと比べれば誰でも上手だと表現出来ると思うが……あっ、クロエさんも未だ壊滅的だったっけ……今度また指導しに行くか。

 

「お弁当って毎日作ってるの?」

 

「いや、2日おきにですが……」

 

 

毎日作るほど予算は無いし、偶には食堂も利用しなければいけないだろうしな……場所だけ借りるのも忍びないから。

 

「じゃあさ、お金払うから私の分も作ってくれないかな?」

 

「へ?」

 

「だってデリバリーばっかじゃ栄養偏るんでしょ?」

 

「まぁ……」

 

「お願い!」

 

 

ナターシャさんに拝み倒される……周りに人が居なくて良かった……居たら誤解されるぞ、この光景は……

 

「……分かった、分かりましたよ。その代わり2日おきですからね」

 

「OK!」

 

「ハァ……」

 

 

吐かないように気をつけていたため息だが、さすがに漏れてしまった……また面倒な事を引き受けてしまったような気がする……まぁ1個増えたくらいじゃそんなに手間は変わらないだろうがな。

 

「それじゃあ俺は食堂に行きます。後、これ食べて良いですよ」

 

 

俺は自分の弁当をナターシャさんに手渡す……如何せ食べる時間など無いのだから……

 

「良いの!?」

 

「そんなに量多くないので、デリバリーの品も食べられるでしょうしね」

 

「一夏君って、小食なの?」

 

「そんな事は無いと思いますが、同年代の男子と比べれば小食だと言わざるを得ないでしょうね……」

 

 

五反田食堂の定職は、俺には少し量が多すぎるのだ……残すともれなくお玉が飛んでくるのでちゃんと食べるが、年々キツくなってるのも事実なのだ……何か年寄りくさいな……

 

「それじゃあお金!」

 

「別にそれは良いですが……」

 

 

金を取れるような料理でも無いからな……

 

「それじゃあ後で感想言ってあげるね」

 

「お手柔らかにお願いします」

 

「ふっふん!私の舌は厳しいわよ~」

 

 

アメリカで肥えたのだろうか……ナターシャさんは不敵な笑みを浮かべている……何だか感想聞きたく無くなって来たな。

 

「あら織斑君、如何かしましたか?」

 

「ん、織斑兄か」

 

「丁度良かった、織斑先生」

 

「何だ」

 

「少しお時間よろしいでしょうか?」

 

「……少しなら良いぞ」

 

「ではこちらへ……」

 

 

廊下に連れ出し、俺はマドカとの話し合いをするつもりがあるか如何か確認した。

 

「お前が取り持ってくれるのか?」

 

「俺はその場に居るだけだ。後は自分たちで何とかするんだな」

 

「それだけでも十分だ」

 

「なら放課後にでも……」

 

「待て!」

 

「……何か問題でもあるのか?」

 

 

こう言った事は早い方が良いと思ったのだが……何やら不満があるようだ。

 

「さすがに早すぎないか?」

 

「むしろ遅いくらいだろ」

 

「そ、そうか……」

 

「いい加減覚悟を決めるんだな。本来なら千冬姉がマドカに提案しなきゃいけない事だと思うんだがな」

 

「本当にお前には苦労をかける……」

 

「止めろ、気持ち悪い……」

 

「一夏、さすがに酷いぞ……私だって傷つくんだぞ?」

 

「それは失礼しました。それじゃあ放課後、1年1組の教室で待ってるから」

 

「ああ……」

 

 

これで約束は取り付けた……後は姉妹の問題だろう。俺は意外と早く終わった用事に安堵し、そして昼飯は如何しようと思った……仕方ない、昼は抜きで良いか……




とりあえず話し合いの場は設けましたが、関係を如何するかは未定……書きながら決めたいと思います
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