もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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220話目です


気になる用件

 黛さんへの注意と指導を終えて、私と一夏さんは生徒会室へと向かいます。お嬢様にお願いはしておいたのですが、今日も仕事量がとても多いのでお嬢様だけでは終わる事は無いでしょうから助っ人に行く感じですかね。

 

「週末にかけて仕事が増えてる気がするんですよね」

 

「土日は私たちが居ませんからまとめて任せちゃえって事じゃないですか?」

 

「職員室もいい加減な人が多いですね……」

 

「その最たる人の身内が言うセリフでは無いと思うのですが……」

 

 

 生徒会に仕事を丸投げする率が最も高いのは織斑先生なのだ。今は訳あって仕事出来る状況では無いから仕方ないと思えるのですが、普段は何故ギリギリまで溜め込んで最終的にコッチに丸投げするんですかと問い詰めたくなるくらい事務仕事をしてくれないのですよね……義弟の一夏さんはこんなにも事務作業が得意なのに。

 

「あの人は実戦が得意ですからね。一箇所に止まって何かをするって事が苦手なんですよ。だから家事とかも駄目なんでしょうね」

 

「ですが、一夏さんは調理中でも色々と動き回ってますよね?」

 

「そうですね」

 

「………」

 

「?」

 

 

 一夏さんの様に出来るようになれば一箇所に止まる事も無いのですから、苦手な理由はそこではないと思ったのですが、その事を指摘する事はしませんでした。

 

「そう言えば一夏さん、さっき本音から聞いたのですが、なにやら話があるらしいですね」

 

「ええまぁ、大した話では無いんですが、一応ね」

 

「何です?」

 

「後で分かりますよ」

 

「そんなにもったいぶられると気になりますよ」

 

 

 お嬢様が聞いたら間違い無く駄々をこねて聞き出そうとするでしょうから、お嬢様に伝えるのは作業が終わってからにしましょう。

 しかし私の計画は、生徒会室に着いた途端に瓦解してしまいました。

 

「一夏君、話って何?」

 

「何でお嬢様が知ってるんですか!」

 

「何でって、さっき簪ちゃんからメールが着たから」

 

「簪お嬢様……」

 

 

 普段は私の気持ちを分かってくださるのに、何故今回だけは分かってくださらないのですか!?

 

「その話は後でしますよ。それよりも今はこの山積みの書類を片付けないといけませんよ」

 

「そんなの一夏君と虚ちゃんが本気を出せば1時間で終わるでしょ?」

 

「刀奈さんはやらない計算になってますけど?」

 

「私は応援してるからさ!」

 

「お・じょ・う・さ・ま?」

 

「……私も少しは手伝うから」

 

 

 私の圧に負けたのか、お嬢様はせっせと書類に目を通し始めました。私としては何となく不本意なのですが、お嬢様が仕事をしてくれてるので善しとする事にしました。

 

「それじゃあ俺たちも作業しましょうか」

 

「そうですね」

 

 

 お嬢様程では無いですが、私も結構気になっているんですが仕事はしっかりとしないといけませんよね。そもそも一夏さんに今話すつもりが無いんじゃ聞き出そうにも聞き出せませんし、仕事を片付ければ聞けるのですから、全力で終わらせる事にしましょう。

 私のこの気持ちと、お嬢様の頑張りで、山のように積まれていた書類は、1時間経たずに片付ける事が出来たのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 職員室でゆっくりとしてたら一夏君からメールが届いた。内容は彼女たちに話をするから来てほしいとの事……いよいよ一夏君の彼女として認めてもらえるんだ。

 

「(大丈夫、怖く無い、相手は生徒なんだから)」

 

 

 先輩彼女かもしれないが、普段の立場は教師と生徒なんだから気にする事は無いわよね。私は覚悟を決めて一夏君たちの部屋へ向かおうとしたのだが……

 

「ナターシャ先生? 何処かに行かれるんですか?」

 

 

 出鼻を思いっきり挫かれた……普段から空気が読めないんですから、山田先生は!

 

「えっ? 何ですかその目は……私、何かしました?」

 

「思いっきりしましたよ!」

 

「全く気付きませんでした……それで、私は何をしたんですか?」

 

 

 具体的に何かをした訳では無いのだが、如何やって説明したものかしら……まさか覚悟を決めた途端に話しかけられて気合が抜けたとは言えないし……

 

「ちょっと話しかけられて気が抜けちゃったんですよ」

 

「はぁ……それは失礼しました」

 

「いえいえ、それじゃあ私はこれで」

 

「ところで、何で気合を入れてたんです?」

 

 

 ほらやっぱり……正直に話したは良いけど、山田先生は案の定聞いてきたよ……本当に空気読めないわね!

 

「とある事情があるんですよ」

 

「気になります~! ナターシャ先生、誰にも言いませんから教えてください!」

 

 

 何でこんなに食い付くんですか! 普段は大人しく引くくせに、何で今日に限ってこんなに食いつきが良いのよ!

 

「守秘義務があるので……」

 

「そんなに重要な事なんですか~。ますます気になります~! ナターシャ先生から聞いたって言いませんから教えてください」

 

「だから守秘義務が……」

 

「そんなの上辺だけ守っとけば大丈夫ですよ!」

 

 

 そんな訳あるか! 実際にはそんなものは無いけど、もし本当だったら話した時点で大問題でしょうが!!

 

「兎に角急ぐのでこれで!」

 

「あっ! 待ってくださいよ~」

 

「何でついてくるんですか!?」

 

「ナターシャ先生が逃げるからですよ~」

 

「ストーカー理論!?」

 

 

 まさか山田先生がストーカーだったなんて……私は精一杯山田先生を撒こうと逃げ回ったのだが、普段鈍くさい山田先生からは想像出来ないくらいなスピードで追ってくるから、簡単にま撒けなかった……

 

「何処まで着いてくるんですか!?」

 

「ナターシャ先生が教えてくれるまでですよー!」

 

「誰か助けて! 本当に怖い!」

 

 

 ストーカーと化した山田先生は、それはもう恐ろしいほどに粘着質で諦めが悪くなってました。だんだんと逃げるのにも疲れてきた私は、諦めて話してしまおうと言う気持ちが芽生え始めてました。

 

「(でも、話したら一夏君に怒られるかもしれない……最悪付き合えたのに別れなきゃいけなくなっちゃう! そんなの嫌だ!!)」

 

 

 一夏君と別れなきゃいけなくなるなんて絶対に嫌だ! 私はその気持ちだけで山田先生から逃げ回っていたのだ。

 

「おっと!」

 

「きゃ!」

 

 

 廊下を走るな。これは何処の学校にもある校則だが、アクシデントに見舞われない限り何故こんな校則があるんだと思うものだが、実際にアクシデントに出会うと必要な校則だと言う事が分かる……つまり人とぶつかったのだ。

 

「イタタ……?」

 

 

 人とぶつかって跳ね返ったはずなのに、何時まで経っても床に叩きつけられる衝撃はやってこなかった。

 

「大丈夫ですか?」

 

「あれ、一夏君?」

 

 

 瞑っていた目を開いて状況を確認すると、如何やら私は一夏君に抱えられているらしいのだ。てか、ぶつかった相手って一夏君だったんだ……

 

「先生が廊下を走ってたら生徒の示しになりませんよ?」

 

「だって山田先生が……」

 

「山田先生?」

 

 

 一夏君がジロリと私の後から走ってきた山田先生を睨んだ。その視線は織斑先生が暴走した時に見せるものと同じような迫力があった。

 

「いったい何をしてるんですか貴女たちは! 教師が廊下で鬼ごっこだなんて……学長に報告したら如何なるんでしょうね?」

 

「それは……ナターシャ先生が逃げるから追いかけただけです」

 

「何で逃げたんですか?」

 

「山田先生が追ってくるから……」

 

「ハァ……今回はぶつかった相手が俺だったから大丈夫だったですが、もし他の生徒だったら大惨事だったんですからね! 分かってますか!?」

 

「はい……」

 

「山田先生も!」

 

「スミマセンでした!」

 

 

 一夏君の迫力に負けて、私と山田先生は素直に頭を下げた……だって本気の目をしてたんだもん。

 

「まぁまぁ一夏君、怪我も無かったんだしこれくらいにしてあげたら?」

 

「走ってた事は関心しませんが、怪我無く済んだんですから」

 

「まぁ、2人がそう言うなら良いですが……」

 

 

 一夏君の背後に居た更識さんと布仏さんのおかげでこの場は納まりそうになったけど、その後の発言でまた展開が変わった。

 

「それで一夏君、何時までナターシャ先生を抱っこしてるのかな?」

 

「正直羨ましいのですが」

 

「ん? あぁ忘れてた」

 

 

 私をゆっくりと降ろしながらそんな事を言う一夏君……人1人抱え上げておいて忘れてたって、凄い事ね……

 

「まぁ丁度良いですし、このまま一緒に行きますか」

 

「そうね」

 

「あれ? ナターシャ先生は重要な用事があるんじゃないんですか?」

 

「そうなんですか? なら改めますけど……」

 

「ううん! 大丈夫だから!」

 

「「「?」」」

 

 

 事情を知らない更識さんと布仏さん、そして何故私が焦ってるのか分からない一夏君が揃って首を傾げた。

 

「怪しいですね~」

 

「な、何でも無いわよ!」

 

「焦るところがまた怪しいです!」

 

「何でも無いんだってば! 一夏君も何とか言ってよ!」

 

「俺がですか?」

 

「暴走した人を宥めるの得意でしょ?」

 

「……その評価は嬉しく無いですね」

 

 

 そう言いながらも一夏君は山田先生の傍に移動すると、何か耳打ちをした。その直後に山田先生がビクついたように見えたんだけど……何を言ったんだろう?

 

「それが嫌なら大人しく職員室に戻って、今あった事は他言しないと誓ってください」

 

「ハイチカイマス……ワタシハナニモミテマセンシキイテマセン」

 

「山田先生が壊れた!?」

 

「一夏君、何を言ったのよ!?」

 

 

 片言な宣言をして職員室に戻って行った山田先生を見て、私と更識さんで一夏君に詰め寄った。何かよほどの事を言わない限りあそこまで壊れるって事は無いと思うんだけど……

 

「別に、あまりしつこいと織斑先生と同居させますよって言っただけですが」

 

「「うわぁ……」」

 

「とても強烈な脅し文句ですね」

 

「そうですかね? 別に何も問題無いと思うんですが。あの2人は付き合いがそれなりに長いですから」

 

「いえ、そう言った意味では無く……てか、一夏さんも分かって言ってますよね」

 

「まぁ分かってますがね」

 

 

 織斑先生と同居……つまり自分が家事を怠ればすぐにゴミ屋敷と化す部屋で生活しなければいけないのだ。

 山田先生も織斑先生ほどでは無いにしろ、家事が得意な方では無いのだ……いや、する暇が無いだけか、彼女は。兎に角まとめて片付けるタイプの山田先生が織斑先生と同居すれば、あっという間にゴミ屋敷が完成するのだ。

 

「家事の特訓になって良いと思いますがね」

 

「それで成長出来るのは一夏君だけだよ……」

 

「普通の人間はギブアップするか怠惰に目覚めるかのどっちかだろうね」

 

「その前に逃げ出しますよ」

 

「まぁそうでしょうね。あの人と同じ空間で生活すると思うだけで山田先生は胃痛に見舞われるでしょうからね」

 

 

 普段から何かとこき使われてる山田先生が、織斑先生と同居させられるといわれればああなるのも納得が行く……本当に恐ろしい事を言うものだと関心する反面、自分もふざけすぎるとそんな事を言われるのかと恐怖するのだった。

 

「それで、如何してナターシャ先生が私たちと一緒に行動しなきゃいけないのかな?」

 

「部屋で話しますよ」

 

 

 更識さんが私の事を横目で睨んでるよぉ……一夏君には気付かれないようにしてるんだろうけど、その分怖いわよ……よく見れば布仏さんもこっちを見てるし……一夏君、気付いて! そして助けて!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一夏が話があるって言うから部屋で待ってるのに、その肝心の一夏が一向に部屋に現れないのは如何言う事なんだろう……せっかく今日は誰も居ない図書室でのんびり出来ると思ってたのに!

 

「おりむ~の話って何だと思う?」

 

「そうですね……悪い話じゃ無いとは言ってましたが」

 

「お兄ちゃんの事だから彼女が増えたとかじゃないの?」

 

「おりむ~はそんなに誑しじゃ無いよ~」

 

「でも、ありえない話でも無さそうですよね。特に最近は一夏様と親しい女性も増えてきましたし」

 

「でも一夏なら、皆を平等に想ってくれるだろうから心配はしてないけどね」

 

「私は唯一無二の妹ポジションだもんね」

 

「ラウラウが居るじゃんか~」

 

「あれはお兄ちゃんの妹じゃないもん!」

 

 

 ちょっとおかしな話になったけど、こうやって時間を潰せるのはありがたかったな。1人じゃ絶対ゲームしちゃうし……そうするとまた一夏に怒られちゃうからね。

 

「実際問題として、彼女が増えるとしたら誰だと思います?」

 

「鷹月さんじゃ無いの?」

 

「いや、カスミンかもしれないよ~」

 

「大穴で凰さんとか?」

 

「リンリンは無いよ~。だって悪友だっておりむ~も言ってるし~」

 

「鷹月さんも友人だって言ってましたね」

 

「日下部さんだって友達だって言ってたよ」

 

 

 そう考えると増える心配はしなくても良さそうだった。だって可能性がある女子は全員一夏の友人、または悪友だったから。

 

「じゃあ他の話題ですかね?」

 

「何だろう……まさかまたテスト!?」

 

「いや、それは無いと思うよ」

 

「そうだよ~。そんなにいっぱいテストがあったら大変だもの~」

 

 

 本音の良く分からない理由で納得出来る訳が……

 

「そうだよね! いっぱいテストがあったら作る方も大変だもんね!」

 

 

 納得出来たみたい……本音に隠れて目立たないけど、マドカも結構な性格してるわよね。

 

「一夏様が私たちに話さなければいけない事……週末のデートの事ですかね?」

 

「今週はかんちゃんの番だよね~」

 

「うん……」

 

 

 一夏と2人きりのデート。先週はお姉ちゃんが早朝から出かけてたけど、私はゆっくりとしたデートをしたいな……

 

「良いな~簪、お兄ちゃんと2人きりなんて」

 

「マドカさんは早朝に一夏様と2人で色々やってるじゃないですか」

 

「何か須佐乃男の言い方卑猥だね~」

 

「色々ってトレーニングでしょ?」

 

「うん! 後はISの整備をしてもらったり、訓練に付き合ってもらったり」

 

「あれ? だって須佐乃男は部屋で寝てるんだよね?」

 

 

 なのにマドカとISの訓練? いったい何を如何やって訓練してるんだろう……まさか生身でって訳無いよね。

 

「お兄ちゃんは武器だけで後は生身だよ」

 

「それって危なく無い?」

 

「むしろ私の方が危険だよ……あの動きはマジで危ないって」

 

「どんな動きをしてるのよ……」

 

 

 一夏の凄さは知ってるつもりだったけど、訓練とは言え生身でISを相手に圧勝しちゃうなんて普通の人間ではありえないよ……

 

「あっ、一夏様の気配が此方に近づいてきます」

 

「いよいよ用件を聞けるんだね~」

 

「お姉ちゃんや虚さんも一緒なのかな?」

 

 

 違うならまた待たなければいけないから一緒であってほしいな……もう話のネタも尽きてきたし、そろそろ本当にゲームをしたくなっちゃうから。

 

「お兄ちゃんの他にも気配があるね」

 

「じゃあ楯無様とおね~ちゃんだね」

 

「お茶とか要るんでしょうか?」

 

「多分必要なら一夏が用意してくれると思うよ。一夏が淹れたお茶が一番美味しいし……」

 

「「「………」」」

 

 

 女子としてそれで良いのかと全員が沈黙を持って考えさせられる発言だった。自分で言っておいてなんだが、やっぱりちょっとは一夏に頼らないようにしなきゃね。

 

「せめてお茶は自分で用意しよう!」

 

「そうだね! お茶くらいはね」

 

「じゃあ私は何かつまめるものを!」

 

「えっとじゃあ私はテーブルを準備するね」

 

 

 大慌てで準備を進める私たち……別に急ぐ必要は無かったのだが、何だか一夏に見られるのが恥ずかしいと思ったので特急で終わらせたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 昨日も来たけど、一夏君の部屋って何だか緊張するなぁ……他にも生活してる子は居るんだけど、一夏君の部屋ってだけでもの凄い緊張感があるんだよね。

 

「一夏君、そろそろ教えてくれても良いかな? 何でナターシャ先生も一緒なの?」

 

「それはさっきから言ってるように、部屋に着いたら教えますから」

 

「むぅ!」

 

「はいはい脹れない」

 

「うにゃ~……」

 

 

 更識さんに優しくしてる一夏君を見ると、やっぱり優しい男性なんだと思える。そんな私を布仏さんがジッと見ているのにも気付けずに……

 

「虚さん、そんなにナターシャ先生を睨んでたら、眉間に皺がよっちゃいますよ?」

 

「!? 睨んでません!」

 

「ほら、怒らない怒らない」

 

「はふぅ~……」

 

 

 今度は布仏さんを宥めるように優しく撫でている……とても年下とは思えない包容力と行動力……彼女が沢山いるのも頷けるわ。

 

「ふむ……」

 

「如何かしたの?」

 

「いえ、部屋の中が騒がしいので少し探ってただけです」

 

「騒がしい?」

 

「私には何も聞こえなかったけど……」

 

 

 一夏君の発言に更識さんと布仏さんが首を傾げる……実際私にも聞こえなかったんだけど、一夏君が聞こえたと言う事は音がしたのだろう。

 

「もう大丈夫か……それじゃあ入りましょうか」

 

「何があったのよ……」

 

「まぁ入れば分かりますよ」

 

 

 一夏君の感じた事が気になった更識さんと、一夏君の行動に付き従った布仏さん。同じ彼女でも此処までタイプが違うのも大変だろうな……

 

「お帰りなさい! お兄ちゃん」

 

「おりむ~お帰り~」

 

「一夏、お帰り」

 

「一夏様、お帰りなさい」

 

 

 少し慌てたように出迎えをしてくれた4人だったが、何故だか4人は汗を掻いていた……

 

「それで一夏君、話って何?」

 

「そうそう! お兄ちゃんの話って何なの?」

 

「そうだよ一夏! 教えてよ」

 

「おりむ~教えてよ~!」

 

「「教えてください!」」

 

 

 我慢出来ずに喰い付いてきた6人を宥めながら一夏君はシレって言い放った。

 

「ナターシャさんが彼女になったから」

 

「「「「「「………」」」」」」

 

「あれ?」

 

 

 反応が無い6人に、私は拍子抜けな気分だった……これで終わり?

 

「「「「「「えぇーーー!?」」」」」」

 

 

 やっぱりこうなるのね……大声で驚かれて私は耳を塞ぎ、一夏君は涼しい顔で受け止めていた。一夏君は如何やら慣れているようね……関心するわ。




漸くナターシャを彼女衆に会わせる事が出来ました。
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