もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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千冬が暴走気味に……


問題児三人の生活場所

 問題児三人を引き連れて、俺は織斑先生が用意した部屋へと向かう。特別指導室から出したからといって、この三人に自由を与えたら新たな問題を引き起こすと俺が言ったからだ。

 

「三人にはこの部屋で生活してもらう」

 

「あの一夏さん? 此処って部屋なんですの?」

 

「如何見てもゴミ置き場なんだけど」

 

「冗談でも性質が悪すぎるぞ一夏」

 

「文句は織斑先生に言え。この場所を選んだのは俺じゃない」

 

 

 さすがにゴミ置き場は如何かと思うが、プライドを粉々にするには悪く無いチョイスだと思うのは何故だろう……

 

「風呂は山田先生が準備してくれたソレを使え」

 

「ソレって、ドラム缶だよね?」

 

「これがお風呂ですの?」

 

「一夏、これは何の冗談だ」

 

「人並みの生活が送れると思ってたか? お前たちは今の段階では人扱いされてなくてもしょうがない立場なんだぞ」

 

 

 学園の規則は破る、反省しない、挙句の果てに己の罪を認めないと三重に救えない愚か者扱いなのだから……

 

「食事は織斑先生が手ずから作ってくれるそうだ。良かったな」

 

「い、一夏! それは何の冗談だ!」

 

「「?」」

 

 

 俺が言った言葉の意味をただ一人正確に理解した篠ノ乃は、泣き縋るように俺の足にしがみついたが、その恐ろしさを知らないセシリアとシャルは首を傾げていた。

 

「怖さが分からないか? なら言い方を変えよう。お前たちは織斑先生が手ずから指導してくれるそうだ。良かったな。飯はそのおまけだ」

 

「でもご飯食べられるんだよね」

 

「それだけで何とかなりそうですわ」

 

「お前たちは気楽でいいな……あの恐ろしさを知らないのか……」

 

「何の事ですの?」

 

「一夏が料理上手なんだから、織斑先生だってそれほどひどく無いでしょ?」

 

 

 殺人的料理下手なセシリアすら生温い、織斑千冬の料理を味わいたいとは、何とも物好きな二人だよな、うん……あれは蝿すら集らない未知の物質だからな……

 

「待たせたな一夏、なかなか調理室を使わせてくれなくてな」

 

「……その気持ちは分かるがな」

 

 

 背後から強烈な異臭がしてきたので、俺はなるべく風上に立たないように移動した。

 

「「!?」」

 

「あぁ、終わりだ……」

 

 

 本日の夕飯が異常なものであると気がついた二人は顔を蒼くし、篠ノ乃は蒼を通り越し白くなっている。

 

「正直会心の出来だ! 遠慮せずに一夏も如何だ?」

 

「俺は自分で作るから気にするな。それにこれは三人の飯だろ」

 

「そうだったな。では次の機会には一夏の分も……」

 

「そんな事したらアンタもこの場所で生活させるぞ」

 

 

 ゴミ置き場に相応しいものを持ってきて満面の笑みを浮かべてる時点で、この人は異常だと言えるだろう……まぁご愁傷様で……

 

「さぁ! これを食べたらまずは学園周りのゴミ掃除からだ! さっさと食べて支度しろ!」

 

「ねぇ一夏、これって毒とか入ってないよね?」

 

「知らん。食材も調味料も何もかもこの人が用意したんだからな」

 

 

 完成品から食材がまったく推察出来ない料理など初めてだ……これは何を如何調理したものなのだろうか……

 

「如何した、何故食べない?」

 

「いや、その……」

 

「私たちそれほどお腹空いてませんの」

 

「そ、そうです。さっき一夏の差し入れてくれたパンを……」

 

 

 そのタイミングで三人の腹の虫が鳴き始める。何とも絶妙なタイミングだ……いや、絶望なタイミングと言った方がいいかも知れんな。

 

「遠慮するな。ちゃんと三人分あるのだからな」

 

「それじゃあな問題児。俺は部屋に戻る」

 

 

 正直臭いだけでも死にそうなんだが、あれを食せという俺も相当悪いヤツだな……まぁあれを食べたくない一心で改心してくれれば楽が出来るからな。馬鹿と鋏は使いようとは少し違うが、あの人の料理も使い道があったんだな……

 

「「「一夏(さん)!」」」

 

「遠慮せずどんどん食べろ! 掃除するのは大変だからな!」

 

 

 何か背後から聞こえたような気もしたが、とりあえず俺には無関係だったので放っておく事にした。さてと、俺も夕飯の支度をしなくてはいけないな。

 

「あれ、一夏君?」

 

「静寂? 何してんだこんなところで」

 

「何って読み終えた雑誌を縛ってゴミ置き場に置きに行くのよ。資源もあそこに一時保管だしね」

 

「あー、悪い事は言わない。今はやめておけ」

 

 

 今あの場に行けばきっと静寂もアレを食わされる。それだけは回避させてやらねば。

 

「何かあるわけ?」

 

「どうせ明日には全校に知らせるんだから先に言うが……」

 

 

 俺はゴミ置き場に問題児三人を一時的に住まわせる事になったのと、その問題児三人の食事を織斑先生が担当する事を静寂に伝えた。

 

「えっと……織斑先生って家事が壊滅的に出来ないんじゃなかったっけ?」

 

「その通りだ。今も何だか分からないものを三人に食わせてるところだろうよ」

 

 

 そのタイミングで、シャルの断末魔にも似た悲鳴が聞こえてきたような気がした。

 

「今のってデュノアさんの声だよね……」

 

「逝ったか……」

 

 

 冗談抜きで、あの人の料理を食って逝く可能性は十分にあると思うのだ。あれを食って大丈夫なのは駄ウサギくらいだろうしな……

 

「本当に反省するのかしら……」

 

「改心するか死ぬかの二択なら、きっと改心すると思うぞ」

 

 

 何せ早めに改心しなければずっと織斑先生の料理を食わされる破目になるのだからな。

 

「とりあえずその雑誌は部屋に置いておけ」

 

「ここまで持ってくるの、結構大変だったんだけどな~」

 

 

 そう言って静寂はチラチラと俺を見てくる。なるほど、そういうことか……

 

「分かった、持ってくから貸してみろ」

 

「えーそんなつもりなかったんだけどなー」

 

「下手な棒読みはいいから、さっさと貸せ」

 

「うん、ありがとう」

 

 

 静寂から雑誌を手渡され、部屋まで運んでいく事になった。まぁ俺が止めたんだし、部屋まで持ってくくらい如何ってこと無いのだ。

 

「それで、反省を促す為に掃除させるって言ってたけど、そんなに散らかって無いわよ?」

 

「その掃除じゃねぇよ。学園の周りのゴミってのは亡国企業の事だ」

 

「素手じゃ危なくない?」

 

「大丈夫だろ。いざとなれば織斑先生が纏めて始末してくれるだろうよ。敵味方関係無く」

 

「それはそれで如何なのよ……」

 

 

 とりあえずウザイ監視を減らすにはこっちから片付けに出るしか方法が無い。かといって俺たちが行けば向こうも全面戦闘を決意するかもしれなので、あくまでも牽制の意味を込めて問題児三人+織斑千冬で掃除を試みたのだ。これで減れば儲けもの、変わらなければまぁもう一度掃除を仕掛けるだけだ。

 

「その後は学園の修繕だな。予算の都合上全然進まないからな……」

 

「IS使わなきゃ届かない場所だってあるんじゃない?」

 

「訓練機なら貸し出し出来る。だが専用機は使わせないがな」

 

「また暴走するかも知れないから?」

 

「それもあるが、貸し出した訓練機には仕掛けがあってな。トレーニングにもなるだろうよ」

 

「?」

 

 

 織斑先生が政府から追加で貰ってきた(正確には強奪してきたのだが)打鉄は、普通の打鉄よりも操縦者への負荷が大きい。それはしっかりと調整出来て無いからなのだが、あえてその負荷をより大きくする事によって、操縦者自身の身体を鍛える事も出来るし、より反省を促せると考えて俺が再調整したのだ。

 

「相変わらず鬼ね……」

 

「本当ならISを使わずに錘三十kgを背負わせる予定だったんだが?」

 

「そっちの方が辛いわね……」

 

「だろ? だからまだマシになってるんだよ、俺が出した案は」

 

 

 三十kgと言っても、背負って終わりではなく、そのまま上下運動やものを運んだりするのだ。それに比べたらISの負荷など可愛いものだと思う。

 

「あの子たちも仲間を馬鹿にされて苛立ってたからな。特に篠ノ乃に対して」

 

「セシリアさんやシャルロットさんも訓練機を馬鹿にしてる節があったからね……」

 

「専用機を持つと、何で訓練機を下に見るんだろうな……」

 

 

 下手な専用機持ちよりも、上手な訓練機操縦者の方が強いと思うんだがな……現にラファールを纏った山田先生にセシリアは負けてるし……

 

「ほれ、到着」

 

「ありがとね、そうだ! お茶飲んでかない?」

 

「お茶? 静寂が淹れてくれるのか?」

 

「一夏君や布仏先輩みたいに美味しく淹れられないけどね」

 

「気にするな」

 

 

 そもそもお茶を美味しく淹れるなど、普通に生活してる高校生には出来ない事だ。俺は昔から駄姉や駄ウサギの五月蝿い注文に応える為に、虚はメイドとしての嗜みで身に付けた技術だが、正直身に付けたくて身に付けたものでは無いのだ。

 

「そういえば静寂の部屋に入るのは初めてじゃないか?」

 

「そういわれれば……私、異性を部屋に招きいれたの一夏君が初めてかも」

 

 

 異性と来たか……つまり中学時代までも含めて男を部屋に入れた事が無いって事だよな……まぁIS学園を目指す女子には珍しく無い事なんだろうがな。

 

「一夏君は異性の部屋なんて慣れっこでしょ?」

 

「何か含みのある言い方だが、まぁ掃除やらなんやらでしょっちゅう入ってたし、まず駄姉の部屋を見て女の部屋に幻想を抱く事すら出来なかったがな」

 

「織斑先生が基準ってのも問題よね、色々と」

 

「別に基準って訳でもないがな」

 

 

 そういいながら静寂の淹れてくれたお茶を一口啜る……まぁ悪くは無いな。

 

「ごちそうさん。美味かったよ」

 

「嘘、だって一夏君一口目で表情が苦かったもの」

 

「普段自分か虚が淹れたのしか飲んで無いからな。普通に淹れたらどんなものか忘れてただけだ」

 

 

 正直あまり外では飲まないのだが、五反田食堂のお茶は雑味が多く味が薄いのを思い出し、それと比べれば静寂のお茶は美味しいと思えるものだったのだ。

 

「まぁもっと美味しく淹れられるようになれるとは思うぞ」

 

「ホント?」

 

「こんな事で嘘吐いてもな……」

 

 

 本音や駄姉と比べたら十分素質ありだ。まぁ比べられたく無いだろうが……

 

「それじゃあ俺は色々と片付けなきゃいけない事が残ってるから、これで失礼するな」

 

「そっか、ありがとね一夏君」

 

「俺は何もしてないだろ」

 

「雑誌」

 

「ああ」

 

 

 静寂のお礼を素直に受け取り、俺はとりあえず部屋を目指した。夕飯の支度をしたら残ってる生徒会業務を終わらせて、問題児三人の更生プログラムを考えないとな……さすがにずっとあの残飯よりも酷いものを食わせるわけにもいかないし……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一夏が僕たちに若干の同情を含んだ視線を向けていた意味を、僕らは今更になって理解した。織斑先生が作ったご飯を食べさせられ、その後で亡国企業への牽制、そしてそれが終われば亡国企業が壊していった様々な箇所の修復作業。そしてお腹が空いたところにまた織斑先生が作ったご飯と、まさに地獄と表現出来る生活なのだ。

 

「セシリア、箒、生きてる……」

 

「死んではしませんが、生きてると表現出来る感じではありませんわ……」

 

「これが千冬さんの恐ろしさなんだ……」

 

 

 織斑先生は豚汁と言い張った謎の液体を飲み干して、僕らはゴミ置き場に横たわる。最初こそセシリアは抵抗したが、これ以上酷い事になると織斑先生に脅されてすっかり抵抗を諦めたのだ。

 

「あのIS、負荷がハンパ無いね……」

 

「一夏さんがプログラムしたんだと思いますわ……」

 

「クソッ、一夏め……私たちが何をしたと言うんだ……」

 

「箒、僕たちは悪い事をしたからこんな仕打ちをされてるんじゃなかったっけ……」

 

「そうですわ。いい加減逆恨みは止した方が潔いですわよ……」

 

 

 一夏が言っていた奉仕部屋の内容は、僕たちが今やってる事よりも更に酷く、また人間として扱ってもらえないものだったのだ。それと比べれば、食事とは言えなくても三食食べられるだけでもマシだと思わなきゃ駄目だよね……たとえ不味くとも。

 

「それにしても、お風呂って人間に必要なモノだったんだね……」

 

「普段普通に使ってたものですものね……」

 

「ドラム缶では不十分だ……」

 

 

 大浴場でも自室のシャワーでも、これからはありがたいと思って使わなければいけない気持ちになったよ……

 

「もしかしてこれが狙いなのかな……」

 

「何がですの?」

 

「もののありがたみを理解させる事が」

 

「一夏がそんな事を考えるとは思えん。千冬さんや姉さんに料理をさせようとしてたんだからな……」

 

「でも今はさせて無いんでしょ?」

 

「小二くらいのときに諦めたとか聞いたが……」

 

「それって凄くものを大切にしてるじゃないですか!」

 

 

 確かにね……食材を無駄にしてしまう可能性の高い織斑先生や篠ノ乃博士に料理させないだけでも、十分ものを大切にしてるといえるだろう。

 

「そういえばトイレは使って良いのかな?」

 

「何ですのいきなり……」

 

「お腹の調子が良く無いんだよ……さっきの織斑先生特製の謎の液体を飲んでから……」

 

「そういわれれば私も……」

 

 

 トイレを目指そうにもこのゴミ置き場には鍵が掛けられている。そしてその鍵は外で見張ってる織斑先生が持っているのだ。

 

「織斑先生、トイレに行きたいんですけど」

 

「安心しろ。その中に滅多に人は入らないからな」

 

「それって此処でしろと言うんですの!?」

 

「お前らにトイレを使わせるとでも思ってたのか?」

 

 

 織斑先生の悪い顔が僕たちの視界に飛び込んできた。この人、間違いなく僕たちを苛めて楽しんでるよ……

 

「穴でも掘って埋めれば良いだろ。幸いにしてこの学園に男は一夏だけだ。学長は滅多に顔を見せないしな」

 

「そういう問題ですの!?」

 

「嫌なら漏らすんだな。そっちの方が恥ずかしいと思うが?」

 

「ううぅ……」

 

 

 正直僕はもう我慢の限界が近かった。織斑先生のいうように、この学園には一夏しか男の子はいないし、この場所も滅多に人が入る場所でもない。

 僕はギリギリまで我慢して、もう無理だと判断せざる得ない状況に陥ってパンツを下ろして穴を掘った。

 

「シャルロットさん!?」

 

「限界なんだ……僕は恥も外聞も捨てる」

 

「そうだ。貴様は元々恥知らずの妾の子なんだろ。今更恥じて如何する」

 

 

 織斑先生の言葉も、今の僕には届かない。それだけ僕は限界を感じていたのだ。

 

「臭っ!?」

 

「どれだけ溜め込んでたんだ貴様は……」

 

「ちょっとシャルロットさん、臭いは如何にかしてくださいまし!」

 

「無茶言わないでよ!」

 

 

 そもそも臭いの原因はさっきの織斑先生特製謎の液体なんだから……

 

「……私も限界ですわ」

 

「おい待て! まさかセシリアも悪臭を放つ気か!?」

 

「お漏らしだけは耐えられませんもの!」

 

 

 セシリアも素早く穴を掘りその上に汚物を出していく。正直これだけでもプライドボロボロになってるんだろうけどね……

 

「……貴様らの悪臭を嗅いで、私まで気持ち悪くなってきたじゃないか」

 

「この際箒も一緒にしようよ。僕たちは三位一体だよ」

 

「ちょっと違くありませんこと?」

 

 

 外を見れば織斑先生が酸素マスクをつけていた……そこまで酷い臭いの原因を作ったのは貴女でしょうが……

 

「ええクソ! こうなれば自棄だ!」

 

 

 そう言って箒も穴を掘り出しその中に汚物を出していく……正直こんな姿を見られたら女として終わったも同然だよね……

 

「安心しろ。お前らの痴態はリアルタイムであの鬼畜マッドサイエンティストが衛星生中継している」

 

「「「!?」」」

 

「冗談だ。録画はしてるから、もしこれから先問題を起こせば全世界に配信されるだろうから覚悟しておけ」

 

 

 それってつまり、僕たちの人生は織斑先生と篠ノ乃博士に左右されるって事だよね……なんで僕たちがそんな目に遭わなければいけないんだろう……

 

「さて、此処からは見張りが真耶に代わる。だからと言って貴様らに自由が訪れる事は無いからな」

 

「千冬さん、この臭いは何ですか?」

 

「問題児三人の排泄物の臭いだ」

 

「えっ……トイレは?」

 

「その隙に逃げ出す可能性があるからな。排泄はこの中で済ませるように」

 

「……それ、織斑君は了承してるんですか?」

 

「一夏には言って無いが、逃げ出す可能性を摘むのも見張りの仕事だ」

 

「確かにそうかもしれませんが……」

 

 

 山田先生は僕たちの事を可哀想だと思ってくれてるようだけども、織斑先生に逆らえ無い人だからトイレにも行かせてくれないんだろうな……

 

「私が居なくなっても、あのウサギは貴様らを監視してるからな。変な動きを見せればすぐに対応があると思え」

 

 

 それだけ言って織斑先生はゴミ置き場から遠ざかっていった。

 

「皆さん、何で拭いたんですか?」

 

「僕はゴミ袋の中にあった紙で」

 

「私もですわ」

 

「……雑巾だ」

 

 

 使い古した布でも入っていたんだろうか……でも洗えないから再利用は不可能かな。

 

「一応紙を用意しますので、次からは使ってください」

 

「それならトイレに行かせてくださいよ」

 

「ゴメンなさい……千冬さんには逆らえません」

 

「分かってるさ……あの人の恐ろしさは私も知っている……」

 

 

 何だか箒と山田先生に友情が芽生えそうな展開だけど、箒のお尻らへん、何だか汚れてるような気が……まさかね。

 

「それでは夜明けまで私が監視しますので、なるべく大人しくしててくださいね」

 

「僕もう疲れたから寝ます」

 

「私もですわ」

 

「私もだ」

 

 

 結局何処ででも寝られるようになった二人も、此処がゴミ置き場だという事を忘れて寝入ったのだった。でも箒のお尻、やっぱり汚れてるように思えたんだよな……




後日しっかりと千冬は粛清します。
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