もうそんなになるんですね~。
そして今回は少し長めです。
「一夏さんって凄くズレてますね!」
電車内で額を合わせられ私は慌てていた。
さっきも言ったが、これは相当ズレてなければ出来ない行為だろう。
それを平然とした顔でされてはたまらなく恥ずかしい。
「それはさっきも聞きましたよ。」
「何回でも言いますよ!一夏さんはズレてます!!」
「それは自分でも分かってますよ。人とズレているのは自覚してます。でもどんな行動がズレているのか分からないんですよね。」
「一夏さんが異性にする事は大抵ズレていると思いますよ!」
「そこまででは無いと思いますけど・・・ところで、さすがに電車内でそんなに大きな声を出すのは如何かと思いますよ。いくら周りに人が居なくても。」
「何で冷静なのよ・・・少しは恥ずかしがってよ。」
「何か言いました?」
「何でも無い!」
「?」
聞こえないフリなのか本当に聞こえて無いのか分からない一夏さんの態度。
もし聞こえているなら相当恥ずかしい事言ったわね・・・
「兎に角、一夏さんは少し考えてから行動してください!」
「考え無しじゃないんですけど・・・」
「ならなお悪いですよ!」
「そうですか・・・」
さ、さすがに言い過ぎたかな?一夏さんへこんでるっぽいし。
でも何だろう、凄く可愛い///
此処だけ見ると年相応か少し幼い感じのする男の子なんだけどね~。
「ゴメンね一夏さん。まさか此処まで落ち込むとは思わなくて・・・」
「良いですよ。どうせ俺はズレてますよ~だ。」
「子供みたいな事・・・ってまだ未成年だったっけ。」
「もしかして忘れてました?」
「は、はい・・・」
「これでもまだ高校一年生と同じなんですけど・・・」
「ご、ゴメンね。」
「良いですけど・・・」
子供っぽいと思ったらすぐに何時もの感じに戻る。
かと思ったらまた落ち込んで子供っぽくなる。
どっちが本当の一夏さんなのか分からなくなる。
「言っておきますけど、へこんでいる時の俺はおかしいのは分かってますから気にしないでください。」
「可愛いけど・・・」
「止めてくださいよ、嫌なんですから・・・」
「子供っぽい一夏さんも良いですよ。」
「そうですか・・・なるべく出さないようにはしてるんですけど、こればっかりは自分の意思では如何しようも無いんですけどね。無意識に出てるみたいですし。」
「私のドジも無意識に・・・」
「直そうとはしてるんですけどね。」
「私も指差し確認してるんだけど忘れ物は減らないし、注意してもドジは直らない。なんだか似てるね。」
「嫌な共通点ですけどね。直したい事が直らないなんて・・・」
「そ、そうね・・・」
どうせならもっと良い共通点が良かったのにな~。
さすがに口にするのは恥ずかしいので心の中に留めておく。
「別に共通点なんてあっても変わらないと思いますよ。」
しかし一夏さんに隠し事は簡単に出来ないのを忘れていた。
「一夏さん!」
「何です?」
「無闇に人の心をよむの止めてください!」
「心をよむって、そんな事してないですよ。」
「嘘!現に今私の心よんだでしょ!」
「してませんよ。心をよめる訳無いじゃないですか。」
「だって楯無様が言ってたわよ。一夏さんは人の心がよめるって。」
「あの人は・・・」
一夏さんはため息を吐いて私の指摘に答えてくれた。
「心をよんでいるのではなくて表情から推測してるだけです。」
「でも的確すぎると思うのよ。それこそ心をよんでいると言われた方が納得出来るくらいにね。」
「碧さんや楯無さんは顔に出やすいですからね。何を考えてるのか分かりやすいですよ。」
「私、そんなに顔に出てる?」
「俺じゃなくても分かるくらいに。」
「///」
これでもポーカーフェイスは得意なつもりだったのに。
一夏さんなら仕方ないと思ってたけど、一夏さん以外でも分かるくらいに顔に出てたら仕事に差し支えが・・・
「あっ、仕事中は大丈夫ですから心配しなくても平気ですよ。」
「また顔に出てた?」
「凄く悩んでるようでしたので、気にしてるのかと。」
「これからは気をつけよう・・・」
「別に良いじゃないですか。プライベートまで隠し事してたんじゃ、何時か自分の気持ちまで伝えられなくなりますよ?」
「えっ!それって・・・」
「さて、そろそろ着きますね。」
露骨な話題変更だが、無理に聞きだそうとしても私じゃ一夏さんの口を割るのは不可能だろうし、此処は諦めよう。
「それにしても水族館って久しぶりですね~。」
「そうなの?てっきり他の人と行ってるものだと思ってたけど・・・」
「泊りがけで海に行ったり近所をブラブラしたりはありますけど、こう言った施設に来たことは無いですね。それくらい護衛の碧さんなら知ってると思うんですけど。」
「さすがに学園までは護衛してないし、私が一夏さんの護衛を引き受けたのも最近ですし、その前はさすがに知りませんよ。」
「そう言えばそうでしたね。最初は知らない気配が混じってるんで気になりましたが、徐々に気配が変わってるのを感じて護衛する人が変わってるんだなって思ったのでそれ以降は気にしてませんでした。そっか、まだ2ヶ月くらいですもんね、碧さんが俺の護衛になったのは。」
「そうですね。その時はまさかこんな事になるなんて思ってもませんでしたよ。」
「そうですか。でも初めて会った時に名前を聞くの忘れたのは失敗でしたね。聞いていればそれで交換条件を潰せたのに。」
「私は一夏さんの事知ってましたしね。」
「良くも悪くも有名ですからね。」
「そうじゃなくて・・・」
「ん?」
初めて見た時からカッコいいって思ってたなんて言えない///
初めて見たのは屋敷に来てからだが、すでに23歳だった私が一目ぼれしたなんて恥ずかしい・・・しまった、また顔に出てる?
慌てて一夏さんの方を見ると、一夏さんは違う事を考えているみたいで、私の事を見てなかった。
ほっとしたような、何処か寂しいような気持ちになった。
「考え事は終わりました?」
「!?」
一夏さんの方を見てすぐに声を掛けられて驚く。
まったく此方を見てなかったのに、私が見たら気付いた。
もしかして見てたの!?
「視線で分かりますよ、それくらい。」
「また顔に出てたの!?」
「ええ。何で分かったのって顔に書いてありましたよ。」
「うう~///これは何とかして直さなければ!」
「別に良いじゃないですか・・・俺の前でくらい気を抜いても。」
「え?一夏さん、今何か言いましたよね?何ですか?」
「もう着きますよって言ったんですよ。」
「?違うような気もしますけど・・・」
本当は何て言ったんだろう。
気にはなるけど、私に一夏さんの思考を言い当てる技術は無いし、それこそ心でもよめなきゃ分からないだろうな。
「碧さん?着きましたよ。」
「へ!?」
いつの間にか顔を覗き込んでいた一夏さんに声を掛けられて飛び上がってしまった。
「そこまで驚かなくてもいいでしょ。」
「うう~///」
笑いをこらえながら言う一夏さんを見て、一気に顔が熱くなった。
なんでこんなにドジなんだろう・・・
「はぁ・・・」
「ほら、せっかくのデートなんですからそんなに落ち込まないで行きましょうよ。」
「げ、デート!?///そうよね!楽しまなきゃね!!」
「その意気ですよ。」
まったく、人の心を操るのが上手いんだから。
一夏さんにまんまと乗せられ、私は意気揚々と水族館に向かう。
「そっちじゃないですよ。」
「・・・・・・」
またやってしまった。
何でこうなるかな~!!
「仕方ないですね、ほら。手を繋いでいれば間違えませんよ。」
「もう///」
こう言った事を簡単にするのがズレてるのよ。
でも・・・今はそのズレがありがたいかな。
だって、これがデートだって信じられるから。
「行きましょうか。」
「ええ!」
今度こそ私たちは水族館に向かった。
生まれて初めてのデートの相手が一夏さんで良かった!
「う~む・・・楽しそうね。」
「そうですね・・・」
「羨ましいです。」
「ねえ、何で私たちは一夏たちの後をつけてるの?」
「かんちゃん。そんなの決まってるよ~。」
「そうね・・・」
「「「「気になるから!」」」」
「はぁ・・・」
二人の背後に何時もの五人が居る事を、碧は知らなかった。
「てか、よくお金あったね。」
「当然経費よ!」
「無理でしょ・・・」
「当主権限でなんとでもなるわ!」
「さすがにやりすぎだよ・・・」
暴走した刀奈を簪一人では止める事は出来ない。
「はぁ・・・助けて一夏。」
「一夏君が気になるなら早く行かなきゃ!」
「そうだよ~。かんちゃんだって結局着いてきたんだから~。」
「今更良い子ぶっても駄目ですよ。私たちは同罪、同じ穴の狢ですからね。」
「簪お嬢様の気持ちも分かりますが、やはり私も気になります。」
「も~!分かったよ。その代わり後で一夏に怒られても知らないからね!」
「大丈夫。怒られるのは皆一緒だから!」
「・・・はぁ。」
普段なら一夏のポジションであるストッパーに簪が入ると暴走は止められない。
一夏の苦労が身にしみて分かった簪は、これからはなるべく迷惑を掛けないように姉を見張ってようと決意したのだった。
「かんちゃ~ん!置いてっちゃうよ~!!」
「も~!待ってよ!!」
なんだかんだ言っても着いていく簪だった。
「わ~、一夏さん!海のトンネルですよ!綺麗・・・」
「そうですね~。しかし首が痛くなりそうですね、それだけ上見てたら。」
「一夏さん、こう言うのは雰囲気を楽しむんですよ!私は純粋に楽しんでますけどね!」
「そうですか。楽しんでるなら良かったですよ。」
「一夏さんは楽しく無いんですか?」
「いえ、楽しいですよ。」
「なら良いじゃない!ほら、一夏さんもこっち来て!」
「分かりました・・・って引っ張らないでくださいよ!」
「ほらほら~。早く早く!」
「はぁ・・・行きますから引っ張るの止めてくださいよ!」
「む~!じゃあ・・・えい!!」
「今度は腕ですか・・・」
完全にはしゃいでいる碧と少し困り顔だが、しっかりとそれに付き合う一夏。
周りから見れば完全に恋人同士だ。
手を引っ張るのとか腕を組むとか、完全に恋人同士だろう。
「(羨ましい・・・)」
「(クソッ、リア充め!・・・しかし何で俺はモテ無いんだorz)」
「(初々しいわね~。)」
周りの人間の思考が分かる一夏は、そんな心の声を聞いた気がしていた。
「ん?如何したの?」
「いえ、何でも無いですよ。」
「そう?それにしても一夏さんは落ち着いてるわね~。」
「何か慌てる要素がありましたか?」
「いや、腕組んでるのに・・・」
「ああ!そうでしたね。」
「何も感じないのはさすがに傷つくな~・・・これでも大きい方なのに。」
「何も感じてない訳では無いんですけど、俺まで慌てたら碧さん倒れますよ?」
「何で?」
「だって顔真っ赤ですよ。」
言われてから顔が熱い事に気付く。
「こ、これは///」
「これは?」
「うう~///」
一夏の平静を装う演技に更に顔が赤くなる碧。
一夏も内心動揺しているが、それ以上に碧が動揺しているので平然としていられるのだ。
思春期の男子が年上の女性に腕を組まれ、しかも胸が当たっていて平気な訳ないのだから。
「それじゃあ次に行きましょうか。」
「うう~///」
「恥ずかしいなら解けば良いのに・・・」
「それは嫌!!」
「そうですか・・・」
顔を真っ赤にしながら断言されたら、これ以上は言えない。
そう思い一夏は素直に腕を組み続けた。
「羨ましい・・・」
「今度私たちもしましょうか・・・」
「そうですね。一夏様と腕を組む・・・ありです!」
「おりむ~の腕って逞しいんだよね~。」
「本音はあるの!?」
「腕枕してもらった事ならね~///」
「「「「なっ!」」」」
えへへ~と笑う本音を睨みつける四人。
簪も開き直ってこの時間を楽しむ事にしたのだ。
「ほえ?みんな~どうしたの~?」
「本音だけズルイ!」
「確かに・・・」
「これは条約違反ね。」
「被告人は前へ!」
「ほえ!?」
「あの~・・・一夏様たちが移動しましたけど。」
この中で唯一その条約に関係の無い須佐乃男が冷静に状況を伝え落ち着かせる。
「は~、助かったよ~。」
「この件は帰ってからじっくりと聞くからね。」
「かんちゃん怖いよ~。」
最早このメンバーを止められるのは一夏以外居ないだろう。
「一夏さん、ペンギン!ペンギンですよ!!」
「分かってますよ・・・」
「なんで冷静でいられるんですか!?ペンギンですよ!よちよち歩きですよ!!可愛いんですよ!!!」
「はぁ・・・それは見てれば分かりますって。それより少し落ち着いたら如何です?ペンギンも驚いてますよ?」
「は!すみません。つい我を忘れてしまいました。」
「ペンギンに謝罪って言うのもシュールな光景ですね・・・」
「あれ?」
慌てて向きを間違えてペンギンに頭を下げる碧。
「ち、違うの!これはその・・・」
「落ち着いてください。別に変だなんて思ってないですよ。」
「うう~///ゴメンね。私ペンギン大好きなの。」
「見てれば分かりますよ、誰でも。」
「うう~///恥ずかしいよ~///」
「ほら、ペンギン見て落ち着いてください。」
「かわいい~・・・はっ!」
再び我を忘れかけた碧だったが、一夏の生暖かい視線を受けて踏みとどまった。
「やっぱり変だって思ってるでしょ!」
「思ってませんよ。」
「じゃあさっきの生暖かい視線は何!?」
「生暖かいって・・・ただ可愛いと思っただけですよ。」
「ペンギンが?」
「いえ、碧さんが。」
「んな!?まったく一夏さんは///」
「またズレてます?」
「思いっきりズレてますよ///」
「可愛いと思ったから言ったんだけどな・・・これもズレてるのか。」
ズレている事を確認してへこんでいる一夏だが、そのへこんでいる事もズレている。
別に可愛いと思う事はズレていないのだ。
それを平然と言ってのけるのがズレているのだが、それを一夏は理解してなかった。
「まったく!一夏さんはああ言った事簡単に言うんですから・・・」
「えっ!?そっちがズレてるんですか?」
「そっちって?」
「いえ、可愛いと思ったのがズレてるのかと・・・」
「そこもズレてる!?」
認識のズレもあるのを知って驚く碧。
普段鋭い分、このズレからくる鈍感さは目立つ。
それでも嫌いになれない自分を少し呆れた碧だった。
「しかしあのはしゃぎようは凄いわね~。」
「私ももふもふしたい~。」
「触れないわよ。」
「じゃあゆっくり見たい~。」
「一夏が移動したから追うよ。」
「簪様もノリノリですね。」
「最初は嫌がってたのにね~。」
「///ほら!急がないと見失うよ!!」
「「は~い。」」
照れ隠しに怒鳴られ空返事をする刀奈と須佐乃男。
本音はペンギンに突撃しようとして虚に止められている。
こんな騒々しい尾行にも碧は気付かない。
一夏とのデートに完全に舞い上がってるのだ。
ちなみに・・・
「(何やってるんだ、あの五人は?)」
最初から気付いている一夏は、内心呆れていた。
「楽しかった~。一夏さん、ありがとね。」
「いえ、俺も楽しかったですし。」
「そう?それなら良かった。」
「そう言えば、途中から話し方が随分と砕けた感じになりましたね。」
「そうだっけ?でも、今日はプライベートだからね。明日からはまた普段通りにするわよ。」
「このままで良いですよ。」
「でも、私は一夏さんとこうやって話す機会は少ないからね。直すのは簡単だよ。」
「気にしすぎだと思うんですけど、碧さんって遠慮してますよね?俺にも、楯無さんたちにも。」
「そりゃあ雇い主様やその関係者様たちに遠慮しないとおかしいでしょ?」
「それはそうですけど、仕事以外でも色々と遠慮してますよね?」
「・・・」
自分の気持ちに気付いているように一夏さんは話を進めている。
「今日も途中まで遠慮してましたし。」
「それは・・・だって一夏さんは彼女が居るのに私なんかと!」
「私なんかなんて言っちゃ駄目ですよ。」
「え?」
「自分自身を否定するのは、貴女を認めてくれた人に失礼ですよ。」
「・・・」
確かに楯無様たちは私の事を認めてくれた。
その事を一夏さんは知らないはずだ。
じゃあいったい誰が私の事を認めてくれたんだ?
「そこに隠れている五人、出てきなさい。」
「え!?」
急に私の背後に声を掛ける。
そこから楯無様と他の四人が出てくる。
まったく気が付かなかった・・・
「やっぱりバレちゃったか・・・」
「最初からバレてますよ、まったく。」
ええ!?私はまったく気付かなかったのに・・・やっぱ一夏さんは凄いな。
「それで、何でつけてきたんですか?」
「そりゃ~仲間が増えるかもだからね~。」
「仲間?いったい何の仲間ですか?」
「ふっふっふ、碧さん!」
「はい!?」
「せっかくのチャンスよ!言っちゃいなさい!!」
「で、でも・・・」
「遠慮は良いよ。思いっきりぶつかって!」
「おりむ~なら受け止めてくれるよ~!」
「小鳥遊さん、頑張ってください!私も勇気を出したから今こう言う関係になれているんですよ!」
「皆さん・・・」
「?何の話です?」
状況が分かっていないのか、首を傾げている一夏さん。
皆さんに背中を押してもらい、一夏さんのしぐさを見て決心がついた。
「い、いちかしゃん!」
・・・噛んだ。
大事な場面で噛んだ。
うう~///なんで私はドジなの!
「え~と何ですか?」
「私は一夏さんの事が好きでしゅ!」
また噛んだ・・・
でも気にしない!
「私と付き合ってくだしゃい!」
いくらなんでも噛みすぎよ!
自分が情けない・・・
「それはそこの四人に許可を取ったんですよね?だから仲間が増えるかもって言ったんですよね?」
笑顔で楯無様に確認する一夏さん。
・・・何だか怖い。
「そ、そうよ。私たちは碧さんなら良いって思ってる。」
「私たちって事は他の三人も?」
確認するためにそれぞれを見る一夏さん。
三人は頷き意思表示した。
「そうですか・・・」
目を瞑り何か考える一夏さん。
その表情は真剣そのものだった。
「碧さん。」
「ひゃい!」
「貴女はそれでも良いんですか?」
「もちろんです。私の初めての恋ですから。恋人になれるなら良いんです!」
「・・・そうですか。」
返事が怖い!
このまま逃げ出したい!!
でも、負けたくない!!!
「俺で良ければ、お願いします。」
「ほ、本当に?」
「ええ。」
「や、やった~!!」
「おめでとう。」
「良かったですね。」
「これで仲間だね~。」
「はい!よろしくお願いします!!」
こうして私、小鳥遊碧は織斑一夏さんとお付き合いする事となった。
ちなみに・・・
「当然経費では落ちませんよ。」
「ええ~!当主様が言ってるのよ~。」
「駄目なものは駄目です。」
「そんな~!」
経費で尾行費用を落とそうとした楯無だが、一夏に怒られて出来なかった。
「それじゃあ皆から費用を回収しなきゃ!」
「発案者なんですから刀奈さんが払えば良いじゃないですか。」
「私だって余裕無いんですからね!」
「じゃあ尾行なんてしなければ良かったんじゃ。」
「気になったんだもん!それに一夏君を盗られると思ったし・・・」
「何ですか、それ?俺は誰にも盗られませんよ。」
「本当?」
「本当です!」
安心させるよう頭を撫でながら断言する一夏。
「それじゃあ今度一緒に出かけてくれる?」
「何処にですか?」
「二人っきりって言いたいけど、泊りがけだしね~。」
「泊りがけ?また更識関係の旅館にでも行くんですか?」
「約束したでしょ?今度何処かに行くって。」
「確かに・・・」
「来週は皆予定が入ってないから、そこで出かけるわよ~!」
「分かりました、行きましょう。」
「そうと決まれば一夏君!」
「はい?」
「皆の水着を選んでもらうからね!」
「またですか・・・」
「簪ちゃんと本音だけズルイし、それに新しい彼女も居るんだからね!分かった!?」
「はいはい・・・分かりましたよ。お相手させて頂きますよ。」
「よろしい・・・なんてね。」
恭しく買い物に付き合うと言った一夏に当主らしく返事をする。
今後の予定に気分を浮かせながら部屋に戻っていく楯無だった。
「あっ!お金回収しなきゃ!」
途中で思い出し費用回収に向かうのだが、成果は芳しくなかったようだ。
ハーレムに一人増えましたね。
そしてまたまたデート回。
イチャイチャは難しい・・・