もし一夏が最強だったら   作:猫林13世

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今回はザルバ様からのアイデアを採用しました。
元々何時かはやりたかったのですが、需要があるのか不安だったので、出来て嬉しいです。


いちか君の一日

一夏が悪友たちと遊んだ日のIS学園。

夏休みだけあって、人気は無い。

IS学園第一学年寮の寮長であり、現在唯一の住人である千冬は来客と話をしていた。

部屋の掃除を須佐乃男に任せて・・・

 

「ちーちゃん、このボタン押してみて?」

 

「何だいきなり現れて。今度はいったい何なんだ?」

 

「まあまあ、押せば分かるよ!」

 

「まあ押すだけなら・・・」

 

「効果は明日くらいに分かると思うからお楽しみに!」

 

「千冬様、掃除終わりました。」

 

「やあ須佐乃男!」

 

「ご無沙汰してます束様。」

 

「すまないな、須佐乃男。」

 

「ところで、そのボタンはいったい?」

 

「明日には分かるから、それまでは我慢してね。」

 

「?既に押したのですね?」

 

「ああ、さっき私が押した。」

 

「そうそう、押したのはちーちゃんだよ!」

 

「その言い方だと、絶対何かありそうですね。」

 

「製作者様を疑うのかな~?」

 

「製作者様だから疑うんですよ。」

 

「何だか須佐乃男、いっくんに似てきたね。」

 

「今の言い回しなどそっくりだな。」

 

「嬉しいんですけど、何故か複雑な気分です。」

 

「まあまあ、いっくんは束さんにベタ惚れだから・・・」

 

「違う!私にだ!!」

 

「・・・一夏様~、この二人を止めてくださ~い!」

 

 

IS学園寮長室付近で繰り広げられた会話。

神出鬼没の大天災と世界のブラコンの会話に巻き込まれた須佐乃男は少しやつれていた。

もし、この時に一夏に相談していればこの二人の運命は変わったのかもしれない。

しかしその時の須佐乃男には、一夏に相談する手段が無かったのだ。

 

「それじゃあ束さんは帰るね~。ちーちゃん、上手く行ったら報酬を貰うからね~。」

 

「何だそれは!今私は対してお金を持ってないぞ!」

 

「だいじょ~ぶ!お金なんて興味ないから。貰うのはもっと良いものだよ~!」

 

「もっと良いもの?いったい何なんだ?」

 

「だから、上手く行ったら分かるよ!」

 

「束様、一夏様に何か言伝などはありませんか?」

 

「そうだね~・・・束さんは悪く無い!かな~?」

 

「束様は悪く無いですね。分かりました伝えておきます。」

 

「よっろしく~!それじゃあちーちゃん、須佐乃男、バイビー!」

 

「相変わらず騒がしい奴だな。」

 

「一夏様に対して束様は悪く無い?何か起こるのでしょうか?」

 

「さあな。アイツの言った事など半分以上は意味の無い事だから気にするだけ無駄だぞ。」

 

「しかし言伝ですからね。しっかりと伝えなければ!」

 

「律儀な奴だな、お前も。」

 

「そう言えば、千冬様のコレクションのゴスロリの服ですが・・・」

 

「如何した?」

 

「今度貸していただきたいものがあるのですが・・・」

 

「それなら好きにすると良い。どうせ人前では着れないからな。」

 

「世間のイメージからはかけ離れた服ですからね~。」

 

「私だって堂々と着てみたいが、一夏に怒られるからな・・・」

 

 

一夏が千冬に頼まれてゴスロリを買ったのだが、絶対に人前で着るなと言われているのだ。

独占したい訳ではなく、単純に恥ずかしいからなのだが千冬はその事を知らない。

 

「どうやら一夏はこの服を着た私を、他の奴に見せたく無いらしくてな。」

 

「一夏様がそのように仰ったのですか?」

 

「いや、頼むから人前では着るなと。」

 

「ああ・・・」

 

 

一夏の気持ちが分かった須佐乃男は、千冬の勘違いを指摘出来ない自分が情けなくなった。

一夏としたら、これ以上恥を上塗りしたくないだけなのだが、姉がファッションに興味を持った事を少なからず嬉しく思ったのだろう、室内限定で許可したのだ。

それを如何勘違いしたのかは知らないが、千冬は盛大に勘違いしているのだ。

実際一夏が赤字なのはこのせいでもあるのだが、その事は一夏は口にしない。

全IS乗りの憧れと言っても過言ではない織斑千冬が実は残念とは一夏も公表したくないのだろ。

しかし、この事を一夏に言えば、

 

「身内の恥を大々的に言いふらす趣味は俺には無い。」

 

 

とか言うのだろう。

その事が分かっているから、如何したものかと悩む須佐乃男なのであった。

 

「結局あのボタンは何だったのでしょう?」

 

「私に分かる訳無いだろ。アイツの考えている事など、凡人である私に理解出来るとは思って無いからな。」

 

「千冬様が凡人なら、世間のほとんどが凡人以下になってしまいますよ?」

 

「私は、戦闘と知識以外は並以下、家事に関しては底辺だぞ?総合すれば凡人くらいだろ。」

 

「自分で言ってって悔しく無いんですか?」

 

「もう諦めてるさ。」

 

 

苦笑いをしながら自分の能力の低さを肯定する千冬を見て、須佐乃男は千冬の事を見直した。

一夏の姉であり世界的に有名なIS乗り、世間の千冬の認識はこう言ったものだが須佐乃男は千冬の駄目な所を知っている。

だから須佐乃男の千冬に対しての評価はあまり高くない、むしろ低いくらいだ。

 

「千冬様は自分の事を理解しておられるのですね。」

 

「してない部分の方が多いと思うがな。」

 

「人間なんてそんなものだと一夏様が言ってました。」

 

「まったく、一夏は本当に凄い弟だ。」

 

「昔は頼られていたんですよね?」

 

「本当に一夏が小さかった時だけな。アホ親が居なくなってからは、むしろ私が一夏を頼っているな。」

 

「それは・・・」

 

 

一夏から聞いている話は相当酷いものだった。

それを須佐乃男は少し疑ってはいたのだが、実体化してからはその疑いはきれいさっぱり無くなった。

 

「もう寝ましょうか・・・」

 

「そうだな。既に今日の分の仕事は終わってるからな・・・飲むか!」

 

「駄目です!一夏様から当面の間禁酒するようにと言われてるでしょうが!!」

 

「バレなければ問題は無い!」

 

「私が一夏様に報告します!」

 

「何故だ!?」

 

「報告しなくてもしバレたら、私まで怒られるからですよ!」

 

「バレないから平気だ!」

 

「それがフラグなんですって・・・」

 

「フラグ?何だそれは?」

 

「何って・・・おや?メールですよ。」

 

「そのようだな・・・何!?」

 

「如何しましたか?」

 

 

無言で固まっている千冬の手元を覗き込み、納得する。

そこに書かれていたものは・・・

 

「絶対に酒は飲むなよ?飲んだらあの事をバラす!」

 

 

と書かれた一夏からのメールだった。

相変わらずの勘の良さだ。

 

「ほら、止めておいた方が良いですよ。」

 

「そうだな・・・」

 

 

バラされたくない事が多い千冬にとって、この脅しは効きすぎなくらい効いた。

 

「(ありがとうございます、一夏様。)」

 

 

須佐乃男は、一夏が居るであろう方角に向けて頭を下げた。

もしこのまま千冬が酒を飲んでいたら、苦労するのは目に見えていたから、一夏の勘の良さに助けられたからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う~ん・・・」

 

 

朝、僕は違和感を覚えて目を覚ました。

 

「ここ何処?お姉ちゃんは?」

 

 

見た事の無い部屋に一緒に寝ていたはずのお姉ちゃんが居ない事で、僕は泣きたくなった。

 

「兎に角お姉ちゃんを探さなきゃ!」

 

 

布団から出てお姉ちゃんを探そうと思ったが・・・

 

「痛い!」

 

 

ブカブカのズボンに足をとられて転んだ。

 

「ふぇ~~~ん、お姉ちゃ~ん!」

 

 

僕は何でこんな場所で、こんな大きな服を着ているのだろう。

分からない事だらけなので、僕は泣いてしまった。

 

「一夏君?誰か居るの?」

 

 

僕が泣いていたら知らないお姉ちゃんが部屋に入ってきた。

誰だろう?でも、怖く無い。

 

「お姉ちゃん誰?どうして僕の名前知ってるの?」

 

「かわいい・・・はっ!そうじゃなくて、君は誰?どうして一夏君の部屋に居るの?」

 

「僕の部屋?ここは僕の部屋じゃ無いよ?」

 

「だから、ここは織斑一夏君の部屋よ?君の部屋じゃないのよ?」

 

「だから僕がおりむらいちかだよ。」

 

「な、何だと・・・」

 

「お嬢様、如何かしましたか?」

 

 

知らないお姉ちゃんがびっくりしていると、また知らないお姉ちゃんがやってきた。

でも、この人はお姉ちゃんというよりお姉さんだ。

 

「お姉さんも僕の事知ってるの?」

 

「貴方は?何処から来たの?」

 

 

うん、このお姉さん好き!

 

「僕はおりむらいちか!気が付いたらここに居たんだ。」

 

「一夏さん!?本当ですか!!?」

 

「うん!僕はおりむらいちかだよ!!」

 

「そうですか・・・よしよし。」

 

「えへへ~。」

 

「///」

 

 

お姉さんに頭を撫でられ喜んだら、お姉さんの顔が赤くなった。

何かあったのかな?

 

「お姉ちゃん、いったい何時まで一夏の部屋に・・・」

 

「か、簪ちゃん!大変、大変よ!!」

 

「何があったの?」

 

「この子!」

 

 

お姉ちゃんにだっこされてまた違うお姉ちゃんの前に出される。

このお姉ちゃんは最初のお姉ちゃんと雰囲気が似てる・・・姉妹なのかな?

 

「この子は?」

 

「一夏君だよ!」

 

「一夏!?この子が!!?」

 

「そうだよ!僕はいちかだよ!」

 

「可愛い・・・」

 

「?」

 

 

男の子に可愛いって言うのかな?

 

「かんちゃ~ん!おりむ~の部屋の前で何してるの~?」

 

「あっ、本音!」

 

「ほえ~?この子は誰かな~?」

 

「僕はおりむらいちかだよ!」

 

「ほえ!おりむ~と同じ名前だ~。」

 

 

またまた違うお姉ちゃんが来た。

このお姉ちゃんはお姉さんと似てる気がする、やっぱり姉妹なのかな?

 

「一夏さん、そろそろ訓練を・・・おや?皆さん如何かしましたか?」

 

「碧さん!この子見て!」

 

「あら、可愛い子ですね。何方かの親戚の子ですか?」

 

「この子がおりむ~だよ~。」

 

「へっ?この男の子が一夏さんですか?」

 

「うん!僕がいちかだよ!」

 

「可愛いですね~。」

 

「うにゃ~・・・」

 

 

喉の下をくすぐられたまらず逃げ出す。

このお姉さんは僕を見ても驚かないな。

 

「それで、いったい何故一夏さんはこのような姿に?」

 

「それは分からないわね。・・・でも可愛いし良いかな?」

 

「良くないけど・・・良いよね!」

 

「かんちゃ~ん、良いの?悪いの?」

 

「とりあえず織斑先生に確認して見ましょう。写真をメールで送れば分かるでしょう。」

 

「でも織斑先生のアドレスなんて誰も知りませんよ?」

 

「おりむ~の携帯で送れるよ~!」

 

「そうね、一夏君の携帯ならアドレスもあるでしょう。」

 

「ん~?僕の携帯って何?」

 

「「「「か、可愛い!」」」」

 

「あらあら・・・うふふ。」

 

「ふにゃ~~!」

 

 

また喉をくすぐられた。

気持ち良いけど、止めてほしいな。

 

「兎に角写真を・・・一夏君、こっち向いて?」

 

「なに~?」

 

「はいチーズ!」

 

「は~い!」ニコ

 

「はう~///」

 

「お姉ちゃんだけズルイ!一夏、こっちも」

 

「分かった!」ニコ

 

「うう~///」

 

「一夏さん、此方にも。」

 

「うん!」ニコ

 

「///」

 

「おりむ~こっちもこっちも!」

 

「うん!」ニコ

 

「可愛いよ~///」

 

「織斑先生に送るんじゃなかったの?」

 

「「「「ハッ!」」」」

 

「確かに可愛いけどね。それじゃあ私が送るわね。」

 

 

一番落ち着いているお姉さんが僕の服から何かを取り出して何かしている。

 

「何してるの?」

 

「ん?君のお姉さんに確認してもらってるの。」

 

「千冬お姉ちゃんに?」

 

「そう。その千冬お姉ちゃんにいちか君の写真を送ったのよ。」

 

「そうなんだ~。凄いね~!」

 

 

そんな事が出来るんだ~。

 

「よしよし、いちか君は良い子だね~。」

 

「えへへ~。お姉さん好き~!」

 

「ありがとね。」

 

「うん!」

 

 

お姉さんにギューって抱きしめられた。

おっぱいが当たって恥ずかしいよ~。

 

「碧さんだけズルいよ!」

 

「そうですよ!私だって一夏をギューってしたいです!」

 

「私もしたいです!」

 

「おりむ~、こっちおいで~。お菓子があるよ~。」

 

「む?電話ね・・・もしもし?」

 

「更識~~~~~~~~~これはいったい如何言う事だ~~~~~~~~~!」

 

「お、織斑先生、落ち着いてくださいよ。耳が・・・」

 

「これが落ち着いていられるか!何故貴様が一夏の子供時代の写真を持っているんだ!」

 

「やっぱり一夏君なんですね?」

 

「・・・如何言うことだ?」

 

 

お姉ちゃんが千冬お姉ちゃんとお話しているようだ。

 

「僕も話したい!」

 

「そう?じゃあはい、一夏君。」

 

「ありがと~」ニコ

 

「はう///」

 

「もしもし千冬お姉ちゃん?いちかだよ!」

 

「一夏・・・なんだな。本当に一夏なんだな!」

 

「そうだよ~。」

 

「束の仕業だな・・・」

 

「な~に?」

 

「何でもないぞ!それで一夏、寂しくないか?」

 

「大丈夫だよ~。お姉ちゃんがいっぱい居てくれるし、お姉さんも居るから平気だよ!」

 

「そうか・・・」

 

「?千冬お姉ちゃん、如何したの?」

 

「何でもないぞ!それより一夏、もう一回お姉ちゃんって言ってくれ!」

 

「?千冬お姉ちゃん。」

 

「・・・よし!録音出来た!!それじゃあ一夏、最初のお姉ちゃんに代わってくれるか?」

 

「いいよ~、はいお姉ちゃん。」

 

「ありがとね。」

 

「うん!」

 

「可愛い///」

 

 

その後はお姉ちゃんがずっと電話してて、その間に皆と仲良くなった。

碧お姉さんに虚お姉さん、簪お姉ちゃんに本音お姉ちゃん、そして刀奈お姉ちゃんって呼んでほしいと言われたのでそう呼ぶ事になった。

 

「ねえねえ刀奈お姉ちゃん、僕の服は?これブカブカなんだけど。」

 

「まあ、一夏君の服だからね。いちか君には大きいかな。」

 

「本音の服は?今の一夏なら少し大きいくらいだと思うよ?」

 

「確かに昔の本音の服なら着れそうですね。」

 

「それじゃあ持ってくるね~。」

 

 

パタパタと廊下を走っていく本音お姉ちゃん。

でも女の子の服なんて嫌だな~。

 

「いちか君は今幾つなの?」

 

「え~とね・・・5歳だよ。」

 

「そうなんだ~・・・お母さんとお父さんは?」

 

「?居ないよ。僕の家族は千冬お姉ちゃんだけだもん。」

 

「そうなんだ・・・いちか、こっちおいで。」

 

「は~い簪お姉ちゃん!」

 

 

テトテトと簪お姉ちゃんの下に向かうと、お姉ちゃんがギューってしてくれた。

嬉しいけど、やっぱりおっぱいが当たって恥ずかしいよ~!

 

「持ってきたよ~。」

 

「じゃあいちかさん、お着替えしましょうね。」

 

「は~い虚お姉さん!」

 

 

恥ずかしいけど、何時までもブカブカな服じゃ遊べないもんね。

 

「これ、猫さん?」

 

「それは~狐だよ~。」

 

「ほら、バンザイして。」

 

「よいしょ!」

 

「はう///」

 

「?虚お姉さん?如何したの?」

 

「何でも無いですよ。」

 

 

いきなりギューってされた。

やっぱり恥ずかしいよ~。

 

「それでいちか、何して遊ぶ?」

 

「え~とね、かくれんぼ!」

 

「それじゃあそうしましょうか!」

 

「じゃあ私といちかさんが鬼ですね。」

 

「確かに碧さんが本気で隠れたら一夏君しか見つけられないし、今のいちかくんじゃ誰も見つけられないだろうし、隠れられないしね。」

 

「それじゃあいちかさん、10数えるんだよ。」

 

「は~い!い~ち、に~、さ~ん・・・」

 

 

かくれんぼは隠れたかったけど、碧お姉さんと一緒なら鬼でもいいかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おりむ~強いね~。」

 

「記憶が無くても能力はあるのね・・・」

 

「さすが一夏さんと言うべきかもしれませんね・・・」

 

「いちかでも一夏だった・・・」

 

「勝ったねいちかさん!」

 

「うん!」

 

 

碧お姉さんとハイタッチしようとしたけれど・・・

 

「あれ?」

 

 

届かなくておっぱいに当たった。

 

「あれ、いちかさんのエッチ。」

 

「ち、違うよ!偶然だよ///」

 

「もう、可愛い!」

 

「うわっぷ!」

 

 

前から抱きつかれて顔が・・・

 

「「「「ああ~!!」」」」

 

「皆さんもしますか?」

 

「「「「はい是非!!」」」」

 

 

この後全員に前から勢い良く抱きつかれた。

すっごく気持ち良かったけど、それ以上に恥ずかしかったよ~~!

 

 

 

 

 

 

「それで、何時になったら戻るのかな?」

 

「さあ?そればっかりは分かりませんよ。」

 

「織斑先生に聞いてみたら?」

 

「そうだね~。織斑先生なら分かるかもね~。」

 

「心当たりがあるみたいだったし、そろそろ何か分かったかもね。」

 

「あうあう~。」

 

 

皆で僕の頭を撫でるから、目が回るよ~。

 

「よし!電話しましょう!!」

 

 

刀奈お姉ちゃんが携帯で電話をかける。

 

「誰と電話してるの?」

 

「駄目だよいちか、電話の邪魔しちゃ。」

 

「ごめんなさ~い。」

 

「いい子だね。」

 

「えへへ~。」

 

「もう///」

 

「むが~!」

 

 

また簪お姉ちゃんにギューってされた。

何で皆抱きつくんだろう?

 

「かんちゃんだけズルいよ~、私もおりむ~にギューってしたい~!」

 

「じゃあはい。」

 

「ぷは!たすか・・・むぐ!」

 

「えへへ~。」

 

「本音、私も!」

 

「ぷはぁ!・・・むぎゅ!」

 

「それじゃあ私もしたいわね~。」

 

「た、たすか・・・むぎゅう!」

 

 

結局刀奈お姉ちゃんの電話が終わるまでギューってされた。

 

「明日には戻るって。それで私もいちか君を抱きしめたい!」

 

「うきゅう・・・」

 

 

僕の意識はそこで闇に落ちた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「明日には戻っちゃうのか~。」

 

「写真はいっぱい撮ったけど、もう少し遊びたかったね。」

 

「しかしいちかさんのままだと仕事を手伝ってもらえませんよ?」

 

「それは困る~。」

 

「結局今日の訓練は中止ですしね。」

 

 

いちかが気を失っている間に私たちはいちかが一夏に戻った時の話をしていた。

 

「このいちか君も良いけど、やっぱり私たちの彼氏は一夏君よね。」

 

「いちかさんでは彼氏とは行きませんよね。」

 

「可愛いけどね~。」

 

「私は一夏が良いな。」

 

「私も一夏さんが良いですね。」

 

「それじゃあ着替えさせなきゃね。もう日付も変わりそうだし、部屋に戻しておきましょう。」

 

「もうそんな時間なんだ・・・一日中遊んだのは久しぶりかな。」

 

「それだけおりむ~が元気だったんだよ~。」

 

「何時もは本音が一夏さんを振り回しているのですから、少しは反省出来たのでは?」

 

「明日には元通りか~。何だか寂しいですね。」

 

 

碧さんのつぶやきに、皆しんみりとする。

確かに一夏に戻るのは嬉しいが、このいちかも気に入っているのだ。

 

「でも、どっちも一夏君なんだから気にしなくても良いんじゃない?どっちの一夏君も私たちの大切な人なんだからさ。」

 

「そうですね・・・お嬢様も偶には良い事言いますね。」

 

「ヒドイ!」

 

「お姉ちゃんは信頼されてないからね・・・」

 

「そうなの!?」

 

「信頼はしてますよ?尊敬はしてませんけど。」

 

「それもヒドイ!」

 

「それじゃあいちかさん、おやすみ。」

 

 

そう言って皆で一夏の部屋から出て行く。

今日の事を、一夏は覚えているのだろうか?

覚えていたら恥ずかしいな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?日付が二日進んでる・・・」

 

 

朝目覚めて時計を見たらそうなっていた。

おかしいな・・・昨日の記憶が無い。

あるにはあるのだが、あれは夢だと思う。

刀奈さんや虚さん、簪や本音、そして碧さんが俺に抱きついてくるなんて、何であんな夢見たんだろう・・・そして俺は昨日何してたんだ?

一昨日は弾たちと遊んで、昨日は・・・

駄目だ、思いだせん。

 

「走るか・・・」

 

 

モヤモヤと気持ち悪い感じなので走ってスッキリする事にした。

本当に俺は昨日何してたんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはよ~一夏君!昨日は楽しかったわね!」

 

「おはようございます。昨日?何かあったんですか?」

 

「あれ?覚えてないの?一夏君が小さくなって私たちと遊んだんだよ。」

 

「あれって夢じゃ無いんですか?」

 

「どうやら織斑先生が関係してるみたいなんだけど・・・」

 

「刀奈さん、スミマセンが今日一日出かけます。」

 

「そうなの?明日から旅行だから今日中には帰ってきてね。」

 

「それは大丈夫です。多分須佐乃男と一緒に帰ってきますから。」

 

「そう?行ってらっしゃい。」

 

 

そんな事を出来るのはあの人だ。

そして絶対にあの姉が関係しているはずだ。

俺はIS学園に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「千冬姉!居るんだろ!!」

 

「何だ一夏?いきなり来て大声で・・・」

 

「束さんを呼べ!」

 

「何?」

 

「今すぐ束さんを此処に呼べ!」

 

「そんな事・・・」

 

「出来ないなら秘密をネットにバラす!」

 

「もしもし束か?今すぐIS学園に来い!ああ今すぐだ!!」

 

「やっほ~~~何かな、ちーちゃん?」

 

「束さん・・・」

 

「ん?げぇいっくん!それじゃあ束さんは・・・」

 

「逃がしませんよ。」

 

 

俺は束さんの首を掴み、千冬姉の膝を蹴り座らせる。

 

「今度はいったい何してくれたんですか?」

 

「え~と・・・いっくん?怖いからその笑顔止めてくれないかな~って束さんは思うんだけど・・・」

 

「何か?」

 

「いえ・・・」

 

「それで、何したんですか?」

 

「私は束にボタンを押せと言われただけだ。」

 

「ボタン?何の?」

 

「さあ、そこまでは・・・」

 

「確認もせずに押したのか?」

 

「ああ。」

 

「アホだな・・・最低限確認くらいしろよ!」

 

「スマン・・・」

 

「それで、いったい何のボタンなんですか、束さん?」

 

「・・・いっくんが子供になるボタン。」

 

「何でそんなもの作ったんですか?」

 

「ちーちゃんがいっくんの子供時代の話をしてて、あの時のいっくんは可愛かったって言ったから・・・」

 

「私のせいなのか!?」

 

「だから言ったじゃん!束さんは悪くないって!!」

 

「はぁ・・・どっちも悪いだろうが!」

 

「「ゲフ・・・」」

 

 

ボタンを作った束さんと、作る原因となってそのボタンを押した千冬姉を一発ずつ殴る。

 

「今度確認しないで束さんの発明に触ったら本当にバラすぞ、写真付きで。」

 

「すまなかった!それだけは・・・」

 

「束さんももうしないでくださいよ?本気で殺しますよ?」

 

「あわわわわわわ!」

 

 

二人を脅して反省させる。

この一連の騒動が終わった所に、

 

「おはようございます・・・あれ?一夏様、如何かしましたか?」

 

 

須佐乃男が現れた。

 

「何でも無い。それじゃあ須佐乃男、帰るぞ。明日から旅行だから準備しとけよ。」

 

「もちろんですよ!」

 

 

この場所にはもう用は無いので屋敷に帰ることにした。

まったく、一日無駄にしたな・・・




ショタいちか君は記憶はありませんが、能力は一夏とほぼ同じです。
しかしこう言った需要もあるんですね~。
次回は旅行に出発、再び一夏の苦労が・・・お楽しみに。

p.s.
誤字報告と応援感謝です。
これからも頑張っていきますので、よろしくお願いします。
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