マサラタウンのきのみ屋さん(次話執筆中▷▶︎▷▶︎) 作:ソーマ=サン
主要人物紹介的な。
今後ともサラッと読める2000文字程度で書いていこうと思います。
※ サブタイトル修正(詳細は11話(6/8 0時更新分)前書き参照)
2020/05/28
ジョウト地方とカントー地方を勘違いしていたため、該当部分を微修正。
2021/10/29
キュウコンを『アローラ』キュウコンに変更。
ジョウト・カントー地方において『最年少チャンピオン達成』という輝かしい記録を樹立したマサラタウンのレッドには、彼に負けず劣らずの経歴を持つ4人の幼馴染たちがいた。
1人は、レッドと並び、カントー地方に住む者なら知らぬ者はいないと謳われる、トキワシティのジムリーダー──グリーン。
嘗てレッドと共にチャンピオンを目指して実力を高め合い、その座をかけて闘い夢破れた青年である。
しかし現在、その類稀なる才能を発揮し、若くしてジムリーダーを務める傑物でもある。
一介のジムリーダーながらも、四天王と五分以上に渡り合う能力を持ち合わせており、リーグから幾度となく四天王の後継として打診を受けている。が、彼自身はチャンピオンになるという夢を
そして1人は、世界を飛び回り、トップモデルとして活躍するブルー。
彼女に授与された賞は数知れず。スイクンに跨る姿は『女神』と称され、うら若き少女たちのハートを射尽くし、針の筵として早数年。
ジョウト地方の伝説ポケモンとされるスイクンを初め、アローラキュウコン、ガラルギャロップ、サーナイト等々、見目麗しいポケモンに囲まれる様は何者にも侵し難い神聖さを放っており、彼女を表紙とした雑誌は一日と経たずに店頭から売り切れると言う。
至極の高嶺の花。それがブルーという女性である。
そして1人は、ポケモン大好きクラブ世界本部名誉会長、兼、ピカチュウ部門本部総括──イエロー。
彼女を表す言葉はたった1つ。
『ピカ厨』。
それを聞くだけで知っている者はそっと目を逸らし、もっと知っている者はその場で
ピカチュウを愛し過ぎるがあまり、ポケモン大好きクラブ会長の目に留まり、トントン拍子に大役に就いたマサラタウンきっての問題児である。と同時に、彼女はマサラタウンきっての麒麟児でもある。
公式試合の手持ちポケモン数は、最高6体。その6体全てをピカチュウで揃え、それでありながら各地のジムバッジを掻っ攫い、ついでとばかりに各地のチャンピオンリーグにふらりと立ち寄る、タイプ相性に正面からぶん殴りにいくヤバい奴。
斯く言うレッドやグリーンも、彼女に辛酸を舐めさせられた辛い涙の滲むような過去がある。
そして最後に。
『直営販売 通信販売 青果に加工に苗木も可
何でもござれのきのみ屋さん
貴方のポケモンに最高の1粒 貴方のためにも最高の1粒を
マサラタウンのヨクバリ印 創業
10代にして起業し、きのみ農家を始めた行動力の化身──クリア。
幼馴染5人の中で唯一ポケモンにそれほど興味を示さなかったこのクリアという青年は、何を血迷ったか、祖父から相続した広大な山林を開拓し、ポケモンの手を借りつつも1人で樹園地に整備したという逸話を持つ強者である。
彼のポケモンには、今一華やかさというものがない。
ヨクバリス、ダグトリオ、ケーシィ、エテボース、デンリュウ、ビーダル、ミネズミ、ローブシン、オーロット、ドリュウズ、ベロベルト等々、凡そ土地改良ときのみ管理を主にするようなポケモンたちであるが、ポケモンブリーダーでもない限り、一個人がこれ程に多種多様なポケモンを管理することは殆どない。
それもそのはず、1番ネックとなるのは金銭面であろう。水と酸素と日光さえあれば最低限生きていける草ポケモンや一部のポケモンを除き、一般的に栄養を摂るために食事をすることは欠かせない。ポケモンの体躯が大きくなれば、その分消費する食料も多くなり、必然、食費が大きく膨れ上がる。
個人で多頭飼いするということは、そう言った面を解決しなければ決して実現し得ないことなのだ。ブリーダーのように、金銭を受け取り育てているのとは訳が違う。そも、ブリーダー自身のポケモンも、その数自体は片手で数えられる程度であるのだが。
その事実を踏まえ、クリアの事業は上手くいっている。業績は年々右肩上がり。地方スーパーのみならず、タマムシデパート等の老舗店とも取引を行うようになり、何より他企業と異なっているのが、輝かしい経歴を持つ幼馴染を広告塔に据えていることである。4人それぞれが世間に少なくない影響力を持っており、どの企業も喉から手が出る程に欲している人材。その
幼馴染たちとの契約は、特別、安い金額ではない。客観的な事実として、他社と比べると安くはあるが、それも『幼馴染価格』と揶揄される程でもない。これまでの積み重ねがあったからこその価格設定であった。
チャンピオンを目指して各地を旅していたレッドとグリーンの2人には、日々のコンディションの調整とポケモンとの円滑な意思疎通を図るため、それぞれの手持ちポケモンの趣向に合わせた多種多様なきのみの仕送りを。各地のポケモンコンテストに挑んでいたブルーには、毛並みや鳴き声などの評価を高めるような厳選したきのみの配送を。トキワの森に入り浸っていたイエローには、ピカチュウと仲を取り持つであろう飛び切り酸っぱいきのみの選別を。各人の目的にあったきのみを、彼此10年以上──事業を開始する以前から、マサラタウンの共同農園で栽培しては送り出していた。
クリア当人としては、幼馴染たちを応援するだけで、巡り巡って良い思いを、というような計算は到底考えていなかったのだが、利用できるものは利用してしまえという合理的な判断から現在の形に納まったようである。
斯くして、次代を担う若者たちの活動は、マッシブーンを拾ったことで書き始めたクリアの日記によって、今後綴られていくこととなるだろう。
赤いムキムキポケモンがマッシブーンなのはわかりきっていると思うので、隠さず名前出しました。
三人称視点でクリア視点の日記ではないし、かまんやろ。