東方再記録   作:青い灰

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終わったと思ったら
早速感想頂きました!

続き書きますよ!


全てを失った彼はどうするのか。
その眼で、お確かめ下さい…………






何コレ?って方は前作、
東方友好録をご覧下さいネ!
  ↓
https://syosetu.org/novel/213278/





序章 ~再会を待つ~
プロローグ「奇跡」


 

 

 

彼は、誰の記憶からも消え失せ、消滅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、奇跡が起きる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がつくと、そこは真っ白な空間だった。

そして、当たり前のことに、オレは仰天した。

 

 

「い、生きてる………!?」

 

 

声が出た。息が出来た。

それだけで、驚く。

 

そして、見えたモノに、身体が凍りついた。

 

 

 

 

 

 

 

それは、空を覆うであろう程の巨躯。

蛇のように長い身体に、手もある。

樹齢幾千の巨木すら敵わないとも思わせる太さ。

 

 

そして、恐怖。

見たことないものに恐怖するのは当然だが、

これは、違う。

 

遺伝子そのものに刻み込まれた恐怖。

原初の恐怖を、感じた。

 

 

 

「……………!!」

 

 

かかる重圧は凄まじく、

その大砲のような眼力に足がすくむ。

 

そして、それは口を開いた。

 

 

 

 

『見ていた』

 

 

「え…………?」

 

 

 

 

ひどく、安堵を覚えた。

ただ一言を聞いただけに過ぎなかったのに。

 

見ていた、とは。

 

 

 

 

『汝の行、見事なり。

 自身の存在すら顧みず、

 よくぞ、暴走した八雲紫を止めた』

 

 

「……………」

 

 

 

 

労われているのか?

いや、感謝か?

こんな存在が、オレなどに、何故?

 

 

 

 

『問に、答えよう。

 道を踏み外した八雲紫を止め、

 幻想郷に生きる者の未来を示したが故』

 

 

「…………そんな、大層なことをやったのか?」

 

 

『汝は、完遂した。

 力の代償に、存在は消えたが』

 

 

「力…………あの青い光か」

 

 

 

幻想郷で何度も使った力。

名前は、運命を破壊する程度の能力、だったか。

 

 

 

『そうであり、そうでない。

 汝の本来の力の名は、〝叶える程度の能力〟』

 

 

「叶える程度の能力………?」

 

 

『我が力の一端であり、

 文字通り、全てを叶える力』

 

 

「す、全て!?」

 

 

 

またもや仰天する。

そんな凄まじい力だったの、アレ!?

 

 

 

『汝は我が思想を越えた。

 それ故に、全てを話そう』

 

 

「全て、って…………?」

 

 

『汝が外の世界と呼ばれる世界で死したのは、

 我が目的の為だ』

 

 

「ぶーっ!?」

 

 

 

あっさりと答えるそれに噴く。

つまり、オレは殺されたのか!?

 

 

 

『隠しはしない。そうだ。

 八雲紫を止める為、汝に我が力の一端を預け

 半死半生でスキマに無理矢理にねじ込んだ』

 

 

「まさかのパワープレイだった!?」

 

 

『八雲紫の気紛れにより、

 汝は幻想郷へと侵入した』

 

 

「……………もしかしたら死んでたのか、また」

 

 

『そして、図らずとも二柱の神を救った。

 水神を記憶しているか』

 

 

「水神…………ミz、蛟様のことですか」

 

 

『構わぬ。敬語である必要も、

 愛称であることも汝は許される』

 

 

「は、はぁ………」

 

 

『良き名を貰ったものだ、我が娘は』

 

 

「へー、娘さん…………ファッ!?」

 

 

 

マジで!?

多分この人(?)ってアレだよな!?

娘、娘だったの!?

 

 

 

『如何にも。神は信仰を得るためには

 他の神はいてはならぬ。

 それ故に、見捨てるしかなかったが』

 

 

「それを、たまたまオレが助けた?」

 

 

『肯定する。見捨てるしかなかったとはいえ、

 親として子の命を助けた者に、感謝しよう』

 

 

「た、たまたまですから!?」

 

 

『たとえ偶然でも…………む、話が逸れたな。

 話を戻すが、結果的に汝は八雲紫の

 間違いを正し、そして未来を示した』

 

 

 

すごい無理矢理話を戻したな…………

 

 

 

「…………」

 

 

『汝を手駒として幻想郷に送ったこと。

 どうか、許してほしい』

 

 

「…………いえ、やりたいことをしただけです。

 オレは、やるだけやって満足しました」

 

 

『…………そうか。だが、それは誠か?』

 

 

「………………………悪い、嘘言った。

 満足なんて、まだしてない。できない」

 

 

『なら願え。その枷を解き、

 汝を再び世界に呼び戻さん』

 

 

 

できるのか、ではなかった。

やるんだ。

 

 

帰る。皆のところへ。

 

幻想郷へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは、失ったものを取り戻す、彼の物語。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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