転生者である俺が特典で好き勝手やってみたwwwww   作:胡椒こしょこしょ

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高町恭也さん初登場回なので初投稿です。


分かる人には分かっちまったか、俺の才能wwww

なのはの父親が退院した。

このこと自体は喜ぶべきことだろう。

しかしそれによってある一つの問題が出てくる。

それは.....。

 

「面ッ!!!」

 

「ぬわあああああ!!!」

 

今までなのはの父親である高町士郎が入院してたことで慌ただしそうにしていた家族たちが平穏を取り戻したということだろう。

母である高町桃子は旦那が元気になって戻ってきたことが嬉しかったのか、俺や高町の兄である高町恭也を大量の甘味の味見役にするのだ。

最初はやっぱ翠屋のシュークリームってうまいんや!と喜んでいたが、それも束の間、段々と甘味に飽きてきてしまう。

隣の恭也氏は随分前から甘味にトラウマを持ってしまっており、あまり量を食べない。

よって居候である俺が食べざるを得なくなってしまうのだ。

しばらく甘い物は見たくない。

 

そしてなによりも.....

 

「胴ッ!!」

 

「いってぇぇぇぇ!!!」

 

高町恭也から剣道の手ほどきを受けることになったのだ。

なんでも彼は古武術の師範代であり、俺になんか教えてみたいと言われたのだ。

まぁ?俺は最強系転生者だからぁ?

やっぱ分かる人には分かるのかな?才能って奴をさぁ!!っと思っていたのだが、実際クッソキツイ。

まず意味分からん回数竹刀を振らされる。

回数は恭也氏がもういいと言うまでである。

明確に数が指定されていないので最早無限に振らされるんじゃないかと錯覚するほどだ。

 

そしてその後は実際に恭也と試合をするのだが、相手の竹刀が見えない。

勘で受けてるがボコボコにされる日々を送っている。

正直、こんなことやってられん!

なんで最強系転生者である俺がこんな泥臭いことしなきゃならんのか。

 

「どうした...?やめるか?」

 

あまりに彼の剣戟が苛烈で倒れ伏す俺。

それを見て感情の窺わせない顔でそう聞いてくる。

正直やめたいと思っている。

しかしそれとは別にある感情も俺の胸を占めていた。

 

俺はゆっくりと立ち上がると、恭也に剣を向ける。

 

「まだ.....いける.......。」

 

「....そうか。わかった、続けよう。」

 

恭也はこれまた無表情でそう言って剣を俺に振る。

 

振り下ろされた竹刀を受けきれずに頭をぶっ叩かれる。

俺はまた地面に倒されるがまた立ち上がる。

 

正直気力だけで立ち上がっている。

冗談じゃない。

目の前に立っているのは魔法を使わなければシグナムとほぼ互角で魔法を使われても勝ち筋が残るとかいう化け物だ。

....だけどそれがなんだってんだ。

俺は最強系転生者様だぞ。

特典を持っているんだから原作キャラなんかに負けるわけにはいかない。

今は確かに地面に転がっているが、俺は神に選ばれた男だ。

絶対にその御神流をモノにして、アンタにだって勝ってやる。

まだ原作は始まっちゃいない。

これは育成、今は育成期間なんだ。

だからこそここでやめるわけにはいかない。

 

「籠手ッ!!」

 

「腕がっ!腕がぁあああああ!!!!」

 

だからもうちょっと優しく打ってきてもらっていいですか?

最近この稽古終わった後、打たれた所青あざできてるから手加減してもいいんじゃないですかね。

腕を押さえてもだえ苦しむも恭也は取り合わずに竹刀を俺に向ける。

あぁ....まだやると。

 

俺は落ちた竹刀を拾う。

そして恭也に対して構えた。

クッソ....いつかボコボコにしてやる。

それまでは師範として良い気になってるんだなっ!!

 

 

稽古が終わり、道場の床に横になる。

滝のように全身から湧き出した汗が髪の先などから床にポタポタと落ちていると感じる。

正直体痛いわ間接痛いで立ち上がれない。

恭也は汗すら掻いちゃいない。

ていうか防具どうやって取ろうかな....。

 

「正和君、立てる?」

 

気づくと近くになのはが歩み寄ってくる。

立てるわけねぇだろ、見て分かんねぇのか。

しかしそんな風に言う元気もないので黙っていると、彼女は俺の武具の紐を解いて防具を取ってくれる。

 

「...あんがと。」

 

「あはは~、苦しそうだったし。歩ける?」

 

防具を取ってもらった後、なのはの肩を借りて立ち上がる。

正直、体汗まみれで気持ち悪いし、お風呂入りたい。

だが体中痛いし、暫く腕が上がらないので自分の体とか洗えないのだ。

ならもうしょうがないし、風呂に入れてもらうしかないだろう。

 

「風呂入りたい。」

 

「ならちょうど俺も汗を流したかったんだ。

男同士裸の付き合いと行こうか。」

 

俺がなのはに言ったにも関わらず横から恭也が入ってくる。

いや!俺が興味があるのは大人時代のナイスバデーななのはさんであって今のなのはには興味ないよ?

俺ロリコンじゃないし。

でもやっぱ野郎か女どっちと一緒に入りたいかって聞いたらそりゃ女が良いに決まってんだろ。

ただ目の前で恭也から申し出された時点でなのはと共に入る道は閉ざされた。

恭也はシスコンだし、男と一緒に妹が風呂に入るなど許してくれないだろう。

だからこそ、俺はゆっくりと首を縦に振った。

 

「そうか、ならば共に一風呂浴びようか。」

 

そう言って歩いていく恭也に追従する。

あれ...お風呂って癒されるために入るんだよね?

恭也にはニコポが効いている気がしないんだよな。

もしかして俺のニコポは女にしか通用しないとか?

とにかく野郎と一緒に風呂に入るのはすごい萎えるなぁ....。

そう思いながら風呂へと歩みを進めていくのだった。

 

 

 

▲▲▲

 

 

 

夜。

辺りが暗くなる中、恭也は道場に居た。

夜の修練。

いつもの日課である。

この時間帯は子供は寝る方が発育が良いので正和を付き合わせてはいない。

 

「恭ちゃん、今日も精が出るね。」

 

ふと見ると妹である美由希が居た。

どうやらずっと見ていたらしい。

竹刀を元あった場所へ仕舞うと、美由希に近づく。

 

「見るくらいだったら稽古すればよかっただろ。」

 

恭也が言うことに美由希は舌をちろっと出す。

どうやら今日は稽古をやる気はないらしい。

恭也はそんな美由希に対しても何も言うつもりはない。

自分の妹はこう見えてもしっかりしている。

なにか考えがあってのことだろう。

 

恭也は道場を出ると空を見上げる。

今日は...星がとても綺麗に見える。

 

「綺麗だね...。」

 

隣に立って美由希がぼそりと呟く。

 

「....そうだな。」

 

静かに恭也は返事する。

二人の間に沈黙が走る。

 

「前から思っていたが、俺になにか聞きたいことがあるのだろう?」

 

恭也の言葉を聞いて驚愕から目を見開く美由紀。

恭也は前から美由希の意図を様子から感じ取っていた。

具体的にいつからと言えば、正和に御神流の鍛錬をさせ始めてから。

 

「いや、聞きたいことっていうより意外に思ってさ、だってあの子には....」

 

「剣の才能がない。...そうだろ?」

 

恭也は美由希の言わんとしていることを先に言う。

北形正和には剣の才能が致命的にない。

剣術の達人であるが故に分かった、分かってしまった。

彼の腕はどれほど習熟しようが凡人であり、伸びしろは知れたものであると。

御神流を教えても、奥義はおろか技を覚えることすら絶望的である。

 

「ははっ...分かってたんだ。でもならどうして今も教えてるの?

恭ちゃんがここまで家族以外に入れ込むなんて珍しいなって。」

 

自分の兄はお世辞ではないが、基本的無表情で無愛想だ。

それにあまり御神流を家族以外に教えることを良しとしていない。

それなのに兄から積極的に教えているのだ。

しかも育つ見込みが薄い少年に。

何故か気になっても仕方ないだろう。

 

「彼には才能がない。

何度剣を振ろうが俺たちとは比べ物にならない程に習熟が遅い。

今ですらまともに剣が振れるようになった程度だ。」

 

恭也は彼の顔を思い浮かべる。

子供らしい表情を見せることが少なく、仏頂面か不機嫌な顔、それか愛想笑いを浮かべることが多い両親の友人の子供。

彼の振るう剣は風が吹けば飛ぶほどに軽く、構えはすぐに崩れるほどに脆い。

だが....。

 

「彼はいくら倒されても立ち上がった。

俺のような著しく力量差がある相手でも折れることなく立ち向かう。

...武術において心の面はとても重要だ。」

 

心技体。

彼の場合は技も体もまるでなっちゃいない。

だが....心の場合になると話が変わってくる。

 

「彼の心には折れない一本の芯がある。

見つめ合った目が力を、強さを求めていた。

何があっても勝ちたいと。

.....俺はもしかすればあの目に惚れたのかもしれない。」

 

決して折れない不屈の心。

彼がなぜ力を求めていたか、彼の中の芯とは一体なにかは分からない。

だがそれでも彼がけして折れないというのであれば、それはきっと彼の紛れもない強さだ。

心が折れなければもしかすればと。

恭也は彼に剣を握らせて試合をしてみて初めて心から自分で教えたいと思ったのだ。

自分の手で鍛え上げたいと。

あの目に応えてみたいと思ったのだ。

だから今までずっと教えてきたのだ。

 

「...ふふっ、恭ちゃんは正和君の事が大好きなんだね。」

 

「...大好きというわけじゃない。ただあの目に惹かれただけだ。」

 

急にそんなことを言ってきた美由希に目を向けて否定する。

しかし美由希はおかしそうに微笑んでいた。

 

「ふふっ、だって恭ちゃんあの子のこと話す時、なのはのことを話す時と目つきが同じだったよ。

優しい目をしてた!」

 

「....揶揄うのはやめろ。早く家に戻るぞ。」

 

恭也は美由希から視線を外して家に向かって歩き出す。

 

「あっ、待ってよ恭ちゃん!!」

 

美由希はそんな恭也の後を急いで追いかけるのだった。

 

 

 




主人公の中に折れない不屈の心を見出した恭也さん。

しかしそれは自分が特典をもらった転生者だから原作キャラには負けるわけにはいかないというようなある意味自尊心のようなものです。

自分が特典もなにももらっていないただリンカーコアがあるだけの子供でしかないと知ったらどうなっちゃうんでしょうね。

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