―雑草ちゃんの出会い(後編)―
結果から言うと、ボロギギリを罠に嵌めるという形で討伐が終わって。皆で村に帰って来た時のことなのです。今思い返すと、助けに行った時の私は雑草ちゃんではなく。追われては生き延びる。ゴキブリちゃんの様だったと我ながら思ってしまうのです。けれど、ハクさんも、マロロさんも、ウコンさんも、その一行の人も。皆が生きているのです。………本当に良かった!。全員が生きているのです☆。
正直に言えば、私と言う異物がこのイベントにどう変化を加えてしまったのかと、不安になりましたが。プラスに働いたようです。ギギリ達という蟲にとっては、餌としての対象が増えた形になったのでしょう。私に対して反応するギギリも多くいましたから。それはつまり。より弱くて、食べやすい餌として認識されていたということなのです。怖かったことですが、その分、逃げ遅れる人はいなかったのです。だから小さくガッツポーズします。
私「やりました(キリッ☆)。」
ハク「うん?。何をやったんだ、ちびっ子。」
ウコン「そうだな。何か良い事でもあったのか?。」
私「ハウゥ!?。声に出てましたか!!」
そうでしたか、声に出ていましたか。どこまで聞こえていたのでしょう。私、とっても気になります。目線で少し恥ずかしいですとアピールしながら、話の続きを催促してみる。
ハク「ちびっ子がさ、皆が無事で良かったって言った所だな」
ウコン「ああ、俺もそこから聞いてたぜ。」
ハク「結構、人の事を気にしてたんだな。安心しろよ。みんな無事だからな。」
ああ、そこでしたか。てっきりイベントがどうのこうのまで、喋ってしまっていたかもと思っていました。でもまあ、今は素直に喜んでも良いですよね?そう考えていると、ハクさんが手招きして、おいでおいでと、ジェスチャーをしてくる。なんでしょうね。
ハク「ほら、ご褒美に頭を撫でてやろう。特別だぞ。」
私「ふわぁ!?、なんです、いきなり!」
ハク「いや、だからな。こう、頭を撫でてやっているんだよ」
何故なのでしょう。ハクさんに頭を撫でられる理由なんてあったでしょうか。あるとしたら、助けに駆け付けたくらいなのです。しかも、思い出の中にある色んなイベントを思い出してみても、こんなに甘やかしてくる人だったとは思えないのですが。何があったのですか。それは思わぬ出来事だったからビックリしてしまったけど、私はそれを不思議と嫌だとは思わなかった。頭を撫でられるのは、まるで兄妹がしている仲睦まじい光景を思わせるもので。私はそれを、受け入れてしまった。冷たい場所にいたのだから、当然のように手は冷たかったけど、どこか温かさを感じた。これを何というのか、そう言われれば自然と幸せな事だと口から出そうになってしまう。それくらいに心地の良い撫で方だった。このやり取りは、宿に着くまでの少しの間ではあったが、人の温もりのようなものを感じさせてくれた。
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前言撤回しても良いだろうか。兄のように感じた男と、良い男だと思っていたお兄さんがいたとして、その二人がこんなにも酒に対してある意味で弱いとは思わなかった。周りの人も同じくらいに感じる。そういえば今、思い出した。みんなお酒が好きだったという設定を………。
ハク「よーし、もっと飲んで行こうじゃないか!」
ウコン「あっはっはっは、良い飲みっぷりじゃねぇかぁ!」
マロロ「ハク殿はマロの心の友でおじゃるよー!」
クオン「この蜂蜜酒、美味しーい、かな!。」
もうだめだぁ。お終いだぁ。ああ、なんで私はこんなお酒臭いお兄さんやお姉さんたちと一緒にいるのだろう。ネコネちゃんが頭を悩ませる瞬間と言うのはこんな時なのかもしれない。
うん?。………ちょっと待つのです。その可愛らしい着物は一体だれが着るのです?。ハクさんが着るのですか?。やめましょう☆。絶対に後になって後悔する奴です。………えっ、私もちょっとお洒落をしてみよう?。あわわ、嫌なのです!。放すのです☆。私は、この戦い(酒席)が終わったら、きっと………、(ここで記録は(物理的に)途絶えているようだ)
(もしかしたら続くかも?)
よんでくれてありがとうです!。